水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

1.01の法則(2)

2019年03月09日 | 学年だよりなど

    学年だより「1.01の法則(2)」


 「春休みに何をやったらいいですか?」「何から手をつけたらいいでしょうか?」
 こうした質問を受けると、「○○君もやる気になってきたか」と一瞬ほほえましく感じるものの、その真意は別のところにあるのではないかと思えることがある。
 その質問をしている本人もおそらく無自覚なまま。
 なぜなら「やるべきこと」は、私たちはすでに語り尽くしていて、みなさんも確かに聞いているはずだからだ。
 春休みに何をやったらいいか。何をやるべきなのか。
 自分の目標と現状を見比べてみた場合、もしそれが本当にわからないとしたら、そのこと自体が問題だと言えるだろう。
 逆にわかっていながら質問してしまうのは、「少しでもやることを減らせないか」「てっとりばやくクリアする方法はないか」という気持ちが、どこかにあるからではないか。
 もちろん、効率のよさを求める気持ちはあっていい。
 これまで、様々な分野において、少しでも効率のいい方法がないかと多くの人が試行錯誤し、その結果として新しいテキストや参考書も生まれた。
 しかし、何にどう取り組むにせよ、結果が出るかどうかは、やったか、どうかだ。
 どうしようかと考えている時点は、前に進んでいない。
 ベストの方法ではなくても、やりはじめた人は前に進んでいる。
 今日で5回の定期考査が終わり、新共通テストの範囲でいうと約半分までたどりついた。
 中高一貫で勉強をはじめている学校は、すでに全範囲を勉強し終えている。
  部活をやらずに毎日8時間授業をやっている学校さんも、相当進んでいることだろう。
 みんなが行きたいと考えている大学は、そういう人たちがライバルになる。
 みんなも、どこかの段階でそういう学校に行く選択肢はあった。
 しかし、自分の意志でこちらを選んだ。
 受験勉強そのもののスタートは遅くても、人としてのスタートが遅かったわけではない。
 何かを身につけること、そのための体力、精神力の面では、劣っていない面、むしろすぐれている面もある。
 それらをフルに稼働させ、「0.01」ずつ上げていけば、追いつき追い越すことは不可能ではないことは、たくさんの先輩達が証明している。
 ただし、きわめて現実的な例で言うと、定期考査の英語で8割とれない状態のまま、MARCHレベルに合格することはない。これも、今年の先輩達の結果からはあきらかだ。
 電車の中でスマホを出してゲームをするのか、単語を覚えるのかで、人生は変わる。
 効率のいい方法がないかを考えるよりも、「0.01」ずつ進んでいくことだ。
 まず、今日中に、やるべきことをリストアップしてみよう。

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