とよたま手技治療院では,
治療やリハビリ,コンディショニングなど,
お身体の多様な相談にお応えしています。
その一方で,
私自身が知り得た情報を勉強会にて発信し
徒手医学を啓蒙する活動として
徒手医学臨床技術研究会(略して手技研)
を主催しています。
手技研では「現場での実践性」を重視して講義をさせていただいております。
ゆえに,「現場を踏む」という手順も重要!
そんな考えから,様々な競技の大会へと出向き,
臨床実習としての
「スポーツコンディショニング体験会」
をさせていただいております。
今回は誠真会館様にご協力いただき
第三回 日本空手連盟カップ
にて,「スポーツコンディショニング体験会」を実施させていただきました。
当日は総勢7名の先生と共に,
「工夫一つでパフォーマンスは劇的に変わる」ことを
一般の空手をされる皆様へご紹介させていただきました。
当日はいろいろなドラマが展開されまして,
一回ではご報告しきれないので,2回に分けてのご報告とさせてください。
大会は,午前中に小・中学生の試合をし,
午後が一般の試合といった流れでした。
上の写真は小学生の戦士たちへのコンディショニング風景です。
手前は宍戸先生です。
片脚立ちの安定性を高めるためのアプローチをしているところです。
脚を蹴ることが許される競技ですから,
いつでも両足を踏ん張った姿勢から攻撃を繰り出せるわけではありません。
むしろ「脚払い」を掛けられながら手脚を飛ばさなくてはなりません。
ゆえに,片脚を安定した土台として攻撃を繰り出すことができると
打撃の力も回転も高まるんです。
奥は興津先生です。
姿勢制御に関与するセンサー(視覚・平衡感覚(前庭覚)・深部感覚)の
機能を高めるためのアプローチを試みているところです。
無意識でも緊張が高すぎる筋肉があると,
瞬間的な運動にエラーを生じてしまいます。
こうなるとテレホンタイプの「隙」が生じます。
瞬間的な運動は誤差修正が聞かないため,
そこを付け込まれやすくなるのでできれば取っておきたいところ。
このエクササイズはそうした「無意識の緊張部位」をコントロール下に置くための処置です。
1分2セットほどで,全身の可動性を拡げることができ,
しかも一般的なストレッチと違って
動きもスムースに,かつキレのあるものへと変わってくれる優れものです。
なぜ瞬時にそんな変化がでるのでしょうか?
キーワードは「促通:ファシリテーション」です。
神経の機能は,上手に刺激すると
「促通」といってターボが掛かった状態にすることができるんです。
ターボが掛かると「一番調子のよい時の自分」に早変わり!
パフォーマンスは即時に向上します。
こちらは住友先生によるグループでの介入風景ですね。
試合の合間も適度にカラダを動かして,
掛かったターボが切れない工夫をしています。
こちらは織田先生。
競技動作を修正しているところです。
先生は空手とキックボクシングの経験者です。
ちょっとした工夫でパンチのリーチがグッと伸びたりするから面白い!
介入後,
「先生~,優勝した~!」
「おれ3位~!」
「賞状もらった~!」
と子供たち。
がんばった彼らと共に記念撮影です。
子供とは言え,チョッと侮れないほどの攻撃力を持った彼ら。
結果を聞いて内心
『やっぱり入賞したか。』
と納得したのを覚えています。
彼らは私が診たのですが,
もって行ったミットが硬かったので,
子供たちには私の腕や腹をミット代わりにしていたんです。
介入前でも『上手に力を乗せてくるな~』と感心していたほどだったのですが,
気になるポイントを修正したところ,
大人の私が普通に効かされる程の攻撃力増を見せてくれました…(汗)
いくら日頃不摂生していて,
かつガラスのボディーの私でも,
そうそう小学3年生のパンチやキックで効かされることはありません。
でも,彼らはチョッと頭抜けていましたね。
おかげであちこち打撲傷で痛いの痛くないのって(笑)
いやはや,末恐ろしいですね…
翌朝
『お!この腹の痛みは○○君だな。左腕は○○君。右の腕は○○ちゃん…』
ってな具合に,みんなの刻み込んでくれた痛みと共に
大会の余韻にニンマリとする37歳でした。
続く