キンモクセイ
自民党が大敗しそうだ、とされている。さもあらんと思う。政治と金が問題ではない。政策が曖昧なためだ。
今日のように多様化した社会では、政策を簡明にのべるのはむずかしいと思う。どんな有意義な政策と言えども、政治家が議論の多い課題に分け入って、分かりやすく説明するのは多難だと思う。だから、私は選挙においてはスポークスマンに脇に立ってもらい、政策面については、その人に語らせたらいいと思う。本人は聴衆に挨拶するだけでいい。政治家は弁舌に優れることが必須だった時代はとうにすぎていると思う。
以前にも述べたことがあるが、政治の仕事は利害の調整につきる。その調整力のある人には、当然のことながら様々な情報が集まってくる。そうした情報や苦情をどう捌くか。当然ながらロビーエストたちが徘徊し、業界や地元地方の各種のグループからの陳情を押し付けてくる。それを整理し、法的な問題はないかどうか、官僚とつめる。それが政治家である。その能力が長けている人を私たちは選びたい。
維新のベラベラ喋る幹事長のような弁舌家は、今日の政治家にふさわしいとは思わない。石破首相も同じだ。下手に喋るから支持率が下がる。昔、竹下登首相が、すべて司司(つかさつかさ)にまかせると言った。でも、これでは政治家ではない。司を使って問題のありかを抉り出し、利害を調整するのが、政治家である。
具体的に言えば、例えば、少子化問題。産婦人科、保育園、小中学校でどんなことが起こっているのか、どんな陳情がきて、どんな課題が発生しているのか、把握すべきだ。ただ資金援助をしてすむ問題ではない。
ところで君は、誰に投票するか。
私には白票しかない。誰がふさわしい議員なかの、選び難い。でも投票する。だから有権者の権利としての白票を、選管は無効票も含め、発表してほしい。それが民主主義の根本であると思う。【彬】