団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

醍醐桜

2008-08-30 08:10:07 | 
                  醍醐桜

                         2008年8月30日(土)作成

 岡山県の中部に落合町(現在は合併して真庭市)という所がある。
 小高い丘に1本の古い桜がそびえたっている。「醍醐桜」という。6年くらい前に、私は知人からその存在を聞き、ぜひ見に行きたいと思った。

 落合町の掲示板によると、いわれは次のとおりである。
 「この桜は・・「アズマヒガン」で、推定樹齢1000年・・「醍醐桜」の名前の由来は・・後醍醐天皇が、隠岐に流される途中ここに立ち寄り、美しさを賞されたとの言い伝えによる。」

 2006年4月見に行った。桜の開花している時期であり混雑するので、わざわざ前日に近くのホテルに宿泊し、翌朝早く出発することにした。

 夕食は、ホテルの近くの割烹に入ったが、ここで、醍醐桜に関する驚くべき「脚色」を聞く。その割烹の親父さんの話によると、先の落合町の「後醍醐天皇・・」の「いわれ」は全くの作り話だというのだ。

 嘘か実か、私には検証すべき方途はないが、親父さんの話しぶりから、「作り話」という確信を得た。
 この「いわれ」を作った「脚色家」は、落合町の観光名所として名を上げるために、知恵を絞ったのではないかと思う。私は実にうまいものだと「うなった」。そして、拍手を送りたかった。この「脚色」により、多くの人を引き付けているのだから。(多くの人の中には、わざわざ一泊をかけて見に行った私と妻も含まれる。)

 さて、「醍醐桜」であるが、見事なものだ。岡山県一の巨木、日本名木百選にも選ばれている。枝張りがすごい東西南北20m。一見の価値は十分にある。

 冒頭小高い丘に1本と書いたが、実は近くに若い桜が植わっている。醍醐桜そのものは樹齢からすると後長く持たないだろうから、次のために植えたのだろう。

 醍醐桜に続くこの若い桜の世代になると、ここの脚色家はどういう名前の桜にし、「いわれ」を作るのであろうか。

(写真)2005年11月3日に撮影しました。2006年4月に行った時の写真が見つからず、桜の咲いていない、さみしい写真になりました。見つかった時点で差し替えることにしましょう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 被爆電車爆破予告事件 | トップ | 福田首相退陣 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事