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ももクロの美学 安西信一

本書は「ももいろクローバーZ」というアイドルグループに心酔してしまった中年男子の大学教授が書いた本。メンバーの名前も顔も歌っている曲もほとんど知らない私には、内容的に良く判らず共感しようにもできなかった部分も多かったのだが、それでも本書を読んでいると、これを書いている著者の熱のようなものが迫ってくるのが感じられた。読んでも読んでも延々と似たような話が続くのだが、それでもかなり引き込まれてしまった。文章自体は冷静な分析という体裁なのだが、内容の納得性というのもどこかに吹き飛んでしまうような迫力だ。それにしても、こうした芸能ジャンルの真面目な本はどれもそうだが、写真が全くないので、困ってしまう。本書で力説されている「えびゾリ」というのも本書に写真がないので、ネットで検索して見るしかなかった。そのあたり、肖像権の問題なのだろうが、これだけ深く分析を行っているのならば、数枚くらいは写真を掲載する許可を貰う努力をして欲しいと感じる。(「ももクロの美学」 安西信一、廣済堂新書)

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