酔いどれ教師
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マーティン(マッツ・ミケルセン)は、高校の歴史教師。
最近家庭はギクシャクするし、授業もやる気が起こらず、
ぼそぼそ話す内容もメチャメチャなので、生徒や父母から苦情が出る始末。
そんなマーティンは、同様にあまりぱっとしない同じ高校の同僚たち4人と
集まっては雑談を繰り広げています。
あるとき、ノルウェーの哲学者が提唱しているという理論の話になります。
「血中アルコール濃度を一定に保つと(0.05%)仕事の効率が良くなり、想像力がみなぎる」
というもの。
彼らは、このことを証明するために、
朝から酒を飲み続けて常に酔った状態を保ったまま、授業をすることに。
すると、あんなに生徒たちが退屈そうだったマーティンの授業が盛り上がり、
生徒たちともよい関係になっていきます。
他の3人も同様に、絶好調!
しかし、次第に彼らには欲が出てきます。
もう少しアルコール濃度を上げればその効果ももっと大きいのでは?と。
そんなわけで、次第にエスカレートしていって・・・。
いやはや、みなまで言わずとも、その行き着く先は容易に想像がつくのですが、
その失敗はある一人にとっては重すぎたのでした・・・。
酒は飲んでも飲まれるな。
まさに、そういう物語です。
少しアルコールが入ったときの高揚感、それは良く分かります。
それで少しだけ緊張がゆるんでハッピーな気分になれるなら、それも良し。
でも、どうしても行きすぎてしまうものですしね・・・。
デンマークではお酒は16歳から飲めるのだそうな。
だから高校の卒業式の日に、生徒たちが大いに盛り上がって酒浸りになるシーン、
日本では考えられないですけどね。
ラストには、マッツ・ミケルセンのダンスのシーンなどもありまして、
これまで想像もしたことがありませんが、これがなんともカッコイイ!!
それもそのはず、元々バレエ出身なのだそうです・・・。
本作の帰り、自分は飲んでもいないのに、
なんだか少し酔っ払った様な感じになっていました・・・。
<サツゲキにて>
「アナザーラウンド」
2020年/デンマーク/115分
監督:トマス・ビンターベア
脚本:トビアス・リンホルム
出演:マッツ・ミケルセン、トマス・ボー・ラーセン、
マグナス・ミラン、ラース・ランゼ、マリア・ボネビー
酩酊度★★★★★
満足度★★★.5
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