新春浅草歌舞伎 第1部

浅草公会堂　2階の列37番

お年玉〈年始ご挨拶〉　中村鶴亀



一、寿曽我対面（ことぶきそがのたいめん）


　　　　　　　　　　　　　　　　工藤祐経　　市川海老蔵
　　　　　　　　　　　　　　　　曽我五郎　　尾上松　也
　　　　　　　　　　　　　　　　曽我十郎　　中村壱太郎
　　　　　　　　　　　　　　　近江小藤太　　中村種之助
　　　　　　　　　　　　　　　　八幡三郎　　中村隼　人
　　　　　　　　　　　　　　　化粧坂少将　　中村梅　丸
　　　　　　　　　　　　　　　　大磯の虎　　中村米　吉
　　　　　　　　　　　　　　　小林妹舞鶴　　坂東新　悟
　　　　　　　　　　　　　　鬼王新左衛門　　中村亀　鶴


二、極付　幡随長兵衛（きわめつきばんずいちょうべえ）

　　「公平法問諍」（きんぴらほうもんあらそい）

　　　　　　　　　　　　　　幡随院長兵衛　　市川海老蔵
　　　　　　　　　　　　　水野十郎左衛門　　片岡愛之助
　　　　　　　　　　　　　　　唐犬権兵衛　　中村亀　鶴
　　　　　　　　　　　　　　　出尻清兵衛　　尾上松　也
　　　　　　　　　　　　　　　　極楽十三　　中村壱太郎
　　　　　　　　　　　　　　　　雷重五郎　　中村種之助
　　　　　　　　　　　　　　　　神田弥吉　　中村米　吉
　　　　　　　　　　　　　　　　小仏小平　　中村隼　人
　　　　　　　　　　　　　　　御台柏の前　　坂東新　悟
　　　　　　　　　　　　　　　伊予守頼義　　上村吉　弥
　　　　　　　　　　　　　　　　坂田公平　　片岡市　蔵
　　　　　　　　　　　　　　　近藤登之助　　市川右之助
　　　　　　　　　　　　　　　　女房お時　　片岡孝太郎

お年玉、鶴亀。笑いをとろうとわざとしているのだろうが、ちょっと偉そうになってしまったか。

対面、海老蔵が座頭として、工藤を演じる。まだまだだが、風格は垣間見ることはできる。
松也の五郎は、女形をしてきた彼としては驚き。まだ迫力が足りない気がするが。
壱太郎の十郎、女形なのでまあまあ。
隼人あたりの五郎が観てみたい。
新悟の舞鶴、しっかりしている。
米吉の大磯、最近の注目株だが良いねえ。
梅丸の化粧坂、悪くない。

これに歌昇、梅枝を加えたメンツはかなり、実力派だろう。誰が抜け出るか。
東京の成駒屋は、ちょっと差がついてきた気がする。

幡随長兵衛、海老蔵、この役は今後、しっかりものにしてくれるのではないか。
愛之助の水野も上手くはまっている。
壱太郎、米吉が、子分の立ち役でも良い味を出している。
孝太郎、ちょっと大仰過ぎかな。

公会堂、二階は初めてだったが、最高列でも結構良く見えた。