ステージおきたま

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地域とつながる:川西町芸術文化協会新春交歓会

2011-01-29 18:59:17 | 地域文化

 各市町村に必ずあるのが「芸術文化協会」。知らない?そう、若い人たちには縁遠い存在になっているかもね。でも、どこの地域でもけっこう活発に活動している、はず。日本舞踊、ダンス、謡曲、合唱、大正琴、カラオケといった舞台表現の分野から華道、茶道、短歌、俳句、川柳、写真など展示部門、この小さな川西町でもなんと37の団体が加盟し活動している。

 中心は70歳前後のお年寄り?って言ってもいいのか?が中心だから、若い人たちには馴染みが薄い。ああ、じいちゃん、ばぁちゃんの趣味の会の集まりね、ってところかな。

 その高齢者主力の川西町芸術文化協会に昨年から準会員のような形で置農演劇部が参加させてもらっている。演歌ショー『夢芝居』を公演するようになってのご縁だ。昨年、一昨年と11月3日の町芸文祭にも出演させていただき、とてもよい思いをさせてもらった。なんたって、置農演劇部のステージは大喝采に包まれるからなんだ。

 今日はその新春交歓会だった。文化祭の反省でも、置農の活躍や演劇部の参加を賞賛してくださる方ばかり、本当にありがたく、気持ちよいひとときを過ごさせていただいた。中には、置農演劇部が一番観客を引き留める力があるから、文化祭のトリに置いてはどうかとか、内容が乏しい第1日目に持ってきて盛り上げてもらってはどうかなどの嬉しいお話しもあった。たかだか地元高校の演劇部が町の文化祭活性化の大きな力になれるなんて思いもよらなかった。

 もちろん、技術や力量なんかではない。ずばり、若さ!若い者たちと一緒に日頃自分たちが親しみ精進しているものを分かち合いたいってことなんだ。自分たちの活動を見て欲しいし、若者たちの表現も見てみたいっとことだ。今どき、文化状況は世代間で完全に分断されちまってるからね。

 この世代間の文化断絶ってのは、日本の今の大きな問題ではないかと思う。例えば東京で芝居見に行っても、小屋により、出し物により、観客層ががらりと変わってしまうから。新劇系とか新橋演舞場なんかは団塊世代以上、方やナイロン100℃なんかやシアターコクーンだと30台以下ってはっきり分かれる。これは不幸なことだし残念な状態だ。

 これなんとかしなくちゃいけないわけで、せめて川西町では置農からその閉塞を切り開いて行こう、なんて大袈裟なもんじゃないが、少しでも橋渡しをしていきたいって思いもあって、『夢芝居』の公演、町文化祭への出演を始めたってことだ。

 これまでの各団体の方たちにも喜んでいただいているが、置農演劇部員にとってもとても大きな価値を持つ活動になっている。それまでどことなく縁遠い存在だった地域やお年寄りがとても身近な暖かい存在として感じられるようになったことだ。何か近づきがたかった若者と高齢者の距離がぐーんと近いものになった。本当はそんな離れていたわけではないのだけど、普段接する機会がないから、互いに敬遠しあっていただけなんだ。その無意識の距離を取り払うことができた。

 今年の町文化祭は県大会のリハーサル当日!従来なら出演は辞退ってことなんだけど、なんとか都合をつけて出たいと思っている。第1日目とか、2日目の午前中とか、ともかく出よう。そして、元気をもらって県大会に出発しよう、そう決心している。

 ところで、置農の定期公演くらい観客の平均年齢の高い高校演劇部はないってこと知ってるかな? 

コメント
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