5/20に「構造的アプローチによるコラーゲン繊維の物理特性の臨床応用」をテーマに講義をします

2018年04月30日 | セミナー/講習会

一般の読者の皆さん、申し訳ございません、今回はご同業の先生方あての内容です。

先日4/22に開催しご好評をいただいた「徒手医学入門シリーズ第1回」の第2弾、

徒手医学入門シリーズSTEP2|構造的アプローチによる コラーゲン繊維の物理特性の臨床応用

を5/20に開催いたします。

内容は、筋膜リリースや関節モビライゼーション、ストリッピングテクニックやASTR、DTMといった構造的な「歪み」を解消する技法の勉強会となります。

【徒手医学入門シリーズStep2直接法|構造的アプローチによる コラーゲン繊維の物理特性の臨床応用】


また、6月には第3弾の「機能的アプローチによる神経生理学的反応の臨床応用」も開催予定です。

徒手医学入門シリーズStep3間接法|機能的アプローチによる神経生理学的反応の臨床応用

こちらはポジショナルリリースやマッスルエナジーテクニック、間接法としての筋膜リリースといった機能的な「ゆがみ」を解消する技法の勉強会となります。

 

日々の治療を通じて気付いた臨床のヒントを織り交ぜてお送りする一般社団法人徒手医療協会の1DAYセミナー、

多くの治療家の先生のご参加をお待ちいたします。

 

以上、セミナーの告知でした。


ジャークで刺すと痛む腰~伸展型腰痛では後脛骨筋の故障を見流さないように!という話~

2018年04月27日 | スポーツ障害

今回は腰痛の話です

相談の主はウエイトリフターのA君

あ、

相談者が特殊だからと言って『自分には関係ない』とは思わないでくださいね(^^;

ちゃんとみなさんに関係のあるお話しです

 

A君からは1か月ほど前に左のシンスプリント(ふくらはぎの奥にある後脛骨筋の故障)の相談を受けたことがありました

今回はふくらはぎではなく左腰が痛いというのですが、ちょっと珍しい痛み方でした

A君の腰痛はいわゆる「伸展型腰痛」です

このタイプの腰痛は「立ち際」や「後ろに身体を反らせる」といった動作で痛むのですが、

A君の腰痛の珍しいところはそうした動きでの痛みは比較的小さく、なんとジャークを刺したときの痛みが一番大きいというのです

ジャークといわれても解らない、という方のために動画を用意しました

ひとつご覧になってみてくださいm(__)m

脚を前後に開き、両腕をビシッと伸ばす動作が「刺し」です

A君の腰はこの「刺し」の動作で強く痛むというんです

伸展型腰痛の原因としてメジャーな筋は大腰筋です

大腰筋とは腰椎の前面から股関節の内側に延びる筋肉で、

ここを傷めると立ち際や伸展動作といった、股関節を後方に伸ばすような動きにともなって腰部起立筋に沿った腰痛が現れます

A君を調べたところ、やはり大腰筋の痙攣が見つかりました

(↓大腰筋)

早速カウンターストレインというテクニックで大腰筋の痙攣を抑えたところ、立ち上がりや伸展動作での痛みはなくなりました

しかし、ジャークの動作を確認すると途端に酷く痛がります

それどころかせっかくなだめた大腰筋の痙攣がまた元に戻ってしまい、治療も振出しに戻ってしまいました

こうしたリアクションから『椎間関節のダメージ(怪我)に由来する痛みなのではかなろうか?』とも考えましたが『いや待てよ…』と…

『確かシンスプリント(後脛骨筋の損傷)をしていたな…』とA君の既往歴が脳裏に浮かんだんです

↓後脛骨筋

後脛骨筋と大腰筋は内転筋や骨盤底筋群などを介して筋連結を持っていて、互いに強く影響しあう筋です

ぎっくり腰なんかで腰を触れないような時期には後脛骨筋のボールマッサージで大腰筋の痙攣を抑えることもできるぐらい、互いに強い影響力を持っています

A君の場合、シンスプリントという後脛骨筋の故障の既往があるので、後脛骨筋に残る瘢痕組織なりが大腰筋の痙攣を生んでいるのかもしれないと考えたんです

確かめるために後脛骨筋へキネシオテープを貼って見たところ、ドンピシャでした

大腰筋へのアプローチをしていないにもかかわらず痛まずにジャークを指すことができました

おそらくシンスプリントのダメージを引きずる左の後脛骨筋にジャークの動作で負荷がかかり、その影響を受けて大腰筋の痙攣が生じていたのでしょう

大腰筋の痙攣は二次的な症状だったということです

その後、左のふくらはぎを丹念に調べてみると、やはり後脛骨筋に瘢痕組織が見つかりました

瘢痕へのアプローチを丹念に施し、この日の治療は終了しました

3日後、A君からは痛まずに試合ができたとうれしい報告をいただきました

通常だったら腰椎部の外傷性の痛みと考えてもおかしくないシチュエーションだっただけに、

後脛骨筋のトラブルを見落とさずに拾うことができて良かったなと思います

しかし、後脛骨筋の傷跡が大腰筋にあそこまでドラマチックな症状を引き起こすとは…

やはり臨床という現場仕事は学びの宝庫だなと改めて感心させられました

これからも見落としのないようしっかり診断の眼を光らせてゆこうと気を引き締めた症例でした

END


肘の痛みのセルフケア動画|ベンチプレス、スナッチやジャーク、テニス肘・ゴルフ肘にもおススメです!

2018年04月17日 | セルフケア

肘の痛みのセルフケア|ベンチプレス、スナッチやジャークでの肘の痛みに~テニス肘・ゴルフ肘にもおススメ~

先日のどうが、ようやく出来上がりました!

主にリフターに向けた構成になっていますが、テニス肘やゴルフ肘のセルフケアにもよく指導している手法です。

騙し騙し、肘の痛みをこらえながらスポーツを続けていらっしゃる方にはぜひお試しいただきたい

自信をもってお勧めできる手法です。

どうぞお役立てください!

 

よし!

今日は自分へのご褒美に一杯飲んじゃお♪


肘の痛みのセルフケア動画、作成中

2018年04月15日 | セルフケア
本業(治療)の合間にセミナー準備と動画作成、休みの日には筋トレ三時間…

ちょっと疲れが感じられる今日この頃。

今日のひるやすみはベンチプレスやスナッチ、ジャークなどプレス動作で痛めた肘の痛みのセルフケア動画を作ってました。

テニス肘やゴルフ肘にもお役立ていただける手法です。

完成まであと少し。

ですが、今夜は学生アスリートのケアサポートがあって完成はお預け(^_^;)

週末はセミナーも有りますが、何とか週中までにアップしたいなぁ…

がんばろ…

関節の故障と花粉症とRSI(反復性緊張損傷)

2018年04月14日 | 治療の話

今年の花粉はすごいみたいですね。

なんでも昨年の43倍の量の花粉が舞っている(た?)とか…

私も目・喉・鼻をやられてしまい難儀しています。

特に鼻が詰まってしまうのがつらい…

寝ていてもしょっちゅう目が覚めて、慢性的な寝不足の出来上がり。

ですので、普段は「昼寝しない派」※なんですが、この春は前半と後半の治療の合間に20分ほど仮眠をとるようにしています。

※治療院あるある:午前の診療が終わると午後に備えてお昼寝タイムを取る

 

さて、この話を前置きとして本題。

 

このところ、腱板損傷(肩の故障)や急性腰痛(ぎっくり腰)、CM関節症やドケルバン病(どちらも親指の故障)といった怪我の相談が多く寄せられています。

個人的な印象ですが、怪我寄りの相談が例年よりも目立って多いんですよね。

その内訳をみてみると、ほとんどが日々の生活動作の中で蓄積した「微小損傷」に由来する故障でした。

つまり、一見、故障のきっかけとなるような出来事がないケースなんです。

私たちの身体は日常の所作の中でごくわずかに傷ついてゆきます。

身体の歪みがあればそうした小さな傷はよりつきやすくなります。

「微小損傷(マイクロトラウマ)」というものは、通常であれば一晩寝れば治る程度の僅かな傷なのですが、

睡眠不足で回復する時間が十分でなかったり、風邪などをはじめとする感染症などで消耗していたりすると回復が間に合わず、傷がどんどん蓄積してゆくことがあります。

そうして蓄積した小さな傷の群が身体の許容量を超えた時、大きな炎症が起こります。

こうした故障の仕組みを「RSI:反復性緊張損傷」といい、明確な原因が見えない故障の原因と考えられているんです。

 

で、これがどう前置きと絡むのか?

 

私…

RSIの増加と花粉症が関係しているのではないか?と疑っているんですよ…

突飛な話と思われるかもしれませんが、そう考える根拠は以下の通り。

先ほど、RSIの背景には回復力の低下や回復時間の不足があると書きました。

花粉症にかかると冒頭で述べたように夜間の睡眠の質が落ちてしまいます。

すると組織の回復は遅れてしまいますからRSIの背景として筋が通ります。

さらにアレルギーは通常は無害なものに過剰な免疫反応を示す病気ですから

身体は花粉に対して感染症にかかった時の反応を忙しく起こして消耗しているわけです。

RSIの背景要因の内、「風邪などをはじめとする感染症などで消耗」のくだりを思い出してください。

微小損傷に対する回復力の低下もこれで筋が通るのではないでしょうか。

しかも、今年の花粉の量は43倍というじゃありませんか。

真偽は確かめようもありませんが、少なくとも回復力・回復速度が落ちているという前提を知っておく(疑っておく)ことで対策を練ることができます。

いつもより作業間のインターバルを頻繁に取るとか、

ちょっとの時間でもいいので仮眠をとるとか、

そういったことで不用意なケガを避けられるかもしれません。

可能性の話で恐縮ですが、心当たりのある方はちょっとだけ気を付けてみてください。

では。


徒手医学入門シリーズ開講します

2018年04月06日 | セミナー/講習会
【徒手医学を知ろう】徒手医学入門シリーズstep1|臨床への道を拓くベーシックナレッジ http://www.youtube.com/watch?v=a33p6SCzW74


今回は勉強会の紹介です。
一般向けの内容ではなく申し訳ありません!m(__)m

2018年度の徒手医療協会は、実際の治療現場で困らないための野太い基礎を築き上げることを目標に

【徒手医学を知ろう】徒手医学入門シリーズ(全4回)

というシリーズを企画しました。

第1回となる4/22は

○step1|臨床への道を拓くベーシックナレッジ


ここでは治療技術を臨床に活かすためのカギとなる情報を解説いたします。

一般的に臨床でつまずく原因として多いのが、基礎的な事項の「リアルな理解」です。

そもそも私たち治療家が相手にできる症候とは何か?

目の前にいる患者さんの「痛い」という訴えをどう読み解いてゆくのか?

Step1では臨床の羅針盤ともいうべき知識を参加者自信の体感をまじえて学んでゆきます。

長い講義活動を通した実感として、このstep1の理解は技の切れより治療成績にダイレクトにつながるものだと確信しています。

そのstep1のプログラムは以下の通り。

・適応症の理解

・関節機能障害とは

・「痛い」という訴えのどこを診るのか ~疼痛に対する視点の整理~

・評価学の基礎知識 ~評価基準と運動連鎖・筋膜連鎖の理解~

・手技療法のしくみの理解と技法体験 ~構造的アプローチと機能的アプローチ~

以上、勉強会のご案内でした。


おすすめ動画