昨日の夜、塩が森の中腹から山頂まで、明かりがついていることに気がつきました。 夜桜見物のちょうちんの明かりです。
ラッキー、まだ桜が残ってる!
塩が森は山の上半分は桜の花で覆われています。 先日の雨で平地の桜は半分以上散ってしまいましたが、下から見る限り、山の桜はまだきれいに見えました。
今日、父と母を連れて塩が森まで行ってきました。 このところ日曜日はいつもお出かけです。 デイサービスがお休みで、一日中テレビの前に座っているだけの父を運動させる魂胆でー。
塩が森は昔から航空灯台のあった山。 皿が峰と共に東温市のシンボルのような山です。 昔遠足で行ったときは、細い急な山道をあえぎながら登った思い出がありますが、今は自然公園として整備され、山頂まで車で行けるようになっていました。
山頂の駐車場から展望広場へ向かう道は桜のトンネルでした。
山桜。 ソメイヨシノほど華やかさはないけれど、清楚で凜とした姿は、ソメイヨシノよりも好きかもー。
桜の間には、もみじの赤い新芽が。 秋も楽しめそうです。
椿もそこかしこに植えられています。
そしてもう、シャクナゲが咲いていました。
昔、山で大きなシャクナゲの盆栽を買って帰ったのに枯らせてしまった思い出があります。 下界ではこんなに見事な木はめったに見られないので、3人で大喜びしました。
桜の下には咲きかけの山吹の花、地面の草むらには可憐なスミレの花。 塩が森は今、花の山でした。
桜の間から見える東温市。 遠く、愛媛大学病院が見えました。
そしてこれは山の反対側。
子どもの頃、あの山の向こうには何があるんだろう?と、いつも考えていました。 どこかちがう町があるんだろうか? それとも海があるんだろうか? 親に聞いても明確な答えはなかったように思います。
初めてこの目で山の向こうを見た遠足の日。 苦労して登った山頂は大きな木々に覆われていて、その枝の間から見えたのは、まだまだ続く山々と、その間をぬうように走る一筋の白い道でした。 その道の行く手になにがあったのかは木々にさえぎられて見えず、 何も通ってない道は、しんと静まりかえって大きなへびが横たわっているように見えました。 そして子どものわたしには、人一人住んでないこんな山の中に道があるということがなんとも納得のいかないことでした。
あれから50年近く月日が過ぎて、薄暗かった山頂付近は大きな木を切られ、見通しのよくなったその場所からは、向こうの山深く続く道と、いくつかの小さな集落が見えました。 そして、帰りにその道を走ってわかったことは、それが遠く久万高原町まで続く道であるということでした。 ひとつ長年のなぞが解けて大満足。 でも次はこの道がどんな道なのか走ってみたい。 次々と好奇心はわいてくるものですね。