今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

不在者投票をしてきた:効果的な一票とは

2010年07月05日 | 時事
投票日の11日は終日仕事なので、今日、不在者投票をしてきた。

投票前に、投票候補となる政党のマニフェスト(アジェンダと称する所も)を読み比べ
(実際には、量が多いので、音声化して聞き比べ)、
まず政策などが自分の価値観と合う政党を選ぶ。
これは有権者として至極当然の行為だが、これをちゃんとやらない人が大量にいたことが、
前回の総選挙の後で判明した。

ただ、”官僚支配の打破”や”地方分権の推進”などはどの政党も大同小異なので、
実績から実行力や信頼性も考慮
(新人大歓迎なので、必ずしも国会議員での実績でなくてもよい)。

その結果、自民と民主は対象外に。
「自民政治に戻したくないなら民主へ」あるいは「民主がダメなら自民へ」へ、
という”二大政党制”を前提とした呼びかけに騙されないように。

それと、自分の一票を”死に票にしたくない”という愚かな私欲によって、
貴重な一票を自分の信念とは無縁の候補者・政党に投げ与えないこと。
これって単に勝馬に乗るという、無定見な行為でしかない。
これこそマスコミの餌食、衆愚の行動。
自分の存在感のためではなく、信ずる価値観に従って一票を投じよ。
自分のためではなく、国のために一票を投じよ。

実は自民と民主以外の小政党への投票は、死に票なんかではない。

前政権の国民新党や社民党のように、支持率が0%に近い弱小政党でも
政権入りして、影響力を行使し、自己の政策を主張できた
(結果的に民主の足を引っ張ったが、存在感はあった)。

特定の大政党が過半数を取ることを阻止しさえすれば、
つまり多くの有権者が勝馬に乗るという衆愚的投票行動をしなければ、
小政党こそがキャスティング・ボートを握れて、
議席比を大幅に上回る影響力を行使できる(一票の価値が相対的に大きい)。
これは、大政党が数をたよりにろくな議論をせずに強行採決する横暴を阻止することでもある。

言い換えれば、小政党側は意固地にならず、
他党との連繋(影響力行使のための妥協)の可能性を戦略的に保持して欲しい
(共産党だけは孤高を保つだろうが)。

それに、今の自民・民主ではなく、まともに政権担当能力のある政党ができるには、
すなわち政界再編成が再び起きるには、その他の政党たちが伸びるしかない。

以上のような理由で、私は自分の価値観にもっとも近い小政党に投票した。

MINOX DCCライカ:ライカ病にてきめん

2010年07月04日 | 生活
今日は亡父の祥月命日。
母や弟一家と菩提寺で待合せ、霊廟参りをすませる
(霊廟は家から山手線の反対側の屋内なので、月一回墓参をしている)。
そして年一度の今回は、寺の近くで昼食をとることにしている。
寺付属の飲食店のメニューが小さい子向きでなかったので、今回は近所の蕎麦屋ですませる。
父が亡くなった時刻に、寺にいることができた。

帰りは、車に乗りたがらない小学一年の甥っ子と二人で地下鉄経由で帰った。

さて、待合せの前に私が何をしていたかというと、
秋葉でとある買物。

夏のボーナスをもらったので、とりあえず自分にささやかな買物を許すことにしていた。
これといってほしいものはなかったが、
たまたま秋葉の店で見つけた、MINOXのDDCライカというデジカメラが欲しくなった(右はそのカタログ写真)。
この製品自体は前から知っていたが、5万円ほどの手が出ない定価が、19800円と許容範囲内に落ちて売られていたのがポイント。

このカメラ、性能的にはトイカメラのレベルなのだが(定価では高過ぎ)、外見がLeica(ライカ)のカメラのミニチュア。
私もかつて、ライカ病にかかってしまったことがある。
つまり、20万円以上のライカのカメラが無償に欲しくなってしまうという、
カメラ好きが一度はかかる一過性の病だ。

性能だったら、より安いNikonを買えばいいものを、あのデザインが無性に所有欲を喚起させるのだ。
当然新品は買えないから、繁華街の裏通りで中古品を眺めて垂涎したことも一度や二度でない。

その往年のライカを、いやそのミニチュアを見て、またもや所有欲が喚起されてしまったのだ。
そして今回は本物の十分の一の値段なので、迷わず買うことにしたというわけ。
もともと性能ではなく、外見に惹かれていたのだから、外見が似ていればそれでいい。
それに銀塩ではなく、デジカメなので使い勝手がいいし。

実はつい先日、愛用のデジカメが壊れたので、急きょ新たに買う必要に迫られてもいた。
ただ、現代的デザインのデジカメは、かえってどこも似たり寄ったりで、
平凡・通俗的にみえて触手が動かない。
どうせ持ち歩くなら、往年のメカニックな銀塩カメラを忠実に再現したMINOXを持ち歩きたい。
本体を買った後、首からぶらさげるためのストラップを、さっそくネットで注文した
(ストロボは内蔵でなく別売なので、屋外向き。ちなみに動画も縮小サイズながら撮れる)。

ただし性能的にはトイカメラレベルなので(いちおう500万画素だが)、
業務用には研究費でちゃんとしたものを買うつもり。

iPadはクラウドコンピューティングのよび水

2010年07月03日 | お仕事
iPadを手にする前は、通勤・帰省・旅行・図書館と、
どこに行くにもMacBook(ノートパソコン)を携帯していた。
もちろん13インチのノートパソコンはそれなりの重量があるし、電源も必要。
でもこのパソコン1台ですべてがこなせるのだから、頑丈なバッグに入れて、
腕の鍛練のつもりで毎日持ち歩いた。

ところが実は、実家にも勤務先の研究室にも別のパソコン(Mac)がある。
能力的には、むしろこれらの方が勝っている。
でも、手もとのMacBookには最新のデータと使用環境があるため、
それらをほとんど使わずに、MacBookを肌身離さず使っていた。

そこにiPadが割り込んできた。
iPadは長い原稿書きには向かないが、授業中の講義ノートに使え、
会議でのメモにも重宝する。
iPodの音楽も全部入る。
なわけでiPadも常に持参するものとなった。

ところが、ノートパソコンにiPadをいつも併せて持ち運ぶのが、
重量的にも情報的にも無駄な気がするのはいうまでもない。

一番身軽なのは、行く先々では既設のパソコンを使い、携帯はiPadだけにすること。
そのために、必要なのが、それらすべてのパソコン・デバイスにおいて、
データがシンクロしていること。
しかも自動的に。
さらにネットが使えない環境でもそれらのデータを使える必要もある。

幸い長年のマカーである私は、
アップル社のサーバーサービスである”MobileMe”のユーザーだった。
年会費が9800円もするが、20GBをサーバー上で使えて、
しかも、パソコン本体にサーバーのフォルダを常駐できて、
ネット環境が無くてもフォルダ内を自由に使える。
そしてうれしいのは、それぞれのパソコン・iPad上で更新したデータは、
ネット環境下でサーバーを経由してすべての自分のパソコン・iPadに常駐フォルダに自動更新される。
すなわち、クラウド・コンピューティングの実現だ。
同様なことはEvernoteやDropboxでもできるが、使える容量が少ないのでパソコン内のデータのほどんどをクラウド化することはできない。

MobileMeのこの機能は以前からあったが、MacBookを常時携帯していた頃は、
こういう使い方をしたいと思わなかったのだ。

iPadの購入によって、MacBookを持ち歩く気がなくなり、
それがクラウド・コンピューティングを実現したことになる。

やはりiPadは情報生活を変える画期的製品だった。