新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

久留米スロヴァキア国立オペラ2018

2018年07月11日 | 音楽

毎年夏に行われる「筑後スロヴァキア・オペラ交流の会」主催の10回目の公演が7月8日に開催されました。福岡から30分ほど南下した久留米北部には、この前日に浸水被害があったようですが、会場の久留米シティプラザ ザ・グランドホールは満席でした。

    
              ( 写真はfacebookよりお借りしました )

前年のメンバーとは半分ほど入れ替わっていましたが、「お帰りなさい」といいたくなるほどに、市民と楽団員にはフレンドリーな関係ができていました。
コンサートオペラは楽器はピアノ伴奏のみとシンプルですが、アリアを中心にストーリーが再構成されたダイジェスト版です。ナレーションが加わるので分かりやすく、素人でも鑑賞しやすいようにオペラのハードルを下げた工夫がなされています。

第一部は『カルメン』  メゾソプラノの美しきカルメン、テノールのドン・ホセ、バリトンのエスカミーリョはベテランのシモン・スヴィトック。椅子と布の小道具そして照明だけで舞台が大きな広がりと奥行きを感じさせるところは、ソリストたちの能力の集積によるものでしょう。

第二部はオペレッタと歌曲の名曲が12曲。 名曲といっても私にはなじみの少ないものでしたが、いろいろな感情を表現した美しい歌声は国境を越えて心に響くものです。テンポのいい歌の時は観客側から思わず手拍子がでていました。
 
上の写真は第二部が終わった時のもの。総支配人、ピアノ伴奏者、ナレーションの橋本ダナさんの顔も見えます。


最後に「スロヴァキア国立オペラとともに歌う会」が『上を向いて歩こう』を合唱して2時間半のコンサートは終わりました。

プログラムの最後のページで、この公演の始まりは『わずか3人で立ち上げ、運営は決して順調とは言えませんでした・・・』というくだりに目が留まりました。その中の一人が高校の先輩で、運動会の仮装行列でのピンカートン役があまりにも美しかったので一躍校内の話題になった方で、この合唱団の中にも姿が見えます。

「筑後スロヴァキア・オペラ交流の会」の目標は
①地方でも安価で本場のオペラを楽しむ
②ソリストとの交流を深める
③益金はすべて「NPO法人ホームレス支援久留米越冬活動の会」へ(総額462万円)
④運営はボランティアで

この崇高な目標を10年経った今でも確固として守っている姿勢には、感謝と感動と尊敬、敬意しかありません。
来年の演目も日時も、もう決まっています。高校時代の友人も運営に携わっており、毎年そちらからの情報で参加するのを楽しみにしています。
 

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