開脚のダイナミックストレッチ

2009年07月30日 | Weblog
身体に備わる神経を介した「反射」という反応を利用したストレッチをご紹介します。

このストレッチ、

とよたま手技治療院主催、朝の体操教室「コンディショニング塾」ではおなじみのストレッチで

以前ダンスや空手の雑誌の連載でもご紹介したこともありました。

うちもも(内転筋)から腿うらの内側半分(内側のハムストリングス)の柔軟性を高める効果があります。

CIMG5369




このストレッチ、私としては女性には特にオススメしたい。

と申しますのも、女性は子供を身篭り産み出すという機能上

骨盤は男性に比べ横に広く、

そのため股関節の位置も男性のそれに比べ外に位置します。

必然、股関節から下は内より(こんな感じのラインです→▼)に向きます。

いつも内ももは縮めがちになるので、カチカチにちぢみこみやすいんです。

内ももが硬い方には、こまったことに硬い側の仙腸関節が不安定な方が多くみられます。

こういった問題を持った身体では

「お辞儀から身体を起こすときに腰が痛い」

とか

「イスから立つときに腰が痛む」

なんて症状につながりやすいようです。


諸々の問題の根っこが内ももの固さにあると判断したときには

ホームワークとしてこのエクササイズを処方することもあります。


通常のストレッチに比べ効果が高く、また、短時間で変化が得られるので

お手元に手軽な大きさのボールがあれば試してみてはいかがでしょうか

急性斜頚=寝違えの運動療法

2009年07月29日 | Weblog
昨夜から「ぎっくり腰」のように急に頚が痛み出し、

身動きが取れなくなったとご来院されたAさん。

痛みのために横になることができず、一睡もしていないといいます。

骨盤から頭のてっぺんまでをまるで丸太のように固めて、

じりじりと摺り足でしか移動できずにいる姿を見ると、

かなり強い痛みが頚を襲っていることが見ているだけで伝わってきます。

早速、お身体を調べてみると

・どの方向にも頚は動かすことができない

・右腕を挙げようとすると強く痛む(同時に頚が右に倒れてしまう)

・腰をコルセットでガッチリと固めていると幾分らく

だということが判りました。

触診をしてみると、幸い炎症はないようです。

急性斜頚

いわゆる「寝違え」のようです。

右腕の動きと連動した痛みと、その動きに頚が引かれ負けてしまっていること

腰をしっかりと固めることで頚が楽になるという事実から、

右上部僧帽筋と肩甲挙筋の痙攣(スパズム)と

頚部はもとより脊柱全体の支えがもとより弱い様子が伺えました。

治療は、上部僧帽筋と関連の深い前腕伸筋の調整と

肩甲挙筋と関連の深い小指球筋の調整、

そして、それぞれの部分にキネシオテープで補強をしました。

加えて後頚部に関連の深いヒラメ筋の付着する踵骨の部分にははり治療を施しました。

この時点で頚の動きは前後屈と左右の回旋が完璧でないながらもできるようになって来ました。

しかし、これだけでは不十分です。

脊柱や体幹の全体の支えが弱いことで起こった故障でしょうから、

この部分の補強も考えねばなりません。

グラついたまま返せばすぐに症状がぶり返してしまうこともありえるのです。

そこで、脊柱全体の安定性を高めるためにこんなことをしていただきました。


CIMG5367


特に伸展の制限が強かったため内腿にボールを挟んでの後ろ歩きを処方しました。

頚部の後屈や脊柱全体の伸展を引き出すのに効果を発揮します。

頚部痛でも腰痛でも「後ろに反ると痛い」なんて症状に使います。



エクササイズ後のAさん、帰りは普通に歩いて変えることができるようになりました。

自宅でも同様のエクササイズを3日続けてもらい、

就寝時はタオルでつくる「簡単ネックカラー」を頚に巻いてもらうよう指示して今回の治療は終了です。



このように、私の治療では働いていない筋肉を働かせることでようやく治療が完結することが多々あります。

筋肉や関節の治療では、上手に機能させることを考えて治療を進めます。

筋肉や関節が痛みなく、正常に働くには運動も治療に欠かせない要素なのです。

運動療法とは私にとって手技療法とあわせて治療の両輪をなす重要なスキルなんです。

こういった方法や考え方が「当たり前になるといいなぁ」

なんて、

そう望むのは、僕のエゴなのでしょうか…

※同業の先生方であれば、

人の体を正常に働かせることを考えると受身の治療だけでは充分でないことは

容易に理解できることと思います。

こういったスキルき興味をもたれた方はコチラをご参照下さい。


筋膜リリース

2009年07月24日 | Weblog
筋膜リリースという治療技術があります。

非常にソフトタッチで筋肉表面の「筋膜:きんまく」という組織をストレッチする方法です。

どれぐらいソフトかって言うと、

操作に用いる圧力=5g

ほんとうに5gかっていうと、そうだったりそうでなかったりしますが…

それだけやさしい力加減で筋肉の柔軟性や関節の動きを取り戻すことのできる面白い手技なのです。

この技術で実際何ができるのかというと…

「上を向けない」といった問題に対して応用する場合を例にお話しするとします。

姿勢と動作を診てとると、どうやら写真の彼は「胸がはれない」ため上を向ききることができないようです。



そこで、鎖骨胸筋筋膜を優しくリリースしてみます。


続いて胸骨上の筋膜をやさしくリリースしてみます。



ずいぶん上を向けてしまったりします。

この間およそ5分程度です。

BeforAfter

「とにかく強く揉んでくれぇ~~~~~~~

という方には物足りないかもしれませんが、

出血しやすい基礎疾患(糖尿病・脳梗塞-再発予防に使う薬のため-・癌-抗がん剤治療による骨髄抑制のため-etc)をお持ちの方には

非常に喜ばれる技術なので、私の治療でもたいへん重宝しております。

この筋膜リリース、近々自主開催のセミナーでご紹介する予定です。

(詳しくはコチラ:
徒手医学臨床技術研究会/手技療法編
へ)←運動療法編もあります

どのような背景をお持ちの患者さんでも、

どこででも安心&効果的な治療が受けられるよう、

知りえた情報はどんどん同業者と共有してゆく予定です。

手技療法が世の中に浸透し、多くの方がその恩恵を受けることができるよう

マニュアルメディシンがスタンダードになるよう

頑張りたいと、そう想い

日々活動しています。

だって、僕一人では治療できる人数に限りがありますもん

だから「情報の共有」「技術の共有」なのです。

有難いことに、

既に多くの医療従事者、運動指導者の諸先生方からの賛同を頂いております。

応援もいただいております。

これで頑張らなきゃ【漢:オトコ】じゃない

声援と自分の想いに背かずに、精一杯頑張ります!





あれ!?

何でこんな話に?


予約の空き状況

2009年07月23日 | Weblog
あさ(先ほど)、院内の掃除をしていると

「きょう診てもらいたいんですが」

と3件のお電話をいただきました。

しかし、残念ながら先のご予約のためどの方もご希望に添えませんでした。

せっかくご連絡いただいたのに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

お受けできなかった皆様、どうぞお大事にお過ごし下さい。

念のため、本日の(9:30現在での)予約の空き状況をお伝えします。

【空き状況】
17:00~の1H
18:00~の1H

皆様からのご相談を心よりお待ち申し上げます。

疲労回復・痛みの相談など、どうぞお気軽にご相談下さい。

とよたま手技治療院 院長 古川

03-3994-5048

徒手医療協会主催-ASTRセミナー【坐骨神経痛の徒手的臨床】

2009年07月22日 | Weblog
7/20に東京医療福祉専門学校にて、「坐骨神経痛」の実際の治療に関する講義をおこないました。

ありがたいことに、

連休の最終日にもかかわらず多くの医療従事者の諸先生方のご参加をいただき

ひじょうに活気にあふれた講義となりました。

←座学・軟部組織の質感の変化とそのメカニズム
←触診の練習


講義内容は

・坐骨神経痛とはなにか
(腰椎症・梨状筋症候群・タイトハム・筋筋膜性各タイプの理解と検査法)

・ASTRとはなにか(仕組みの理解・実技)

・徒手医学とはなにか

・徒手医学の適応症と禁忌症について

・画像診断に頼らずに適応と禁忌を見分ける方法について

・第4・5腰椎間や腰仙部でのヘルニアおよび椎間関節でのエントラップメントの対処(関節モビライゼーション・ASTR・強擦法)

・姿勢評価による介入部位の検出方(「痛いところが介入部位とは限らない」というお話)

・梨状筋症候群の評価と介入法(ASTR)

・ハムストリングスによるエントラップメント(強擦法)

・トリガーポイントによる「見せ掛けの坐骨神経痛」にたいする評価と対処(ASTR)

・ASTRを痛くなく施す工夫(固有受容性反射の利用による疼痛の緩和)

などなど、盛りだくさんな内容でご紹介させていただきました。

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次回は8/9大阪「変形性膝関節症の徒手的臨床」です。

←詳しくお知りになりたい方は写真のクリックしてください。

私事ではありますが、膝に関しましては思い入れがあり

特に力の入るテーマです。

この変形性膝関節症の治療法を伝えることは、いまや私のライフワークです。


今までにも沖縄・大阪・東京で多くの先生方にご紹介してまいりました。

当然のことながら、回を重ねる毎にその内容もヴァージョンアップしています。

変形性関節症に潜む筋膜性の疼痛に対する対処法、

膝蓋大腿関節・脛骨大腿関節といった関節面に生じた疼痛に対する対処法、

そもそも変形を誘発させてしまうような関節運動の狂いを修正するための

運動療法など

知ってさえいれば簡単にできる方法、かつ、盛りだくさんな内容でお送りしています。

臨床に熱い想いを注ぐ、熱い先生方のご参加を心よりお待ち申し上げます。

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7/20「坐骨神経痛の徒手的臨床」セミナー風景

●姿勢評価


●梨状筋ASTR


●練習風景
*小柄な女性の先生もバンバン練習し、手ごたえを掴んでいらっしゃいました。

側弯症:そくわんしょう

2009年07月17日 | Weblog
小学6年生のAさん

側弯症の検査にひっかかってしまったと、お母さんと一緒にご来院。

小学生なのに、ひどい肩こりも続いているそうです。

早速拝見すると、顎を突き出し背を丸めた

フォーワード・ヘッド・ポスチャー=猫背

が眼にとまります。

更に調べると、

右の肩が低く、身体を左に倒すと胸の高さの背骨(胸椎:きょうつい)に動きを失った部分があることが判りました。

諸々、身体の状況をチェックしたあと

正しい姿勢をつくることを阻み、正しく動くことを妨げる関節の動きの悪さ(関節機能障害)

に対し、手技療法による治療を施しました。

およそ30分の治療の後、

治療前よりだいぶ動きも大きくなりましたが、まだまだ胸椎の動きは硬いようです。

おそらくはここまでの経過が長かったせいなのでしょう。

本人は「肩が楽になった」と喜んでくれましたが、

きちんと治すには回数も必要なようです。

お母さんがちょうどストレッチポールを持っており、

かつ

お母さんがコンディショニング塾の常連さんでしたので、

胸の固さを取り、正しい姿勢を維持するために必要な筋力とそのコントロールを強化するための

玄人向けのメニューを処方することができました。

コンディショニング塾の生徒さんであれば誰でもできる

「おなじみ」のエクササイズなのですが

これができると治療の回数が

グンッ

と減らせるんです。

お母さんとは、

ひとまず自宅でのエクササイズで経過を観察し、

要所要所で治療を入れる

ということで話がまとまりました。


しかし、最近の小学生って忙しいんですねぇ~

学校から帰ったら軽食を済ませ、五時過ぎから九時過ぎまで塾があるとか…


聞けば聞くほど、年齢不相応な姿勢の崩れも納得です。


「果たしてこれでいいのでしょうかねぇ…

とはお母さんの言葉。


いや、まったく同感です。

小学生の時期は神経系が爆発的に発達する時期ですから、

勉強も良いのですが、人生を通した健康のために

ぜひともたくさん運動(この頃は専門的な競技ではなく、いろんな遊びを体験したほうが神経の発育に良いのです)してもらいたいところなのですが…


ほんと、考えさせられました…

うちの子のことを考えると今から憂鬱です

ご褒美です

2009年07月16日 | Weblog
最近、特によく働いている自分にご褒美

元祖札幌やさんの

冷やし中華

餃子

ビアホールの生ビール
です!

どれも旨いです!

冷やし中華は最近のマイブームです。

餃子はなんと

400円→250円

です!

まだ食べたことの無い方はぜひこの機械に!
え?

皿しか写ってない!?

あ、いっけねぇ~

写真撮る前に食べちゃった!

上段蹴り倶楽部パーソナル

2009年07月16日 | Weblog
最近、嬉しいことにコンディショニングの依頼が増えています。

多くはスポーツ障害からの競技復帰を目的としたリコンディショニングの相談ですが、

雑誌の連載のせいか「上段蹴りが蹴れるようになりたい」といった相談もふえてます。


と、いうわけで

きょうは某空手を学んでいらっしゃるA氏のお話を紹介させていただきます。


A氏は身長180㎝近く、体重は100キロを超える男性です。

1年以上道場に通っているが、なかなか蹴りが上達しないとご来院されました。

Aさんのカラダを調べてみると、

開脚は私の身長で言えば側頭部あたりまでの距離があります。

ということは、私(167CM)ぐらいの身長の相手なら上段を蹴れるだけの柔軟性は在るということになります。

蹴れない理由は「柔軟性」の問題ではないようです。

次に、片脚立ちをしていただきました。

片脚立ちは眼を開けた状態でも十数秒…

どうやら蹴れない原因のひとつは、軸足の安定性にありそうです。

他にも蹴りにたいする動き方の「イメージ」の問題もありそうですが

当面の目標は「軸足の安定性」としました。

実際のコンディショニングでは、

1、身体に染み付いた「ゆがみ」を取り去ることからはじめます。

ここでは手技療法の技術がメインとなります。
補助的にストレッチポールやソフトジムボールを使います。

2、充分に動くことのできる下準備ができたところで、体幹の安定性を高めるためのエクササイズに移ります。

ここではストレッチポールのエクササイズがメインになります。
体幹深層のコアマッスルの働きを高めてゆきます。

3、「正しい動き」「効率の良い動き」を身体に染み込ませるためのエクササイズに移ります。

ここではフリーハンドで行うエクササイズやバランスツールを使ったエクササイズを行います。

4、実際の蹴りの練習に移ります。

いきなり上段を蹴ることは敢えてせずに、前蹴りや横蹴りなどをフォームを介助しながら修正してゆきます。

5、今できる動作でどのような組み手を展開できるのか、いくつかのシチュエーションを提案します。

「今もっている材料でいかに競技を楽しむか。」

私はこれがもっとも重要ではないかと考えています。
スポーツも武道も楽しいから続けられる。
続けるから上達することができる。
(もちろんより楽しむために、工夫もするでしょう)

上段蹴りは最終目標とし、今現在の状態でいかに効率的に組み手を展開するか。
いかに空手ライフを楽しむかのお手伝いをいたします。

Aさん、初回にお会いした際には中段前蹴りが厳しい状況でした。

でも、今は胸の辺りの高さまで「ビシッ!!」と蹴れるようになってきています。

軸足の安定性も増し、片脚立ちは1分半をクリアしました。

昨日はミドルキックの練習でした。

「回す」ことを考えると上手くゆかなくなるようなので

「回さない」で蹴ることを続けています。

経過は良好!!

Aさんはよく

「自分なんてまだまだ初心者なんで」

とおっしゃいます。

しかし、私はその潜在能力は高いと踏んでいます。

自身の持つ「多くの武器」にきづいていらっしゃらないだけだと考えています。

「物は試し」

と、いくつか提案させていただいたところ

組み手に手ごたえを感じたとのこと。

Aさんはまだまだ、どんどん良くなります。

あの大きな身体を乗りこなすことができた暁には…




想像するだけで大・興・奮です!!!!!

Aさん!

これからも一緒に頑張りましょう!


「おはよう」のロー「いってらっしゃい」のロー

2009年07月15日 | Weblog
朝、息子を起こし

寝覚めに

「ハイ、右ローキックぅー

 いいよぉ~♪

 ハイ、左ロー

 ぃよっしゃぁ~!」


ねむそうな眼をしばたたかせながらも、

うちの息子はちゃんとお父ちゃんに付き合ってくれます。

そんな君に

お父ちゃんは大・満・足!

です。


出掛けには

「左手で押して!

 すぐ右ローだぁ!!

 ぃよっし!

 つぎ左~!」

こんどは楽しそうに蹴ってきます。


箸にも棒にもかからなかった左ローですが、

何回かに一度重い蹴りが混ざりだしました。

つぎはどんな変化が見られるのか、楽しみです。

【セミナー】骨盤-下肢の徒手的臨床:評価と修正-歩行機能の回復-

2009年07月11日 | Weblog
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
       事務局より新セミナー開催のご案内
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

┌┬─────────────────────────┐
├┤骨盤-下肢の徒手的臨床:評価と修正~歩行機能の回復~
│└─────────────────────────┤
│◇ 日時:8月30日(日) 10:00~17:00(途中休憩あり)
│◇ 講師:古川容司
│◇ 会場:とよたま手技治療院
│◇ 受講費:一般10,000円 会員8,000円
│◇ お申込み・詳細は
│  とよたまコンディショニングセミナーのサイトへ
│※ 7月中旬より受付開始いたします
│ (会員先行予約は開始しております)  
└──────────────────────────┘

▼ セミナー内容のご紹介 ▼───────────────


 「 マニュアルメディシンによる骨盤部への介入目標は、
  歩行サイクルの正常な生態力学の回復にある 」

            フィリップ・E・グリーンマン


 骨盤-下肢機能を整えることによる臨床上の意義は深く、

 適用範囲も幅広いものといえます。

  ・ 歩行困難者の機能訓練

  ・ アスリートの機能向上

  ・ 腰下肢の障害予防


 本セミナーでは、骨盤-下肢の動作時

 (歩行・前後屈)の連動性を理解し、

 手技療法による効果的な関節機能の修正法を

 実技を主体にお伝えします。

▲────────────────────────▲

本セミナーは、資格を問わず、

どなたさまもご参加いただけます。

とよたまコンディショニングセミナーでは、

知識・情報・技術を共有できるような

学びと発見の場を提供させていただいております。

医療従事者から運動指導従事者、研究者や

学生の方々など

さまざまな分野で活躍されている

諸先生方のご参加をお待ちしております。



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とよたまコンディショニングセミナーデスク

 お問い合わせはこちら

右ロー・プッシュ・右ロー

2009年07月06日 | Weblog
最近、六歳の息子に脚を蹴らせています。

ちょいとこづかれるとすぐころぶ姿をみて

これはいかん

うちの子バランス悪いな、と…

で、バランス強化作戦開始です。

手始めにローキックから始めました。

いや、どうせやるなら「実用的」なものの方がいいじゃないですか♪


はじめは蹴るどころではなかったのですが

この2日で右はいくらか蹴れるようになってきました。

今日は当たり負けしないよう重心を前に乗せさせるために

相手を手でおしてからのローキック(左でプッシュ→右ロー/右でプッシュ→左ロー)

次いで

ローキックからプッシュしてまたローキック
さらに、

ローキックからプッシュ、同じ脚で奥脚へインロー

を練習しました。


息子の右脛には痣が浮かび、

私の左膝は古傷がウズキだし(我ながら情けない)…

なかなか経過は良好です。

これを機に格闘技に目覚めてくれないかなぁ…

目覚めてくれるといいなぁ…

弱点を武器に変える~肩峰下インピンジメント症候群による腱板損傷

2009年07月05日 | Weblog
肩峰下インピンジメント症候群による腱板損傷
(「腱板」とは、腕の骨を肩甲骨側の関節のくぼみに押さえつけるように支えている筋肉たちの腱:すじ が集まった部分のことです。

腱板損傷とは、肩先の骨の下で腱板が削れるように傷ついた状態をいいます。)

の治療とリコンディショニングにいらっしゃった水泳選手のAさん(高1)。


国のトレーナーさん(彼女は海外に住んでいます)には、

「君の肩は柔らかすぎる。

 関節が大きく動きすぎて故障した。
 
 だから筋肉をつけて固めよう!」

と提案されたそうです。


確かに彼女の肩は柔らかい。

それどころか全身の関節が柔らか目、いわゆるルーズジョイント。

しかし、全身が異常に柔らかいわけでもありません。

あくまで「柔らかめ」といった印象です。

彼女はとてもなで肩です。

手の甲をあわせるようにバンザイをしても肩甲骨と鎖骨があまり上向いてくれません。

でも、腕を真っ直ぐに伸ばして耳を覆うことができます。

このことが何を物語っているのかといいますと、

肩が傷ついたのは肩が悪いわけではなく

鎖骨と肩甲骨の動きが悪いのを肩が肩代わり(肩が肩…←はい、ここは笑うところですね。)してしまった結果

腕と肩甲骨の間(肩甲上腕関節)に過剰な柔軟性を持ってしまったと考えるのが妥当なわけです。

過剰に動きすぎていた肩関節の間に挟まれた腱板は、泳ぐたんびに「ゴシゴシ」といじめられていたのですね。

ついには傷つき、炎症を起こし、痛みを自覚し、

ちょっと休むことで炎症が引き、痛みが減るか消えるかし、

運動を再開するも傷あとが強張り正しい動きが失われ、さらに肩は傷つき…

なんてことが長期間繰り返され

とうとう動けなくなってしまったというわけです。



動きの悪いところをかばって大きく動いてきた関節の靭帯が緩んだり軟骨がすり減ったりし、

そうすることで更にぐらつきが大きくなり、関節がますます傷つき

それを補強しようと関節の骨や軟骨が変に増えて変形し、

とうとう動きがなくなる…

これは関節の変形などの退行性変化の典型的なストーリーです。

膝でも背骨でも同じです。

この手の治療では、傷めた箇所の治療や強化はもとより

「無理」をさせている「動きを失った箇所」を再び働かせることが重要です。

それができないと、仮に傷めた箇所を強化できたとしても

全体的に動きの小さな窮屈な体になってしまいます。

窮屈に固めた筋肉は動きの中でブレーキとして働きます。

こういったカラダでは、

「やれ動こう」

と頑張ってみても、ブレーキとアクセルを踏みっぱなしで動くようなものです。

これでは本来の実力なんて出ようはずもないのです。


だ・か・ら

「動きを失った箇所」を働かせることが重要なのです。

彼女の肩を調べたところ、今のところは腱板の損傷も落ち着いている様子です。

治療としては、頑固な傷跡を引き伸ばし、

緩んだ関節を支える筋肉(注意:闇雲に外旋方向へのチューブトレーニングはオススメできません。

肩甲下筋や三角筋の前部繊維といった内旋筋と棘下筋などの外旋筋の協調性を取り戻すことが重要です。

先ず先にやるべきは内旋筋の強化から、となるでしょう。)を鍛えなおし

動きを失った鎖骨(胸鎖関節と肩鎖関節)の動きを取り戻すことです。



更には怪我をしているうちに狂ってしまった競技動作に対する運動プログラムを修正し、

その競技で生じる特異的な負荷に耐えられるように協調した運動の中で強化し○×△□&%$#-------


すみません。

取り乱してしまいました。。。



彼女の場合、やっているのが水泳です。

鎖骨の動きが大きくなると言うことは、水をかく距離が伸びるということです。

同じ体格であっても、カラダの硬い選手より、より長い時間水をキャッチできるということです。

それって、有利だと思いませんか!?

彼女の「柔らかさ」は欠点ではないんです。

むしろ武器です。

教え子の特徴は何か?

その特徴をいかに競技に活かすか?

それに気づいてあげることが重要だと思います。(彼女はまだまだ若いのです。周りの大人がしっかりせねばいかんのです。)



彼女の治療と訓練は、この一夏しか診てあげられませんが

何とか一山超えられると踏んでいます。

焦らずこつこつと、着実に介入できれば

2年後あたり、ひょっとしたら世界の舞台に立つかもしれないな…

なんて…

以上、夢を膨らませている夢見がちなオジサンより

一週間ぶりの投稿でした!

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