映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

シャーロット・グレイ

2020年12月30日 | 映画(さ行)

自己の意思と愛を貫く

* * * * * * * * * * * *

第二次世界大戦下、ロンドン。
看護師シャーロット・グレイ(ケイト・ブランシェット)は
パイロットのピーター(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)と出会い、恋に落ちます。
やがてピーターはナチス支配下のフランス戦線に赴き、行方不明に。
シャーロットは、諜報員として地元のレジスタンスに協力するためフランスへ。
そこでリーダーのジュリアン(ビリー・クラダップ)と知り合います。
そして、ユダヤ人の幼い兄弟を匿うために、
ジュリアンの父親の元で暮らすことになるのです。
また、そんな中でもシャーロットはピーターの行方を捜そうとしますが・・・。

 

ジュリアンはレジスタンスとして奮闘するも結局、
多くの仲間を失い、父も、ユダヤ人兄弟も連行されてしまいます。
失意の中、シャーロットに、共に逃げようと言うのですが・・・。

ジュリアンの苦しみに深く同情し愛情も芽生えているシャーロット。
彼女が同行を拒んだのは、ピーターのためではないのです。
何しろその時、ピーターは・・・。

彼女はせめて何か、この八方塞がりの状況の中で
たった一つでも何かできないかと思うのです。
それは結局、ごくごくささやかなことではありました。
けれど、必要なことだった・・・。
シャーロットの子どもたちへの思いに胸が熱くなります。

 

彼女はフランスに入り、ずっと本来の素性を隠し偽名を使っていました。
そんな彼女が偽名のままジュリアンの気持ちを受け入れることに
ためらいもあったのだと思います。
そんな彼女が、初めて彼に本名を告げる。
それがラストシーン。
そこで本作の題名が生きるのです。
なるほど~!です。

 

本作もこのブログ開始以前に見て好きだった作品。
とはいいながらストーリーはほとんど忘れていまして、
今でも私の好きなドイツ統治下のフランスの話。
改めて楽しみました。

 

意志の強い女、やはりケイト・ブランシェットがドンピシャリです。

 

<Amazon prime videoにて>

「シャーロット・グレイ」

2001年/アメリカ/121分

監督:ジリアン・アームストロング

原作:セバスチャン・フォークス

出演:ケイト・ブランシェット、ビリー・クラダップ、マイケル・ガンボン、
   ルパート・ペンリー=ジョーンズ

 

戦時下のロマンス度★★★★☆

満足度★★★★☆

 



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