今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

岡崎に行く

2021年10月17日 | 名古屋周辺

久々に名古屋で迎える日曜。
愛知の西三河にある岡崎に行く事にした。

ここの市美術博物館の「至宝」展を見に行くため(右がパンフ)。
岡崎には、岡崎城や瀧山寺の運慶仏(パンフの像)があり、前々から行きたかった。

本当は鉄路で行きたかったのだが、美術博物館や瀧山寺は市街から外れた所にあるので、車で行く事にした。
名古屋宅は東名高速名古屋インター近くなので、実は車の方が便利。
それに都市部とちがって、出先で駐車場を探す必要もない。


岡崎インターで降りて(約30分)、山側に向うと広い公園があり、そこに近代的な美術博物館がある。
今回、こちらに瀧山寺の本尊聖観音が展示されている(パンフの像がそれ)。
運慶と子の湛慶作といわれるそれは、頼朝の等身大で、胎内に頼朝の歯と鬢を納めているという(当時の住職が頼朝の従兄弟だった)。
名にし負う運慶・湛慶の作なので造りは見事だが、白い肌の江戸時代の彩色が古仏らしからぬ不自然さを与えてしまっている。
ここには瀧山寺以外に甲山寺などの仏像が展示されている。
あと展示のすべての文書の翻刻が配布資料で読めるのはうれしい(古文書の展示はこれをデフォにしてほしい)。


他の仏を見るために、瀧山寺(天台宗)に向う。
宝物殿の近くの駐車場に車を止め、宝物殿には呼び鈴で来訪を告げる。
作務衣姿の住職が庫裡から出てきて、扉をあけ、拝観料400円を払う。
博物館から来たというと50円返してくれた。
今回の展示で連携しているとのことで、こちらから博物館に行くと入館料800円を700円にしてくれるという(こちらを先に訪れた方が50円得)

不在の本尊の両脇に梵天と帝釈天が立っている。
帝釈天は肌が金色で衣の彩色もそれなりに古色になっていることもあり、見栄えがする。
住職によると、運慶作ながら、この江戸時代の彩色のため、国宝になれず重要文化財止まりになったという。
でもそもそも最初から彩色されたはずだから、彩色された姿は本来に近いはず。


寺の本堂はずっと高い所にあり、東照宮が隣接している。
岡崎一帯は徳川家康の故郷なので、家康とその父祖の松平氏関係の史跡は至る所にある。
なのでつい、道脇の「家庭ごみ」の立て札も「家康ごみ」と読んでしまう。

岡崎第一の観光地である岡崎城は駅から近いので、それは次回に鉄路で訪れることにして、


今日は駅から遠い所ということで、徳川家の菩提寺である大樹寺に行く。
大樹寺は浄土宗で、松平時代からの菩提寺。
今川方に属していた若き家康が桶狭間の戦いで、ここに逃げてきて、寺僧が追手を追い払ったという。

本尊は平安末期作の阿弥陀如来。
拝観料400円払って本堂奥の方丈を巡り、さらに宝物殿には松平家・徳川将軍家の等身大の位牌が並んでいる(綱吉は異常な低身長だった)。
ここで『家康と母於大※の方』(川崎記孝)を買う(書店では目にしない、自費出版的な本)。
※於大(おだい)は、兄が織田方についたため離縁され、3歳になるわが子竹千代のいる岡崎城から退去させられた。しかし再婚後もわが子との親交は絶えることなく、天下統一を果たした家康に見守られて世を去った(法名:伝通院)。東京文京区の伝通院は於大の菩提寺。
かように、岡崎は松平氏〜徳川家康の史跡に満ちている。
次回は岡崎城をゆっくり見学したい。
まだ日は高いので、帰路は一般道で帰った(約1時間)。