新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

ギメ東洋美術館展と若冲展

2007年05月19日 | 美術館&博物館

友人グループで積み立てた貯金で、美術鑑賞の旅です。

★ギメ美術館所蔵浮世絵名品展(大阪市立美術館)

070517kyouto_001_2ルーブル美術館東洋部門としても知られているギメ東洋美術館。その中の190点が100年ぶりに日本に里帰りしました。

北斎の肉筆画、太田美術館所蔵の「虎図」と2005年に発見されたギメ所蔵の「竜図」が、日本で世界初のドッキングです。

北斎、写楽、歌麿、広重の『パリを魅了した江戸の華』を2時間半かけて鑑賞しました。

夕食は、京都駅の醍醐寺・醐山料理の雨月茶屋。最初のゴマ豆腐のタレがあまりにも塩辛く食べられる状態でなかったので、ひとことクレイムを。ちゃんと作り直してくれました。さすが老舗です。生湯葉や豆乳鍋で,まずは京の味の入門編。

★若中展(相国寺承天閣美術館)

070517kyouto_016_1 若冲が10年を費やして描き、皇室へ献上された「動植綵絵」30幅と、相国寺所蔵の「釈迦如来像」「文殊・普賢菩薩像」3幅が120年ぶりの再会です。

やはり「動植綵絵」30幅が人気があり、いちばんの人だかりでした。若冲得意の鶏が、恐ろしいくらいに精密に美しく描かれています。ところどころに、穴を空けたように描かれているのはなぜ?

リズミカルな水墨画「鹿苑寺大書院障壁画」50幅もすばらしいものでした。のびのびとして、ユーモアさえも感じられる省略されたタッチは斬新です。カラフルで細密な「動植綵絵」とは全く違います。

「奇想の画家」若冲の近年の人気を反映して人、人、人の混雑でした。

★大徳寺

070517kyouto_029_1重文の赤い「三門」は、利休が自身の木像を2階部分に設置したことから秀吉の怒りをかい、切腹にまで追いやられた逸話があります。方丈、障壁画、石庭も印象的で、外人さんにも関心があるようでした。

境内の「泉仙」で昼食。緑の中で念願の精進料理です。まず蕨もちとお抹茶がふるまわれ、次々に出される大小の7つの丸い鉢に、「京」の心が込められた美しい料理が並び掛け値なしの舌鼓を打ちました。Izusen0002_1

今回の旅は、2つの展覧会に絞りゆっくり鑑賞しました。「ゆっくり」の分だけ、心に残すものは多かったように思います。それにやはり京都には「ゆっくり」が、なによりよく馴染みます。

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