萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:森、早花咲月

2016-03-13 23:15:03 | 写真:山岳点景
春そめる、



山岳点景:森、早花咲月

山茱萸サンシュユです、昨日の森で咲いていました。



サンシュユの別名は同字で別音「ヤマグミ」+秋珊瑚アキサンゴ、
その名通り秋の実は紅色楕円形で、珊瑚色あざやかにグミの実そっくりです。
この実は生薬として用いられ医薬品の規格基準書である『日本薬局方』にも記載されています。
もうひとつの別名は春黄金花ハルコガネバナ、黄色の花いっぱい咲かせる早春の姿そのままです。



碇草イカリソウも咲いていました、例年4月の花です。



春の山野草でも有名な花ですが、このイカリソウにも薬効があります。
どんな効き目か?っていうとココではちょっと書き難いカンジです、笑

なんていう話からほど遠く花の姿は可憐で、枯野の早春に惹きます。



三月の林では仙洞草セントウソウも咲きます。
セリ科の植物で葉の形も似ていますが、食用にも薬草にもなりません。
ごく小さな花で見過ごしそうですが、よく見ると花も葉もレース編みっぽい繊細な造形がきれいです。



下はユリワサビ、葉はワサビの香ですが食用にアラズ、笑
花もワサビと似て、小さいけれど純白がセピア色の森に映えます。



三椏ミツマタ、和紙の原料として知られるジンチョウゲ科の植物です。
同科の沈丁花と同様に一見地味な花、が、よく見ると黄色×白×オレンジ色のバランスが絶妙に可愛いなあと、笑



森の奥、蕗の薹フキノトウの群落がありました。
早春の食べられる野草おなじみさん、ほろ苦さ×かすかな甘みは古くから親しまれています。
古歌フキノトウの名前は見られませんが、早春の歌で雪のなか摘まれる「春菜・若菜」がそうだろうと言われています。



三角草ミスミソウ、別名は雪割草。
直径1~2センチ、知らず見過ごしそうな小花でも落葉の底すっくり咲く姿は綺麗です。



紅葉苺モミジイチゴ、4月の花ですが今年は早いようです。
実は黄色=黄苺とも呼ばれています、甘くて美味しいため森の住人たちに人気です、笑
そんな実をならせる花も純白に清楚で、咲いているとレンズつい向けます。


撮影地:森@神奈川県某所

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第126回 昔書いたブログも読んで欲しいブログトーナメント
春の森は落葉の底=花や木の芽が隠れて見えないので、知らないと踏み潰します。
撮るなら足元ちゃんと確認+遠くからズーム利かせて+ルート遵守で道から逸れずに・林床に入りこむのは絶対NGです。
特に三脚は木の根や草の芽を再生不可能まで潰す原因になります、撮影者の安全についても三脚をひっかけ転滑落が珍しくありません。

これら守って撮れなきゃ諦めましょう、写真の花より生きて咲く花のほうがずっと綺麗ですから、笑

で、ついでに言えば花を撮影するコツは目線を花と同じ高さor仰角にすることです。
光の向きは逆光、太陽光などで花弁や葉を透かすことで輪郭ハッキリ+色や質感がキレイに映ります。
これらやろうとすれば三脚はむしろジャマ、脇シッカリ締める+膝や地面など撮影対象の高さに合うもので固定するほうが合理的です。

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