このところ、農作業忙しくってさぁ。ランニングの方は、自己都合にーよる延期、中止が続いてる。田んぼの除草が一段落する8月までは仕方ないことだぜ。
農作業はトレーニングの代用にゃならん、そりゃわかってる。ランニングと同じように心拍数が上がるのなんて、除草機押しくらいのもんだ。畑仕事や草刈りなんかは、まっ、軽作業だよな。筋力維持効果はあまり期待できない。それでも、早歩きするとか、無駄に歩いて歩数を稼ぐとかすれば、健康維持になんかしら役立つんじゃないの。
そんな思惑もあって、ランニングウオッチを腕に着けて仕事に当たっている。一日の終わり、その日の歩数を確認して、健康活動レベルをチェックする。1日10,00歩!まっ、これが基本のノルマかな。これを超えていれば、まず、その日は活動的な一日だったっ、よしよし、って納得する。まっ、ただの自己満足ってことじゃあるが。足りなかったすると、用もないのに、階段を何度も上り下りして、歩数計の数値を追い込む。バカな話したぜ。いや、階段昇降の方がよっぽど筋トレ的か。
この歩数計の数値で、大いに不満に思ってることがある。
除草機押しの際のカウントだ。1反部の田を押し切るのに、時間は3時間を超える。1列40メートル押しては隣に移って戻って来る。これをほぼ30往復はする。距離にすれば、80×30=2400メートル。仮に2歩で1メートルとすれば、4800歩は間違いなく歩いているはずだ。よしよし、今日は存分にあるいたぜ。と、歩数計をチェックすると、これがなんと!2000歩弱だったりするのだ。ウソだろ!あり得んだろ!
田んぼの1歩、舗装道路すたすたの1歩とはわけが違うぜ。太ももと尻の筋肉を思いっきり張りつめて踏み出す1歩だ。しかも、疲労度には腕、肩、体幹の酷使も上乗せされてる。まっ、俺の感覚じゃ、ハーフマラソンくらいだな。歩数にするなら2万数千歩。それは無理として、せめて、正しい数字を表示してくれよ。
なんだって、こんな人をおちょくった数値が出るのか?理由は簡単だ。
除草機押しの1歩は1歩としてカウントされていないのだ。歩数計の計測は足が踏み下ろされた時の衝撃なんじゃないか。と、すると、田んぼの歩みはほぼすり足に近いから、時計に伝わってこないんだ。そう、田んぼを歩くコツは、そっと足を抜き、静かに土の中に滑りこませることだからな。
除草機を押した日は、いつも不満だ。己が努力が無視された。働けど働けど、ボーナス査定に加味されぬサラリーマンの憤懣だ。
同じことは草刈りでも言える。こちらは1歩が10センチとあまりに小さすぎて、歩数計の計測能力をはみ出している。働き方の強度まで評価しろとは言わぬ。せめて歩数だけでも認めろ。これはもう、サービス残業みたいなもんだぜ!
って、なに、そんなに息巻いてんだよ。作業は作業。ランニングのキロ数じゃないんだぜ。そう、わかってる。重労働を歩数で数値化して、トレーニング度を推し量ること自体ほぼ無意味だ。わかってんだよ、そんなこと。
でもな、人間、なんかお褒めの言葉が欲しいじゃないか。認めてもらいたいじゃないか。おおーっ!頑張ったねぇ、12,000歩も歩いて働いたのかいってさ。