「サラリーマンは2枚の名刺を持とう」
今朝の朝日新聞に載ったリレーオピニオンの一文、大賛成だな。現役時代、この提言を実行してきた者として、これは常々言いたいことだった。
名刺はどちらもなかった、って言うのは主業は教師だったし、副業?は農業だったからね。えっ、公務員って副業禁止なんじゃないの?いやいや、寺の坊主と農家だけは例外扱い、兼業で問題なかったのさ。ほら、職業と言うより代々の家業、坊さんは檀家の精神世界を支えるし、農家は地域の生産基盤と環境保持に役立っているって視点からだな。
が、そりゃどうでもいいのさ。今は、二股人生は後で効くって話しだ。
仕事と農業の両立、たしかに楽じゃなかったねぇ。朝仕事は5時ころからだった、毎日じゃないけど。休日はびっしり農作業に取り組んだ。田んぼも畑も一年だって休むことなく耕し続けた。
その分、本業で手抜きしたか、って?冗談言っちゃいけないよ、授業も担任業務も部活動も人並み以上に頑張って来たさ。そこら辺はうしろめたさは全然ない!
副収入がたっぷり懐に入ったか?っていうと、金銭的には間違いなく持ち出しが多かった。まず、基本、自給と田畑の維持が目標だったから。ほら、機械とか、中古だけど、ほぼすべて自前で揃えたし、手が回らずに草だらけ、収量半減以下、なんて手ひどいしっぺ返しもちょくちょくだったからな。
かなりの重労働じゃあったけど、辞める気にはならなかったぜ。無農薬、自分で作った食べ物で暮らせる、親戚知人にもおすそ分けできるって、こんなお宝は手放せないじゃないか。
で、続けた兼業農家暮らし、今だって大いに役に立っているよ。
まず、田畑を作るって仕事が続けていられるだろ。これ大きいよ。毎日、すべきことがあるってのは、老後の暮らしじゃとても大切なんだ。生き甲斐ってほどじゃないにしても、暮らしにリズムを与えてくれている。
もちろん、豊かな実りは、安全で健康な食生活を支えてくれている。自給の農産物食ってりゃ乏しい年金でもなんとか行けるのさ。
それと、体力維持って面でも貢献度は低くないぜ。除草機押しなんて超肉体労働!寿命削ってんのか?って思う時もあるが、農作業の肉体労働が筋力や心肺機能を保ってくれている。だから、今だってハーフマラソン走り切れるだろ。農家暮らしのおかげさ。
ほらな、2枚の名刺、つまり二つの仕事を掛け持ちし続けたから、今のほぼほぼ満足の老後が送れてるってことなのさ。
悪いこと言わないよ、仕事現役、バリバリの人たち、も一つ自分の世界を、熱中できるものを持ちなさいよ。二股掛けは老後に効くからさ。って、年寄りの説教、誰も聞きゃしないだろうけどね。
2枚の名刺を、って書いて来たけど、実は、2枚どころか、3枚目も持ってんだよな。そう、演劇!台本書き!!3足も同時に草鞋!履いてたのさ、強欲な話しだぜ。こっちの方のお役立ち度についちゃ、またいづれ書くことにしよう。
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