腸脛靭帯炎-ランニング障害の治療とリコンディショニング

2013年04月27日 | セミナー/講習会

このセミナーにつきましていくつか問合せを頂きました。

そうした疑問を持っている方はきっと他にもいらっしゃるだろうと思いますので、

この場でも回答を公開したいと思います。

 

Q、講義ではどのような治療法を教えてくれるのか?

 

A、腸脛靭帯の緊張を解くために、「大腿筋膜張筋」と「内転筋」、そして「外側広筋」への

ストリッピングテクニックとアスターを紹介する予定です。

長引く痛みへの対処にももってこいのラインナップになっています。

 

Q、今回の内容は「腸脛靭帯炎」の対処法だけなのか?

 

A、メインテーマは「腸脛靭帯炎」ですが紹介する技法は様々な膝のトラブルに対応可能なものですのでご安心ください。

たとえば、

下肢機能を正常化するための運動療法として紹介する「運動併用モビライゼーション」は、

ジャンパー膝や半月板損傷、変形性膝関節症等の対処にもそのまま応用できるものです。

 

下肢の痛みの原因に機能障害があり、

その治療は「機能障害への治療=下肢機能の正常化」ということを考えるとご理解いただけると思います。

 

Q、治療家でもトレーナーでもなく、ランナーだけれども参加できるか?

 

A、ご興味をお持ちいただいてとても嬉しく思います。

ただ、専門家向けの内容ですので、一般の方のご参加はご遠慮いただいております。

ご理解賜れましたら幸いです。

  

☆「今回の目玉」

障害予防および再発予防のための調整法として、今の私の治療では「なくてはならない」

とっておきの技法をご紹介致します。

 

「腸脛靭帯炎」を生じる背景となる「動きの狂い」を修正し、

「正常な運動の再学習」と「患部の強化」をいっぺんに行い

片足立ちでの安定性を瞬時に変えることのできる方法です。

 

ホームワークとしても伝えることのできるものですので、

是非多くの先生方に共有していただきたいとおもいます。

 

以上、ザックリと内容をご紹介させていただきました。

ご興味をお持ちの方はコチラへどうぞ。


診療はお休みですが、目いっぱい働いています

2013年04月25日 | マニュアルメディシンの話

診療業務とセミナー活動の二足のわらじを履き続けてはや幾年。

今日は診療業務はお休みさせていただいておりますが、別件にてフル活動しております。

意味のある生き方を求めて、頑張っているのですが、

患者様にはご迷惑をおかけして申し訳ございません。

デスクワークの合間に編集した動画です。

もしよろしければ…

 

ご同行の先生はぜひ…

神経生理学的反応の臨床応用を、肩峰下インピンジメント症候群の治療法を例に紹介しています。

<!-- 弛緩・延長した筋膜への対処 -->


あこがれのフレーズ

2013年04月25日 | マニュアルメディシンの話

4月21日に大阪で「腰部脊柱管狭窄症」という疾患の治療法についてお話してきました。

大勢のご同業の先生方との楽しい一日の締めくくりに、

このところ気になっていたフレーズを、

あこがれのフレーズを、

とうとう、言ってしまいました。

その様子をサクサク削って1分53秒の動画にまとめました。

最後の最後にサプライズが待っていますので

お見逃しなく(笑)

<!-- 終わりよければ全てよし -->


心のこもったお礼をと…

2013年04月23日 | よもやま話

4月20・21日と京都・大阪にて講義をさせていただきました。

二日間両日ともご出席いただいたある先生から、美味しいコウナゴの佃煮をいただきました。

開けてびっくり。

何やら手作りの逸品のようでした。

早速炊き立てご飯と日本酒で頂きました。

いや~、美味いのなんの!!

で、急いでお礼のハガキを書いたんです。

心をこめて、手書きで、書いたんです。

 

 

 

 

 

 

字が…

 

 

汚い。。(;_;)

 

末尾には、まるで小学生が書いたような汚い字で、

「乱筆乱文のほど」ウンチャラと書いてある…

 

汚いにも程があるわ!!!

と、自分で自分にちゃぶ台ひっくり返しそうになりましたが…

出します。

 

そのまま、出します。

 

だって、「ありがとう!」って思っているその最中に書いたものですもの。

通じてくれると思います。

 

きっと!

 

 

 

 

○○先生、大人だし。

 

--------------------------------‐‐‐‐‐‐‐‐‐

○○先生へ

本当に汚い字ですみません!

美味しくいただきました!

ご馳走様でした!


本が書けそうです…

2013年04月12日 | よもやま話

いま、4月21日に大阪で行う「腰部脊柱管狭窄症の徒手的臨床」の資料を作り終えました。

だいたいいつも、はじめに伝えたい事を吐き出すだけ吐き出します。

えらい量になりますが、そこから削ってまとめて、一つの資料にします。

最近、実技の写真を載せてほしいという要望も多いため、

今回は技法解説に力を入れてみました。

 

削った部分もしっかりとまとめたらちょっとした本が書けそうです。

 

時間をつくって、近い将来実現できると良いな


【セミナー/講習会】ランニング障害の治療とリコンディショニング~腸脛靭帯炎~

2013年04月09日 | セミナー/講習会

日頃より当ブログをご愛読いただきありがとうございます。
一般社団法人 徒手医療協会事務局よりマニュアルメディシンセミナーシリーズのご案内をお届けいたします。

<5月26日>マニュアルメディシン・シーズンズセミナーの開催が決定いたしました。

◆シーズンズセミナー:ランニング障害の治療とリコンディショニング~腸脛靭帯炎~」

●内容:

ランナーを悩ませる腸脛靭帯炎を理解し、徒手的療法(手技療法)およびセルフケア、機能回復のためのトレーニングを紹介します。
ランナーの「故障からの回復」と「競技への復帰」を助ける技術を身につけます。


●プログラム:

「腸脛靭帯炎の評価と治療的介入」
「疼痛緩和のためのセルフケア」
「下肢機能修正エクササイズ」
「機能的テーピング」
「下肢機能の正常化:動的安定性獲得のための機能訓練からセルフエクササイズ」
「足部・足関節と膝関節・下肢全体の機能修正法およびエクササイズ」
「四肢と体幹の動的平衡の正常化および強化:体幹機能の評価から運動処方まで」
「仰臥位・片脚立位での評価と修正エクササイズ」
「回復期の運動強度の指標:競技復帰に向けたリハビリでは、何を基盤に運動強度を設定すればよいのか?」

●講義風景(参考画像)

  
  

●講師:古川容司(一般社団法人徒手医療協会代表理事)
●参加費:一般10,000円、会員7,000円
●お申込み:お申込フォームにて承っております

詳細は一般社団法人徒手医療協会ホームページにご案内しております。

◆関連セミナー:

前日の会員制セミナーでは、本講に関連したクローズドセミナーを開催いたします。
『四肢と体幹の動的平衡』5月25日(土)19:00~21:00

~近年、スポーツ愛好家の間でも体幹コーディネーションの重要性が一般的認識となっています。体幹の動的安定性に対する評価法と促通手技について紹介します~

●QP会員専用:お申込フォーム
●一般参加者体験参加用:お申込フォーム

本講習会は医療従事者はもとより運動指導者でも分りやすい内容としてまとめています。
どうぞ奮ってご応募ください。


一般社団法人 徒手医療協会
事務局 研修会担当係


競技復帰へのリコンディショニング期の運動量

2013年04月03日 | コンディショニングの話

腸脛靭帯炎にしろジャンパー膝にしろ、

肩峰下インピンジメント症候群にしろ腰痛にしろ、

なんにしろ、

競技復帰を目指したリコンディショニング(リハビリ)での運動量は、

追いこみ過ぎないことが重要です。

具体的には、

患部に自覚的な張りや重苦しさといった「違和感」が出始めたらインターバルをはさむことです。

で、出来れば関節機能を修正するエクササイズを行って、

その直後に「違和感」が消失していれば再度運動を開始します。

エクササイズやインターバルでも「違和感」が解消できない時には

その日のトレーニングは終了です。

通常のトレーニングでは心理的な限界を超えるために、

「無理!」っと思ってから「もう一か~い!」といった追いこみ方も良いのですが、

回復期にこれはNG。

 

なぜにNGなのか!?

その話のための前提として以下をお読みください。

 

<関節が壊れる仕組み>

関節の故障の背景には必ず関節の「不安定性」が有ります。

ようは関節が普通よりも建てつけが悪くグラついているとお考えください。

 

その不安定性は周囲の筋肉や靭帯などの「関節の支え:支持組織」の

バランスの崩れによって生じています。

 

こうした不安定な関節は、運動によって周囲の支持組織が傷ついてゆきます。

そうして傷が深まり大きな炎症に発展したところで故障に気が付くわけです。

 

言い換えると、グラついた関節を支えるために限界を超えて頑張ったところが

まさに故障個所だとも言えるのです。

 

==以上を踏まえて==

  

患部は怪我を負ったことでも、長期(もしくは中期)にわたり休めていたことでも

その強度が故障前に比べてグッと落ちています。

ですので、痛みが消えても、以前のような運動には量的にも強度的にも耐えられなくなっているのです。

そうした状況で競技復帰に向けた訓練をするということをチームスポーツに例えてみます。

 

男子サッカー日本代表チームに引退して久しい「元プロ」を現役として投入したとしましょう。

「元プロ」さんはスキルも高いので短時間であればプレーすることはできるでしょう。

でも、現役の選手と同じパフォーマンスをフルタイムで発揮するのは難しいでしょ!?

そして、フラフラになりつつもなんとか根性で1試合をこなしたとします。

どうなりますかね!?

からだはガタガタになるでしょう。

強い筋肉痛はもとより、下手すれば故障を負ってしまうかもしれません。

当然、続くわけもありません。 

 

これを「一人のカラダ」に当てはめてみるとこういうことになります。

 

競技復帰に向けたリコンディショニング期では運動中、

患部以外(現役選手たちです)はまだまだ元気なのに対し、

患部(「元プロ」さん)は機会的刺激に対する耐久性が弱まっているために

健常な組織より早く疲労を迎えます。

これは「違和感(もしくは痛み)」といった自覚的症状として認識されます。

違和感が感じられた時、患部は疲労によって関節のグラつきを抑えきる能力が

保てなくなっている訳です。

そのまま追い込めば、再び怪我を背負い込んでしまうのは自明の理です。

 

だから

「無理!」っと思ってから「もう一か~い!」といった追いこみ方は出来ないんです。

 

ではどうするのか?

 

「患部に合わせた運動強度・量」にする、これにつきます。

 

つまり、違和感が出たら「休憩」を入れるということです。

そして「セルフケアエクササイズ」による症状の回復の有無を確認し、

回復したなら運動を再開し、回復できないなら患部がオールアウトした物と考えましょう。

こうして患部の自覚的運動強度を基準に、患部を徐々に「元の強度」に鍛えてゆく作業を積み重ねるわけです。

これが出来るか(待てるか)否かで故障からの競技復帰の成否が分かれるといっても過言ではありません。

『早く戻りたい』という気持ちも痛いほどわかるのですが、焦りは禁物。

焦って練習内容を戻せば再発の憂き目にあう可能性は大きいでしょう。

 

経験上、怪我からの復帰には「自分との対話」というか「患部との対話」が何よりも大切だと思います。

患部の声をよく聞くことです。

私にできることは、「魔法のように早く復帰させる」ことではなく、

よりよい状態で戻れるために、怪我という経験を有意義な経験に替えるということです。

 

怪我をした時にはより上手に自分のカラダを乗りこなすトレーニングを積めばいい。

そうした積み重ねが今までの「天井」を超える切っ掛けになった例はそう珍しくはありません。

怪我という経験を肥やしにして、更なる高みに登りましょう。


腰部脊柱管狭窄症について

2013年04月01日 | セミナー/講習会

4月21日にまた大阪に行ってきます。

 

この日のテーマは「腰部脊柱管狭窄症」です。

私の治療院でも比較的相談の多い疾患で、

脊柱腰部の変形のために、脊髄を通している脊柱管という通路が狭くなってしまうことで

下肢(坐骨神経領域 ≒坐骨神経痛で痛む場所)やお尻、会陰部へ神経痛を生じたり、

歩行時の下肢の痛みを生じてしまう疾患です。

 

現在講義に向けて、知っておくべき知識をまとめ、

解決のための治療戦略を簡潔に伝えられるようまとめ、

現場1年目の技師でも快方へと導き得る技法をチョイスし、

 

やることいっぱい。

 

いやぁ~、これは当分休みはないな(笑)

 

でも、参加者はみな、貴重な休日を割いて私の話を聞きに来てくれるわけですから、

やり過ぎるぐらいの準備はしてゆかなくてはなりませんね。

 

頑張ります。

 

ってか、頑張ってます!

 

いまは特徴的な症状や病態についてまとめています。

 

腰部脊柱管狭窄症では特徴的な症状として「間欠性跛行:かんけつせいはこう」があるよ。

 

とか、

 

「間欠性跛行」には血行性と神経性があって、神経性のものが私たちの領分。

血行性は足に向かう動脈がつまっているために生じているものだから、

見つけたら病院に行くようにつたえなくてはいけないよ。

 

治療開始の際にはこの二つをしっかりと見極めなくてはならないよ。

見極めは結構簡単で、歩いていて痛みが出たら「かがむ」「しゃがむ」

つまり腰を曲げることで症状が和らいだり消えたりするなら「神経性」

何もしないで立ち止まれば痛みが消えるなら「血行性」

それから神経性では腰痛も起きるけど、血行性では腰痛を伴わないよ。

 

とか、

 

「間欠性跛行」を締め付けられてダメージを負った場所毎に分類すると、

「神経根性間欠跛行」と「馬尾性間欠跛行」に分けられるよ。

そして、

「神経根性間欠跛行」では片側(両側のこともあり)のお尻の痛みや坐骨神経痛(ただしくは坐骨神経領域の疼痛)を起こす。

「馬尾性間欠跛行」では両側のお尻や下肢、会陰部に「シビレ・灼熱感・冷感」といった

異常感覚や、下肢の脱力感が聞かれることが多くて、

催尿感や残尿感といった膀胱直腸障害を伴うこともある。

しかし、疼痛は訴えない…

 

とか、

 

神経根の障害(外側型狭窄)は保存療法で回復しやすいけど

馬尾障害(中心性狭窄)は保存療法での回復が難しいよ。

症状の悪化があれば神経のダメージが回復不可能になる前に手術という選択もありうる。

こうした背景を理解し、患者さんにとってよりベターな選択を取れるよう気を配ろう。

 

とか、

なるたけ必要な情報を伝わりやすくまとめようと頑張っています。

 

で、治療のための戦略には、患部への対処以外に

胸郭(アバラボネのカゴ)と股関節の伸展性がカギを握っているぞ!!!

 

と繋げて行く予定です。

実技では、腰椎⇒胸郭⇒股関節⇒仙骨と頭蓋へのテクニックを伝えてゆくわけですが、

 

 

むふふ。

 

不慣れな技師でも簡単で切れの良いテクニックを選んで紹介するので、

きっと皆驚いてくれると思います。

 

なにげに講義中の「どよめき」が快感なんですよね(笑)

 

そんなご褒美が出るように、準備×2

 

さぁ、もうひと頑張りしよ~


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