魔笛 ひろしまオペラルネッサンス 2019
2019年10月11日(金)
9月29日、日曜マティニーでオペラを観に行ったのであります。
一流の本格的なオペラというと、wifeと二人で行くと、5万円は要ります。今回、一桁違いで鑑賞できるとあって、wifeと一緒に行きました。
モーツアルトの魔笛であります。
B席3500円×2=7000円也 一か月の演奏会用引当金3000円でありますので、2か月分オーバーであります。
しかし、死ぬまでに魔笛を観る機会はもうないと判断し、行くことを決断したのであります。
モーツアルトは、フリーメイソンに入っていたと言います。自由、平等、博愛を標榜していました。「自由、平等、博愛」って、フランス革命の精神ではなかったっけ。随分と進歩的な活動をしていたんでありますな。
音楽評論家の故山根銀二氏によると、夜の女王は、朝廷の権力を象徴していて、モーツアルトはそれを批判する作品内容にしたということでした。
それにしても、ストーリーが分かり難いです。なぜ夜の女王が悪で、ザラストラが善なのかさっぱり分かりませんです。
川瀬賢太郎氏マエストロは活躍の舞台が広がっていますです。
演出の岩田達宗氏でありますが、パパゲーノが、カープの応援歌を歌い出すという演出で、中々のものとお見受けいたしました。
この公演は、土日でダブルキャストでありました。
日曜を観た訳でありますが、パパゲーノの砂場拓也氏が出色でありました。
他は、ちと声量が欲しい方が多かったです。ザラストラの極低音が魅力的でありました。
パパゲーナは、最初老女姿で出るのでありますが、それでもチャーミング役柄でありました。
オペラって、歌と演技を両立させなければなりませんので、大変であります。よくここまでのレヴェルで演奏できたものだと、その水準にびっくりいたしました。
柿木伸之氏の解説でありますが、私ゃ、さっぱり分かりませんでした。解説の「解説」が欲しいです。(笑)
公演の前にちょっと待ちねー。食事をしてからということです。
この店は、ミニがあるんです。オペラを観に行く前にミニで腹ごしらえって、洒落ています。
天ぷらうどんのミニ430円也。ただ、注釈が必要で、「コロモうどん」と称した方が正確であります。
wifeが頼んだ、ぶっかけ肉うどん760円也。
会場は、アステールプラザ大ホールであります。「大」とありますが、1000席程度ですので、中ホールです。
3時間20分! 退屈するかと思いきや、意外と疲れませんでした。モーツアルトの魅力であります。
wifeは、2幕の2時間、執行猶予を我慢できました。天晴でありました。
休憩時間は飲食ができます。
セリフになると日本語なんです。これ、違和感があると思いきや、まったくありませんでした。外国でもそうなのかな・・?
私達が座った席は、オーケストラピットに一番近い所でした。多くの人が覗きに来ていました。
序曲でありますが、ティンパニと弦が同時に出るのですが、ティンパニ(右端)が早かったのか、弦が遅かったのか、ちょっと合っていませんでしたね。
二組の男女の愛の物語で、試練を乗り越えて成就するという内容でありますが、今の時代、「試練」って一体何だろうと思います。今の人類社会は、貧富の拡大、地球環境の悪化、核の脅威、AIによる人間性の否定の可能性などがあると思います。どのように乗り越えるのか? 私に勿論解が分かるハズないのでありますが、人類が解を見つけるまでは「立ち止まる」必要があると思います。具体的には、経済成長を追い求めないということです。
一番の聞き所の夜の女王のアリアですが、これは率直に言って、ステレオで一流のものを聞いていますので、物足りないと思うのですが、実は私の耳は便利にできていて、補正をするんであります。立派なものでありました。
最後の「パ・パ・パ」では、笑いと涙が込み上げてきました。
帰り、うっすら暗くなっていました。
駐車料金が凄いんです。300円でありました。ここら辺りの相場の四分の一であります。
大満足の一日でありました。
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