全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

英語研究会

2005-07-13 05:23:32 | 教師の研修 2005

 先週金曜日、ベネッセコーポレーションの英語研究会にでかけてきました。
 入学年度別の任意の模擬試験の結果を調査し、いわゆる「生徒の英語力」の推移を分析した結果の発表会です。

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埼玉県英語力分析
 近隣都県(東京・千葉・群馬・新潟)と比較すると、過去5年間の任意の模擬試験の結果、1年生入学時から、2年生3学期にかけて、右肩下がりになること。
 1年生入学時では全国平均を超えているのに、11月試験では文法・語法、長文読解、表現力の得点が全国平均を下回る。リスニングは全国平均を超え、会話表現は平均並みであること。
 受験者の意識調査を見ても、英語の苦手な分野→長文読解→わからない構文・単語が多いと読む気にならないという分析。同時に英語が得意という生徒と苦手という生徒の割合が逆転すること。

埼玉県は1年生秋以降に見られる学力層の2分化が顕著である。
 1.文法・語法分野の徹底が重要である。
 2.同時に英語嫌いが急増する。対応策を考えるべき。
   ↓
1.2.の両立は可能なのか。ベネッセはこのようにいっている。
 1年生前半の語彙・文法を中心とした基礎基本の徹底。ただし英語嫌いを作らないこと。
 英語嫌いを作らないために、モチベーションと維持させながら徹底すること。
 学んだことが使えるという実感を持たせること。
   ↓
 数値目標(語彙・文法学習)プラス行動(運用)レベルでの目標(何が話せるか)提示。前者と後者でテストの考え方を変える。前者は成績評価のためと割り切る。後者は動機付けのためと考え、運用力を見ることに特化する。

 提言としてはもっともなことだと思いました。

*****

 自分たちの目の前にいる生徒の状況をどのように改善するのかを考えるとき、考えなければならないことが多すぎる。勤務校の生徒は語彙・文法を中心とした基礎基本の徹底ができる学校なのか。僕の目の前にいる商業科生徒はそれが可能なのか。ベネッセの調査だと以下のようになる。
 
 入学時英語が得意と答えた生徒が22%、1年生秋には14%に減少する。入学時英語が苦手と答えた生徒が20%、1年生秋には35%に増加する。

 この春卒業した生徒に、同じ内容の調査をしたことがあった。入学時英語が得意と答えた生徒は15%、苦手と答えた生徒は40%を越えていた。1年間授業を行った後に、同じ調査をしたが、得意とした生徒の割合は変化なかった。減らなかったことは評価できるが、得意と答えた生徒は増えなかった。得意とも苦手とも言えない生徒が増えただけだった。これは容易なことではない。
 どうすればいいのか。思案のしどころ。でも、できないなんていわないぞ。


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