3月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:388
ナイス数:164
どこ? ほんの なかの さがしもの (講談社の創作絵本)の感想
4歳のマゴくんと一緒に。時間はかかったけれど見つけられました。「ミッケ」にハマって始まった探し物絵本。大人も一緒に首を傾げつつ真剣に探してしまいます。こちらは絵柄が優しくてワタシ的にはミッケより好み。でも見た目と違ってなかなか手強いですね
読了日:03月15日 著者:山形 明美
いちねんかん (新潮文庫 は 37-21)の感想
若だんなが文字通り主人の代わりとして自ら長崎屋をまとめ、守る試しの1年間。大番頭の先走り、主人が居ないことにつけ込んで仕掛けられる詐欺、疫病が広がる事態での戦い、そこから続く京の大店とのあれこれ、ラストはまさかの盗賊との本当の立ち回り。問題は山積なのだけれどつまるところ若だんなが病に倒れないか、そこが1番の問題であり心配なんだよな。安定の楽しさ。近年の作品の再読コースに手を出していないことをちらっと悔やむ。若だんな、ホントに強くなったな。そして次は於りんちゃんにも会いたいな。
読了日:03月14日 著者:畠中 恵
ぐるんぱのようちえんの感想
再読)生協にあって衝動買い。開くと懐かしくちょっとショッパく優しい世界が広がっている。確か娘たちに読んだ時の図書館本は破れていたよなぁ、なんて思い出しながら、ぐるんぱのがんばる姿とちょっと切ない日々の後の笑顔を楽しむ。ずっと繋がって欲しい一冊。今度はマゴくんマゴちゃんに繋げよう。
読了日:03月02日 著者:西内 ミナミ
読んだ本の数:4
読んだページ数:1065
ナイス数:189
繕い屋 金のうさぎと七色チョコレート (講談社タイガ)の感想
再読)寄り添う、という点では今回は1巻に軍配。なんて変だけどびたっとハマった1巻再読に比べると、この巻は今回読みながら複雑な世界に苦しくなった。重い物語…。心の中。誰もが抱え戦いまた安らぐ世界。それぞれに違う感じ方と行方を持って広がるその中に花の父と母の記憶はあるのか?いつになるかわからない続き。それを読んだらまたこの巻への感じ方も変わるのかな。
読了日:02月25日 著者:矢崎 存美
繕い屋 月のチーズとお菓子の家 (講談社タイガ)の感想
再読)矢崎存美さんの作品は時々カウンセリングのような感じがする。この本は3回目だというのに、今回は本当にするりっと気持ちの中に入って来て、何だか物凄く「近い」感覚があった。こんな事は初めてで、前回まではむしろ少し戸惑い遠くに感じて読んでいたと思うから、それだけくたびれているんだろーな、と自己分析。こんなこともあるんだなぁ。とにかく心地よく読み、最後の章で少々ぞっとして次に進む。悪夢の記憶はないけれど花さんとオリオンに会いたいなと願いつつ。
読了日:02月18日 著者:矢崎 存美
NyAERA (ニャエラ) 2023 (AERA増刊)の感想
はじめましての雑誌。素子さん繋がりで。こすみちゃん。いやぁ、美人さんですねー。大きなお写真初めて拝見しましたけどら美しー!天元くんも雰囲気そのまんま。そして素子さんの色々な受難に笑いつつ(スミマセン)楽しく拝読しました。なんか素子さんのエッセイ読みたくなって来たな。この文章のリズム、ことばの進み、なんかほんとに好きです。
読了日:02月16日 著者:
影絵の街にて (竹書房文庫 あ 12-1)の感想
ようやく読めた。やっと読了。濃い。とても中味のギッチリと詰まった短編集。日下さんの纏める力に感服しつつ、未読であったチグリスとユーフラテスの外伝や懐かしい作品、かわいい作品、ぞっとする作品、、、。たくさんの新井素子を堪能した。ここは改めて星新一せんせにも感謝かな。こんなに多彩な世界を描き出す素子さんの力を星作品を纏めるお仕事から彼女に気付かせてくれて、そして更にたくさん読み手を楽しませてくださっているのだから。
読了日:02月13日 著者:新井 素子
12月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:904
ナイス数:156
あさのあつこさんの新刊が面白い。続きがとても楽しみだ。
名人 (新潮文庫 か 1-14)の感想
新井素子解説、ということで。)囲碁の世界。知ってはいても打つ訳ではなく、正直、その対局場面はなかなか厳しい読書になった。が、囲碁という世界に命懸けで立ち向かう姿には某マンガも手助けになってなんとなく、分かる。あくまでもなんとなく、なのだけれど。そして素子さんの解説。その最後。20代、40代、70代、そしてその先でももしかしたら同じ作品を読める。受け止める感覚はそれぞれ変わる。そこにとてもこころが震える。時代を超えて。自分もまた時代を超えていく。ああ、読書っていいな。そう、思う。
読了日:12月31日 著者:川端 康成
えにし屋春秋 (時代小説文庫 あ 23-3)の感想
面白い。また、目の離せないシリーズが始まった。人と人の縁を商う「えにし屋」浅草寺界隈の賑やかな店の裏手にひっそりとある仕舞屋に縁だけを頼りに持ち込まれる様々な繋げたい縁、切りたい縁の問題を時には長い時間をかけて解決していく物語。今回はえにし屋の主人才蔵、そして初の過去を語る場面も多く、背負うものの重さ、暗さの先の今、が、この先がとても気になる。あさのさんの歴史物は本当に容赦ないし義理堅いし重いし暗いし、でも深くて引き込まれてしまう。2作目を心待ちにしています。
読了日:12月12日 著者:あさの あつこ
てらこや青義堂 師匠、走る (小学館文庫 Jい 3-1)の感想
元公儀隠密、現在寺子屋の師匠である十蔵の物語。前作がかなりシビアで辛く悲しい作品(童の神)だったため、なんてほのぼのした世界だ、と若干感覚がおかしくなりながら読んだ。筆子たちの生き生きとした姿、十蔵の(元)妻、睦月の人となりの素晴らしさ、かつては時に共に戦いまた敵でもあった隠密の面々、公儀方、敵方、登場する人物がとても(いや背負うものは重いし暗いが)生き生きとしていて、その最期の覚悟も含めて惹かれるものだった。様々なものを背負って、最後、十蔵と睦月がまた共に歩めることをほっと嬉しく思って本を閉じる。
読了日:12月02日 著者:今村 翔吾
だけど、この2作品、がっつりと心に刺さる作品だった。
大好きな作家さん。
11月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:824
ナイス数:193
花下に舞う (光文社文庫 あ 46-13)の感想
ますます目が離せない。そこに繋がるのか!と最後までドキドキしながら読み終える。信次郎の亡くなっている母上が過去から絡み、人殺しの元の更にその先を信次郎が解き明かす一端になる。一本の扇が見事だ。そして木暮信次郎という人間の由来、えーっと、根っこ?なんだ?も垣間見えた気がした。清之介の危うさはもう本人が認める揺らぎになって、受け入れた事を切なくもどこか納得して、更にこのまま地に足をしっかりと付けて欲しいとも願う。おこまちゃんを泣かさないで…と祈る。一つの事件の謎解きとしても、2人の主人公の生き方としても→
読了日:11月19日 著者:あさのあつこ
童の神 (ハルキ文庫 い 24-7 時代小説文庫)の感想
「童」という言葉が蔑称であったことに驚く。そしてその一文字、を意味を変えて旗印とした彼の心内を思う。読み進む先に救いはなかなか見えず、結末はどうにもならない事に辛くて何度も読む手が止まりながら、でも目が離せず。千年後に想いを馳せて生を駆け抜けていった彼ら彼女らに震えるほどの感動と哀しさをもつ。その千年後の今、少しは変わったのだろうか?重くもあり哀しくもあるが、ワクワクする活劇で魅力あふれる世界でもある見事な今村翔悟さんの世界だった。大江山の酒呑童子…。実は三部作とのこと。次、を楽しみに待とう。
読了日:11月13日 著者:今村翔吾
10月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1076
ナイス数:185
この橋をわたって (新潮文庫)の感想
再読/初読は単行本)短編とショートショートの集まり。黒猫ナイトやショートショートの3編が変わらず好き。な、中。最初の「橋を、架ける」もしかしてこれは、その時の精神状態でかなり印象が変わる?単行本ではさらりと楽しく読んだのが今回は何故か向こう岸に届くことが怖かった。なんでかなぁ。すくむ、感じ。「なごみちゃんの大晦日」も妙な所でひっかかる。祠、どかしちゃダメだよぉ、と。土地神様もご先祖様もおとーさんの方にも行きましょうよ、と。これはまぁ、個人的感覚、です。ほのぼのふんわり、どこかぞわっと。楽しみました。
読了日:10月23日 著者:新井 素子
希望の糸 (講談社文庫)の感想
松宮刑事が主になり動く物語。事件を追う事と、そして彼自身の生まれに関わる事の二本立て。どちらも何が正解で何が間違っていたのか分からない、生きていくという事のそれぞれの姿。なんとも深く、そして哀しい物語だった。加賀恭一郎シリーズらしいと。やはりこのシリーズが好きだと思う。その時々の「人」の生き方。選んだ道の先。もしも、たられば、は無い。けれどふと願ってしまうのもまた「人」だな、と。
読了日:10月08日 著者:東野 圭吾
かわたれどき (文春文庫 は 37-7)の感想
このシリーズは巻を重ねて麻乃助の纒う雰囲気そのまんまの物語運びになってきて、ふわふわしているのにふと気付くとどっしり重い荷をきちんと置くべき場所に置いている。そんな不思議な作風だな、と思うのだが、辛い過去にさらに重ねてそう来ますか、と各種縁談話(笑)の締めに何か懐かしの少女漫画のような出来事が起こって苦笑。でもこれがイヤミじゃなく、何だか麻乃助らしいとも感じるんだから不思議。お雪に起こったことは悲しいけれど上手くいくといいな。そして一葉ちゃんも。ああやはり、と頷いてその幸を祈る。ので続きを早く読みたい!
読了日:10月03日 著者:畠中 恵
幽霊は行方不明-Dear My Ghost(角川スニーカー文庫) 矢崎存美
作者さんご本人のつぶやきから知った作品。ふむ。ふむ。ミステリーというよりはファンタジーな方向が強いお話。幽霊の位置付けというか設定が変わっているなぁ、と思ったのはワタシ基準。こんなに溢れるほど日頃から諸々いらっしゃったら、と思うとちょっと怖い。霊感皆無ですが。さらりと読めるあっさり風味の作品でした。美海のいわれが気になります。
生命の略奪者(新潮文庫) 知念実希人
タイトル通りの内容。残酷過ぎてどうにも理解不能な諸々の出来事(事件)に、いつもの楽しい読書、とは行かなかった。胸が悪くなる余りにも酷い出来事。すっかり意気消沈して読み終えた。鷹央のラストの姿も小鳥、鴻ノ池のいつものやり取りも常連刑事2人組も…霞んでしまう一連の事件。解決したけれど傷が深すぎる。
読んだ本の数:3
読んだページ数:1112
ナイス数:194
【Amazon.co.jp 限定】きたきた捕物帖 (特典:スマホ壁紙画像データ配信) (PHP文芸文庫)の感想
大好きな捕物帳。捕物帖か。北一と喜多次。同じくらいの歳の2人が出会い、問題を解決し、解決に一役買い。とにかく心地よい江戸の深川は政五郎親分もいる時間と空間をワクワクと楽しんでいたんだけれど。ちょっと待って。繋がっているのは分かっていたけれど、そこも、ですか?橋のたもとのいなり寿司。ええー!!思いもよらない所で大きな爆弾。喜多次の謂れと共にそちらも明かされていくのかしら。「初ものがたり」に思いが飛んでラストの私はもう、てんやわんや…。私はあの御仁の謂れが知りたくてずっとずっと、待っているのです。続き→
読了日:08月29日 著者:宮部 みゆき
白魔のクリスマス 薬師寺涼子の怪奇事件簿 (講談社文庫)の感想
店頭で見かけると期待は薄くてもつい手に取ってしまうこのシリーズ。うーむ。あーん。ふーん。。なんかいつにも増して破綻してるっていうか逆にいつもよりもおとなしいというか、あれれ?という間に終わってしまった。なんだろうねぇ。ドラよけお涼的に不完全燃焼な所はこの前終わった創竜伝とも重なる感じ。そして、いちいちある種のイヤミを組み込まれることにツラさを感じて読むスピードゆるゆるになった(悲)そこを無くしてもう一歩踏み込んで破茶滅茶にしてくれたらなぁ。
読了日:08月17日 著者:田中 芳樹
あなたにここにいて欲しい (ハルキ文庫)の感想
再読)きっかけは、秋吉台から繋がった方とのやりとり。で、紹介したのに内容うろ覚えはどーなんだ?と再読。はい。しんどかった。主役女子2人は共依存関係(よね?)それを壊す(又は解消、治療)するのがエスパーである女。派手さは全くなく内面にどんどん踏み込んでいく過程、洞窟での描写、各自の内面のつぶやき、表情、過去、が私を追い詰める。読んでいてどんどん深く沈み込んでいく感覚は、やっぱり苦手だなぁ、と休み休み読む状態に。そのラストも安易な希望ではなく、きっと不安も含む、けれどもどこかで大丈夫かもとも思う未来。→
読了日:08月04日 著者:新井素子