どうやら「戻り梅雨」の様相になっている。
本物の梅雨のような明瞭な停滞前線こそ存在しないものの※、日本の南岸は前線的な収束帯となっていて、そこに南西からの暖かく湿った空気(湿舌)が流れ込んでいる。
※:7月15日の気象庁天気図で停滞前線が描かれた。
太平洋高気圧が弱くなっていて、日本に張り出していないのが原因。
さらにその原因は、本来太平洋高気圧のあるべき上空に、強い寒冷渦(寒気核)があるため(右図:7/14,09時の300hPa(上空約9600m)の高層天気図→寒冷渦の原因は偏西風の蛇行)。
そのため、上空に寒気が入ってきて、大気がいっそう不安定(下層が暖、上層が寒)になっている。
寒冷渦は停滞性のため、今後一週間はその状態が続きそうなので、猛暑はしばらくやってこない。
その隙を突いて地上では西から低気圧が日本海・北日本にどんどんやってくる。
それらの低気圧が、南西からの湿舌を関東以西に呼び込むため、結果的に日本中が大雨の危険地帯となる。
梅雨末期の様相に近いが、北日本も大雨になる点で、現在の方が情勢は良くない。
先日のような35℃以上の猛暑もつらいが、大雨も災害をもたらすので油断できない。
今の日本は、大雨か猛暑かの二択になっている。
そんな中コロナ感染も広まっているし。
8月も雨が多いと3ヶ月予報が出ていたので、甲子園に出場する球児達の救いの雨になればと願うばかりです。
今回の異例の梅雨明け宣言は、高層天気図を含めても盛夏の状態になっていたので、間違いではないと思います。
実は、昨年も8月に二度目の梅雨明けの状態になりました。
このように従来の季節変動パターンが崩れてきているようです。