仙骨から大転子をつなぐ梨状筋。
(グランツ アトラス オブ アナトミーより参照)
指さしている筋肉が「梨状筋」
黄色く見えるのが「坐骨神経」
この梨状筋という筋肉が硬く縮み込んだり、
引き延ばされたりすると坐骨神経を締め付けて
「坐骨神経痛」を起します。
この梨状筋による「坐骨神経痛」を「梨状筋症候群」と言います。
今まで、自称「坐骨神経痛」「梨状筋症候群」とおっしゃる患者様のほとんどが
「筋肉の故障」による「偽の神経痛」↓
※小臀筋のトリガーポイントによる関連痛パターン(TRAVELL & SIMONS トリガーポイント フリップチャートより参照)
だったりするものなのですが、
今日の患者さんは一味違いました。
仰向けから片足を持ち上げることで「坐骨神経」に圧迫があるか?を診て見ると
陽性
次にその「坐骨神経」が「梨状筋」によるものなのか
痛みが消える高さまで脚を降ろし、内側に閉じていくと…
陽性
腱反射(カッケの検査で有名ですね。神経の故障を見分けます。)は問題なし。
かろうじて、痛む側の脚の親ゆびの筋力テストに筋力低下が見られ
陽性
思わず患者さんを褒めてしまいました。
「よく分かりましたね!!確かに梨状筋症候群かも知れません!!!
」
※↑私には診断権がありませんので『かも知れない』といった表現しか出来ません…
とはいえ「小臀筋のトリガーポイントによる関連痛パターン」
と思われる部位の痛みの訴えもありましたので、
あわせて治療開始!
今回の案件に対する治療法には「ASTR」をメインにチョイス
治療後、幸いなことに、痛みも筋力低下もほぼ解消することができました。
筋力低下が解消出来たところを見ると、
症状は大きかったのでしょうが、神経へのダメージは軽かったのでしょう。
当然喜ぶ患者さん。
患者さん「最初っからここにくればよかった!」
なんて、大げさにお褒めいただきちょっと木に登る私
梨状筋や小臀筋の硬さを解消するためのエクササイズを指導して
今日の治療は終了いたしましたとさ。
おしまい。