今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

なぜ、いまだ”警戒区域”なのか

2011年05月14日 | 東日本大震災関連
福島県内の警戒区域への一時帰宅の報を見ると、
線量の高低を無視した、原発からの”距離”一律の措置の矛盾を痛感する(これを指摘しているのは私だけでない)。
線量が1μSv/hに達せず、日常生活に支障がないのに自宅に帰れず、不便な避難生活を強いられる人がいる一方、
区域外のため、線量が非常に高くても(10~15μSv/h)平然と日常生活を送っている人がいる(外から来る人はマスクに防護服)。

政府は線量による評価ができるようになったはずなのに、いまだ事故当初の”距離”に固執しているのはなぜか。
臨機応変に改善する能力がないからのか。

ここ数日の原子炉の情報に接すると、いやな予感がする。
なにしろ、原子炉をコントロールできていなかったのだ(幸運にもコントロールしたと同じ結果になっただけ)。
このような手詰まり状況下では、
再び放射線が爆発的に飛散する可能性が、
”万が一”以上の確率で起きることを捨てきれないのかもしれない。
そういう事態になったら、確かに原発からの”距離”が問題になる。

すなわち、現在の線量ではなく、将来起こりうる事態を考えれば、
20km圏内に人を住まわせるわけにはいかない、ということか。

こう考えなければ、線量の値(住民の生活)を無視した乱暴な措置を理解できない。