萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚251

2014-10-27 00:08:10 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚251

From:御曹司クン
本文:今やっぱり圏外の所にいるんだろうけど、誰と一緒なのかなとかすごい妄想してる。
   田中さんは家族で旅行とか言ってるの職場で聴いたけど、帰ってきたらお前と会うんだろうなとか。
   どっちにしても今もその後もおまえの隣にいる誰かさんが羨ましくて妬ける、
   <中略>
   なんて書いている俺だから駄目なんだって解かってるのにゴメン、会える約束だけこの連休は待ってる。

こいつ連休ちゃんと楽しんでるのかよ?
なんて感想と呆れるメールが御曹司クンから来た@河原の焚火、一緒にいた歯医者に言われた、

「もしかして大晦日の彼?このあいだもメール着てたけど、ほんと彼に好かれてるよね?でも気持ち解かるな、」

そんなふう言うなんてどういう意味だろね?
なんて考えながらした相槌に歯医者は言った、

「本のおススメだけでも掴んでくるからかな、何話しても受けとめてもらえるし安心感あるっていうか。こうやって好き勝手に話して笑って貰えるの良いよ、たぶん彼はそういうのもっと強いんじゃないかな、」

それを言う歯医者も安心感を求めているんだろう?
そういうのは自分も誰でも同じでいる、そんな納得→今後を考えていたら訊かれた、

「こっちばかり話してるけど、そっちも最近なんか変わったことあった?」
「転職の予定が決まったんだよね、笑」
「え、ほんと?」

驚いたなーって顔されて、で、言われた、

「そのメールの彼って職場の人だったよね、彼は大丈夫?」

歯医者から見ても気になるんだなって意外だった、
こういう御曹司クンの大丈夫かよコイツ感は誰にもわかりやすい、でも歯医者が訊いた事が意外で笑った、

「ふうん、あんたでも他人のコト心配になるんだ?笑」
「なんか変だった?」

訊き返してくる貌がなんか不思議だなって思った、で、そんな感想のまま笑ってやった、

「正直に言ってほしいんだけどさ、本気で心から人のコト心配したことある?」

自分磨き大好き、そんな男が誰かを本気で心配なんてするだろうか?
って質問にどっちか言うと美形な歯医者は答えた、

「正直に言ってないな、自分のことで精一杯って言うか余裕無くて、」

余裕が無い、それが本音なんだろう。
そのくせ見栄っ張りな男に笑った、

「正直だね、笑」
「見栄張っても通用しないって解ってるから、」

焚火の隣で答えてくれる声はホントを言ってる感じで、
そんな本音モードのまま歯医者は言った、

「そのメールの彼も同じだと思うな、見栄も嘘も無く話せるのが楽だから好きなんだと思うよ?」

話してくれる内容はやっぱり不思議だった、
だって会ったことも無い相手にコンナ興味を持つなんて意外だ、そんなまま笑った、

「なんか御曹司クンに肩入れしてる?笑」
「肩入れって言うか、なんかわかるなって思うんだよね、」
「ふうん、ゲイよりバイセクシャルな彼に共感して興味が出るってカンジ?笑」
「性癖は違っても共感も興味も出るよ、」

夜の河原で缶ビールやらなんやら呑みながら歯医者は笑って、で、言った、

「でも興味って意味では彼よりもあなたにだよ、だから遠くでも待合せて今も話してるし、」

そんな興味持たれてるんだ?笑
こんなストレートな発言に言ってみた、

「遠いから逆に話しやすいんじゃない?関わりが薄いから、」
「それもあるかも、」

笑って素直に認めながら缶ビール呑んで、それから歯医者が訊いた、

「この連休も彼と会うんだ?」
「たぶんね、」

答えながら会って話すこと考えた、転職のこと連休中に言うべきだろうか?

おーる12ブログトーナメント

Aesculapius「Chiron35」掲載してあります、読み直したら校了です。
Favonius「少年時譚51」加筆ほぼ終わりました、Aesculapius「Chiron34」&第79話「交点7」読み直したら校了です、
校正ほか終わったら第79話の続きか短編、雑談ぽいのもこの後UP予定しています

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山岳点景:秋染の山

2014-10-26 22:30:00 | 写真:山岳点景
秋色彩々、陽映える



山岳点景:秋染の山

三頭山@東京都檜原村は紅葉がイイ感じです、
昨日の午前は光の入りも綺麗でした。



紅葉の下を歩くと木下闇×色彩、光は陰翳があるからこそ映えます。



赤、朱色、海老茶、橡、萌黄、黒、色彩さまざま葉色も深まります。



杉木立のはざま、対岸の尾根も秋色でした。



梢から仰いだブルーに紅葉あざやかに木洩陽ゆれます。

第54回 1年以上前に書いたブログブログトーナメント



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山岳点景:陽色の秋

2014-10-25 22:00:00 | 写真:山岳点景
秋、光る



山岳点景:陽色の秋

三頭山@東京都奥多摩にて、紅葉の森です。



黄葉、萌黄、橡色、さまざまな梢にも楓の赤色は惹きます。
こういう葉色の彩変に秋は好きです、



紅葉×黄葉の季、山は青空に錦秋あざやかです。

写真が多いブログブログトーナメント



なんてカンジの写真を撮っていたので加筆ほか今からです、笑
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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚250

2014-10-25 00:30:00 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚250

From:御曹司クン
本文:おつかれー、ここんとこ残業遅くならないから嬉しい。
   でも早く上がってもおまえが遊んでくれるわけじゃないけどさ(顔文字拗)
   でも連休は会ってもらえるし楽しみにがんばってる、なんて書くのも迷惑なのかな今は(顔文字凹泣)
   <中略>
   なんかおまえが遠い、自業自得だって言われると思うけど。

なんてメールが着たりしながら連休は来て5月、
なぜだか歯医者と山に行くことになり現地集合した、

「久しぶり、なんか似合うね?」

なんて台詞から始まった相手は冬より少しだけスッキリした顔していた、
なんかしら色々と肚に落ちたんだろうか?なんて考えながら何度目かの山は遅い春だった、
下界では散ってしまった桜も藤も山上は今が季、そんな華やいだ空気はメンドクサイことが遠い、

ほんと山って異世界だな?

とか思いながら歯医者と軽い山歩きする話題はメールと同じに本のことだった、

「小説とか読んだこと無かったのに最近おもしろいよ、おススメの仕方ほんと巧いね?」
「相手によっておススメ変えるから、笑」
「あ、やっぱり相手に合せてるんだ。それだけレパートリーあるのスゴイよ、」
「レパートリー狭かった人間としては今どう?笑」
「読まないで決めるのは馬鹿だなって実感、かな?笑顔」

なんて会話しながらもポイントごと停まってカメラ自由に使って、
そんな合間の歯医者はそれなり楽しんでいるみたいでご機嫌だった、

こいつ適当に合せてるのかな、それともホントに楽しんでる?

とか考えながらもどっちにしても意外な状況が可笑しかった、
なんだって遠方の歯医者と一緒に山歩きなんかしてるんだろう?こんな意外も人生は予測不能で可笑しい、
そういう可笑しさは歯医者も同じだったのかナンなのか、日中は歩いたり車移動したりも笑っていた。
で、早めの夕飯を店で済ませてから酒&ツマミになるもの買って河原で焚火した、

「まだ夜は寒いね、焚火がいいかんじ、」
「キャンプって寒めの時のが自分は好みだよ、笑」
「確かにイイよね、このかんじは、笑顔」

って感じに車停めた近くに椅子を出して焚火あたって、買ってきた酒×肴に歯医者が言った、

「前も話した事だけど、また少し話して良い?」
「気のすむまでどーぞ?笑」

なんて返して、
それから歯医者の貯めこんじゃったアレコレが始まって、
そんなん聴きながらも携帯が着信したら相槌うちながら何げなくメールチェックして返信して、
焚火と夜空と酒のんびりしながら話を聴きながら、やっぱりだけど御曹司クンからメールが着た、

From:御曹司クン
本文:今やっぱり圏外の所にいるんだろうけど、誰と一緒なのかなとかすごい妄想してる。
   田中さんは家族で旅行とか言ってるの職場で聴いたけど、帰ってきたらお前と会うんだろうなとか。
   どっちにしても今もその後もおまえの隣にいる誰かさんが羨ましくて妬ける、
   <中略>
   なんて書いている俺だから駄目なんだって解かってるのにゴメン、会える約束だけこの連休は待ってる。

ホントおまえも連休ちゃんと楽しめよ?
とか呆れながらつい笑ったら歯医者に訊かれた、

「もしかして大晦日の彼?このあいだもメール着てたけど、」
「あたり、話中にゴメンね?笑」

って正直に答えて、そうしたら言われた、

「ほんと彼に好かれてるよね?でも気持ち解かるな、」
「そう?笑」

そんなふう言うなんてどういう意味だろね?
なんて考えながらした相槌に歯医者は言った、

「本のおススメだけでも掴んでくるからかな、何話しても受けとめてもらえるし安心感あるっていうか。こうやって好き勝手に話して笑って貰えるの良いよ、たぶん彼はそういうのもっと強いんじゃないかな、」

安心感、って確かに大事だな?

そんなこと改めて想いながら自分の今後をちょっと考えた、
あと2ヶ月半で自分は退職して転職する、そうしたら今の安心感ある職場と違う場所に行く、
それでも自分の場合それなり新しい環境で楽しむんだろう、たぶん御曹司クンも花サンもそれなりやっていく、

っていうかソレナリやってくれないと困るな?笑
なんて考えていたら歯医者に訊かれた、

「こっちばかり話してるけど、そっちも最近なんか変わったことあった?」

あれ意外と鋭いトコもあるんだ?笑
こんな意外にも可笑しくて正直に言ってみた、

「転職の予定が決まったんだよね、笑」
「え、ほんと?」

驚いたなーって顔されて、で、言われた、

「そのメールの彼って職場の人だったよね、彼は大丈夫?」

やっぱりそこなんだ?


Aesculapius「Chiron34」&Savant「晨の故山5」&第79話「交点7」読み直したら校了です、
Aesculapius「Chiron33」校了しています、校正ほか終わったらAesculapiusか第79話の続きか短編の予定です。
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山岳点景:秋山、赤×紅

2014-10-24 23:43:04 | 写真:山岳点景
赤、秋の筆彩



山岳点景:秋山、赤×紅

小田代ヶ原@栃木県日光の紅葉です。
ここの森は秋がことに綺麗だなって思います。



10月後半のブログトーナメント ジャンルを問わないブログトーナメント

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚249

2014-10-24 00:20:00 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚249

退職かつ転職する、って決まるとナントナク忙しくなる。
年度締めしながら引継ぎマニュアルは作っていたけれどソレの確認したり、転職先に必要なコト頭に入れたり、
それでも4末決まり→退職7末×就職8初だから時間はあったんだけど、

「7末退職なら有休と夏休の消化で7月半ばが最終だな、」

なんて上司が言ってくれたから2ヶ月半の猶予+休みが嬉しかった、
ソンダケ休めるって社会人になるとナカナカない、だからドコ行こうかとか考えるのも楽しかった、

「トモさん、今年の夏休みは長いね?」
「いいだろー、笑」

っていう楽しい会話を花サンと業後コーヒーや呑みのときしていて、
その一方でやっぱりな会話もあった、

「ね、城戸さんが御曹司サンの失敗談とか何げなく話すって課長が言ってたよね、アレってどういう事だと思う?」

城戸な、相変わらず人当りは良いんだけど御曹司クンの失敗談とかナニ気なーく話してくるんだよ?城戸がそういうの珍しいから気になってな、

なんて上司+元部署課長+花サンと呑んだ席で話が出ていた、
それを花サンは当然だけど気にしている、その解釈求められて言ってみた、

「どうしても気が合わないってこともあるから、笑」

って言いながら想った、コンナ当たり障りない理由なワケないじゃん?
で、聡い花サンらしい言葉で返された、

「ふたりとも資格者でしょ、ライバル的なカンジで評価を堕とすのが目的っぽくて嫌だなー城戸さんそんな人だと思わなかった、」

職場のライバルor邪魔者or嫌いなヤツの評価を堕とす、

他人を堕として自分を持ち上げる=卑屈×卑怯×卑劣な卑しい3乗が気持ち悪い、

なんて思われるのは仕方なくて、だから言ってみた、

「御曹司クンがバイセクシャルだって城戸さんも解ってるんじゃない?ゲイとか気持ち悪がって拒絶したいヤツもいるから、笑」

結局のトコ城戸さんは所謂マジギレしてる、たぶん。
城戸さんは御曹司クンに同性愛の対象とされた@出張先っていう過去を消したい、だから御曹司クンを排除したい、

っていう推測に花サンが言った、

「そういう拒絶反応は解らなくもないな、私も最初はパニックになりそうだったもん、」

いたしちゃった相手が実はゲイよりバイ、とかって普通パニックになるもんかもしれない。
だからこそ理解できる花サンの立場×感情はなんだか哀しかった、そんな哀しい貌で言われた、

「ね、やっぱり出張先でなんかあったのかな、城戸さんと御曹司サン。だから城戸さんは拒絶反応してるのかな?」

まあ普通にソコへ思考は辿り着くよね?
こんなことぐるみ哀しいなって思いながら言った、

「花サン、御曹司クンと恋愛するならコウイウこと少なくないかもしれないよ?それでも付合おうって思える?」

同性愛であることは現代の日本社会ではリスクになりやすい、
そういうの御曹司クンも解っている、けれど自制心あまり強くないトコあるから問題は絶えないかもしれない。
そんなヤツと付合う+それも社会人で恋愛なら結婚も当然視野にあるだろう?だから訊いてみたコトに花サンは考えこんだ、

「正直リスク高いよね、下手すると裁判沙汰とかなりそう?」
「だね、城戸さんみたいな資格者だとマジギレされたらカナリ面倒だと思うよ?」

応えながら改めて思った、全力でマジギレされたら御曹司クンは社会的抹殺される可能性もある?

同性愛とかバイ、いわゆるセクシャルマイノリティは偏見差別好奇の視線が現実、
そんなリスクを感情も無い相手から向けられたら怒る→拒絶+防衛反応のも当たり前なのかもしれない、
だって同性愛に引きずりこまれた人間も好奇心の眼に晒される、それは名誉棄損的でコトあったなら強制わいせつ罪でもある、
で、そういう法的知識があるヤツ=城戸さん(仮名)を相手どっちゃった御曹司クンはやっぱり馬鹿だ。

ホントあいつどうするんだよ?

なんて考えながらも職場はトリアエズ平和で、
っていうか自分は部署が違うから現場逐一ずっと見ている訳でもないけれど、
それでも花サンは御曹司クン+城戸さんと同室だから気になるのも当たり前で、それでも仕事ちゃんとしている彼女はプロだった、

ソンナ感じに4月は終わり連休になり、城戸さんと似たり寄ったりな人間と山で待ち合せる日が近づいた、

From:歯医者
本文:おつかれさま、水の本ほぼ読み終わったよ。なんか人間の構造とか考えて面白かった。
   登山とキャンプのことだけど買出し出来るとこあったよ、

Re :晩ゴハンはドッカで食べて焚火で飲みとかだと楽かも、笑

Re2:それも良いよね、朝はパンとかでも良いし。

なんてメール遣り取りしながらもすこし心配だった、
御曹司クンVS城戸さんもメンドクサイことになってるけど、歯医者は下手するともっとメンドクサイ未来がありえる、
そこらへんドウなってるって話はメールには無かったけれど多分、連休を使っても会おうよ言ってくるアタリ話したいことあるんだろう?

そんな一方で御曹司クンからもメールは着ていた、

From:御曹司クン
本文:おつかれー、ここんとこ残業遅くならないから嬉しい。
   でも早く上がってもおまえが遊んでくれるわけじゃないけどさ(顔文字拗)
   でも連休は会ってもらえるし楽しみにがんばってる、なんて書くのも迷惑なのかな今は(顔文字凹泣)
   <中略>
   なんかおまえが遠い、自業自得だって言われると思うけど。

ホント、御曹司クンに転職のことドウやって話したらいいんだろう?
話し方によったら号泣決定になる、そうなった行動予測が困るなとか思いながらも連休は来る、

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第79話「交点7」読み直したら校了、その前「交点6」は校了しました。
Aesculapius「Chiron33」読み直したら校了、校正ほか終わったらAesculapiusの続き短編の予定です。
ホントは今夜もなんか短編UPしたかったんですけど

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山岳点景:黄金森の空

2014-10-23 22:00:00 | 写真:山岳点景
golden tree×Blue



山岳点景:黄金の森の空

小田代ヶ原@栃木県日光市、白樺の森にて。

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第79話 交点 act.7-side story「陽はまた昇る」

2014-10-23 11:30:03 | 陽はまた昇るside story
selfishness&sovereign



第79話 交点 act.7-side story「陽はまた昇る」

馨が殺された日は全てが仕組まれていた、新宿で。

「園遊会の警護が足りないって馨さんを呼んだのは安本さんだ、でも本当は呼ばされている、」

真実のかけら低く声になる、この声は山麓の森へ伝わるだろうか?
いま座る焚火の尾根つらなる森の大樹、あの根元に埋めた血染めの灰は今もう大樹になっている。
春14年前に馨の心臓あふれた血、その最期の願いは彼の妻の祈りと大樹に埋めて山に還した、だから今ここで話したい。

あの春の夜の一瞬、馨を狙撃した銃弾は「最初から」全てが罠だ。

「英二、呼ばされているって安本サンもあの爺サンが仕組んだってことだろうけどさ、おまえズイブン確信的に言うね?」

澄んだテノールが訊いてくれる、その白い顔へ火影が朱い。
炎きらめく瞳まっすぐ自分を見つめてくれる、その眼差しに英二は微笑んだ。

「確かめたからな、直接、」

直接、そう言えば解るだろう?
そんな信頼にアンザイレンパートナーは小さく笑った。

「直接って英二、このあいだ蒔田さんのパソコンからハッキングっぽいことやったね?」
「蒔田さんから何か言われた?」

訊きながら缶そっと唇ふれて冷たい。
こくり呑みこんだ発泡が喉すべりこむ、その冷感ふわり熱になるままテノールが言った。

「俺にも同期や知り合いがあちこちいるからね、で、蒔田さんのパソコンが急にメンテナンスされたって聴いたけど?防犯カメラもね、」

やっぱり調べられたんだな?
こんな予想通りの反応に可笑しくてつい笑った。

「メンテナンスだけじゃなくて鑑識っぽいことしたんだろ?」
「やっぱり英二が原因だね?ミーティングの時のおまえの行動も探られてるよ、会議室の出入り時間とかね?」

訊きながら教えてくれる言葉に観碕のネットワークが解かる。
やはり「全て」なのだと考えた方が良い、だからこそ遣いたい権力を苦く笑った。

「探った分だけ観碕は俺を疑わなくなるよ、蒔田さんも他の誰も観碕の疑いから外れる、もちろん光一も周太もな、」

答えながら枯木くべて、からり焚火ゆるく金粉の爆ぜる。
火影に照る顔は熱い、けれど冷えこむ背から脳髄が冴えてゆく。

―観碕も今考えているのかな、俺の利用価値と、亡霊とFantomeと、

“ Fantome ”

怪人、亡霊、過去の記憶、彷徨える幻。

そんな意味の言葉を観碕はコードネームにした、それは「過去」への復讐だろうか?
こんな執念深さは自分にも無いと言えない、だからこの背中ひとつに負いたい願いへ澄んだ声が訊いた。

「探った分だけ疑えなくなるほど英二の祖父サンは官僚サンらの重鎮で、おまえのコト愛しちゃってんだね?」

この質問、認めたくないな?

ほんとうに肚底から頷きたくない、だって悔しい。
こんな立場や血縁があるから選びたい世界に行けなくなる、大学受験も警察官も結局は同じだ。
結局どうしたって祖父の望み通りに生きてしまう、この絡みついて離れない鎖に悔しくて、けれど微笑んだ。

「鷲田克憲が祖父の名前だよ、昔の内務省を今も生きてる官僚だ、」

昔この国に存在した組織は今も結局は生きている。
そんな現実を振り払いたかった願いに口開かれた。

「光一、前に俺のこと危険が大好きだって言ったよな?俺が危険に飛びこみたいのは俺の正体が大嫌いなせいだよ、全部が俺を縛るから大嫌いだ、」

こんな立場も血縁もいらない、ただ自由に生きたい。
だからこそ選んだ本音を吐きだしたい願い声になる。

「前に俺言ったよな、母親から離れたくて全寮制の警察官になったってさ。あれも本当は鷲田の祖父から離れたかったんだ、母親が入りこめない場所に行けば祖父に報告されなくて済むと思ったんだよ。そういう母親を変えられない父親も結局は許せなくてさ、全部と離れたかったんだ。鷲田の祖父も誰もいない世界で俺だけになりたくて、だから山岳救助隊は最高の居場所だと思ったんだ、山は人間の世界じゃないから、」

空と銀嶺、青と白だけの世界は人間ほとんどが辿りつけない。
だから自由になれると思った、そんな願いごと幸せな記憶は言葉を織りだす。

「去年の秋、雲取山の森で光一が一緒に八千峰も登ろうって言ってくれたろ?あれ本当に嬉しかったんだ、八千峰なんて写真だけの世界でほんとに雲の上だって思っててさ、だから雲の上に行けたら俺も自由になれるって嬉しかった。そういう俺だから分籍もしたんだよ、」

春3月、自分の戸籍を実家から抜いた。
独り分籍した本音は結局そこにある、こんな身勝手に微笑んだ。

「分籍は周太に入籍してもらう準備と、俺がやろうとしていることで家族に迷惑かけないのが目的だよ。でもこんな理由が無くても俺は戸籍を抜いたと思う、祖父の名前を誰にも知られたくなかったからさ?鷲田の人間でいたくないんだ、俺は宮田の祖父の孫だけでいたい、」

本当に祖父と自分だけならどんなに自由だろう?

祖母も姉も好きだ、父のことも全て知った今でも感情は変わらない。
あの母のことも結局は憎みきることも出来なくて、それでも祖父と自分だけなら自由があった。
こんな本音は身勝手だと解っている、それでも願って選んだ分籍にザイルパートナーが微笑んだ。

「おまえは検事の祖父さんのことホント好きだね、写真を見たけど似てるって思ったよ?」
「そう言われるの俺いちばん嬉しいんだ、ありがとな、」

素直に応えながら少し琴線ゆるめられる。
呼吸ほっと楽に吐く、そんな本音と現実に笑いかけた。

「でも観碕は7年前から俺が誰なのか知ってたろ?分籍しても変らないんだ、結局のとこ逃げられない、だから利用する肚を決めたよ?大嫌いな立場も血縁も利用してやりたいようにする、今の俺だけの力じゃ観碕に勝てないとか悔しいけど、でも周太が救えるなら良い、」

大嫌いだ、あの祖父が願う全てを否定したい。
そう今でも想っている、けれど少しだけ感情は変わった。

『英二は仮面を被ることも私とそっくりに巧い、』

そっくりだと祖父は笑った、その通り自分と祖父は似ている。
こんなふう認めるなど大嫌いだった、けれど今すこしだけ素直に頷けるまま微笑んだ。

「秋に鷲田の祖父と会ったけど言われたんだ、俺が分籍して宮田の家を捨てたから鷲田の家屋敷を俺に相続させるってさ。俺が棄てたかったのは鷲田の名前と権力だよ、でも逆に全部をもらうことになったんだ、こんなの皮肉だけどなんか納得してる、」

この家は英二さんの家です、そう克憲様が決められました。

そんなふうに祖父の家宰に告げられた、あのとき不思議な感情が佇んだ。
あの日に祖父と向きあった時間は決して温かくない、それでも告げられた事実に山っ子が微笑んだ。

「その祖父サン、単純に英二のコト愛してるんじゃない?ほんとに好きだから自分のトコ帰ってきて一緒に飯食いたいだけって気がするよ、」

ほら、この真直ぐな男は祖父のこともストレートに見つめてしまう。
こういう眼差しを自分も欲しくて、だから憧れるまま素直に頷いた。

「同じこと祖父のバトラーに言われたよ、犬もバトラーも祖父自身も帰りを待ってるから次は食事に戻ってこいってさ、」

先月、秋の再会に家宰が告げた言葉は事実だろう?
そのままに笑いかけた火影の向う、底抜けに明るい目は愉快に笑った。

「あははっ、最初に犬を言うアタリおまえらしいよね?でもバトラーとかってさ、やっぱり英二って相当の坊ちゃんだね?」
「認めたくないけどな、」

からり、焚き木ごと答え放りこんで笑いたくなる。
こんなこと自分から話すなんて無かった、それくらい大嫌いな束縛でしかなかった。
けれど今こうして笑い飛ばせるのは自分だけの自信すこし積めた所為だろう、その相方が尋ねた。

「でも英二、なんで俺に話す気になったね?あの爺サンは英二だけでヤる言ったのにさ、おまえが言葉ひるがえすなんて理由があるんだろ?」

そのこと気になって当り前だろう?
こんな当然の問いかけに現実を口にした。

「馨さんと同じになる可能性がゼロじゃないからだ、周太も俺も、」

あの観碕が「知った」ら何を考えるだろう?
この推測と可能性を焚火のほとり、雪山の静謐に告げた。

「観碕が俺を同じ側の人間だと信じるなら俺の思い通りになると思う、でも俺と馨さんが繋がっているのがバレたら解らない。馨さんみたいに異動や応援で行った先で殺されるかもしれない、殺した本人も解らない罠に嵌められてさ?山は猟銃の誤射も多いしな、」

周太だけじゃない、この自分こそ射殺されるチャンスが多すぎる。
だからこそ誰かに知ってほしくて考え抜いた、その涯の答えに微笑んだ。

「俺が考えられる中で光一がいちばん観碕から自由なんだ。能力も立場も光一しか思いつけない、俺がいちばん巻きこみたくないの光一なのにごめん、」

ごめん、それしか言えない身勝手が悔しい。

この男だけには託したくなかった、だけど他に方法一つも思いつけない。
それでも足掻きたい願いに続けた。

「俺がどんな人間で誰を追いつめて誰を護りたいか、それだけ光一に知ってほしいんだ。それで俺に何かあったとき鷲田の祖父に教えてほしい、俺が何を考えていたのか伝えて欲しいんだ。祖父なら光一に迷惑掛からないようにする、こんなこと頼めるの光一しか俺にはいないんだ、ごめん、」

もし観碕に自分が負けたら、結局は祖父を頼るしかない。
本当はそんなこと悔しくて嫌だ、けれど必ず護りたいなら選ぶしかない現実に縋った。

「あと、来年の夏は周太を北岳に連れて行ってほしいんだ。北岳草を周太に見せてほしい、これも光一にしか頼めないだろ?甘えさせてくれ、」

北岳草を僕に見せて、英二?

そう約束してくれた時は来年の夏、けれど自分が生きている保証なんて何パーセントだろう?
そんな現実を今はもう解っている、だから託したい願いに焚火のむこう長身が立ち上がり隣に立った。

「ふざけんなバカたれっ、」

ばしっ、

鋭い声ごと頬ひっぱたかれる、その反動ぐらり体幹ゆらす。
それでも跳ね返り座りなおった頬また一発、殴られ怒鳴られた。

「カッコつけてんじゃねえぞ、死ぬダケの肚があんならなあ、這いつくばって生きたい助けろって言えよっ!生きて全部キッチリてめえが責任とんなっ、」

生きろ、そう怒鳴ってくれる祈りが頬から熱になる。
こんなふう怒らせたくなかった、けれど逃げられない現実に笑いかけた。

「当たりまえだろ?俺も生きて責任とるつもりだよ、でも本当に解らないんだ。こんな俺が八千峰の約束してごめんな、光一?」
「ごめんとか言うなバカたれ!」

怒鳴って胸倉がしり掴んで揺すぶってくれる、その瞳まっすぐ明るいまま怒りが泣きだしていく。
それでも涙こぼさない強靭な眼差しが見つめて、そして言ってくれた。

「約束なんざ叶うモン少ねえんだよ、でもハナっから無理だ言うな!言ったことホントになったりするんだよ、だから今すぐ打ち消せこのバカたれっ、」

本当に、その通りかもしれない?

そう自分だって解かっていた、だからいつも言葉に約束したがる。
だから二週間前も約束した、それなのに今こんな不甲斐無い自分に微笑んだ。

「そうだな、ごめん光一。俺が最後まで生きて観碕とヤりあうよ、周太も自分で連れて行く、八千峰もな?」

幾つ自分は約束してきたろう、その全て責任とるまで自分は死ねない。
そんな願いごと肚深く温まってゆく、この温もりに胸倉の手そっと開かれ言われた。

「ホントにごめんって思うんならね、俺の命令ひとつ聴いてもらうよ?」
「うん、なんでも訊くよ、」

笑いかけ頷いて少しだけ心配になる。
光一は何を命令するのだろう?かすかな不安に秀麗な貌からり笑った。

「おまえ、テレビに出てもらうからね?」

今、なんて言ったんだろう?

「は?」

言われたこと呑みこめない、何故いきなり「テレビ出て」なのか?
解らないまま見つめた雪の焚火のほとり、愉しげに上司は言った。

「山火事の翌朝に現場検証したろ?あのときテレビカメラも来てたよね、で、ニュースに映った雄姿にテレビ局は問い合わせ電話スゴかったってさ、」
「あー…、なんか俺、映ってたらしいな?」

生返事しながら考えてしまう、だって「テレビに出てもらう」は既に終わった話だろう?
けれど雪白あざやかな笑顔は器用に焚き木くべながら笑って言った。

「そんなワケでドキュメンタリー撮りたい話が来たワケ、イケメン警官が山岳レスキューって最高の素材だろ?」

なんでそんなワケになるんだ?
そう言い返したいのに呆れて声が出ない、そのまま上司は悪戯っ子に笑って続けた。

「おまえ春から救急救命士のガッコ行くしさ、アレも恰好の話題で宣伝になるだろ?話し合いはコレからで未決だけど心積りヨロシクね、ゴメンのオトシマエきっちりしろよ?警察のイメージアップと山の安全のためガンバんな、」

なんだか随分な交換条件を付けられた?
そんな感想ごと呆れながら、けれどこれも有利かもしれない。
人に知られることは面倒ごと煩わしい、それでも鍵の人脈が見つかるなら。

visita gravem 墓参り
visitacion gravem 重たい面会 
expiationum 贖罪

その場所に今冬も来た「あの記者」を探す、その鍵を掴めるだろうか。


(to be continued)

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚248

2014-10-23 00:25:00 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚248

連休は予定が2件決まり転職も7末×8初と決まった4末、

「城戸な、相変わらず人当りは良いんだけど御曹司クンの失敗談とかナニ気なーく話してくるんだよ?城戸がそういうの珍しいから気になってな、」

なんて上司+元部署課長+花サンと呑んだ席で言われて、ちょっと嫌な気分かつ困った、

そういうの「珍しい」とか言われるほど城戸さんは職場の信望がある、
それを城戸さん自身よく解っているだろう、で、信望を利用して御曹司クンを排除しようとしている?
そんな空気がナンカ嫌だなって思った、でも仕方ないんだろうっても納得していた、だって城戸さんは所謂マジギレしてるんだろう。

城戸さんは御曹司クンに同性愛の対象とされた事実は記憶ごと消したいんだろう?

そういう気持ちは解らなくもないなって思った、
だって同性愛であることは現代の日本社会ではリスクになりやすい、そのR18行為はソレナリの覚悟だっている。
それなのに覚悟も恋愛感情も無くて押し倒されたりしたら誰だって「事実は記憶ごと消したい」が社会的立場も保全するって思う、

同性愛が社会的弱点だってこと考えないなら城戸さんのやってる事は卑怯だ。
いわゆる職場のライバルor邪魔者or嫌いなヤツの評価を堕とすことで自分の立場を護ろうとする、
そういう「他人を堕として自分を持ち上げる」は卑屈で卑怯で卑劣=卑しい3乗ってカンジで気持ち悪い、

だけど城戸さんの身になれば同じ選択をするヤツのが多いかもしれない。
それくらい同性愛とかバイとかは偏見差別=好奇の視線が現実で、そんなリスクを感情も無い相手に被りたいヤツはいない。

で、ソンナ城戸さんと似たり寄ったりな人間から飲み会の帰りメールが来た、

From:歯医者
本文:おつかれさま、教えてくれたやつ面白かった。
   紀行文とか初だけど文章が絵みたいだったり論文みたいだったり飽きなかったよ。
   山だけど現地集合で登ったら泊る?ゆっくり話したいんだけど都合よかったら温泉とかどうかな。

ゆっくり話したいのは御曹司クンVS城戸さんと同じ話かもしれないな?
そんなこと考えながら返事した、

Re :泊るならキャンプが良いな、テント無くても車で寝れば個室だし、笑

こういう貧乏旅行的なのって付いて来ないだろうな?
って思ったけど返事は意外だった、

Re2:焚火できる河原とか良いよね、買出し出来る店とかチェックしておく。

ホントに泊りで話したいことあるんだな?ってちょっと驚いた、
それくらい貯めこんでいるアレコレがあるんだろう、そんな歯医者をちょっと可哀想になった、

そういえばコイツのが城戸さん&御曹司クンよりメンドクサイんだったな?

なんて改めて歯医者の追い込まれた現実を思い出して、
その情状酌量させられる方法を考えながらもコッチの問題も考えた、

連休、御曹司クンに転職のことドウやって話そうか?やっぱり泣かれるんだとしたら場所は選ばないと、   

第38回 過去記事で参加ブログトーナメント

久しぶりに英二短篇「secret talk」掲載しました、第78話と79話の幕間です。
Aesculapius「Chiron33」もう少し加筆します、雅樹@青梅署警察医診察室にて。
第79話「交点6」読み直したら校了です、校正ほか終わったら第79話or短編を予定しています。

バナー少なかったんですけど押して下さった方への感謝でUPします、来訪者数の49/50は押してくれないんですけど、笑
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取り急ぎ、



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secret talk22 氷月の午―dead of night

2014-10-22 22:00:00 | dead of night 陽はまた昇る
雪中談話
宮田@第78話かつP.S 雪郷山籠act.2その後、奥多摩にて



secret talk22 氷月の午―dead of night

空が蒼い、この涯に君はいるけど遠い。

そんなこと考えてしまう空に白銀まばゆく聳える。
登山靴にゲイター履いた足元も白い、吐息も凍えて白く空融ける。
雪と空、それだけの狭間は3時間前から遠くて、この距離ただ見つめる想いに呼ばれた。

「宮田、ちょっと良いか?」

呼ばれた声に驚かされる、なぜ今ここにいるのだろう?
なにより「声」が意外で英二は振り向いた。

「黒木さん?今日は寝てろって言われましたよね、っていうか声なんで戻ってるんですか?」

今朝、新宿から戻って来たとき黒木の声は潰れていた。
それほど昨日から扁桃腺炎が酷かったはず、けれど普段通りの声は言った。

「朝飯食って薬飲んだら治った、治ったら休む理由なんか無いだろ?」

いつもの沈毅で低い透る声は澱まない。
こんな即効性の「薬」ひとつ思い当たって笑いかけた。

「国村さんの診察が良かったみたいですね?あーんして診てもらって、朝飯も国村さんが選んだんでしょう?」

あの笑顔が薬になったとか?
そんな推測に端正な顔すぐ真赤になった。

「あーんはしていないかんけいないだろ宮田おかしなこと言うな、」

関係あるって顔が言っちゃってますよ?
そう言い返したくなる、こんなに狼狽えるなんて滅多にないから揄いたい。

―ほんとに黒木さんって光一のこと意識してるのかな?

真っ赤な顔を見ながら考えてしまう、そして心配になる。
もし本気になったら安易な道じゃない、なにより対象者の脈ないこと解かっているから頷いた。

「そうですね、国村さんは関係ないかもしれません、でも朝飯と薬の相性は良かったみたいですね?」
「それはそうだな、」

素直に頷いて青い冬隊服の衿元なおす、そのグローブ嵌めた手が大きい。
肩幅も豊かな長身は貫禄あふれる、空仰ぐシャープな横顔は眼差し凛と勁い。
どこまでも頼もしい貌は三十の男ふさわしい艶もある、なのに浮いた話が無い。
だから不思議にさせられる疑問を訊いてみた。

「黒木さんは独身主義ですか?」

そういう主義だから独り身でいたいのだろうか?
それなら納得できる、けれど先輩は端正な眉間しかめた。

「宮田、それは俺に対する嫌みか?」
「違います、黒木さんがフリーって不思議だから訊きました、」

ほんと不思議だ?
そう素直に返した隣、先輩は涼しい目許しかめた。

「正直に言ってほしいんだが宮田、俺は女にモテるって本気で思うか?」

訊かれて考えこまされる、女性から見た評価はどうなんだろう?
その思案そのまま英二は口にした。

「外見的にはモテると思いますよ?背は高いし顔もハーフみたいだし、ちょっと逞しすぎるけどモデルみたいって言われませんか?」

こんな外貌の仕事仲間がいたな?
そんな4年前の記憶から答えた隣、低い声が首傾げた。

「逞しいは言われたことあるがモデルとは言われんぞ、っていうか宮田に言われると皮肉っぽいんだが、」
「素直に受けとって下さい、俺は思ったことしか言いません、」

思ったまま答えながら可笑しくなる、だって原因が今すこし見えた。
だから黒木はフリーなのかもしれない?その推定のまま澄んだテノールが笑った。

「ほら黒木、そういう理屈っぽいトコに女も寄ってこないんじゃない?男にはモテるだろうけどさ、」

あ、図星まっすぐ言ってくれちゃったな?

こんなこと黒木に言えるのは一人しか知らない、そして黒木にとって最も言われたくない相手だろう。
その心配どおり隣は首すじから額まで逆上せだす、この素直な貌に想ってしまう。

結局のところ人間、外貌より性格がモテるも人生も左右する?



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