水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

新学習指導要領

2008年02月19日 | 日々のあれこれ
 修学旅行中は、下界の情報からほとんど隔絶された世界にいたが、山を降りて札幌で見た新聞の一面で、学習指導要領がまた変わることを知った。「ゆとり教育」からの脱皮、総合学習の減少、道徳の充実、小学校の英語必修などが、改訂のポイントだという。
 賛否両論あった「ゆとり教育」は、結局大きく方向転換することになる。現行の指導要領の目玉である「総合学習」は時間数を削られる。いったいなんだったのだろうか。ま、簡単にいうと、いまのカリキュラムで学んでいる世代は、失敗だったということだな。
 でも正直に言うと、今のカリキュラムになる以前も、そして現在も、私自身は同じことを教えている。昔も今も同じ。国語そのものだって、微妙に変化があったし、指導要領の根本思想が変わったなら、当然下位分類にある各教科もそれを意識しないといけないはずだ。でも、昔も今も同じ。国語だからかな。なんか違うような気がする。もちろん、たとえば数学の先生だったら、数Ⅰからある単元がなくなった、というような話はあるだろう。しかし、結果として、ある先生から教わることは、指導要領に関係なくきまっているのではないかと思えるのだ。
 ある科目の授業数が変わったところで、内容が変わったところで、Aという先生からはXを習い、B先生からはYを教わる。わかりにくいですか?
 もっと具体的にいえば、道徳の時間が何時間設定されるかに関係なく、A先生の教え子は道徳的に育つし、B先生の教え子はそれほどではないということ。
 総合学習の時間が設けられていない時代でも、向山学級の生徒さんは論理的思考を身につけ、思いやりをもち、生きる力を身につけていた。一方で、総合学習をやっても、いやどちらかといえばやればやるほど、生きる力など教えられなかった教師がいるはずだ。
 そういう意味では、学習指導要領がどうのこうのというのは、意味ないかもと思い始めてきた。現場の多くの先生方にとっても、ひょっとしたら「あ~あ、またか」という受け止められ方になっているのではないか。ちがうかな。
 
コメント
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