今回の日向灘のM7.1の地震。
南海トラフの想定震源域内(トラフそのものではない)で起きた。
この地震そのものは陸地で震度6弱で、今のところ人的被害は慌てた人が怪我をするレベル(震度5以上で毎度発生)で済んだ(正確な被害状況は翌日にならないと判明しない)。
問題なのは、この地震によって、南海トラフ全体の巨大地震の切迫性がさらに高まったということ。
いよいよ”トラフが活動を開始した”(余震)、と解釈できるから。
気象庁の会見はそういう趣旨で、「皆さんいよいよ本気で対策してください」ということだ。
ちなみに、対策の中身は、私が大学の防災の授業で課題とした内容で、受講生は対策済み。
改めて言う。
最大級のM9.1(三連動)の場合、想定される死者・行方不明者は32万3千人と、スマトラ沖地震の(数カ国分の)死者(20万人)を上回る空前絶後の大災害となる。
駿河湾と遠州灘沿いの静岡県、それに紀伊半島の南半分と四国の南半分は壊滅。
東海道(新幹線・東名高速)も寸断。
名古屋や大阪にも津波がやってくる。
さらに、この巨大地震によって、本州内陸部にストレス(圧)※がかかり、富士山の噴火(京浜地方に降灰)、愛知の猿投-高浜断層の地震(東海地震より愛知の被害想定大)、大阪中心部の上町断層の地震(想定死者4万人)を誘発する可能性がある。
※:フィリピン海プレートが本州を押している力
我が国開闢以来の国難ともいっていい。
読者の皆さん、まずは居住自治体のサイトを開いて、「防災」のページに行って、ハザードマップでの自宅の災害危険性※、最寄りの避難所を確認し、ついで地域固有の防災対策を参照しましょう。
※:津波、浸水、土砂災害、液状化は同じ自治体内でも危険度は地域によって異なる。