萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

Short Scene Talk ふたり暮らしact.58 ―Aesculapius act.71

2014-07-23 23:00:00 | short scene talk
二人時間@朝2
第4章act.25-26の幕間@自宅



Short Scene Talk ふたり暮らしact.58 ―Aesculapius act.71

「はい光一、デザートどうぞ?(笑顔)(いちご好きなんだよね光一よろこんでくれるかな萌それにコーヒー苦かったろうし口直しにね笑)」
「ありがと雅樹さん、イマドキ苺なんてよくあったね?(御機嫌笑顔)(めずらしいよねっ)」
「うん、パン屋の近くの八百屋さんで売ってたんだ、仕入れたばかりだから美味しいって言ってたよ?(喜んでくれてる可愛い萌)」
「ん、ほんとだ美味いね(笑顔)雅樹さんもハイ、(あーんしてあげるんだもんねっ嬉)」
「はい、照×萌(あーんしてもらっちゃった萌照ああ朝から僕ちょっと幸せすぎるでもそうだ)光一?」
「ん、なに?(なんだろね)」
「今朝はコーヒ、ブラックにしたけど美味しかった?(別嬪笑顔)(今日が初めてって貌するのかな光一どうするんだろう愉×萌)」
「え、(あっ今日がお初って貌しないとダメだよねでも嘘吐くのもなんか困)」
「僕は最初に飲んだとき苦いなって思ったけど、光一はどう?(別嬪笑顔×S×萌)(光一ちょっと困ってる可愛い萌なんて答えてくれるんだろう喜)」
「ん、ちっと苦かったよ?(笑顔×困)(やっぱホントはブラック飲んじゃったの知ってるのかな佐野先生は言わないよね困でも雅樹さん別嬪に笑ってるナンカすごく楽しそうだね嘘吐きたくないけどでも言ったらうんとお小言だよね困)」
「そっか、じゃあ今度は砂糖とミルク入れた方が良いかな?(別嬪笑顔×S×萌)(ふふふ困ってる光一いま僕に嘘吐かないように話そうって想ってる可愛い萌)」
「ん、あ、(雅樹さんたらブラック禁止令に持ち込もうとしてるね困でも)でもさ、うんと甘いモンのときはブラックのがイイよ?(ちっと抵抗)」
「そう?(別嬪笑顔×S萌)(ふふっ小さな抵抗してる光一こういうとこ生意気で可愛いなそうだ)光一、学校に電話しておくからね?(笑顔)」
「ん、ガッコに電話?(って早退のことかねって俺が早退しないかもって思われてるのかね苺あまくて美味いね)」
「うん、今日は早退させて下さいって僕から電話するね、大事なお見舞いがありますって(笑顔)(この理由なら光一も先輩たちに意地を通せるよね)」
「ん、お願いします(笑顔)(そういう理由ちゃんと言ってくれるんなら先輩らにも逃げたって思われないねでもナンか仕掛けてやりたい気もしちまうねっ)」

フルーツ・フルーツブログトーナメント

第4章act.25-26の幕間@自宅にて、光一と雅樹の攻防です、笑

Aesculapius「Saturnus26」校了です、雅樹@大学病院小児病棟にて。
Favoniusu「少年時譚27」校了しています、光一@中学校屋上の会話。
第77話「決表3」加筆ほぼ終わりました、校正終ったらAesculapiusを予定しています。

雑談ぽいのまたUP予定です、




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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚161

2014-07-23 13:17:01 | 雑談寓話
昼休憩なので短めですが。



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚161

友達の部屋@大晦日呑みの〆は蕎麦を茹でて、
また呑みながら雑魚寝して明けた正月は眠かった、笑
だけどこんな年越は2度目で、懐かしいまま友達が笑ってくれた。

「卒論の年越思い出すよな、おまえも俺も大学残ってて、笑」
「年越蕎麦はどん●衛だったね、笑」

なんて話しながら簡単に雑煮して食べて、
また酒×おせち始めたら友達が訊いてくれた、

「そういえばオマエ、あのメール返事したのかよ?」

まだ憶えていてくれたんだ?笑
そんな記憶力と相変わらずな気遣いに笑った、

「よく憶えてたね、相変わらず優しいんだ?笑」
「あんだけ長いメールだと忘れられないって、ちゃんと返信くらいしろよ?嫌いなヤツじゃないんならさ、」

言い返されながら携帯電話を開いてメールまた眺めて、
ほかの着信=年賀メールざっと読んでからとりあえず返信した、

Re :明けましておめでとう、まだ呑んでるけどね、笑

長文メールの答えにはなっていない、
だけどアレだけ長いと逆に何を言って良いのか解らなくて当たり障りない返信して、
また呑んで、朝風呂借りてスッキリしてから昼前に友達と出掛けた足で親戚の家に行って、

「あけましておめでとうございます、笑」

から始まる茶飲み話がスタートして、
で、思い出して伯母に話した、

「昨日、あの歯医者も一緒に呑んだよ?笑」
「あらーいつのまにソンナ仲良くなったの??」

ちょっと驚いたよう訊かれて、そのまんま話した。

「あのひと友達の知り合いらしいよ?友達と待ち合せてる書店で偶然会ってさ、そのまま一緒に飲みになだれ込んだってワケ、笑」

去年最後のサプライズだったな?笑
なんて笑ってたら伯母がすこし驚いたよう笑った、

「あの先生、そういうカンジのキャラクターじゃないって思ってたけど。でもあなたが相手だとナンカ納得ね、笑」
「ふうん?」

なにげなく相槌打ちながら伯母の言うことも納得だな思った、
だってあの歯医者はたぶん御曹司クンと同類タイプ、他人の目が気になる→気さくに見せてるけど警戒心強いタイプ。
そのへん伯母もナントナク見抜いているんだろう?そんな納得しながら伯母と伯父+ふたりの息子夫婦たちと1時間ほど喋ってから帰った。

で、帰りの新幹線で携帯開いたら受信メール3通だった、


Aesculapius「Saturnus26」校了です、雅樹@大学病院小児病棟にて。
Favoniusu「少年時譚27」校了しています、光一@中学校屋上の会話。
第77話「決表3」草稿UPしてあります、加筆また。

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深夜便

2014-07-22 23:00:00 | お知らせ他


こんばんわ、なかなか夏風邪が治りません、
そんな傍らで悪戯坊主は遊ぼう視線を送ってきます、半分フテクサレ気味です、笑

Aesculapius「Saturnus26」加筆ほぼ終わりました、雅樹@大学病院小児病棟にて再会譚です。
Favonius「少年時譚27」もう少し加筆します、光一@中学校屋上です。

深夜に取り急ぎ、


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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚160

2014-07-22 00:39:00 | 雑談寓話
なんか今夜が日曜みたいな気がします、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚160

大晦日、新幹線で親戚+友達に会いに行き、
親戚と食事して歯痛になり大嫌いな歯医者に連行された後、その歯医者と友達と3人で呑むことになり、
呑んでたら同僚御曹司クンからメール(長文注意)が来た+歯医者人生相談に答えていたら悪いヤツ認定され、

「じゃあ佳いお年を、笑」

って歯医者が帰ったのは22時とかだった、笑

「あのひと一杯だけ言ってたけどプラスαだったな、楽しかったのかな?笑」
「だと良いね、笑」

なんて会話しながら友達のマンションに行って、
実家のおせち+親戚の餅を出して年越飲みを始めたら訊かれた、

「そういえばメール、返信したのかよ?」

From:御曹司クン
本文:いま年越カウントダウンで山下公園に来てる、隣にいるのオマエだったらいいのに。
   いつも素っ気ないし意地悪だしメールも短いのしか返してくれないし、
   電話も圏外なこと多いし寝てて出てくれないし今も遠くに行ってるし、
   いま隣にいる大学の友達のことマジ羨ましいし嫉妬してる、
   <中略>
   もうじき今年も終わるけどオマエのコト考えてる時間がいちばん長い一年だったよ。
   こんだけ長い片想いって俺初めてなんだからな?

っていう御曹司クンメールが着ていたんだけどまだ返信していない、
ソレ心配してくれる友達に正直なトコ言ってみた、

「なんて返信したらいいか解んないんだよね、笑」

ホント解んない、
そんな本音に友達が笑った、

「おまえ迷惑がってはいないんだ?」
「迷惑なときはそう言ってるよ、あんまり電話とかメールするなとかさ、笑」

おせち箸つけながら日本酒飲んで、
そしたら友達が言った、

「今こんなして飲んでるのとか俺、ホント嫉妬されるんだろな?笑」

なんて爽やかな笑顔で言ってくれて、
まあソンナことメールにも書いてあったな思いながら笑った、

「メールのソコントコも読んだんだ?笑」

“いま隣にいる大学の友達のことマジ羨ましいし嫉妬してる”

アタリを読んだんだろう?
そう訊いたまんま友達は困った爽やか顔で頷いた。

「うん、読んだよ?おまえを考えてる時間がいちばん長い一年で、こんだけ長い片想いが初めてってトコも、笑」
「ほぼ全文じゃん、笑」

ホント速読みたいの上手いんだなって感心半分で笑って、
で、生真面目な友達は訊いてきた、

「おまえソノ人のこと、どうするツモリ?」

ソレが問題だよね?
その問題まだ答え見えてない、そんな本音のまま笑った。

「どうしたらイイと思う?笑」
「うーん、おまえが彼をどう思ってるかってとこがまず問題だろ?」

なんて正攻法で返されて、
ホントその通りなんだけど困るまんま言ってみた、

「友達だったら長く付き合いたいなって思ってるよ?メンドクサイ性格なヤツだけど、なんか憎めないんだよね、笑」

これが本音、だけど御曹司クンとの温度差はデカい。
だから今のまま居られる自信も展望もない、そんな本音に友達が言った、

「彼とおまえの温度差が問題だよな、どっちもお互い好きなんだろうけど好きの意味が違い過ぎる、だろ?」

ほんとその通りだよね?



Short Scene Talk「ふたり暮らしact.57」+Aesculapius「Saturnus25」校了しています。
第77話「決表2」+不定期連載「Lost article 天津風 act.23」読み直したら校了です、笑
校正終ったらAesculapius&Favoniusを予定しています。

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Short Scene Talk ふたり暮らしact.57 ―Aesculapius act.70

2014-07-21 23:35:02 | short scene talk
二人時間@朝
第4章act.25-26の幕間@自宅



Short Scene Talk ふたり暮らしact.57 ―Aesculapius act.70

「…ただいま?(光一まだ起きていないよね良かった目が覚める前に帰って来れられて)」
「ん、(笑顔)(光一のお気に入り買えて良かった人気なんだよねあの店いつも朝早いし近いし助かるな)」
「コーヒーで良いかな(ブラックが良いとか光一本当は想ってるんだよね佐野先生にもう飲ませてもらっちゃってるし)」
「…(ヤヤ嫉妬顔)(そうだよ佐野先生が光一にブラック飲ませちゃったんだ僕が最初に呑ませてあげたかったのにズルい佐野)」
「……(嫉妬顔)(初めてブラック飲んで苦いなって貌とかでも無理して美味しいねって大人ぶる貌とか僕が全部最初に見たかったのに)」
「………(嫉妬顔×萌)(そうだ今朝はブラックで飲ませてみようかな光一どうするんだろう初めてだって貌するかなそれとも正直に言うかな)」
「…ん、まさきさん?」
「あ、(光一が呼んでる起きたのかな萌)」
「…まさきさんどこ?」
「おはよう光一、ここにいるよ?(極上笑顔)(ああ寝起き顔だ可愛い萌える朝から幸せどうしよう照×萌)」
「ん…おはよまさきさん(寝惚笑顔)ね、きて?」
「え、照(来てって光一まさか期待×萌)」
「まさきさん…だね、ふふっ(寝惚笑顔)」
「だね、って光一なに?照萌(なんだろう寝惚けているだけかな可愛い萌)」
「…ん?ぁ、雅樹さんおはよ、今日も別嬪だね?(雅樹さんのアップだ嬉しいねっ)」
「おはよう光一(笑顔)(やっぱり寝惚けていたんだ可愛いなでも「きて」が気になるなどんな夢を見てたんだろう)」
「ね、コーヒーの匂いするね?淹れてくれたの?(雅樹さんもう着替えてる)もしかして俺また寝坊したかね?(昨夜は早く寝たのに)」
「僕が今朝は早かったんだ、光一の好きなもの買いに行きたくて(笑顔)ちょっと待っててね、今朝はベッドご飯させてあげるよ、(喜んでくれるかな光一)」
「…ん?買いに行きたくて?(えソレってもしかして雅樹さん)」
「はい、オレンジデニッシュ焼きたてだよ?このお店の好きみたいだから買ってきたんだ、コーヒーも淹れたてだよ(笑顔)(あびっくりしてる光一可愛い萌)」
「ん、美味そうだね雅樹さん(笑顔)でも雅樹さん、一人で散歩に行っちまったってこと?(ヤヤ不機嫌笑顔)」
「え、(あっそうかそういうことになる)いや、散歩っていうか買物だけど(ダメだったかな光一なんか不機嫌かも)」
「ふうん、一人で朝散歩しちゃったんだね楽しそうでイイね、朝のパン屋とか楽しそうだね雅樹さん?(複雑笑顔)(それもコレってたぶんそうだよね)」
「でも光一が一緒じゃないから寂しかったよ?(それは本当だよ光一)でも驚かせたくて僕ひとりで行って…ごめんね?(喜んでくれないのかな凹)」
「ん、雅樹さん俺がいなくて寂しかったね?(なあんだそうだよねでも山本んちの店に独りで行っちゃったんだ山本が店番なら嫉妬しそうだねっ)」
「寂しかったよ、やっぱり二人一緒で来たいなって、照(そうかパン屋の朝とか光一まだ知らないよね)だから今度は一緒に行ってくれる?(笑顔)」
「うんっ、今度は一緒に行こうねっ、寂しいのイケナイよねふふんっ(ドヤ笑顔)(ほらね雅樹さん俺がいないとヤッパダメだねふふんっ)」
「ありがとう光一、明日でも良いよ?(よかった御機嫌直してくれた可愛い萌もっと機嫌良くしたいな)光一、コーヒーだけど、」
「ん、コーヒー?(あっもしかしてブラック飲んじゃったのバレたかね焦)」
「今朝は光一もブラックで飲んでみる?(別嬪笑顔)(もう光一ちょっと困った顔してるどんな反応してくれるかな萌期待)」
「あ、うんっ飲んでみたいね(笑顔)(なんか雅樹さんうんと別嬪に笑ってるけどもしかしてホントはバレてて怒ってるのかな焦でも別嬪イイねっ)」
「じゃあどうぞ、昨日がんばってくれた特別のご褒美だよ?(別嬪笑顔)(どんな貌して飲んでくれるかな光一ちょっと困ってるみたい可愛い萌)」
「ありがとね雅樹さん(笑顔)(どうしよ今お初ですってコトだもんねどんな貌して飲んだらバレないかね焦困でも雅樹さんナンカ楽しそうやっぱバレてるかね)」





第77話「決表2」読み直したら校了です。
不定期連載「Lost article 天津風 act.23」も同じく読み直したら校了です、笑
校正終ったらAesculapius&Favoniusを予定しています。

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第77話 決表act.2-another,side story「陽はまた昇る」

2014-07-21 07:05:04 | 陽はまた昇るanother,side story
ice wall 解けない距離



第77話 決表act.2-another,side story「陽はまた昇る」

携帯電話そっとボタンを押して耳付ける。
電子音の無機質に鳴って、それから懐かしい声が言った。

「周太、去年の初雪を憶えてる?…幸せだったよ、おやすみ周太、」

この声が好きだった、今も好き。
けれど去年のような真直ぐな「好き」だろうか?そんな想いに電子音また鳴って次の声になる。

「今帰ってきたよ、周太はもう寝てる?雪だけど体気をつけてな…逢いたいな、初雪だから、」

ほら、優しい言葉は記憶を微笑む。
昨日の初雪に自分も願った「逢いたい」をこの人も想ってくれている?
そう想うだけで嬉しくて、それなのに今すこし見えなくなる笑顔に溜息ひとつ電話を切った。

「…英二、あなたは誰なの?」

そっと零れた疑問ごと電話握りしめて窓を見る。
硝子のむこう鉄格子に視界は遮らす、それでも空と道の白銀まばゆい。
いま12月上旬、それなのにこんな積雪は都心で珍しいだろう、きっと交通麻痺も起きてしまう。
たぶん10cmも積もっていない、それでも脆弱な都心の交通網はアクシデントが多くなる、その思案とパソコンデスクに座った。

かたん、

独りの自室は音やけに響く。
いつもこんなに音は気になったろうか、これも雪の静謐かもしれない?
そんな窓の白さに仄明るい部屋はどこか空気やわらかで、しんと鎮まる遅い朝のなかキーボード敲き画面を見つめた。

……

アイガー Eiger 標高3,970m

ベルナーアルプスの一峰でスイスを代表する山。
北斜面は高さ1,800mの岩壁で、グランドジョラス、マッターホルンと共にアルプスの三大北壁と呼ばれている。
初登攀は1938年、ドイツのアンドレアス・ヘックマイアーとルートヴィッヒ・フェルク、オーストリアのハインリヒ・ハラー、フリッツ・カスパレクが達成。
初登攀で辿った7月21日~24日のルートは高低差1,781m、メンバーの名前から「ヘックマイアー・ルート」と命名された。

……

ビル名  警視庁本部庁舎
階数   地上18階
高さ   74.3m(最高部高さ83.5m)
竣工   1980年(昭和55年)

……

検索結果2つ見つめた頭脳が計算始める。
83.5は1,781の約4.69%で1割も無い、昨日の日中は凍結も無かった。
それに竣工から30年以上なら壁は経年劣化の窪みもあるだろう、そこを素手だけで登降することは可能だろうか?

「…できるかも、ね…」

ぽつん、独り呟いてため息零れだす。
やっぱり昨日あの窓から自分が見たのは現実だろうか?
クライミング歴1年でヘックマイアールートを踏破した男、あの傲慢なほど美しい笑顔には可能かもしれない。

―昨日たしかに英二は庁舎にいた、公務で、

素手の登攀技術ならボルダリングがある、その技術で登る英二を6月に見た。
普通なら専用シューズを履く所を英二は硬い登山靴のまま登っていた、スピードも速かった。
あれから半年経った今はもっと速いだろう、アイガー北壁すら超えた度胸と実力なら庁舎の壁など容易いかもしれない。

けれど目を逸らした一瞬で消えるなら「途中の階」の出入りが出来なかったら無理だ?

―どこかの階から出入りしないと、でも窓だとしてどうやって?

ビルの窓を外から開閉することは可能だろうか?
もし可能だとしたら窓から窓へ移動できる、それなら「一瞬で」消えることも可能だ。
もし窓を外から操作できたら「壁の男」は存在し得る、そんな推定から検索かけて吐息こぼれた。

「…あった、」

……

建築基準法施行令
第126条の6 建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の階には、非常用の進入口を設けなければならない
第126条の7 前条の非常用の進入口は、次の各号に定める構造としなければならない
 一 進入口は、道又は道に通ずる幅員4m以上の通路その他の空地に面する各階の外壁面に設けること 
 二 進入口の間隔は、40m以下であること 
 三 進入口の幅、高さ及び下端の床面からの高さが、それぞれ、75cm以上、1.2m以上及び80cm以下であること 
 四 進入口は、外部から開放し、又は破壊して室内に進入できる構造とすること 
 五 進入口には、奥行き1m以上、長さ4m以上のバルコニーを設けること
 六 進入口又はその近くに、外部から見やすい方法で赤色灯の標識を掲示し、及び非常用の進入口である旨を赤色で表示すること
 七 前各号に定めるもののほか国土交通大臣が非常用の進入口としての機能を確保するため必要があると認めて定める基準に適合する構造とすること

補足
31m超のビルには非常用エレベータの設置義務があるが、その場合も進入口の設置を消防から要望されることも多い。
近年は45m級のはしご車を装備する消防署も増えており、これに応じて45mまで進入口の設置も要請する。

……

第126条の6 建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の階には、非常用の進入口を設けなければならない
第126条の7 四 進入口は、外部から開放し、又は破壊して室内に進入できる構造とすること

この2つと補足に「一瞬で」消えたポイントは該当するだろうか?
昨日あのとき見た記憶から辿らせ見つめて、そっと画面を閉じた。

でも英二、何のために?

「…危ないことしないでほしいのに、」

ちいさく零れた声に哀しくなる、どうして英二はいつもこうなのだろう?
まだ英二だと決まったわけじゃない、自分の見間違いなのかもしれない。
それでも可能性が「在る」ことが怖くなる、その動機が哀しくて苦しい。

“神奈川県川崎市の住宅街外れにある雑木林で拳銃自殺。神奈川県警と警視庁の警察官による死体見分の結果、自殺と断定”

曾祖父の命日と同日の新聞記事、それから祖父が書き遺した小説。
この2つとも英二は読んでしまった、知ってしまった、そしてたぶん自分よりも真相を知っている。
どこまで知っているの、どうして教えてくれないの、なぜ自分より先に追いかけようとするのだろう、あなたの理由は目的は何?

―僕のためならこんなことしないで英二、それとも僕は英二の目的を果たすツールなの?

自分のため、それとも「目的」のため?

それが解らなくて見えなくなってしまう、あの笑顔が大好きなのに。
けれど笑顔すら「目的」だったとしたら哀しい、それでも逢いたいのは自分の弱さだろうか?
そんな途惑いに開いたままの携帯電話を眺めて、そっと受信メール開きまためぐってしまう。

From  :英二
subject:初雪
本 文 :おつかれさま周太、電話したけどもう寝てるのかな。
     冷えこんでるけど体調大丈夫か?明日は休みだって言ってたけど無理するなよ、
     去年の初雪を周太は憶えてる?あの初雪は俺にとっていちばん幸せだよ、森も夜も。
     今日、逢いたかったな。

From  :英二
subject:銀世界
本 文 :おはよう周太、屋上から見た都内は真白だよ。
     今日は雪掻きすると思う、出るかもしれないけど心配しないで。
     でも俺は周太を心配するよ?

「…僕こそ心配するよ、こんな…」

ほら独り言もう零れて泣きたくなる、こんなこと酷い。
こんなに危険を冒しているかもしれない人、こんなに想い伝えてくれるのに秘密ひとつ教えてくれない。
何もかも隠し事してそのくせ信じてとばかり言って、こんなこと自分勝手だと本当は今すぐ目を見て怒ってしまいたい。

だって英二、これは僕の問題のはずなのに?

―お父さんのこと英二は追っかけてる、だって蒔田さんと昨日も笑ってた、

地域部長 蒔田徹警視長

父とは警察学校で同期だった、教場は違ってもたぶん親しい。
それは葬儀の芳名帳と戻った記憶から知っている、あのひとは大学時代の父も警察官の父も知っている唯一人。
そして多分もう一人が最初から父を知っている、きっと祖父のことも知っている、あの小説が真実なら全てを知る男だ。

観碕征治、あの男にも英二は近づいたのだろうか?

「…かもしれない、ね、」

そっと呟いて見つめるメールに答えが解らない。
いま何を返事したら良いのだろう?解らないまま周太は携帯電話を閉じ、立ち上がった。
ダッフルコート羽織って財布と電話をポケットに入れる、その指先へ小さな袋ひとつ触れて出す。
掌に紅い錦やわらかく煌めかす、その口紐そっと解いて花びらのカードを見つめた。

「英二…まだ持っててくれてる?」

プラスチック薄いカードは白い花びらと雌蕊を綴じこめる。
これと対になる守袋を贈ったのは春だった、あれから何ヶ月が経つのだろう?
あの春の雪崩と同じ時に掌へ受けた白い椿の花、それを今も見つめるのは自分だけだろうか?

今、あなたが大切なものは何ですか?

「どうして…英二?」

花びらに問いかけて、けれど答えなんか無い。
それでも本当は逢いたくて信じている、なにもかも全て打ち明け合えば戻れると想いたい。
黄金まばゆい初雪の森、初めて名前を呼んだ瞬間に還れるのだと信じている、せめて信じていたい。

「…あ、」

ぽとん、

涙ひとつ零れてフローリングに砕けて溜る。
ごく小さな水溜り、それでも確かに今この頬伝って泣いてしまった。
こんな弱さも今は悔しくなる、そんな意地ごと涙拭って独り微笑んだ。

「ん…本屋かな、」

今日は週休、けれど管外へ出掛けることは出来ない。
いつ出動命令が下っても応じる、それが可能な場所までしか出掛けられない。
それでも本屋に行けば文字から遠い世界も歩ける、そんな想いに登山靴を履き玄関を出た。

だって雪を踏むなら登山靴が良い、あの幸せな冬と同じ歩幅で。



(to be continued)

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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚159

2014-07-21 01:02:23 | 雑談寓話
夏風邪で連休は@自宅コースになっています、
で、去年の今日写真でも貼ってみました、八ヶ岳からの北岳方面です。



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚159

大晦日、新幹線に乗って親戚+友達に会いに行き、
親戚と食事してたら歯痛になり大嫌いな歯医者に連行された後、その歯医者と友達と3人で呑むことになり、
呑んでたら同僚御曹司クンからメール(長文注意)が来た、

From:御曹司クン
本文:いま年越カウントダウンで山下公園に来てる、隣にいるのオマエだったらいいのに。
   いつも素っ気ないし意地悪だしメールも短いのしか返してくれないし、
   電話も圏外なこと多いし寝てて出てくれないし今も遠くに行ってるし、
   いま隣にいる大学の友達のことマジ羨ましいし嫉妬してる、
   <中略>
   もうじき今年も終わるけどオマエのコト考えてる時間がいちばん長い一年だったよ。
   こんだけ長い片想いって俺初めてなんだからな?

こんなメールから御曹司クンの話になり、

「職場の同僚なんですけどね、彼の恋愛相談とか訊いてるうちに告白されたんですよ、吊橋効果みたいなモンかもしれませんね、笑」
「なんか解ります、吊橋効果みたいので好かれるって申し訳ないけど迷惑なんですよね、仕事がらみだと尚更、」
「先生、思いこみ激しいタイプに好かれそうですよね?どっちかいうと美形だし、笑」
「図星です、でも想ってるより酷いかもしれませんよ?爆弾なんで、」

なんて会話をして、
爆弾なんて言って笑った歯医者の顔はイキナリ老けこんで見えた、

これはナンカ吐きだしたいんだろな?

なんだか物言いたげ、でも「爆弾」だから言いづらい?
そんな推定に友達が言った。

「こいつなら普段コッチいないですし話して大丈夫ですよ?なんか面白い返しするだろうし、法律的な事とかアドバイスしてくれるし、」

なんか「面白い返し」ってハードル上げてくれるよね?笑
そんな友達が可笑しくて笑ったら歯医者が訊いてきた、

「あ、もしかしてそういう仕事ですか?」
「法律の基礎は解ってないとってカンジです、笑」

あまり仕事のことは話せない、だから大雑把な答え方して、
そしたら歯医者はちょっと笑って口開いた。

「職場がらみな上に免許剥奪って可能性もあるんです、一歩間違ったら、」

ソレって結構にメンドクサソウな話だよね?
なんて予想通りなことを歯医者は話しだして、<その話は割愛中略>で、友達が言った。

「こういう悩み抱えちゃってるから、教師の俺にも話し訊きたいって前は呑んだんですよね?」
「はい、そういう年頃の女の子が考えてることってワケ解らなくて、」

ホントワケ解らないメンドクサイ、
そんな本音が透けるような笑顔の言葉に言ってやった、

「自分なら最初っから言うけどね、未成年ガキはお断りってさ?ガキのストーカーなんざ一番メンドクサイじゃん、笑」

ホントメンドクサソウ絶対にごめんだね?
って本音から笑ったら歯医者はやや凹んだ、

「そう言いたいですよ、でもベテランさんがらみだから怖くて、」
「言っちゃ悪いけどそのオバサンかなりキモチ悪いね、身内使ったツツモタセで弱み握ろうってカンジにも見えるけど?」

想ったことそのまま言って、そしたらドッチか言うと美形の貌が顰められて、
どういうことだろって貌するから言ってやった、

「さっき先生自分でも言ったよね、免許剥奪の可能性もあるってさ?それ脅しに使って先生を病院ごと良い様にしようって考える可能性もあるってこと、
浮ついたオバサンが美形のオニイサン良い様に出来るなら逆セクハラも逆強姦もしたい願望なんて、珍しくない話だよ?そういう判例って現実あるしね、笑」

最低最悪パターンとしてはこんなことも有り得る。
だから言ってあげたら歯医者は凹みながら訊いてきた、

「じゃあどうすれば良いと思います?後継ぎって立場で世話にもなってるから無理にクビとか難しいですよ?」

ホントはクビにしたいんだ?笑

まあソレが本音で当り前だろう、男だって貞操の危機は面白くない。
それどころか職場のテリトリー侵害なんて最悪だ、そのツマンナイ可能性に言ってみた、

「迷惑だってハッキリ言えば?偽善者善人ヅラのままオバサンとガキにヤられるか、悪者になっても正直に拒絶してプライドと貞操を守るかって選択、笑」

そうするのが一番普通の対処法だろう?
そんな提案に友達が言った、

「まあソレが一番無難だよな、まずは嫌だって拒絶の意志をハッキリさせないといけないんだろ?」
「そ、ストーカー犯罪も拒絶の意志表示しないと警察にも認めてもらえないんだよね。逆強姦もそうだよ、男だと強制わいせつの被害者だけど、」

男の被害者には強姦罪は適応されない、その分だけ加害者も強姦罪より罪が軽くなる。
こういう不公平を知って逆セクハラする女やXXするレイプ犯もいる、そんな事例ちょっと話したら歯医者が言った。

「態度が曖昧だからダメだってことですよね?」
「だね、ソレが一番まずいんじゃない?ホント善人ぶりたいタイプなんですね、笑」

なんて台詞で軽くSったら歯医者は複雑な貌になった、
こういうトコ最初の頃の御曹司クンと似ているって思って、で、メールの返信していないことに気づいた。

これ返信しないと大騒ぎかな?

なんて考えながらジントニック追加注文して、
そろそろ日本酒でも良かったかななんて考えてたら歯医者に訊かれた、

「やっぱり偽善者っぽいですか?」
「偽善者かロリコンか、あとはMってカンジ?笑」

また軽くSったら歯医者ホント困った貌になって、
ちょっと虐めたくなったから言ってやった、

「嫌いなガキに一夜のお相手ナンタラ言われて良い様にされかかるなんてさ、ロリコンか悲劇ゴッコ好きか余程の自虐趣味なM男のどっちかだろ?
ガキとヤるなら将来も真剣に責任とりあいますって関係じゃないとお縄だよ、要するに婚約してないとアウト、だから嫌いなガキとか最悪パターン、笑」

ホントこんな馬鹿やるんじゃないよって呆れてた、
どっかの恋愛マンガか恋愛小説でも読んで酔った涯のガキンチョだったんだろう、そういうガキは最悪の馬鹿だ。
で、そんなガキの言葉を真に受けてオバサンを怖がってお縄なコト嵌められるとかマジで真性馬鹿、そんな呆れに友達が言った。

「おまえ相変わらず口悪いな?でも俺もこの件はちょっとフォロー出来ない、教師って立場的にも、」

ほら、この男にまで言われるなんて滅多にないよ?
そんな感想に笑ってジントニック呑んでたら歯医者が言った、

「ほんと自分で情けないんです、だから次なんかあったら突っぱねます、」
「それが当り前だね、笑」

さらり笑って答えながら、なぜこの歯医者クンがマニュアル本好きか解かる気がした。
いつも誰かの視線&評価が気になって仕方ない、だからマニュアルに頼りたくなっている。
そういう自信の無さ=不安感は義務まみれで、そんなとこやっぱり御曹司クンを思い出させられた。

なんか似たようなタイプっているんだな?

そんなこと考えてたら友達が訊いてきた、

「なあ、おまえが当事者ならどうする?」
「そんなの決ってるだろ、笑」

笑ってその「決まってる」の中身を話して、そしたら二人それぞれに言われた、

「ははっ、おまえホント悪いヤツだよなーでもソレが一番良い対処法かも、ほんと敵にしたくない、笑」
「ほんと怖いですね、でも偽善の欠片も無くて良い手段かもしれない。その案、もしもの時は使って良いですか?」

どっちにしても自分は悪いヤツ認定されたらしい、



とりあえずココで一旦切ります、続きあるけど反応次第でラストで、笑
第77話「決表1」校了しました、Savant「夏嶺の色5」草稿UPしてあります。
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取り急ぎ、



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山岳点景:Blue×富士遠望

2014-07-20 23:50:09 | 写真:山岳点景
今日-365日の風光



山岳点景:Blue×富士遠望

去年の今日撮った写真です、八ヶ岳から富士になります。
たぶん美し森アタリから撮ったんじゃないかなと。
なんか懐かしかったので載せてみました、笑

で、下2枚は同じポイントで冬に撮ったものです。



このポイントはブルーの濃淡が綺麗に撮れます。
こういう山の青は樹木が発するフィトンチッドが太陽光の青色光を散乱させる現象です。

ノンカテブログトーナメント



いまAesculpius「Saturnus25」校了しました、
取り急ぎ、



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Short Scene Talk 仮定某日―Side Story act.23

2014-07-20 20:50:02 | short scene talk SS
仮定点景@周太の懸念
第77話「決表act.1」からIf仮定



Short Scene Talk 仮定某日―Side Story act.23

「だいたい周太、なんでヨソの部屋に泊ったんだよ?(拗×怒堪え笑)(嫉妬しまくってる今ほんと俺って嫉妬深すぎるけど凹)」
「話したいことあったんです(ツン笑顔)(やっぱり英二すごく怒ってそう今にも泣くかもしれないねこういう貌の時は困)」
「泊りがけで話すとかって(って俺も光一とやってるな凹)あると思うけど、でも(でもホントそれだけは酷いよ周太凹)」
「でも、なに?(ツン笑顔)(泊りがけで話すなんて英二こそ何度もしてるもの僕には言えないよね)」
「でも、一緒にベッドひとつで寝ることは無いだろ?(拗×怒堪え笑×泣)(俺ほんと泣きそうミットモナイけどでもこんなの酷いよ周太凹)」
「…えいじこそこういちとさんざんいっしょにねてるでしょ?(ツン笑顔×呆×照無限大)(こんなこと言って僕こそ嫉妬みたい恥)」
「だってあれは周太だって公認だったろ俺は周太と誰かが一緒に寝るとか嫌だっていってるだろっ…(震え声×涙目)(って声震えてる俺カッコ悪凹)」
「……ぼくがしんそこからいやじゃなかったとおもってるの?(ツン笑顔×呆×微怒)(なんか自分勝手すぎるんじゃない英二ほんとずるい拗)」
「だって光一のためにもとか言ってたろ周太それに周太あのころ俺のこと本気で捨てようとしたくせにっ…今もそんな別の男とべ、べっど一緒に(泣×怒×凹)」
「………えいじなんてこういちとせ(照)っすしたでしょいっしょにねただけでなに?(ほんと英二ったら自分勝手でも僕ほんとはびっくりして伊達さん突き飛ばしちゃったのに)」
「だって周太そうだけど…でも俺は言ったよ周太はほかのだれにもさわらせたくないって…なのにひどいよしゅうた(俺もう捨てられるのかな涙凹)」
「…しりません(ツン笑顔)(やっぱりくどくど言い始めちゃった英二ったら困でもどうして伊達さんの部屋に泊まったこと知ってるの?)」
「俺ほんと周太の寝顔ほかのヤツに見せるとか俺ほんと嫌なんだ、ベッド一緒とか嫌だありえない抱きしめられたりしてないよね周太(って周太ほんと可愛いからつい抱きしめちゃってるかもしれないし凹泣)」
「…照×困(抱きしめられちゃったよって言えない言ったらきっともっとくどくど長くなるよね英二こんな女々しいとこあるなんて驚でもちょっと可愛いかも)」
「周太?ねえ、ほんと抱きしめられたりはしてないよな?ベッド一緒でも並んで寝てただけだよな?違うって言ってよ周太(泣×凹)(お願い否定して泣凹)」
「……照×困惑(どうしようここは嘘吐いた方がいいのかなこれ以上くどくども困るしでも嘘吐くのもでも嘘もこの場合は嘘もあいじょうなのかも困惑)」
「ねえ周太ってば、もしかしてソイツの手料理とか食べてるの?おいしいっていうあの可愛い顔を見せちゃってる?ね、周太違うって言ってよ(ああ俺ほんと捨てられるのかな泣でも文句言えないの解かってるけどでも)」
「…ごはんはごちそうになってるけど英二も光一のごはん山でいつも食べてるでしょ?(ツン笑顔)(ごはんのことまで嫉妬するなんて英二ったら照)」
「それは山なら自炊で当り前だろ?周太もしかして俺よりソイツの方が一緒にいて楽しいのか?ねえ俺のこと棄てないで周太お願い(別嬪泣顔)」
「…山なら何でも許されるみたいな言い方やめて?(ツン笑顔)そんなことばっかりいってるひと知りません(ってちょっと厳しく言い過ぎたかな英二ったら泣顔まできれい照)」
「っ、しゅうた…ごめん周太、山でもどこでも俺ほんと周太の飯がいちばん好きだよ?ねえ俺にまた飯作ってよ周太、俺としか寝ないって約束して周太?ねえ周太ってば(別嬪泣顔)」

「…ってなるよね英二に伊達さんのこと話したら、(困るけどちょっと泣顔も見てみたいかも)」



Aesculapius「Saturnus25」読み直したら校了です。
次は短編かナンカUP予定ですけど体調イマイチなんで順延かもしれません。

気分転換がてら取り急ぎ、




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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚158

2014-07-20 01:54:04 | 雑談寓話
傍らの椅子で寝てる猫の寝相がスゴイです、ぶっちゃけ萌えます、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚158

大晦日、新幹線に乗って親戚+友達に会いに行き、
まず親戚と食事に行ったら歯痛になり大嫌いな歯医者に連行されて、
で、流れで歯医者も一緒に友達と呑んでたら同僚御曹司クンからメール(長文注意)が来た、

From:御曹司クン
本文:いま年越カウントダウンで山下公園に来てる、隣にいるのオマエだったらいいのに。
   いつも素っ気ないし意地悪だしメールも短いのしか返してくれないし、
   電話も圏外なこと多いし寝てて出てくれないし今も遠くに行ってるし、
   いま隣にいる大学の友達のことマジ羨ましいし嫉妬してる、
   <中略>
   もうじき今年も終わるけどオマエのコト考えてる時間がいちばん長い一年だったよ。
   こんだけ長い片想いって俺初めてなんだからな?

っていうメールから御曹司クンの話になり、
話しているテーブルで歯医者は他人事じゃないって貌になっていた。

ずっと両親の言う通りに生きてきたやつなんだ。大学も仕事も、旅行の行先とか食事とか何でも親の好みでさ、いつも営業スマイルしてる、
恋愛も結婚するための手段で結婚は義務だって思ってる、親が気に入ってくれる相手と結婚して、親の仕事を継いで、それが幸せだって思ってるよ?

そんなふう御曹司クンのこと話してすぐ歯医者は気が付いたのかもなって思う、
たぶん御曹司クンと歯医者は同類項、だからバイセクシャルでも同性愛でも他人事で切り捨てられない。
そんな歯医者の貌を見ながらジントニックかなんか飲んでたら友達が言った、

「なんか哀しくなるな、同性愛でもなんでも一生って決めたのに裏切られるって、」
「だね、だけど恨んでないみたいだよ?笑」

笑ってありのまま答えた前、友達も歯医者も「?」って貌になった。
で、そのまま話した、

「恨まないことが彼のプライドなんだと思うよ?自分が同性愛なコトも自分の大事なパーツだからって言ってた、誰の所為でも無いってさ、笑」

こういうこと言える御曹司クンだから自分は嫌いになれない。
ここまで自己責任を負っても一途に想える恋愛だった、そういう過去は率直にカッコいい。
きっと傷だらけに泣いた事もある、今だってたぶん泣いている、それでも恨まない御曹司クン譚に歯医者が訊いてきた。

「なんで恨まないでいられるんですか?言い方悪いけど、バイとか同性愛って社会的にマズイのに。それに引張られて捨てられたらやり場無いですよね?」

そう考えるのが普通かもしれない?
そんな納得しながらも言葉尻でSってみた、笑

「ヤリ場って、先生もエロい心配するんですね?笑」
「え?」

なんだろう?って貌されて、
どっちかいうと美形な顔すぐ困り顔にして言ってきた、

「いや、そういう意味じゃ無くてリスクでも選んだのにダメになるとか悔しいって言うか、そういう気持ちのやり場っていうか、」

真面目に返して来ちゃうんだ?笑
こんな相手が可笑しくて笑ってたら友達から小突かれた、

「おまえ、今解ってるのに言ってるだろ?相変わらずのSだよな、」
「おまえも相変わらずの爽やかクンだね、笑」

なんて軽く返して友達と笑って、
ひとり真面目顔で困っている歯医者に教えてあげた、

「恨まないのはね、彼には唯一人の相手だからじゃない?そういうの解かるから自分も彼にYesはしないよ、笑」

そこまで想っている相手がいる、それなのに自分に言ってくるのは何故なのか?
そんな理由をドッカしら解かっている、だから尚更に頷かない自覚と笑ったら今度は歯医者が噴きかけた。

「ぅっ、…て、そのひとに告白されたんですか?」

そのことまだ話していなかったけね?笑

そういえば友達は長文メール読んだから知ったんだった、
だから見ていない歯医者には解るはずもなく、で、話した、

「職場の同僚なんですけどね、彼の恋愛相談とか訊いてるうちに告白されたんですよ、吊橋効果みたいなモンかもしれませんね、笑」

御曹司クンは孤独、だから自分に縋りたくなっている。
そんな想いはある意味で消去法だろう、きっと変わりが見つかれば心移りする。
そういう吊橋効果だろって笑った向かい、歯医者は他人事じゃない貌またしてため息と微笑んだ。

「なんか解ります、吊橋効果みたいので好かれるって申し訳ないけど迷惑なんですよね、仕事がらみだと尚更、」

なんか困っているんだろな?って貌だった、
で、軽くツッコんでみた、

「先生、思いこみ激しいタイプに好かれそうですよね?どっちかいうと美形だし、笑」
「えっ?」

また驚いたような貌してこっち見てくれる、
で、友達が笑って言った、

「おまえホントよく解かるよな、初対面から見抜いちゃってさ、」
「ふうん、じゃあ図星なんだ?笑」

そういうことなんだなって笑って、
そしたら歯医者は深刻な顔になってため息吐いた、

「図星です、でも想ってるより酷いかもしれませんよ?爆弾なんで、」

爆弾、そんな言葉ですこし笑った歯医者の顔はイキナリ老けこんで見えた、

第36回 1年以上前に書いたブログブログトーナメント

とりあえずココで一旦切ります、続きあるけど反応次第でラストで、笑
第77話「決表1」校了しました、Savant「夏嶺の色5」草稿UPしてあります。
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