落葉3葉
以前にも書いたが、隣国「韓国」のことが気になってしかたない。
今、話題の「反日種族主義」李栄薫著をさっそく買って読んだ。韓国で起こっている反日主義の動向について根本から否定する書物である。
冒頭いきなりこんな言葉が飛び込んでくる。
「韓国の嘘つき文化は国際的に広く知れ渡っています。2014年だけで偽証罪で起訴された人は1400人です。日本に比べ172倍だといいます。」
「保険詐欺が蔓延しているのは周知の事実です。2014 年の自動車保険、生命保険、損害保険、医療保険などの保険詐欺の総額は4兆5000億ウォンを超えると想定されています。」
「国民だけがそうなのではありません。政治が嘘つきの模範を示しています。嘘が政治の有力な手段として登場したのは2002年からではないかと思われます。その年の大統領選挙のときのことです。金大業という人が、ハンナラ党の大統領候補李会昌氏の息子が軍隊に行かずにすむようわざと体重を減らした、と主張しました。裁判の結果、あとから判明したことですが、それは嘘だったのです。しかし、その嘘によって大統領選挙の情勢が変わってしまいました。以後、この国の政治は嘘のパノラマでした。」
私は韓国を卑下するつもりはまったくありませんが、著者たちの指摘するこうした嘘は、特に日本を標的にするとき、もっとも激しくなることを、例えば、日韓間の課題になっている「徴用工」「慰安婦」「奴隷労働」「植民地政策」などについて逐一例証し、流通している言説が全て捏造であることを暴いていく。その事実判定のあり方のあまりの単純さに驚くのだが、韓国の知識人たちは著者たちの言い分について多少の知識はあるだろうから、どう反論するのだろうか。私自身はその方にこそ関心がある。
国家のイデオロギーについては、韓国に限らずどの国、例えばイギリスにしろロシアにしろ、アメリカ、中国にしろ、それぞれに国家の物語を持っている。それが不可侵のイデオロギーとなって国民の言説を無意識のレベルで支配する。韓国の場合は、国家成立の由来を、対抗軸として日本に向かわざるを得ない歴史事情を持っているので、特に激烈に高まるのだろう。だから著者たちのいう捏造もまかり通るのだと思う。
かく言う日本の今日の国家のイデオロギーもそうした捏造と無縁ではない。戦後民主主義の場合だと、いわゆる「反戦平和」という不可侵の思想も、敗戦後の政治動向を詳しく見れば、相当に怪しいのだ。
歴史というのはそういうものだ。マルクスはそれを見抜いているから、将来像として、国家は廃止されるべきだし、その結果として歴史が廃止されると言ったのだ。
難しい理屈から離れるが、韓国あるいは北朝鮮は、漢字を廃止してハングルを用いている。
しかし名前だけは、文在寅とか、金正恩とか漢字表記である。不思議である。名前は、表記を含めその国の主権をあわわす根幹だと思う。名前だけ漢字にして、公用語をハングルとしては、名前に付けられた漢字の由来は意味が分からなくなるのではないのだろうか。不満はないのだろうか。日本は漢語と和語そして外来語を、漢字と仮名を上手に分けて表記しているのだがーー。最近はちょっと怪しいかな‥‥。【彬】