ポジショナルリリーステクニック:中臀筋

2013年11月26日 | マニュアルメディシンの話

セミナーのアンケートで「興味のあるテクニックは何ですか?」

と聞くと、上位に挙がるのがタイトルの「ポジショナルリリーステクニック」です。

この技法は、

圧痛が消える姿勢を探し、90秒ほど休ませることで圧痛を消すという

一見不思議な技法です。

一見不思議に見えるが故か、このテクニックに印象を講義の参加者に聞いてみると

「ポジショナルリリーステクニックは興味があるけど『名人芸』的なイメージがあって…」

と、苦手意識を持っている方も多い様子。

一見難しい技法も、手順を追って練習すれば、その習得は決して難しいものではないのです。

苦手な技法はむしろ、今の自分に足りない要素を含んでいたりするもので、

克服することで今までの「天井」を突破する切っ掛けになったりするものです(経験上)。

先の意見には「でも、今回のセミナーで感触がつかめました!」と続きました。

こうした感想は実に嬉しいですね(*^_^*)

「手順を追って練習すればできる」

その証明にもなるかと、下の動画を紹介します。(タイトルをクリックしてください)

<ポジショナルリリーステクニック:中臀筋 >

2013年10月27日開催

「腰背部の痛みをもたらすトリガーポイントの治療」再公演より抜粋 

 

12月1日に今年最後の大阪セミナーを行います。

テーマは「腰背部の痛みをもたらすトリガーポイントの治療」です。

東京では好評につき再公演をしたテーマです。

大阪会場にはまだ空きがあるそうです。

と、言う訳で、参加者募集の告知でしたm(__)m


腰の付け根とお尻の鈍痛に~中臀筋症候群のセルフケア~

2013年11月24日 | セルフケア

「中臀筋:ちゅうでんきん」という筋肉は股関節の外側にある筋肉で、

過労に陥って故障すると腰の付け根やお尻に重苦しい痛みを生じます。

下の図をご参照ください。

図版引用: TRAVEL&SIMONS’ TRIGGER POINT FLIP CHARTS Lippincott Williams& Wilkins 

図の「×」のところが痛みの出所で、「トリガーポイント」と呼ばれるものです。

東洋医学では「阿是穴:あぜけつ」といいます。

トリガーポイントの特徴は痛みが幹部から離れた個所にまで広がる点にあります。

痛い場所には原因がないので、痛む場所に一生懸命湿布を貼っても解決に至らない…

なんてことになるわけです。

と、前置きが長くなりましたが、

今日はこの中臀筋のセルフケアをご紹介します。

下の動画はランニング障害のセルフケアとしてまとめたものですが、

13分以降に中臀筋のテニスボールマッサージを紹介しています。

セルフチェック法と合わせて紹介していますので、もしよろしければご覧になってみてください。

「試してみよう!」と思われた方は3分33秒からの「注意事項」をご覧ください。

それではどうぞ!

http://youtu.be/m0-8TFjgEBM

 


テクニックの効力について

2013年11月23日 | マニュアルメディシンの話

各疾患の治療法や各部位ごとの技法の講義をしていると、

時折若い参加者から

「このテクニックであれば何日間痛みを止められますか?」

といった質問を受けることがあります­

これは真面目に考えると考えるほどに、返答に困ってしまう質問なのです。

私は

「3日もたすことができたら、少なくともその治療の方向性は間違っていないと考えていいのではないでしょうか。」

と答えるようにしています。

なぜそんな回りくどい言い方をするのかと言うと、私はテクニック自体が痛みを消す力を持つもので­はないと考えているからです。

 

たとえ話をします。

物語なんかで伝説の聖剣を持つとどんな敵でもバッタバタと倒してゆく…

みたいな話があるじゃないですか。

でも実際はどんなに優れた剣でも、使う人間の技量によって敵を倒せるかどうかが決まるものでしょう!?

北斗神拳という拳法が強いのではなく、ケンシロウやラオウが強いって言えばイメージがつく方もいるかも。

ジャギでしたっけ!?兄弟の中でも弱いキャラもいたでしょう!?

治療の技も同じで、その技法が「強い」のではなく、

「強い」結果に結びつけるには使う技師の判断力が大事なんです。

 

痛みは日常頻回に取られる姿勢や動作によって身体に癖が付き、

負荷が強く集まる箇所ができてしまったり、関節の動きがガタついてしまったりしたことで

局所的に筋肉が痙攣を生じてしまったり、関節周辺の組織が傷付いてしまったり、

などといった経緯で出てきます(他にも痛みが生じるシチュエーションはあるでしょうが...)。

なので「痛み」を止めるには、

何による痛みなのか(炎症か?循環不全か?痙攣か?など)?

を判断し、取りうる対応を考えます。

炎症性の問題であれば患部に急性期の対応(安静・冷却・圧迫・挙上)をし、患部が落ち着くのを待たなければいけません。

痙攣や循環不全による痛みであればすぐさま患部に手を入れることもできます。

 

これを東洋医学では「表治:ひょうち」と言います。(ふふふ、鍼灸師っぽいでしょう!?)

痛みに対する直接的な対処を指します。

 

そして、その一方で、

どうして傷害をおった局所にばかり負担が集まってしまうのか?

を読み解いて、

負担を除くためにできることななにか?

を考えて、

その負担を除くための行程をたどるためにどの技法が適しているのか判断し、対処してゆきます。

つまり、痛みが出るおおもとの問題にテコ入れをしてゆくということです。

 

これを東洋医学では「本治:ほんち」と言います。(むふふ、鍼灸師っぽいでしょう!?)

 

ちなみにこれは慢性期だけでなく急性期にも行うことのできる分野です。

例えば、捻挫や肉離れといった急性期の問題であれば急性期の対応(安静・冷却・圧迫・挙上)をし、

患部が落ち着くのを待たなければいけないのは当たり前のことですが、

そうした最中でも、患部への負担を集めてしまう周辺の要素(姿勢やコントロールの問題など)には手を入れることはできるでしょう!?

なぜそうするかって、患部の負担が減ればそれだけ治りが早いからです。

 

東洋医学ではこれらを同時に行うことを「表本同治:ひょうほんどうち」と呼び、

本来の治療としています。(ぐふふ、鍼灸師っぽいでしょう!?)

 

ま、それはいいとして、治療手技ありきではなく、身体を読み解く評価に基づいて治療は始まるのです。

つまり、テクニックは思い描いた「治るための道筋」に向けた変化を導くための「道具」なのです。

どんなに良い道具でも、使い道が定まらなめれば結果を出すことができません。

なので、先ほどの「3日もてば…」や「聖剣」の話となったのです。

 

徒手医学の技法にはその変化に驚かされるものもゴロゴロしています。

ですので、学生時代の私も前出の先生のように考えた時期もありました。

そうした誤解も臨床を通じて正されてゆくものだと思います。

先の先生も、これからきっといつか解る時が来るでしょう。

 

なんとなく、「わっかるかなぁ~!?わっかんねぇ~だろ~なぁ~ いえ~い!」by松鶴家千とせ師匠

的なやり取りになってしまって気になってしまって…

ここで書いてもどうかとも思いつつ、書いてみました。

 

名前も解らないけど、読んでくれると良いな。


腰痛の治療

2013年11月22日 | マニュアルメディシンの話

先月行われたトリガーポイント由来の腰痛の講義から、

デモンストレーションの動画をアップしました。

実際に左の腰に軽い腰痛を持つ参加者を治療しています。

大腰筋のトリガーポイントについてお話ししようと思ったところ、

胸の硬さも強く腰の痛みに関連しているようでした。

胸が丸まると(胸郭の伸展制限があると)上体をそらしたりする動きで

腰にテコが強くかかってしまうので腰痛につながりやすいのです。

そうした場合は「腰痛の治療」として「胸郭への介入」をすることになるのです。


普段の治療に近いデモになったので、

「とよたま手技治療院」の治療についてイメージがつけやすいかと思い、

ここでも紹介することにしました。

治療自体は01:45から6分ほどです。

では、どうぞお楽しみください。

http://youtu.be/zdck4HeG7SY


携帯が…

2013年11月19日 | ぼやき

11月16日から二日、坐骨神経痛やアキレス腱炎について京都でお話してきました!

 

講義自体はとっても楽しく終えることができたのですが、

じつは、個人的にえらい目にあってしまいました!

 

なんと、携帯が壊れて起動しなくなってしまったんです(@_@;)

 

壊れてみてその不便さに改めて携帯の担う役割がいかに広がっていたかが判りました。

もうね、身にしみて解りましたよ(泣)

先ず、時間が判らないし、駅探も見れない。

現地入りに余裕があるのか無いのかもわからず、AUショップにも寄ってよいやら悪いやら…

 

メールもできないし見れない。

なので宿泊案内メールが見れず、どこに泊ったらいいのかもわからない…

なんとか駅構内に公衆電話を見つけて事務方に連絡を取りましたが、

本当にちょっと知らない間に公衆電話の少ないこと少ないこと。

大汗かきながら、必死で公衆電話を探しました。

今までの人生でここまで必死に公衆電話を探したのは恐らく初めてではないでしょうか!?

 

と、まぁ波乱に満ちた京都行だったわけです。

 

あ、そうそう。

 

初日の会場に着いたら、会場にも時計が無くて…

改めて『携帯が時計代わりになっていた』事にも気付かされました。

 

あまりの不便さに本日、家内に泣きついて修理の手続きを頼んだのですが、

ショッキングな報告が返って来ました…

 

治らないかもしれないと。。

 

では、アドレス帳の中身やら動画や写真やらはどうなるのか?と。

 

 

家内はこういいました。

口を真一文字に引きしめて、

A・KI・RA・ME・RU!

と。

 

 

 

は?

 

 

 

 

もう一度聞き返しましたよ、僕は。

 

で、家内ももう一度言いましたね。

 

あ・き・ら・め・る!

 

と。

 

 

はぃ?

 

 

現実が受け止められない39歳に家内は畳みかけるようにこういいました。

 

「しょうが無い!諦める!!以上!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

え~っとですね。

そのぉ…

何といいますか…

 

諦めつかず!?

 

だって、あんな動画やら、あんな写真やら…

 

諦めつくかぁ~!!!!

 

で、ブログに愚痴ってみたと。。

 

ほんと、言ってもしょうがないことだから「愚痴」と言うのですね…

 

なんてこったい。


39歳になったようです。

2013年11月09日 | よもやま話

私事で恐縮ですが、先日誕生日を迎えまして、

どうやら39歳になったようです。

なにが「どうやら」なのかと申しますと、

このところ自分の年齢の記憶があやふやで、『38!?39!?どっちだっけ!?』と迷うことが多々ありまして…

これで一先ず39歳になったということで一件落着です。

当分の間、迷わずに済みそうです。

 

流石にこの年で誕生日会でもなかろうと、誕生日も普段通りの一日を…と思っていたのですが

家に着くや否や、

息子「お誕生日おめでとう!なに食べに行く!?」

と、すっかりご馳走を食べる気満々…

「ふつ-に家でご飯でいいよぉ~(苦笑)」

と私。

しかし、

「じゃ、ケーキ買おうよ!でかいやつ!!」

と、めげることなく畳みかける息子。

『しょうがなないな~』と、いうことで、誕生日を祝っていただくことになりました。 

とは言え、その日は家内も疲れているようでしたので、

「パーティー(!?)準備は僕がするよ!」

などと、良い亭主振りを見せつける39歳。

その実、物わかりのいい旦那を装いつつ、自分の食べたい物を食べたいように並べたかったというのが本音。

 

その日はどうしても「日本酒でおでん」な気分だったので、誕生日ですが「おでん」を作りました。

具を買ってきて煮るだけですから、楽なもんです(笑)

他に、見きり品50%OFFのバチマグロ・イカ刺、椎茸のバター醤油、ついでにイカ納豆をこさえて準備終了です。

 

そうそう、ケーキを買った時のこと。

店じまい間際のタイムセール、なんとケーキ全品30%OFF!

いきなり「ホールのケーキ、ありますか?」と聞く私を見て、

店員さん、子供の誕生日だと思ったようで、

「ロウソクは何本ですか?年の数だけお出ししますよ(ニッコリ)」

ここで、「じゃ、39本お願いします!」って言った、ケーキ屋の店員さんどんなリアクションを見せてくれるのかしら?

などと思いつつ、

「じゃ、取り合えず3本」

と家族の数だけローソクをいただくことに。

「?」な店員さんは次に、

「プレートにはなんて書きましょう?」

と仰る。

もはや『いや、僕の誕生ケーキなんでプレートは結構です…』とは言えず…

私「じゃ、『ようじ君お誕生日おめでとう』ってお願いします。」

自分の名前がチョコレートで描かれる様を眺めつつ、くすりと笑う39歳の誕生日でした。

 

そうこうして手に入れたのがこちらのケーキです!

紅イモのケーキ、美味しくいただきました!

 

 


行ってきました、統一全日本!

2013年11月05日 | コンディショニングの話

行ってきました「飛天の間」!

この日は三団体の頂点を決する特別な日。

選手の思いも普段以上に熱くなる、特別な意味を持つ大会なのだと思います。

ゆえに、私もいつになく非常にエキサイティングな一日を過ごさせていただきました。

こうした機会をくれた加藤ペア・西尾ペア・斎藤ペア、そして武田ダンススクールの武田先生に、

改めて感謝申し上げます。

やはり、試合という現場は良いものですね。

なんというか…

血がたぎる!

ま、今年は選手の集中を最優先に、

出しゃばらないよう、押さえて押さえての介入でしたが(笑)

ま、分刻みでスケジュール立ててたなんて、みな知らないでしょうね。うふふ。

 

この統一全日本は僕のようなトレーナーへの対応も少し特別なんです。

なんと、トレーナーコーナーがあるんです!

普段の試合では、時には各選手の陣取ったスペースにお邪魔して、

時には廊下で、時には階段の踊り場で調整をしているのですが、

統一全日本では、ちゃんとスペースが割かれるのです。

このスペースを使うトレーナーは毎年ほんの数名。

なのに結構なスペースを頂いてちょっと恐縮してしまうのですが、

やはり占有スペースがあるのはありがたいのです。

 

とくに私の場合、単純にマッサージをして終り、ってことがまずないので、

動き回れるスペースがあるのは本当にありがたい。

パフォーマンスを上げるために、私は以下のような仕事をしています。

1、各関節の可動性の正常化 

 治療手技を応用し、動きを失った関節を開放してゆきます。

 思い通りに動くための下準備です。

2、四肢-体幹の連動性の向上 : リクルートメントパタンの最適化

 治療手技の中でもリハビリに利用される運動療法を応用し、

 筋の使われるタイミング(動員順序:リクルートメントパタンと言います)を最適化します。

 「リクルートメントパタンの最適化」というとなんだか難しく思われるかもしれませんね。

 ちょっと補足説明させてください。 

 脳で作られた「運動プログラム」に沿って僕たちは体を操っているわけですが、

 その「運動プログラム」は時に「カラダ」との間にエラー(イメージと実際の動きのギャップ)を

 生じることが(多々)あるのです。

 これはもう「無意識」ですから、本人は通常「おかしい」ことにも気付けません。

 そうしたエラーは「無理のある運動(非効率的な運動)」なので、

 試合当日に望まれる「高いパフォーマンス」には繋がりません。

 それどころか、繰り返すと故障につながる大きな要因でもあるのです。

 取り除けるならばとらないと!

 

 こうしたイメージと実際の動きのギャップも、しっかりと意識の下に置いて修正してゆけば

 数か月から半年ぐらい頑張れば「変えられる可能性があるもの」ではあります。

 

 う~ん(-"-)

 ちょっとイメージしずらいですよね!? 

 例えばですね! 

 ほら!

 野球選手がフォーム改造したりして一時期成績が落ちることがあるでしょう!?

 そして、フォームが定着して来たころに(うまく行けば)成績が前よりも上がる事があるでしょう!?

 今までよりも「より効率的な動き」の運動プログラムであっても、

 瞬間的にできるようになるまでには通常多くの時間がかかります。

 なので、試合当日を迎えたタイミングで問題に気がついても、通常どうにもできません。

 意識して戻そうとすれば試合中に処理するべき情報が増えるので、

 返ってパフォーマンスを下げる要因にもなってしまいます。

 

 でも、徒手医学の技術には凄いものがあるんです。 

 程度にもよりますが、一試合の間ぐらいならなんとかできちゃったりするんです!

 で、そうした介入を施すと、「グンッ!!!!」と動きがダイナミックになるのです。 

3、爆発的な筋力発揮に備えた「神経-筋」の活性化 

 神経は上手に刺激すると筋とのコネクションが高まり、その働きを10%ほど引き上げることができるのです。

 む、数字にするとチャッチく見えるな(-"-)

 でも、実際には「大変身」したように感じられるほどの変化です。

 この「神経-筋」の活性化のメカニズムは、先の「リクルートメントパタンの最適化」でも応用されるもので

 「ファシリテーション:促通」という神経の生理現象を応用したものです。

 誰にでも備わった仕組みを利用しているので、誰にでも応用でき、誰にでも変化が出せるのが良いところ。

 これを競技の中で使われる種々の「筋肉」の出力向上に応用することで

 競技動作に切れとパワーを与えることができるのです!

 え?大きく出たなって?

 大きく出ますよ!!

 事実ですもの!

 

2と3の工程では様々な介助運動を選手にしていただきます。

ボールを使ったり、バンドで縛ったり、パンチングミットで肘打ちをさせたり、

ほんと、結構動きます。(選手が)

なので、スペースがあると助かるんです。

 

そうした介入をしてようやく「選手本来の力」を焙りだすことができるのです。

これからもちょっと変わっているけれど、そうした「古川流」は貫いてゆこうと思います。

 

ん?

話が本題から大きく外れしまったような気が…

ま、そうした充実した一日でした!

以上ご報告でした!

 

あ、そうそう。

どんなことしているのかイメージが伝わる動画があります。

興味がある方はこちらもご覧ください。

では!


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