腰椎すべり症という障害と、脊柱管狭窄症という障害は
腰の痛みを引き起こしますが、まったく別の障害です。
でも、痛みの直接の原因が同じな場合、
その治療の要点は共通のものになるから面白い。
ん?
面白がってるのは私だけ!?
ま、いいでしょう。
逆に同じ障害であっても、
その原因がAさんとBさんで異なることもあり、
その場合は治療の要点も異なるものになるんです。
実に面白いと思いませんか?
ん?
面白がってるのは私だけ!?
ま、まぁ…
いいでしょう!
今回は異なる障害の患者さんでも、
痛みの原因が共通していれば同じエクササイズで楽になりますよ
というお話です。
ぎっくり腰で治療中のCさん(女性)。
二度ほどの治療で、だいぶ動けるようになりましたが
まだ、長いこと椅子に座っていると立ち際に強い痛みが腰を襲います。
Cさんの腰を診てみると、腰骨の真ん中の出っ張り(棘突起)が
痛めているあたりから階段のように出っ張っています。
おそらくは「すべり症」であろうことが伺えます。
※私の資格ではレントゲンなどの検査はできないのですが
表面から見てわかるほどの階段状の「ずれ」は
腰椎椎体の1/2程が前方に滑っている状況だといわれます。
稀に背骨の後ろ側に並ぶ椎間関節という関節の重なり合いが
生まれつき(先天性の問題として)浅いケースがあるそうで、
そういった関節を持っていると、背骨のぐらつきが大きくなり
それが原因で、長い人生の中で徐々に背骨が変形したり
前に滑り出して行くことがあります。
これは「変性すべり症」のストーリーですが、
医学書を見ると、女性に多いとされています。
体表からの所見から、Cさんもそういった
特徴的な腰椎の構造があるのかもしれないと考えました。
※「分離すべり」はまた別のストーリーを持ちます。
更にお身体をお調べすると、
Cさんの腰の痛みは慢性的に疲労をためた腸腰筋の故障が
直接的な原因となっているようです。
今までの腰痛の歴史を聞いてみると、
これまでも度々同じような故障を繰り返してきたようでした。
腸腰筋の故障による腰痛の特徴は、後ろに反る動作や、立ち際の腰痛です。
状況証拠や経過を聞くに、やはり腸腰筋が怪しい…
また、この筋肉があんまり硬くなると腰の反りが強くなりますので
仰向けで寝るのが辛くなります。
そういった方は、仰向けになっていただくと
すぐに膝を立てて腸腰筋を無意識に休ませようとします。
Cさんもご他聞に漏れず。
なもんですから、すぐに「ピンッ」と来たのです。
同じような症状でご相談いただいているDさんは
「脊柱管狭窄症」との診断が下っています。
脊柱管狭窄症とは、背骨から神経が顔を出すあたりの関節に
変形が生じてしまい、神経の圧迫を生じることから
腰や脚の痛みやシビレを起こす障害です。
Dさんの腰骨の変形は椎間関節に生じているそうです。
Dさんの場合は主に
仰向けに寝るのが辛い・後ろに反ると腰からお尻にかけてが痛い
といった症状に悩まされています。
そして、仰向けになっていただくと
すぐに膝を立てて休んでいます。
なんだかCさんに似ていますね。
Dさんのお身体を調べてみると、これまた腸腰筋の緊張が高い。
また、
歩く際に、私たちの股関節は10度ほど後方に開くのですが、
腸腰筋は股関節を曲げる働きのある筋肉ですから、
ここが縮むと歩く度に股関節が伸びない分を
腰を反り返らせることでまかないます。
ようは女性らしく(というと怒られるかな…)
お尻を振りながら歩くわけです。
そうなると、腰骨はグラつき、徐々に関節は傷つき変形してゆきます。
この動きがDさんの背骨を変形させてしまった張本人でしょう。
いまは変形した関節が神経を傷つけて痛みが出ているので、
治療としては、このぐらつきを先ず抑えなくてはなりません。
となると、やはりDさんも腸腰筋の長さを
取り戻すような手立てを講じないとならなくなります。
お二人は、片や「すべり症」、片や「脊柱管狭窄症」と
別々の故障ではありますが、
「腸腰筋の故障が痛みの引き金となっている」
といった点で、その治療の要点は共通しています。
二人の腰痛を治すには、腸腰筋の緊張を和らげて、
周辺の筋肉とのバランス(協調性)を取り戻す
といったことをすればよいということになります。
この「よみ」が果たしてあたっているのだろうか!?
確かめるためにも、腸腰筋へ手を入れるわけです。
ありがたいことに、
予想通り、CさんもDさんも腸腰筋の緊張を解くことで
腰の痛みを緩和することができました。
ただし、腸腰筋の固さは依然として強く
日常生活をおくる中で再び元に戻ってしまいやすい状態です。
なので、カラダを回復の流れに載せるために
自宅でできるセルフケアをお伝えすることになるわけです。
ふう、長くなったな…
では、手っ取り早く動画で
CさんDさんにお伝えした「腸腰筋」のセルフケアをご紹介します。
直接腸腰筋を引き伸ばす方法ですと、
腰部の関節周囲に炎症が残っている場合
悪化させてしまう可能性がありますので、
腸腰筋とつながりの強いふくらはぎの筋肉(後脛骨筋)に刺激をいれて
間接的に腸腰筋の緊張を解く方法をお伝えします。
では↓こちらをどうぞ。
腰の痛みを引き起こしますが、まったく別の障害です。
でも、痛みの直接の原因が同じな場合、
その治療の要点は共通のものになるから面白い。
ん?
面白がってるのは私だけ!?
ま、いいでしょう。
逆に同じ障害であっても、
その原因がAさんとBさんで異なることもあり、
その場合は治療の要点も異なるものになるんです。
実に面白いと思いませんか?
ん?
面白がってるのは私だけ!?
ま、まぁ…
いいでしょう!
今回は異なる障害の患者さんでも、
痛みの原因が共通していれば同じエクササイズで楽になりますよ
というお話です。
ぎっくり腰で治療中のCさん(女性)。
二度ほどの治療で、だいぶ動けるようになりましたが
まだ、長いこと椅子に座っていると立ち際に強い痛みが腰を襲います。
Cさんの腰を診てみると、腰骨の真ん中の出っ張り(棘突起)が
痛めているあたりから階段のように出っ張っています。
おそらくは「すべり症」であろうことが伺えます。
※私の資格ではレントゲンなどの検査はできないのですが
表面から見てわかるほどの階段状の「ずれ」は
腰椎椎体の1/2程が前方に滑っている状況だといわれます。
稀に背骨の後ろ側に並ぶ椎間関節という関節の重なり合いが
生まれつき(先天性の問題として)浅いケースがあるそうで、
そういった関節を持っていると、背骨のぐらつきが大きくなり
それが原因で、長い人生の中で徐々に背骨が変形したり
前に滑り出して行くことがあります。
これは「変性すべり症」のストーリーですが、
医学書を見ると、女性に多いとされています。
体表からの所見から、Cさんもそういった
特徴的な腰椎の構造があるのかもしれないと考えました。
※「分離すべり」はまた別のストーリーを持ちます。
更にお身体をお調べすると、
Cさんの腰の痛みは慢性的に疲労をためた腸腰筋の故障が
直接的な原因となっているようです。
今までの腰痛の歴史を聞いてみると、
これまでも度々同じような故障を繰り返してきたようでした。
腸腰筋の故障による腰痛の特徴は、後ろに反る動作や、立ち際の腰痛です。
状況証拠や経過を聞くに、やはり腸腰筋が怪しい…
また、この筋肉があんまり硬くなると腰の反りが強くなりますので
仰向けで寝るのが辛くなります。
そういった方は、仰向けになっていただくと
すぐに膝を立てて腸腰筋を無意識に休ませようとします。
Cさんもご他聞に漏れず。
なもんですから、すぐに「ピンッ」と来たのです。
同じような症状でご相談いただいているDさんは
「脊柱管狭窄症」との診断が下っています。
脊柱管狭窄症とは、背骨から神経が顔を出すあたりの関節に
変形が生じてしまい、神経の圧迫を生じることから
腰や脚の痛みやシビレを起こす障害です。
Dさんの腰骨の変形は椎間関節に生じているそうです。
Dさんの場合は主に
仰向けに寝るのが辛い・後ろに反ると腰からお尻にかけてが痛い
といった症状に悩まされています。
そして、仰向けになっていただくと
すぐに膝を立てて休んでいます。
なんだかCさんに似ていますね。
Dさんのお身体を調べてみると、これまた腸腰筋の緊張が高い。
また、
歩く際に、私たちの股関節は10度ほど後方に開くのですが、
腸腰筋は股関節を曲げる働きのある筋肉ですから、
ここが縮むと歩く度に股関節が伸びない分を
腰を反り返らせることでまかないます。
ようは女性らしく(というと怒られるかな…)
お尻を振りながら歩くわけです。
そうなると、腰骨はグラつき、徐々に関節は傷つき変形してゆきます。
この動きがDさんの背骨を変形させてしまった張本人でしょう。
いまは変形した関節が神経を傷つけて痛みが出ているので、
治療としては、このぐらつきを先ず抑えなくてはなりません。
となると、やはりDさんも腸腰筋の長さを
取り戻すような手立てを講じないとならなくなります。
お二人は、片や「すべり症」、片や「脊柱管狭窄症」と
別々の故障ではありますが、
「腸腰筋の故障が痛みの引き金となっている」
といった点で、その治療の要点は共通しています。
二人の腰痛を治すには、腸腰筋の緊張を和らげて、
周辺の筋肉とのバランス(協調性)を取り戻す
といったことをすればよいということになります。
この「よみ」が果たしてあたっているのだろうか!?
確かめるためにも、腸腰筋へ手を入れるわけです。
ありがたいことに、
予想通り、CさんもDさんも腸腰筋の緊張を解くことで
腰の痛みを緩和することができました。
ただし、腸腰筋の固さは依然として強く
日常生活をおくる中で再び元に戻ってしまいやすい状態です。
なので、カラダを回復の流れに載せるために
自宅でできるセルフケアをお伝えすることになるわけです。
ふう、長くなったな…
では、手っ取り早く動画で
CさんDさんにお伝えした「腸腰筋」のセルフケアをご紹介します。
直接腸腰筋を引き伸ばす方法ですと、
腰部の関節周囲に炎症が残っている場合
悪化させてしまう可能性がありますので、
腸腰筋とつながりの強いふくらはぎの筋肉(後脛骨筋)に刺激をいれて
間接的に腸腰筋の緊張を解く方法をお伝えします。
では↓こちらをどうぞ。