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今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

どんど焼き

2011年01月09日 | 歳時
実家の氏神(正しくは鎮守)社たる諏方神社で「どんど焼き」をやるというので行ってみた。
(左ぎっちょの私としては、この行事を「左義長」と呼びたいが)

寒空の境内にいるのは、準備をしているハッピ姿の氏子連が数人、
あとはカメラを下げた見物客がまばら。
ちょっと寂しい風景。
焼かれる縁起物が集められた場所の前に神棚が置かれている。

まずは神事からということで、神官が2人やってきた。
私も見物客にまじってカメラを構える。
すると神官から、「写真は上座からは撮らないように」、
それと「祝詞の最中も撮らないように」との注意。
それを聞いて、第三者的視点で遠巻きに撮影するよりも、
この行事の当事者(氏子)として神事に参加する体験の方が、
ずっと意味があると判断し、カメラをしまう。

神事は、降神の儀からはじまり、けっこう丁寧に執り行なわれる。
その間、参列者はずっと立って、時たま(祝詞の最中)頭を下げるだけで、
寒空の中、じっとしているだけ。

といっても神事っておごそかな雰囲気が漂うので、
参列しているだけで心が洗われる(なぜか仏事ではそうならない)。
それに神官の最敬礼(直角礼)は、さすがに慣れているだけあって、
見事に直角になって形がきまっていると感心。

そして長い神事の最後として、氏子代表が持った紙に火打石で点火する儀式
(じっさいの点火はローソクの火を使う)の後、
火のついた紙を縁起物(可燃のみ)が集められた所に入れてどんど焼きが始まる。
そうなると神官に替わって、氏子連が動き出し、いろいろ準備を始める。

初めて参加するのでどうなるのかと見ていたら、「一列に並べ」といわれる。
気がつくと、境内には家族連れを中心に大勢集っている。
ぞろぞろと一列に並ぶと、行列の先頭では、餅が刺った長い竹竿が一人ずつ手渡されている。
つまり、どんど焼きの火に竹竿を伸ばして餅を焼くのだ(写真)。

更に、日本酒の一升瓶の蓋が開けられ、紙コップにお神酒が振る舞われる。
長い神事をじっと待っていた甲斐があった
(日本酒の瓶を見つけていたので、期待はしていた)。

配られた餅はつきたてということで、それが天然火で焼きたてとなり、やわらかくおいしい。
用意のいい人は海苔を家から持参しており、餅に巻いて食べている。
餅は1枚で充分だが、お神酒の方はもう少々ほしいので、飲み終えた紙コップをポケットに隠し、
そしらぬ顔で二杯目に手を出した。