元気ですよ!(加筆しました)

2012年04月19日 | よもやま話
このところ、忙しさにかまけてブログの更新がなかなかできていませんが、

一先ずは元気にしております!



忙しいことに何も問題はないのですが、

不満があるとすれば

色々とネタはあるのに記事にする時間がとれないことでしょうか。


ネタには旬もあると思いますので、

ここは一先ず、箇条書きでご報告させていただきます。


○先日の京都セミナーでは60名の参加をいただき

終了後も参加された先生方から日々の臨床における質問を

多く寄せて頂いたこと。

皆さんのお話を注意深くうかがっていると、

一見難解な症状の出方にも意味が見出せることが多いようです。

そこまで所見をしっかりと見つめている先生方が多かったこと、

そこに感激しました。


○大学の運動部のコンディショニングに携わることになったこと。

近日試合に帯同する予定です。

先ずは皆さんのお手並み拝見です。

○空手の世界大会へ向けた調整に来てくれた女子高生拳士のAさん。

彼女にもらったパンチがメッサ痛かった。

会うたびに延びて行く姿を見ると、やっぱり嬉しいものです。


などなど、色々ありました。




あ、そうそう、キネシスΩも始動しています!

今日もきびきび良い仕事してくれました!

奴のサポートで空手家Bさんの蹴りがぐんぐん巧になったり

RUNNERのCさんのフォームがしなやかに、かつ軽やかになったりとか…

一つ一つ、面白いネタなのですがねぇ…


紹介する時間がたりません。




ああ、一日があと12時間あったらいいのにな…


とにかく、きょうも元気です。

オバアとの再会と、変形性膝関節症の治療

2012年04月06日 | よもやま話
沖縄では、高齢女性(おそらくは80代以上。それ未満は「ネーネー(お姉さん)」。)を敬意を表して

オバーと呼ぶようです。

なので、ここでは9年前に宮古島で出会って

今回の旅で再開したAさんのことを「オバー」と呼ばせていただきます。


オバーと出会ったのは今から9年とちょっと前

新婚旅行で宮古島へ行ったときのこと。

その頃、家内は会社勤めをしており、

同僚の皆さんにお土産を買おうと公設市場へ来たのです。

市場の前には地元の昔ながらのお菓子を売るオバーたちの屋台が並んでいました。

家内のお目当ては「サーターアンダーギー」というお菓子。

これを50袋買おうというのだから無茶な話です。

居並ぶ出店の店主の中でも一際威厳を放つオバーがAさんでした。


オバー「あい、宮古のお菓子、おいしぃ~よぉ~!」

明りにすいこまれる羽虫のように屋台の前に立つ私。

「どこから来たの?」

「東京から、新婚旅行できました!」

「そ~、二人で来たの~?」

「いや、3人です。」

「?」

「お腹に一人、いるんです(笑)」

なんて会話を交わすと、

「これ食べてみなさい。」

と、黒糖のおすそ分け。

これがタマゲルほど旨い!

黒糖の横にはサーターアンダーギー。

値段は一袋250円。

これはここで買うしかないねと家内に目配せ。

ただ、50袋となるとAさんのお店だけで数が揃うはずもなく、

お土産屋さんを何件も回ることになるだろうと覚悟をしていたわけです。

当然、周りの出店のオバーにも声を掛けようとするわけです。

すると、それを制するAオバー

なんとオバーは工場に電話して、全部そろえてくれるというんです。

しかも、滞在期間の最終日に合わせて用意してくれるって言うんです。


この時のオバーはすごかった。

細い糸のようだった目は一変、

大きく見開かれ、鋭い眼光はさながら漁師!

携帯電話を取り出すと、

「あ~、○○か?○○だけど、○○日にサータアンダーギー50個用意しなさい!!

あ!?

50っ個!!!!

そぉ~、全部よぉ~!

○○日に用意しなさい!!」


電話を手早く終え、僕らに向き直るオバー。

そして、

「前金で5000円もらおうねぇ」

と伏し目がちに一言。

この時、オバーが先ほどの2倍ほどの大きさに見えたことは言うまでもありません。

ほんと、沖縄のオバーはしっかりしてる。

「はいはい、じゃあこれで」

と1万円を手渡すと

「残り(の代金)は○○日ね」

と、何食わぬ顔で1万円をしまうオバー。

いや、ほんとに沖縄のオバーはしっかりしてる。


その後もオバーと少し世間話をしたんです。

御子さんが東京の病院で働いていることや

膝が痛いことなんかを楽しそうにお話してくれました。

Aオバーに限らず、周りのオバーはみんな

見るからに変形性膝関節症を匂わすO脚だったのが印象的でした。



それから数年後、保育園に上がった息子を連れて、

再び宮古島へ訪れました。


Aオバーに息子を見せたくて、公設市場へ行くと

公設市場は老朽化のためなくなっていました。


Aオバーの姿を見つけることもできませんでした。


そして、今回。

滞在型のホテル!?に泊ることにしたので、島の買い物情報を調べていたところ、

なんと公設市場が再建されているではありませんか!

ひょっとしたらAさんに会えるかもしれないと、淡い期待を胸に

いざ宮古島へ。



あれから約10年。

長寿県NO1の沖縄と言えど、90代…

果たしてまだお仕事を続けていらっしゃるか…

不安と期待を胸に、いざNEW公設市場へ。


午後という時間もあり、市場前のオバーのお店も二つを残して皆店じまい。

一人目のオバーに声を掛けます。

「あのー、ここに○○さんっておかーさんいませんか?」

「○○さん!?」

うまく耳が聞こえないようで、もう一方のオバーのもとへ



あれ?

○○さん!?

いやいや、人違いかもしれないし…

恐る恐る声を掛けると、

「はい、私です。

あんた誰?」

幾分痩せて、傍らには電動のバギーがありましたが、

やっぱり○○さんでした!

家内と一緒に万歳三唱!

「あの時お腹にいたのがこの子です!」

息子も紹介できました。

ご挨拶だけではなんなので、黒糖をお土産に二袋買うことにしました。

すると、

「これはおにーちゃんの分」

と、黒糖を一袋差し出します。

「ひとつ200円の二つで400円」

その商品、ひとつ250円なんです。

息子へのおまけも合わせると、儲けがなくなってしまうのではないでしょうか。

でも、オバーの好意も受け取らないわけにはいかない雰囲気です。


はて困った、と思案すること0.5秒。

お礼に膝の治療をさせていただくことにしました。

実は、以前あった時から気になって仕方がなかったんです。

あんまり気になって、沖縄で変形性膝関節症の講義をしたこともある程です。


Aさんの膝を調べると、大腿骨が大分内方にずれ込んでいます。

変形性膝関節症の特徴的な所見です。

しかし、関節の滑りは意外に滑らかなことに驚きました。

通常、瘢痕化した組織が関節の動きを邪魔していたりするものなのですが、

お仕事を通じて、痛いながらも良く動かしているせいか、

瘢痕化した組織はとても少ないようです。


関節を圧縮しても痛がりません。

これで骨や軟骨の怪我はないことが判りました。


そうなると、膝の痛みはずれ込んでくる骨をなんとか留めようとして

疲労困憊した筋肉にあると推測されるわけです。

あわせて、膝の負担を強めている股関節(伸展制限)と足関節(背屈制限)の問題を取れば、

なんとかなりそうです。


方針が定まったので、さっそく治療開始です。

はじめに踵と外果をつなぐ靭帯に手を入れます。

手を入れるといっても単純なもので、

緊張して圧痛を持った靭帯部をしばらく触れるだけなんです。

ここは「崑崙:こんろん」という腰痛治療によくつかわれるツボとしても有名で、

ここに上手に刺激を入れると足首の納まりと、股関節の伸ばし辛さを緩和することができるんです。



さて、膝に無理をかける要素を叩いたところで、本丸です。

軟骨がすり減り、靭帯も緩んだ膝のグラつきを抑えるために、

MWMSというちょっと変わったモビリゼーションを行ってみました。

この方法、ざっくり説明すると関節を正しい位置にサポートしながら、

「痛む動作」を繰り返すだけのシンプルな手技なんですが、

非常に切れが良い!

この技法は支えの弱くなってしまった関節への介入には持って来いなんです。

変形性膝関節症では、必ずと言ってもいいほど、よく使う手法です。


オバーの膝をおさえて、

「立てますか?」

と起立を促します。

すると、きょとんとした眼でオバーが私を見下ろします。

そしてぽつりと

「あれ、痛くない。

なんでかね?」

独り言のようにつぶやくオバー。

このように、本来痛むはずの動きが痛みなくできればMWMSの適応です。

そのまま5回程繰り返し、

「今度は一人で立ってみましょう!」

スッと立ち上がるオバー。


喜ぶよりもむしろ、不思議そうにしているオバー。

お礼にバナナを一房追加でいただき、

市場を後にしました。

9年越しの願いが叶い、大満足の一日でした。

ランナー必見のテーピング~肩編~

2012年04月03日 | 治療の話
こんにちわ。副院長 村椿です




「ランナーのためのテーピング」も第3弾となりました

このテーピングは、もともと「猫背」が原因となって生じる

「肩の痛み」のある方向けに考案されたテーピングです。
※そのメカニズムはこちらのブログをご参照ください。

2012年2月14日のブログでも言及していますが、

猫背と肩関節の不良姿勢は連動して生じています。

このテーピングでは肩関節の位置関係を是正することで

胸の張りやすい状態をつくり、猫背を是正しようと考えています。

猫背の影響は肩には前述したような状況を引き起こしますが、

一方で背骨や筋膜を介して骨盤、さらには下肢にも影響を及ぼします。

デスクワークや日常生活で染み付いた猫背などの上半身の歪みが

ランニングフォームにも時として非効率な体癖となって現れ、

膝関節に無理を強いたり、

膝周りの筋肉に必要以上の負担をかけることがあります。

そのため、当院では膝の故障でも全身へ介入しています。

話そうと思えばどこまでも脱線してしまいそうなので

さっそく貼り方をご説明します。

このテーピングは、ちょっと一人で貼るのは難しいかもしれません。

一度トライしてみて、難しいようならご来院、ご相談ください。

それではまず、貼り終わった完成形をご覧ください。

     

肩の前に2枚のテーピングで「×」を作るように貼ります。

猫背により前に突き出る肩を、前方から抑えるイメージです。

それでは、1枚目のテーピング(5cm幅を15cm)を貼ります。
※右肩に貼ることを前提に説明します

下の写真のような体勢=右手で左側の肩を持ち、肘を少し持ち上げます

  
  
まず鎖骨の外端の後縁に引っ掛けるように貼り、

肩の前を通過させて肘の方向に(引っ張らずに通常の長さで)貼ります。
※肩の三角筋前部線維に沿うように。

     

次は2枚目(体格によりますが、5cm幅を10cm)。

1枚目の時は肘を少し持ち上げた体勢でしたが、

今度は肘はおろします(※右手では左肩を持っています)。

1枚目と「×」を作るように貼って下さい。

解剖学的には、「上腕骨の大結節」と「肩甲骨の烏口突起」を結ぶように貼るのですが、

この骨の指標を見つけるのは一般の方(特に筋肉質の方)には難しいので、

写真を参考にしながら1枚目と2枚目で肩の前に「×」を作る、と覚えて下さい。
  
  

以上、終了です


貼り終えたら、両手を頭上にバンザイしてみてください。

貼ったほうの腕が挙げやすくなっているようでしたら上手く貼れています

注意点としては、膝や足首のテーピングの時と同様、

キネシオテーピングを引っ張らず通常の長さで貼ること。

それと、かぶれやすい部位なので

皮膚の弱い方など長時間貼っておくことはお勧めしません。

一人で貼る場合、片手で貼らなければならないのと

目安となる骨の指標を見つけることが難しいので苦戦されるかもしれませんが、

是非試してみてください。

難しいようでしたら、猫背や肩こりのケアも兼ねて是非一度ご来院ください。


これからの季節はトレイルランなどには最高の季節ですよね

是非、怪我なく快適なランナーズ・ライフをお過ごしください

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