我が家は、長男がゆきたんくがやっていた、ハンマー投げをやる。
次男が女房ののりたんがやっていた演劇をやっている。
また、次男はゆきたんくの趣味の楽器演奏をやっている。
当然ギターの教科書は、ゆきたんくが使っていた「さだまさし全曲集」だ。
そしてファンになり、さだ氏の曲にはまっているのである。
そんな次男がゆきたんくに本を貸してくれた。
「父さん、これ読みたいと思って・・・」
渡してくれた本は「解夏(げげ)」という。
ベーチェット病に冒された青年が、視力を失っていく過程の苦悩と、そこから立ち上がる過程を描いたものだ。
さわりしか知らないうちに「解夏」の意味を調べた。
もともと仏教用語で安居(あんご)という修行があり、それが終了する時のことを指すそうだ。
安居とは、(小動物の活動が盛んになる)一定の期間に一つの場所に坊さんが集まって修行することにより、小動物に対する無用な殺生を防ぐことだそうだ。
現在では、禅宗で修行僧が安居を行い、安居に入る結制から、安居が明ける解夏までの間は寺域から一歩も外を出ずに修行に明け暮れるそうだ。
その修行のつらさと、ベーチェット病の青年のつらさを重ね合わせて「解夏」というタイトルにしたのではないだろうか。
それにしても、このようなさだ氏の書いた本を次男から紹介されるとは思ってもみなかった。