「神経」から考える

2009年03月31日 | Weblog
私は治療やコンディショニングの際に、

対象者から得られた所見(カラダの情報)の意味を

神経生理学的(神経の働き)な側面から考えることが多くあります。

もちろん物質としてのカラダ(解剖学的な側面)についても考えますが…


こう考えるようになったのには、あるきっかけがあります。

それは鍼灸学校の学生時代、生理学の時間でのこと。

講義をしてくれたのは、ご高齢の先生でしたが気魄のこもった授業が持ち味の、

「恐いけど面白い」先生でした。

この先生を仮にK氏とします。

忘れもしない神経生理学の講義での一駒。

K氏
「どんな刺激も神経にとってはプラスとマイナスの電気信号なんですよ。

 神経同士はシナプスで情報を0と1の二進法で伝えてるんですよ。

 解かりますかぁ~~~~!?

 あんたたちが鍼で身体に穴あけようが、

 お灸で根性焼きしようが、

 叩こうがこねくり回そうが、

 つまりは電気信号に置き換わってんでしょうがぁ~!!!!!
 
 要は刺激入れて反射起して筋肉緩めたり締めたりしてんでしょう!?
 
 身体にとって刺激はなんだっていいんですよ!
 
 だから加持祈祷でも治っちゃう人が出てくんでしょう!?
 
 わっかりますかぁ~!?

 なにぃ?
 
 わかんない!?
 
 そんなことも解かんなきゃ○んでしまいなさい!!!!!!!!

 (○の中身はご想像にお任せします)
 
 時間の無駄でしょう!?今すぐ学校辞めなさい!!!!!」

最前列で度々睡眠学習をしていた私などは

3年間の間にいったい何回「人生の終焉」と「自主退学」を(強く)すすめられたか解かりません(笑)

言葉遣いは過激でしたが、非常に人情味溢れるエネルギッシュな先生でした。


わたしがコンディショニングや治療において

常に「神経の関わり」を意識するようになったのは、

今思えばこの講義からでした。

この先生と出会っていなかったら、

治療やコンディショニングをいまのような考え方で組み立てることは

できなかったと思います。


きっとK先生との出会いも何かの縁なのでしょうね。。。



人生って、ドラマティックですね。

「アネキャン」の撮影でした

2009年03月26日 | Weblog



今日は「アネキャン」という女性誌の

ダイエットエクササイズの撮影にいって参りました。

役回りはエクササイズ指導。

お題は「脂肪燃焼」と「背中のシェイプアップ」

シェイプアップは良いとして、

脂肪燃焼…







僕から一番遠いお題ですね

←最近メタボ値上昇中


ま、何事もチャレンジです。

食わず嫌いはいけません。

今までスルーしていた「痩身」というお題に

まじめに取り組む良い機会となりました。


ま、自院での体操教室に通われている方々のボディーラインや体重の変化を見ると

痩身効果も確かにあるようです。

(合わせて「コレステロールの値が良くなった」という声も良く聞かれます。)

痩身を切り口に自身のプログラムを見直す良い機会になりました。



内容に関しては、後日(気が向いたときに…)お伝えしたいと思います。

今日は、もう飲んで寝ます!



十条SC 強化合宿 IN  東京都身体障害者総合スポーツセンター(北区王子)

2009年03月21日 | Weblog
今日は十条スポーツクラブという

短距離・長距離走に取り組んでいるチームの合宿へ

コンディショニングの講師として参加しました。



講義では、パフォーマンスの低下を招く「機能障害」を取り除き、

神経と筋肉の連携を高め、自分本来の力が発揮できるようになるための

エクササイズを体験していただきました。

エクササイズ毎に

「カラダが変わった人」

と聞く私。

「はぁ~~~~い!!」 

元気よく手を挙げてくれる十条SCのみんな。

2時間の講義も愉しみながらできたせいか、私にとってはあっという間の出来事でした。










十条SCは知的障害を持つ青年たちの倶楽部です。

十条SCには世界を舞台に活躍する選手もあり、真剣に陸上競技に取り組んでいます。


十条SCでは本人も、ご家族も、

真剣に、そして心から競技を愉しんでいます。


僕はそこにすごく惹かれました。


きっと、大変なこともあると思います。

でも、代表の方も、選手も、親御さんも、できない理由は探しません。


みなさん一様に

「できるようになるために、今何をするか」

を考えていらっしゃる。



これって、とっても大切なことではないかと思うのです。


技術を高めるという作業は、おのずと自分と向かい合うことになります。

いいとこも悪いとこも、眼をそらさずに自分と向かい合うって

大変なことです。


自分の過不足を冷静に見つめ、受け止め、そして乗り越える。

辛いこともひっくるめて、それを愉しめるのって、

純粋にそれが「好き」になれた人の特権だと思うのです。



私はその純粋さに「強さ」と「美しさ」を感じます。

自分もそうありたいと思います。





話は逸れますが、大阪で下肢痛の治療法に関するセミナーでの1コマです。

簡単な手技を2~3練習したあと、

今度は難易度の高い技術を紹介し練習したときです。

目の前にいた20前後の、今風のちょっとヤンチャそうな男の子が

同じくヤンチャそうな相棒の男の子にこう聞きました。

男の子A「変わった?」

と、自分の手技によって変化が出せたのかを相棒に聞いたところ。

相棒の男の子「変わらん。」


一瞬の間をおいて

男の子A・相棒「よし!練習しよう!!」

と、熱心に練習を始める二人。


その姿が

まるで、路地裏で日が暮れるまで、くれてもなお一心に遊ぶ子供たちのように感じられ

『どう教育すればこんなにいい子達になるのだろう!?』

と、驚きました。

原点を見た気がしました。

彼らはきっとその技術を自分の物にするでしょう。

そうすることを愉しむことができるんですから。


できなかった自分をそのまま受け止められたからこそ、その先に進める。

その先の世界を知ることができる。


単純なことです。



でも、難しい。



今日は講師という立場でしたが、

十条SCの青年たちの真剣に愉しむ姿が、私にはとても輝いて見えました。

「ほんとに走るのが好きなんだな。

 速くなることが楽しいんだな。」

と、観ているこっちも楽しくなってくる。


今日は彼らに力を貰いました。


彼らのように、純粋に、そして強く、

明日からまた「治療道」に突き進むことができそうです。


<十条SCの皆様へ>

今日一日、私自身とても良い経験をつむことができました。

そして皆さんから力を頂きました。

ありがとうございます。

皆様の、今後益々のご活躍を心より応援しています。

休日は手料理の日

2009年03月20日 | Weblog
今日は1日、わたしが料理担当です。

【ブランチメニュー】
ツナとキュウリのサンドイッチ

ピーマンとソーセージとコーンのピザトースト

そして、デザートに

サンドイッチで残ったパンの耳でフレンチトーストをつくりました。(写真)

卵に牛乳、砂糖にカルーア

焼き上がりにバナナのスライスと蜂蜜をかけていただきました。

夜も頑張ります!

変形性膝関節症

2009年03月19日 | Weblog
最近治療に通われている80代の紳士。

いつも両手にT字杖を付いてのご来院。

若い頃、スキーで折った右の足首は曲がったまま。

両方の膝は変形し、脊柱管狭窄症も抱えているとのこと。

今日で治療は3度目。

初回はご家族に連れ添われて来院されていましたが、

今は一人でいらっしゃいます。


当院の構造を知らない方は

「それがなに!?」

っと思われるかもしれません。


我がとよたま手技治療院はビルの2階にありまして

入り口までは階段かエレベーターを使うことになります。

エレベーターを使うにはインターホンでのやり取りが必要で

それが上手くできないからと

あえて階段を上がってこられる老紳士。


私「痛くなかったのですか!?」

紳士「うむ、痛まんね」

院内を歩く姿も初日とは打って変わって堂々としてきました。

私的には、上手くいけば杖を使わずに歩けるところまで行けるのではないか

と考えています。

いや、いけますね。


あとは本人しだい。

途中で心が折れなければ大丈夫。

「もう歳だから…」

なんて考えはこの際タイムカプセルにでも入れて

どこぞの木の根元にでも埋めてしまいましょう。



一般的に、映像的に問題が見つかると(レントゲンやCT、MRIにて)

「もうどうにもならない」

とか

「手術しかない」

と考えられがちですが、

どうしてどうして

人のカラダは上手くできたもので、

手の入れようで再び痛みなく、

上手にカラダを使えるようになるケースが多々あります。(とっても多いですよ。)

勿論、手技による治療にも限界はありますが、

関節の構造自体が変わってしまっても「手技療法」がひとつの選択肢としてあるということを

一般の方々に知っていただければと思うのです。



徒手医療協会では、昨年に引き続き今年も

「変形性膝関節症」や「腰痛」の治療法に関して、

東京や大阪などでセミナーを開いてゆくことになりました。

この活動を通じて一般の方に

「膝が変形してる!?

 軟骨がすり減ってる!?

 手技療法を受けてみよう!」

なんて発想を持っていただけるように

治療家側が情報を共有し、より質の高い治療がどこでも受けていただけるよう

微力ながら、精一杯力を尽くしてゆきたいと思います。

ん!?

なんだか所信表明演説みたいですね。

「口だけ大将」にならないようにがんばります(笑)

【事務局より】 新セミナー情報 ご案内

2009年03月18日 | Weblog
日頃より、当ブログをご愛読いただき、まことにありがとうございます。

ご好評をいただいております

「とよたまコンディショニングセミナー」にて

新セミナー情報をUpいたしましたのでご案内申し上げます。


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 ◎5月3日(日)10:00~17:00

 【手技療法の寺子屋シリーズ】疾患別セミナー

 「これって坐骨神経痛!?」-臀部・下肢への徒手的介入-


小臀筋のトリガーポイントによる関連痛領域
TRAVEL&SIMONS’ TRIGGER POINT FLIP CHARTS  LippincottWilliams&Wilkinsより引用



講師コメント:
小臀筋のトリガーポイントは偽の坐骨神経痛の原因として知られています。
経験的には、坐骨神経痛として来院する患者さんの大半がこの筋の故障による関連痛によるものであると思われます。

本セミナーでは、患者さんの訴える「シビレ」が神経の故障によるものか
筋の故障による偽りの神経症状なのかの鑑別と、「坐骨神経痛」「トリーガーポイントによる偽神経痛(シビレ感)」双方に対する手技による治療法(ASTR/MET/JM/他)を実技を主体にお伝えいたします。

--------------



詳細はホームページのセミナー情報をご参照くださいませ。



毎回、みなさまのご声援をいただき

講師の渾身の力をこめました、熱い内容をお届けしております。


大型連休のさなかの開催ではございますが、

先生方のご参加を心よりお待ち申し上げます。

*5/3(日)ダイレクトお申込みはコチラ*
 [リピート]
 [はじめてのご参加]

トレーニングジャーナル

2009年03月16日 | Weblog
本が届きました。

「ほんとに載ったのか?」

と不安混じりにページをめくるわたし。

後半に無事わたしの寄稿を発見。

このような形で、

自分の意見を世間に公開できたことに

感謝です。

内容は「姿勢と動作の評価」についてです。
ご興味をお持ちいただけましたら

ブックハウスHD

にご一報ください。

自問自答… そして答えなし…

2009年03月11日 | Weblog
今日は(も!?)独り言です。

きっと(ぜったい)読んでも「?」だと思います。



私いま

毒をもって薬となすか、一分を徹して潔しとするのか

悩んでいます。


もう気分は木村拓哉でございます。

あ、キムタクファンの方、剃刀入りの手紙は無用にてお願いいたします。



さて、どうしたものか…


今までの自分ならば、一も二もなく「一分」をとるところ。


う~む


毒であり薬であり…


とりあえず、百薬の長に相談してみます。

とっておきの天狗舞、明けちゃおっと♪

明日、発ちます

2009年03月08日 | Weblog
海外に移籍が決まったサッカー選手のAさん

なかなか出発の日取りが決まらずにいたのですが


今日、コンディショニングに来るなり


Aさん「先生、明日出発になりました。」


私「ああ、ようやく決まったんですね!


よかった…


…(∋_∈)


って、明日!? (・_・)エッ......?


また急ですね。」


あんまり急すぎると


当分あえなくなるという実感も


湧かないものなのですね。


何だか豆鉄砲喰らった鳩の気分です。


いまになって、少し寂しさがちらほら湧いてきましたが…



Aさんへ

新天地でのご活躍を心からお祈り申し上げます。

「上段蹴り倶楽部」ポーランド進出!?

2009年03月07日 | Weblog


月刊フルコンタクトKARATEの連載

「上段蹴り倶楽部」の校正の打ち合わせにて

極真館・大井町道場の金子雅弘先生とお話した際の出来事。

金子先生:

「こないだポーランドで合宿があったんですよ。

 先生の「上段蹴り倶楽部」のエクササイズ

 ミット(打ち)の前にやらせたんです。

 そしたら160人中120~130人が『変わった!!!』って喜んでましたよ~♪」


先日の「出張・上段蹴り倶楽部」の取材で体験していただいたエクササイズを

早速稽古に取り入れていただいていたことに先ず感動


「ぱっと見た」だけで出来てしまうほど簡単なエクササイズでありながら

160人中80%の選手たちが「蹴り易さ」と「蹴りの威力の増加」を体感したことに重ねて感動


金子先生、本当にありがとうございます


しっかし「上段蹴り倶楽部」が知らぬ間に海を渡っていたとは…

ほんの「冗談」から始まった企画だったのに…

人生って面白いですね

【事務局より】セミナー情報のご案内

2009年03月06日 | Weblog
日頃より、当ブログをご愛読いただき
まことにありがとうございます。

ご好評をいただいております

「とよたまコンディショニングセミナー」にて

新セミナー情報を2点Upいたしましたのでご案内申し上げます。

 4/18(土)18:00~21:00
【実践・コンディショニングテクニックシリーズ】

「姿勢と動作からのアライメント評価と修正法 」


 5/17(日)10:00~17:30
【手技療法の寺子屋シリーズ】
マニュアルメディシンによる「評価」と「介入」-胸椎の操作
第1部関節モビリゼーション 第2部筋エネルギーテクニック


 ※5/17は3/29開催分と同内容です


当セミナーは、資格を問わず、どなたでもご参加いただけます。

<<詳細はセミナー情報ページへ>>

先生方のご参加を心よりお待ち申し上げます。

【事務局より】人材募集のお知らせ

2009年03月03日 | Weblog
日頃より当ブログをご愛読いただき誠にありがとうございます。

事務局より人材募集のお知らせです。

ただいま受付兼治療補助のスタッフ(非常勤)を募集しております。

あまし師資格保有者を募集いたしております。

詳細は事務局にお問い合わせください。

徒手医学を学びたい方をお待ちしております。

当院ホームページの右下部分にメールマークがあり、問い合わせフォームになっております。

こちらよりお問い合わせいただければ幸いです。


http://www.toyotama.net

3月14日は「ジャンパーズニーのリコンディショニング」セミナーです

2009年03月02日 | Weblog
ジャンパーズニー

ジャンプやダッシュ、急な方向転換の多いスポーツにみられる膝蓋骨周辺の痛みを伴う故障をいいます。

個人的な見解として、

ハムや大腰筋の過緊張から大腿骨頭の前方への変位を生じ、

カウターバランスとして大腿直筋の過緊張を生じることと

股関節が(ハムにより)後方から固定され

着地時に股関節からの屈曲が出来ず

腰椎を支点に屈曲を起こすことから

膝までのレバーアームが長くなり

四頭筋への負荷が高まること等が

症状の誘因となるのではないかと考えています。

他にも下腿三頭筋の機能亢進から足関節の背屈制限を生じ

反射性に四頭筋の緊張が生まれることから

障害につながっているケースもあるでしょう。


本セミナーでは

瘢痕化した筋腱の手技治療による解除(アスター・マッスルエナジーテクニックほか)

セルフケア

正常な関節運動の再学習を目的とする機能訓練を紹介いたします。

まだ定員には余裕ありです。

運動指導の現場でご活躍されるトレーナー・医療従事者の先生方

また学生のみなさまのご参加をお待ち申し上げます。

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