水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

無敵の独学術(2)

2021年08月10日 | 学年だよりなど
1学年だより「無敵の独学術(2)」


~ 今の時代、たいていのことは独学で学ぶことができます。
 というのも、インターネットが普及したことで、苦労せずに世界中の膨大な情報を手に入れることができるからです。
 でも、そうした玉石混交の情報の山から自分に必要なものを選びとり、独学で自分の血肉としていくためには、たとえばですが、次のような学力が必要です。
 ひとつが、物事について調べる「検索力」。もうひとつが、教科書や本を読んで理解する「読解力」です。
 検索力がなければ、そもそも必要な文献にたどりつけません。たどりつけたとしても、書かれていることを理解できる読解力がなければ、学ぼうと思っても難しい。
 そうした最低限の学力がない人には、ぶっちゃけ独学は無理です。 ~


 ひろゆき氏のいう「最低限の学力」が検索力や読解力を指すならば、学力というより「学ぶ技術」ととらえた方がわかりやすい。
 それはきわめて技術的なものであり、たとえば自転車の乗り方やカレーの作り方に近い。
 カレーの作り方がわかると、大体の人はシチューや豚汁も作れるようになる。
 学問の場合、学び方を身に付けることによって広がっていく世界は、豚汁レベルではない。
 大学の、学部の講義で聞けるレベルの内容は、本を読めばたいてい書いてある。
 ネットにもころがっている。「高い」学費は、それら基本的な中身そのもの分ではないのだ。
 たとえば経済学部なら、概説的な講義で語られる内容を知るには、90分教室に座っているより、『サルでもわかる経済学』とかを読んでしまった方が早いだろう。
 しかし生の講義に参加すると、質問することができる。わからないことはもちろん、次に何を学べばいいか、自分の目標を達するためにやるべきことは何かも教えてもらえる。
 その先生が、何を、どう学んできたのかのかも教えてもらえる(聞かないとだめだけど)。


~ 教科書に載っているような用語を調べたり暗記をするのは、ひとりでもできます。
 それこそ、ググれば1秒たらずで答えにたどりつけます。
 本来、学校で学ぶべきことは、そういうことではありません。
 社会で生きていくために必要なのは、なんらかの目的に対し「今自分には何が必要で、そのためには何をすればいいのか?」を自力で思考して行動できる力です。
 言い換えれば、問題にぶち当たったときにそれを解決できる能力です。(ひろゆき『無敵の独学術』宝島社) ~


 わからないことを質問するという行為は、わかっている人の「頭の使い方」を習うということでもある。そうすることで、自分一人でも、どんどん学びを深めていくことが可能になる。
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