マイク・オールドフィールド氏について、ここ「伝えたんく」で何度か書いている。
彼の音楽との出会い、楽器演奏が趣味になったこと、彼の故郷イギリスへの思い。それなりに書き尽くした感じがしていた。
新しく挑戦している音楽レビューについて考えると、まだまだ書くことがあるかも知れないとキーボードを叩いているゆきたんくである。
ゆきたんくの日本のフィバリット・ミュージシャンはさだまさし氏である。なぜこの2人が好きかというと、自分の音楽をやりたい音楽をやりたいようにやっているからだ。
マイク氏はデビュー作で巨万の富を得たので、生活のための仕事ではなく、自分の思い通りの生き方(音楽において)をしている。
自分の思い通りの音楽を、誰にも邪魔されずに思ったように創る。何よりの彼の至福の時と言えよう。幼い頃からあまり幸せといえない環境にいたマイク氏が唯一リラックスできたのは音楽とかかわっている時だったという。
チューブラーベルズパート2に牧歌的な旋律が表れる。とてもゆったりとしたよい曲である。しかし、それはマイク氏が自分の不幸な精神状態を抑えるために奏でた旋律だという。氏の不幸の中から生まれてきた曲と言えよう。
かくしてチューブラーベルズは大ヒット作となり、全英で1位(長期のヒットで、セカンドアルバムのハージェストリッジの1位を抜いてのこと)を獲得、アメリカにおいては映画エクソシストのテーマに使われ、彼の知名度はさらに上がる。
日本へは、映画音楽として上陸したようなものだ。チューブラーベルズのアルバムのたすきには映画エクソシストがあった。
あのメロディーを聴くと恐怖を感じるから嫌だという人がいる。
もちろん気持ちは分かるが、2曲で48分の冒頭の5分だけで好き嫌いを決めて欲しくはないなあ。
1981年のスイス、モントルーでのライブを貼っておくが、イントロが流れた時の観客の盛り上がりように耳を傾けてもらいたい。ヨーロッパでは名曲としての地位を確立している曲なのである