新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

オール・ショパン・プログラム 横山幸雄

2019年03月02日 | 音楽

年明けにゲットしていたピアノ・リサイタルのチケット、うっかり忘れるところでした。数ヵ所のチケット売り場を探してやっと入手したのが指の動きが見える「左側の座席」です。3年前に聴いたときはオーケストラとの共演、今回はソロです。


初めに横山氏の曲の解説がありました。解説を聞くと演奏を聴きながらイメージが膨らみます。


第1部は、バラード1,2,3,4番。 ワルシャワからパリに移った初期の頃から絶頂期の32歳頃までの曲です。マジョルカ島に逗留しますがその頃作曲した第2番。歌うような明るいメロディで始まりサンドとの仲も順調。途中嵐のような激しいメロディに変わり、そういえば島での生活が決して簡単にはいかなかったことを本で読みました。体調がすぐれないことが多く、ショパンはずっと苦しみました。


第2部は観客が大いに盛り上がるところ。アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ、ノクターン第20番、幻想即興曲、エチュードから7曲、舟唄、ポロネーズ英雄。1曲が短くわかりやすいメロディなので聴衆もちゃんと付いていけるところが人気なのでしょう。


第3部は優しい柔らかな子守唄。そして絶頂期の作品ピアノ・ソナタ第3番は演奏会の最後を飾るのにふさわしい演奏効果の高い曲です。第4楽章まである30分ほどの大熱演でした。


普通より長い3時間の演奏はぜーんぶ暗譜! 数年前に2日間(18時間)かけてショパンの独奏曲212曲を暗譜で弾き通し、ギネス記録を作ったピアニストですから。 音楽家も体力が決め手です。暗譜力ばかりでなく、ガッチリした体躯は健康管理もしっかりされているのでしょう。


3階のバルコニー席までギッシリの会場。拍手もひときわ大きくて、それに応えるべくアンコールも2曲。みんなに馴じみあるノクターン第2番と小犬のワルツでした。 みんな、みーんな大満足の称賛とため息で会場を後にしました。


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