春先の風呂薪ピンチ、どうにか乗り切れた。
雪に埋もれてたブドウ剪定枝から火力になりそうなものをほじくり出して刻み、4年前に伐採したクルミの木の切り株を、さらに根元まで切ってこれまた刻み、どうにか5月をやり過ごした。
緊急調達のブドウ、クルミを燃やす尽くしたらどうする?
春に届いたリンゴもナラも、この春伐採の新物?水分たっぷり、風呂釜じゃとても燃やせない。高畠ワイナリーからもらったポプラだって、去年の暮に切ったものだし、やたら水分多く、斧を打ち込むと、じわっと樹液がしみ出して来る。一冬置いたって言ったって、とても即戦力にはならない。
だったら、どうする?
乾燥ものを買う?知り合いから分けてもらう?どっちも気が進まんなぁ。裏手の薪置き場にゃ大量の薪がうず高く積まれてるってのに。
なんとか早く乾かして、使用可能な薪にするしかないぜ。平積みするんじゃ風が通らない。薪候補生には特別待遇で、井桁に組むか。これなら、通気性抜群、乾燥も速かろう。が、伐採木は最低1年間の風乾が必要だって言うぞ。せめて夏の暑さを乗り越えないと、水分抜けないだろう。
ドライヤーで熱風送る、なぁんて、そんなの現実的じゃないよな。紙と行かないまでも板のように薄く削る。そりゃ乾くだろうけど、手間は馬鹿にならんしな。釜を前にして常に薪をくべ続けなけりゃならん。そんなアホなぁぁぁ!
巨大な乾燥機であれば、・・あっ、ある!晴れた日のハウスの中って灼熱乾燥室だぜ。そうだ、ここで井桁に組んで乾かせばいいんだ。
運び込んでから1カ月、あのずしりと重かったポプラ、なんと、枯れ枝のような軽さに変身してた。ダイエット成功?!火付きも上々、これで夏前まではしのげそうだ。ポプラっ水太りなんだな。ポプラ薪、まだたっぷりあるしな。さらに細割りしてハウスへ搬入!あっ、いかん、縁の下の奥のほうに突っ込んでしまったぞ。せっかく積んだのにも一度引っ張り出して積み直し、なんてうーん、そりゃ気が向かない。やり直しての、大嫌いな性格なんだ。
そうか、水分多めのポプラでも乾くんだ。だったら、ナラだって行けるんじゃないか。さらに細目に割って積んでおこう。
これが5月半ば。さて、1カ月、どうかなぁ?燃えるかなぁ?
半信半疑、焚き口に突っ込んでみたら、おお、大丈夫、切り口から蒸気噴き出して来ない。火も移った。よしっ!ナラもハウス内強制で当座の薪に変身可能だ。ナラならたんまりあるからなぁ。あっちにもこっちにもナラ薪材の山。ここから細割りしやすそうな木を選んで、積んでおけばいいんだ。
これで、この夏場の風呂焚き用薪は万全だぜ。
それに、ナラの木、割ればけっこう早く乾くってことは、5月中に割り終えたナラ薪、この冬に使用可能だってことじゃないのか?誰だよ、最低1年置かなきゃ薪に使えない、なんてもったいぶってた奴は。
頑張って、5月中に割り終えた甲斐があったってもんたぜ。これで目途が付いた。風呂も万々、ストーブも準備完了!よしっ!