発芽しましたよ

こんばんは。

家庭菜園1 家庭菜園2

ベランダのプランターに植えた種が芽を出しました。
左がカリフラワー、右が葉ダイコンです。
植物を愛でる穏やかな気持ちって大事ですね(ノ∀`)タハー
それでは、失礼します。
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「本当は教えたくないカレー 東京最好の100店」水野仁輔著

水野仁輔の本当は教えたくないカレー 東京最好の100店こんばんは。

まず始めにお断りしておきますが、長文です。
東京カリ~番長の調理主任の水野仁輔さんが今月6日に新しいカレーの本を発売しました。
水野仁輔の本当は教えたくないカレー 東京最好の100店という本です。

こちらの本は著者の水野さんが、3000店ほど食べ歩かれた中から現在最も好きなお店100店をチョイスして、取り上げたものです。
お店の紹介というよりは「お店へのラブレター」という位置づけで、私信のスタイルをとっています。

さて、ここで私の立場を表明しておきますが、水野さんの著書は読んだ事はありますが購入した事はありません。
そして彼に対しては、様々なメディアで活躍されているカレーの世界の広告塔というようなイメージがあり、活躍を見守っておりました。
今回、上記の本を初めて購入してみました。
その感想文だと思っていただければ良いかと思います。

収録されている100店の内、私が訪問した事があるお店は

かれーの店うどん
Curry & Cafe & BAR 珠玉
インド式カレー 夢民
SITAARA
カレーの店 アッチャ
カレー専門店 フィッシュ
本格南インド料理店 マドラスキッチン
イエローカンパニー
マジックスパイス

以上9店だけでした。
元々雑誌に掲載された、テレビに紹介された、●●さんがお気に入り…。
そういった事には関心がほとんどないので、有名店の比率が少ないのは当然と割り切ってます。
「自分が行きたいかどうか」この1点で今後も更新していきたいと思っておりますので、あくまで今後の参考として行った事がないお店は記憶にとどめておく程度にします。

ざっと一読した感想としては、さらっとして読みやすいです。
コンパクトなサイズなので持ち運びにも便利です。
価格もギリギリ1000円以内に納めてあり、好感が持てました。
中身が白黒印刷でカラーは表紙まわりだけなので、価格を抑える事ができたのでしょう。

そして巻末には糸井重里さんとのほぼ10000文字という長編対談が収録されています。
まるでrockin'onのような感覚を覚えて、買ってみました。
言葉のプロの糸井さんとの対談です。期待して読んだのですが…。

正直言って期待を大きく裏切る内容でした。

順を追って、疑問点や不満な点などを挙げていきたいと思います。

日本一美味しいカレーを探せ! 首都圏版―YAHOO!JAPAN×ぴあpresents (ぴあMOOK)まず「グルメ本の仕事はお断りしている」「お店の採点、評価はしない」と水野さんは仰っていますが、今年1月に発売された、ぴあとYahoo!が共同で編集した日本一美味いカレーを探せ!というカレーの本で「東京カリ~番長のオススメ」のマークがお店によって付いています。
採点はしていなくても厳選の中のオススメならほぼ同義ではないでしょうか。
説明文では4人ユニットのオススメという意味合いですが、それでも食べ歩きの膨大な軒数や多数の著書から水野さんだと思う方が大多数ではないかと思います。
この本、実は当時色々と話題になりました。
東京タワー2階にオープン直前だった東京カレーラボがこの本の真ん中で大きく紹介されています。
まぁカレーの話題になるスポットですし、カレーブックの特集としては掲載は当然でしょう。

しかし、その周辺の神谷町、御成門、大門(浜松町)、新橋からは1店も紹介されていません。
「Yahoo!とぴあの口コミ情報から厳選したお店」と銘打ってあるにも拘らずです。
そしてその地域のド真ん中には港区。そう、東京タワーがそびえ立っています。
この近辺ってそんなにカレー屋さん不毛地帯なんでしょうか?
ここら辺については、一番下の関連記事の辛党のおじさまの記事に詳しく載っています。

そう思って新刊の「最好の100店」を見ると載ってますね。
Nagafuchi、ガネー舎と2店舗ながら選ばれています。
口コミ情報に載らないような無名なお店じゃないとは思います。

あくまで水野さん個人は関っていなかったのかもしれません。
しかし東京カレーラボは関係者ですし、この本の特集ではその他の関係者達と座談会もしています。
無関係じゃない以上は、誇りがあればお店の選定にも一言あっても良いのではないかと思います。
プロデューサーの方との関係もあるでしょうし、大人の事情ってものがあるのでしょうが。

そんな訳で、各メディアの言う事には必ず「裏」があると思っています。
それ以来各メディアはあまり信用しなくなりました。
…少々脱線して意地悪な事を書いてしまいました。
「最好の100店」に話を戻しましょう。

【問題点その1】「お店へのラブレター」ってどーなのよ

この本のスタイルはお店への水野さんの個人的な気持ちをつづったものが100通あります。
それ自体についてはとやかく言うつもりはありません。
いわゆるガイド本とは一線を画してますし、読みやすいので悪くないと思います。

しかし、問題はお店への接し方です。
「相手の事を調べてラブレターを出す人はいない。なので今回お店への取材は申し込んでない
って、覆面取材で100店ですか!まるでおとなの週末を見るかのようです。
※もちろんお店の事を書いている中に悪意はないので全く別物ですが。

100歩譲って覆面取材でも良いとしましょう。
「発売後に『掲載されました』とお店に連絡したら沢山のお店から喜ばれた」と出版社の方も仰ってるそうですから。
ですが、中にはそうではないお店もあります。
かれーの店うどんのお店のサイトの「うどんニュース」から引用させてもらいます。

>「・・・・東京最好の100店」を読んで
>このページにたどり着いたカレー好きの方に。
>ちょっとだけ???があったので、書きました。

>その1 店名は、かれーの店うどんです。
>うどんはあだ名です?


本には「うどん」と書かれてました。


>その2 夜スープは、昼でも食べられます。
>季節の夜かれーは、月・水のお昼時以外は、食べられます。


「ディナータイムには『夜スープ』というユニークなネーミングの~」と書かれてました。


>ぽーくかれー・バジルポークは、2回目以降に食べたほうが、
>より美味しく感じると思います。


「この店の売りは何と言ってもバジルポーク」と書いてありました。
これは個人の好みなのでアレですが、私は季節の夜すーぷじゃないの?と軽い違和感を覚えました。

これだけお店の情報が違っているのもすごいですよ。
普通ラブレターで宛名は間違わないでしょf(^^;)
そして最後はコレ。↓


知らないうち覆面取材?され、知らないうちに店頭に並び・・・・。
>これって・・・いいの?

>うどん、かなりの動揺が。
>おもわず、出版社にTELすると、他店では、
>選んでくれて”ありがとう”というお店が
>ほとんどみたいなので・・?



どうですかね。
こういう反応が多少は予想できたんじゃないでしょうか。
特にかれーの店うどんはマスコミの取材をお断りしているらしく、拒否しているのを闇討ちのように掲載してしまうのはいかがなものかと。
もし笹塚のM's CURRYが100店に入っていたら同じ反応だったと思います。

他には某店の方(※お店側への配慮で名前は伏せておきます)は抜き打ち掲載に、かなりの動揺があったそうです。
しかもメニューや価格の表記が何年も前のものだったとか。
「今の時点での最も好きなお店」と謳っておきながら、古いデータを記載するのは本としていかがなものかと。

「僕はガイド本の仕事は受けません」と仰ってるので、データベースとしての
位置付けで本を作る気は、あまりなかったのでしょう。
だったら「かつて好きになった女性の数々。今はどうしているか知らないが、あの日の記憶を記しておこうと思う」とまえがきに書いておくべきではないでしょうか。
※本書ではお店を女性に例えて、何度も表現していましたので。

私が知ってるのはこの2店だけで、他のお店はどうだったかは知りません。
しかし、仮にもお店のブランド、看板、知名度を借りて出版して印税を得るのなら、もう少しお店への配慮はあっても良いのではないでしょうか。


【問題点その2】ブログ・Webをナメた発言ってどーなのよ

次に巻末の糸井重里さんとのほぼ10000文字対談。
これが中盤からブログ・Webに対してとても挑戦的な言葉が並びます。
部分的に引用させてもらいます。

水野「ブログで自分の食べた店を紹介するじゃないですか。僕が前から疑問に思うのは、画面の横にインデックスでカテゴライズする人がいるでしょう? あれをブログでやる意味があるのかなって。」
糸井「私の図書館ですよね。」
水野「更新されていくはずの記事が、一方でアーカイブとして整理されてる感じに違和感があるんです。」

理解できないですか。意味があるのかって?
何のためにやるかっていったら、閲覧者の為に決まってるじゃないですか。
これ、ほぼ全てのグルメブロガーに当てはまる事だと思います。

閲覧者がいつもずっと見てくださっているとは限りません。
初めての方、久しぶりの方が興味のあるカテゴリで過去記事を探したりするかもしれませんよね。
そんなに最新の情報だけが必要でしょうか。
リピーターの方が記事を更新していったら、お店の変化などが感じられるのではないでしょうか。

更新されていくはずの記事が整理されていくのに違和感があるというのは、新旧の情報がまとまるのに違和感があるという事でしょうか。
書籍でガイド本があったら当然のようにカテゴリ分けされてますよね。
ブログでそれをやるのに違和感があるなら、毎年新しいアカウントを取得して本みたいに「2007年版食べ歩きブログ」とかで運営すれば良いでしょうか?

そもそもネットの情報なんて新旧ごちゃまぜ。玉石混淆ですよ。
情報を取捨選択するのは閲覧者です。
それを個人の評価がいけないというのは時代に逆行してますよ。
その評価が間違っていると判断されれば閲覧者は自然と減っていきますし、評価が正しいと判断されればその個人の信用に繋がっていきます。
※もちろんネチケットは大前提ですが。


糸井「Web読んでる人なんてそんなにいないからですよ。Webでカレーを知ろうとして検索している人と、カレーを食べておいしい思いをしたい人は全く別。」
「ブログにせよWebにせよ、今は過大評価されてますよ。」


…何かメディア側の人間はWebやブログを見下す風潮があるんですかね?
まずは自分のテリトリーのメディア側でWebを持ち上げてるところに文句言えばいいのに。
例えば雑誌「このブログがすごい!」とかに文句言うとか。
直接的に文句を言う事ができない、大人の事情が色々あるんでしょうね。
ネット全般を仮想敵に見立てて、間接的にネット叩きですか。

Webの影響力は大した事ないんですか。
先日のロイヤルホストで何がおこったか、まさかご存じないとは思えませんが。
まさか自分でサイトを運営してもう10年目の糸井さんが、ここまでWebに対して良い感情を持っていない(と感じました)とは思いませんでした。

「同じカレーを愛する者として、私は広告塔として頑張りますから、Web、ブログ界も頑張って盛り上げていきましょう」
くらいの事は嘘でも言えなかったのでしょうか。
それなら対談を削って700円くらいの価格にした方が良いと思いました。
残念です。

ただでさえ信用できないメディア側が、余計に信用できなくなりました。
こちらの記事は東京カリ~番長のブログカレーの発売告知の記事へトラックバックさせてもらいます。
※ちなみに「機会があったらもう100店書きたい」と水野さんはブログでコメントしています。
 お店への接し方などは、改善していただきたいと思いました。

※あと、第10回フードジャーナリスト会議というものが今月26日にあり、水野さんがゲストで参加されるそうです。
東京カリ~番長のブログカレーでも告知・募集をしています
「食に関るジャーナリストと共に、近年台頭してきた有名グルメブロガーも参加している。
そこにはプロ・アマの隔てはなく、近年は同じ責任感が問われる」

というような記事を先日どこかで見ましたが、ブログに対しての認識が180度違う方の会議には残念ですが同席出来そうにありません。
…単純に金欠(会費7000円!)なのと、今月は毎日21時過ぎまで残業なので行きたくても行けないというのもありますが。

それでは、長文失礼しました。

【関連記事】

日本一美味しいカレーを探せ(『辛くできますか?』激辛・旨辛カレー:2007.01.14)
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