14日、一日中教材研究と放送大学のレポート書きで過ごした。
少し、休憩を取りながら、自分の仕事のことを考えた。
-教育(職)公務員-
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自分が埼玉県に採用が決まったとき、下宿先から実家の両親に報告に帰った。母はおめでとうといってくれた。父も喜んではくれたが、おめでとうはなかった。
父は当時国の役人をしていた。
『公務員なんだからな。父さんは国の、おまえは埼玉県の公務員なんだからな。
『先生であることはもちろん大事だ。ただ、おまえは公務員なんだぞ。
『公務員は絶対やってはいけないことがある。それはむずかしいことでも何でもない。世間様を騒がせるようなことがあっては絶対いけないんだということだ。
事なかれ主義ではない。一度税金で給料をもらう身になったら、世間様を騒がせるようなことがあってはいけない。倫理観、責任感を持って勤めるように、人様から後ろ指を指されるようなことはしてはならない。しっかり仕事をすることを忘れるな、ということだ。(と、僕は思っているし、心がけている。)
父は昭和一桁世代。彼ら彼女らが考えれば至極当然のこと。これは公務員だろうがそうでなかろうが、ちょっと前までは当たり前のことだった。誰が見ている見ていないではない。現在日本から、『お天道様が見ている』的な発想は消えつつあるようだ...
父の言葉は、時代の波にのまれ、戦争の時代をくぐり抜け、戦後一生懸命役人として働き、戦後復興を見たものの言葉かもしれない。
…そんなにえらくはないよ。いわゆるキャリアではない、普通の役人です。
現在とは社会状況が違うとも思うが、公務員としてのMUSTは変わるものではない。
どんなに必死で働いたって、誰もほめてくれない。普通にやって当たり前、何か小さなミスでもしたら、指弾される。それが公務員の宿命であると思う。
地道に一生懸命先生をやるようにいわれた。後にも先にも、自分の生き方をあんなにしっかり言われたことはなかった。
『おまえの給料は税金だ。お金を使うことも公務員の仕事だぞ。
とも、言われた。
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あるサイトで、教師の仕事はとにかく多いし、給料は文句を言われるし、これじゃ教育奴隷だと書いているものがあった。
残業手当が民間はカットだと言うが、僕らにはそんなものは最初からない。ふざけるなとも書いてあった。
社会のヒステリックな目線を感じることもある。気持ちが切れそうになることもある。黙っているのが、我慢ならんという感情は僕にもある。
みんな普通の人である。GTOのモデルのような教師はまずいないし、夜回り先生ばかりではない。金八もいない。本当の僕らの姿を見ていないにもほどがあると、怒りがこみ上げることもある。でも、がんばる。。。 がんばるからいけないのかもしれない。
仕事をしても評価されず、自己研修のため勉強に行っても給料は変わらず、それでも働き、学ぶのが教師の宿命であるとかっこよく考えることにしているけど、たまに、ちょっと、しんどくなることがあるな。。。
少し疲れてきた。
あの世か、草葉の陰かはわからないけど、父は教育公務員を続ける僕をどうみているのだろうか。。。
聞いてみたい気がする。