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旧約聖書の中のエステルの物語が私たちに教えるのは、聖ヨゼフの偉大さと、聖ヨゼフのお力です。

2021年03月08日 | お説教・霊的講話

聖ヨゼフについての第二の短い説教(2021年3月7日)

ドモルネ神父様

はじめに

今日は聖ヨゼフについてお話しします。旧約聖書の中のエステルの物語が私たちに教えるのは、聖ヨゼフの偉大さと、聖ヨゼフのお力です。この物語のあらすじを思い起こして、それがどのように聖ヨゼフに当てはまるのかを見てみることにしましょう。

エステルとマルドケオ

ユダヤ人がバビロンに追放されていたとき、エステルという非常に若くて美しいユダヤ人女性がいました。彼女は両親を亡くしていたので、マルドケオという名のいとこの保護のもとで生活していました。ある日、アハシュエロスという名の王が新しい王妃を探すということがありました。多くの若い女性たちが王のところに連れてこられ、エステルもそのひとりでした。聖書にはこうあります。「王はほかのどんな女よりもエステルを愛した。どんな娘よりも、彼女は王の目にいつくしまれ、気に入られた。そして王は、彼女の頭に王冠をおいた」(エステル2章17節)。エステルは王国の王妃となり、王の宮殿に住みました。そして、マルドケオは、いとこを見守るために、王宮の門のあたりに座っていました。

エステルは童貞聖マリアのかたどりです。王は私たちの主イエズス・キリストのかたどりです。主はマリアをほかのどんな女性よりも愛し、どんな聖人や天使よりもすばらしく、恩寵に満ちたお方として創造されました。マリアをご自分の妻ではなく、ご自分の母とし、天地の元后とされました。マルドケオは聖ヨゼフのかたどりです。マルドケオが自分の娘としてエステルの世話や保護をしたように、聖ヨゼフは童貞聖マリアを自分の家に迎え入れ、彼女の童貞性と栄誉の守護者となりました。

マルドケオが王を救った

先ほど、マルドケオは王の宮殿の門のあたりに座っていたと言いました。ある日、彼は二人の重臣が王に対して陰謀を企てているのを聞いたのです。マルドケオがそれをエステルに報告すると、エステルは王に知らせ、王は危険を逃れることができました。

同様に、聖ヨゼフも、ヘロデ王がイエズスの命を狙っていることを知らされると、エジプトに逃れて幼子イエズスを救いました。

それはすぐにではなく、後になってからでしたが、王は自分の命を救ったマルドケオに報いを与えました。マルドケオには他の全ての侍従にまさる栄誉が与えられました。「王さまが栄誉を与えようと望まれる人のためには、王さまの召される王服を持ってこさせ、王さまの乗られる馬を引いてこさせることと、彼の頭に冠をいただかせることとが、よろしかろうと存じます。王服と馬とは、長官らの一人に持ってこさせるようにし、【王が栄誉を与えようとされる人につけさせ、町の広場でその馬に乗せ、】『見よ、王が栄誉を与えようと望まれる人には、このようにされる』と呼ばわらせることです」(エステル6章7-9節)

同様に、聖ヨゼフもエジプトに逃れて、王の命を救いました。その後、聖ヨゼフはナザレトで非常に謙虚で目立たない生活を送りました。彼が天で天主から報いを受けたのは、彼の亡くなったのちでした。聖ヨゼフには、他の聖人たちにまさる栄誉が与えられ、また、キリストの教会に対する権威が与えられたのです。

マルドケオはエステルを通してユダヤ人を救った

この王の宰相は、アマンという名の人でした。彼はユダヤ人の敵でした。彼はユダヤ人たちに対するいつわりの告発をして、すべてのユダヤ人の絶滅を画策しました。当時のユダヤ人の状況はひどいものでした。聖書はこう言っています。「ユダヤ人の間に大きな悲しみ、断食、涙があり、悲鳴が聞かれた。多くの人にとって、袋と灰とが寝床となった」(エステル4章3節)。マルドケオはエステルのところに行って状況を説明し、「王の情けを請うて自分の民のために取り次げと、エステルに命じた」(エステル4章8節)。そこでエステルは王のもとへ行き、彼女の嘆願によって、ついにユダヤ人たちの救いと、宰相アマンの断罪を獲得したのです。

宰相アマンは、すべての人々の永遠の死と教会の破壊を望む悪魔をかたどっています。自分たちを守るために断食して天主に祈るユダヤ人たちは、地上に住むカトリック教徒です。ユダヤ人たちの救いのために王妃エステルに頼むマルドケオは、教会を守るため童貞聖マリアに執り成しを頼む聖ヨゼフです。ユダヤ人たちを死から救い、アマンを罰する王は、私たちの救い主にして悪魔を打ち砕くお方である、私たちの主イエズスです。

結論

エステルの物語から、聖ヨゼフの偉大さを理解してください。聖ヨゼフが天国でどれほど強いお力を持っておられるかを理解してください。聖ヨゼフはマリアの最愛の浄配ですから、自分の望むことを何でも自由にマリアに願うことがおできになります。マリアは浄配であるヨゼフを愛しておられますから、ヨゼフの願いを拒むようなことは望まれません。そしてまた、イエズスは御母であるマリアを愛しておられますから、マリアの願いを拒むようなことは望まれません。ですから、結局、聖ヨゼフの願いは全て、天主によってかなえられるのです。

教会は今、大きな危機の中にあります。悪魔とその手下は、教会を破壊しようと、非常に活発な活動をしています。私たちは、熱心に、そして大きな確信を持って、聖ヨゼフのもとに行かなければなりません。マルドケオがユダヤ人たちを救ったように、聖ヨゼフが教会を救ってくださることでしょう。






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