のんびりぽつぽつ

日常のこと、本のこと、大好きなこと・・・
いろいろ、と。
のんびりと。

2022年7月の読書 

2022年08月05日 20時49分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ
今村翔吾作品がほんとに面白い。

7月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1043
ナイス数:368

ぶたぶたのお引っ越し (光文社文庫)ぶたぶたのお引っ越し (光文社文庫)感想
今回は3つのお話。受け入れる側、お隣さん、そして引っ越していく側。それぞれの立場から見る人間模様。初めのお話はちょっと後半びっくりした。あ、そっちでしたかー!2番目のお話は哀しさを含みつつも、事故物件でもその部屋が好きだという次の住人に、きっとぶたぶたさんが慰められる一面もあるだろうな、と思う。ラストの物語は、おやっ!なんと「ボディーガード」のその先のお話。あの時の彼女はしっかり芸能界で活躍しているんだなぁ、と同時に今回の彼女もまたこれから前を向けるかな。毎度の事だけど変わらぬ空間にホッとさせてもらった。
読了日:07月20日 著者:矢崎存美
八本目の槍 (新潮文庫)八本目の槍 (新潮文庫)感想
殿下がまだ羽柴秀吉であった頃、小姓組として同じ釜の飯を食い、ぶつかり高めあった仲間。その仲間からみた1人の人物「石田三成」いや、「佐吉」。あくまでも当時の呼び名でそれぞれの視点から描かれる関ヶ原前後から豊家滅亡までの物語。行きつ戻りつしながら描かれる佐吉の不器用さ、頑なさ、そして誠実さ。現実を突きつけられ何年も経ねば理解できぬ程の、その頭脳から生まれる考えと見ていた未来に震え、大杉に誓った7人の仲間への誠実さも含めて時さえも拒み揺るがない佐吉の心が切ない。時に感傷的になり涙が溢れて次に進む手を止め→
読了日:07月16日 著者:今村 翔吾
恋大蛇 羽州ぼろ鳶組 幕間(祥伝社文庫 い27-13)恋大蛇 羽州ぼろ鳶組 幕間(祥伝社文庫 い27-13)感想
幕間ということで、この世界を更に厚くする一冊。3作からなるお話は八丈島に流された彼から始まり、京都は淀藩の彼。そして黄金雛の次世代の面々。転は流される船の中での偽名の付け方から切ない。そして夢胡蝶をまた手に取りたくなる。一途、なんだよなぁ。となると次の弾馬もまた同じ。えーいっバカ!と紗代の立場で彼の葛藤をバッサリ(笑)幸に転がりホントによかった。そして3話目の次代を継ぐ3人。銀治、燐丞、柊与市。火事とそれに絡んだ事件を解く形は変わらずなのだけど最後、彼らを「銀波の世代」と呼ぶのがとてもいいな、と思う。→
読了日:07月01日 著者:今村翔吾

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年6月の読書 羽州ぼろ鳶組の世界にどっぷり

2022年07月01日 15時25分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

読んだ本の数:9
読んだページ数:2863
ナイス数:452

襲大鳳(下) 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)襲大鳳(下) 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
今一番油の乗る黄金の世代の火消したちを一刀両断「雛共が偉そうに」「小僧ども!」と言い切ることのできるただ1人の人物。過去の酷い出来事から十八年。その生きた全てをかけて散って行った仲間達を背負って伊神甚兵衛という最強の火消しが生き直すその瞬間が激烈で、でも誰も死なせない火消し魂をもつ1人の火消し甚兵衛で。全巻を通してこれが一番の揺るがないこと。過去から今。そして未来へ。火消しの心と決意、覚悟を伝えていく。謎はまだ沢山。それでも今は一旦。火消したちにも休んでもらい再会できる日を心待ちに、するしかない、のですね
読了日:06月24日 著者:今村翔吾
襲大鳳(上) 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)襲大鳳(上) 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
18年前の再演、のような火付けとそれに対抗する火消しの面々。当時の雛たちは見事に育ち、ただその前に立ちはだかった人物のみが当時のまま。ラストの源吾の混乱は、けれども一縷の望みも含むのか?新たな雛が育つまで、黄金の世代であった者たちが闘う。本筋は真っ黒で激しい。が、その折々に挟み込まれる辰一と秋仁の喧嘩とか今の雛である2人の行動とか、ふっと微笑ましく思う場面や勘九郎の父が命を落とした大火、また内記の思惑や要人の動きなど何重にもなって面白い。初めての上下巻。疑問が山盛りのまま次に進む(それで終わり?やだー!)
読了日:06月21日 著者:今村翔吾
双風神 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)双風神 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
弾馬の要請で向かうのは大坂。町火消ししかいない町で5つの組の対立を源吾らしい荒っぽいやり方で纏める場面はさすが見事。恐ろしい緋鼬と呼ぶ炎の竜巻(のイメージで読んだ)を倒すために星十郎の力を望み、彼の絶望とその後そこから頭を上げた火消しとしての強さを見届ける。山路様の孫を思うような最期の言葉に胸を打つ。どこを切り取っても読み応え充分で頭の中に大坂の町と人々が広がり止まらなかった。涙と共に緋鼬を抑え、江戸に帰る。それにしても敵方が一話毎に増えていく気がして怖くて仕方ない。この先どうなっていくのだろう。
読了日:06月18日 著者:今村翔吾
玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
衝撃。初めからそんな事はあり得ない、と信じたけれど、真相に突き当たった時鳥肌が立った。かの方はどこまで非道なのだ。そして火盗改方が、ということに悔しさと憤りから身が震えた。鳥越新之助という今回の核である彼のいつもの軽妙な雰囲気、笑い、強さと柔軟さを周りの信じる仲間、町の人々から強く感じさせられると共に火消しとしての覚悟、剣客としての力強さも存分に魅せる。目が離せない怒涛の流れ。恋?が成就するにはまだまだ山も谷もありそうだけれど、それぞれの覚悟となにより火消しとしての力でどうか乗り切って欲しいと願う。次へ!
読了日:06月15日 著者:今村翔吾
狐花火 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)狐花火 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
なんだ何だなんだ!?冒頭から、これは一体どうなる?とガッツリのめり込まされ、ラストまで彼方も此方も重なり繋がってラスト号泣。源吾の泣けない(状況の)分までこちらが涙止まらなかった。一冊で纏まりながらこれまでの重ねてきた時間(冊数)分の厚みも加わり、さらにこの前の一巻が黄金雛であったこともすごく今回のお話に彩りを加える。どんな作者だこの人は?火喰鳥を始める前から全部組み立てられているのか?頭の片隅に浮かぶこの問いを消せずもう完全に捕まって離れられない。ラストの花火はうん。秀助の、勝ち。胸がいっぱいで、ある。
読了日:06月13日 著者:今村翔吾
黄金雛 羽州ぼろ鳶組 零 (祥伝社文庫)黄金雛 羽州ぼろ鳶組 零 (祥伝社文庫)感想
遡った物語。今を生き闘う男たちの親の代。その息子であった彼らの若さ故の無謀と活力。一冊の中にぼろ鳶シリーズの全てが詰まっていると感じた。源吾と父の確執。その解ける瞬間が永遠の別れ。火消しとしての信念を息子に伝えて、きっと父親も諦めては居なかった。一部の身勝手な理屈から起きた余りにも酷く残酷な事件がきっかけで起こるこの大火事に憤り辛くもあるが、そこを背負って今を生きる火消たちの生き様を、今後は更に厚みを持って見守れる。「火消はどんな命でも救うのだ。それが悪人であろうとも。たとえ己が死ぬことになろうとも」→
読了日:06月08日 著者:今村翔吾
いのちの木 (ポプラせかいの絵本)いのちの木 (ポプラせかいの絵本)感想
本屋さんで目にして気になって購入。「いのち」をテーマにした一冊。美しいデザインの絵で、大切な人との別れとその後を描いていた。大好きなきつねさん。森の仲間たちの彼との思い出がやがて一本の美しい木となる。命の尽きること。こころに生き続けることを描き出してくれている。
読了日:06月05日 著者:ブリッタ・テッケントラップ
ねこのピート だいすきなしろいくつ (海外×参加型×うた【2歳・3歳・4歳児の絵本】)ねこのピート だいすきなしろいくつ (海外×参加型×うた【2歳・3歳・4歳児の絵本】)感想
娘の絵本)お気に入りのまっしろな靴が歩いているうちにどんどんいろんな色に。でもそれもいいね!とお気に入りのまま笑顔で進む、とても気持ちの良い一冊。色が変わるたびに歌う歌の楽譜も付いていて、読み聞かせにもバッチリな絵本でした。読み手も楽しい。
読了日:06月05日 著者:エリック・リトウィン
夢胡蝶 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)夢胡蝶 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
ここまでの作品の中で1番好きかもしれない。夢胡蝶。読み終えて後にこの表題を読むと改めてしみじみと美しく哀しく感じる。吉原が舞台というだけで事件そのものが複雑であろうことを予感させ、その解決の裏側もまた入り組み。その中で彦弥の生まれの秘にも驚き。そんななか、私の1番のキモは、最後の源吾と田沼意次との会話。対決ともとれるそこが、今回の事件を、というかシリーズ全体を深く彩り、火消しがただ人を救うことのみに命をかけることを際立たせてくれたように思う。私のここまでの不安定さもガツンと砕いてくれた。続きが更に楽しみ。
読了日:06月01日 著者:今村翔吾


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年5月の読書 ぼろ鳶シリーズにド嵌り中

2022年06月02日 16時29分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ
5月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1601
ナイス数:194

菩薩花 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)菩薩花 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
江戸に戻って息つく間もなく次の問題へ。その薄気味の悪いことが、日々真っ当に戦う人々の中からではなく、本当によかった。盲信。これほど怖いものはない。悲しく酷い事件は闇の中で腹だだしいが、それでもなんとか一旦は食い止められた?火喰鳥に子が生まれこの小さな手が更に彼を真の「誰も死なせない」火消しとしての立ち位置に立たせるのだろうな。思わず田沼意次を検索しつつ、さあ次巻へ。(本音を言えば幕閣とか政治に関わらないでほしいなぁなんて思っていてでもこの武家火消だとそれは無理なのも分かって…)
読了日:05月30日 著者:今村翔吾
鬼煙管 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)鬼煙管 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
え?嘘でしょう?そうはならないでしょう?という微かな願いは打ち消され、辛い。それもまさかの火喰鳥、息子の、その、目の前で。キツかったなぁ。それでも温かく先を望める物語であることも変わらず目を離せない。本所の銕が鬼平になる第一歩。そして解決しない様々な懸案事項。火消しの物語なのに政治情勢まで絡まって一体この先どうなるのか。終章の夕暮れの親子に切なく温かい涙を感じながら先へ。
読了日:05月27日 著者:今村翔吾
九紋龍 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)九紋龍 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
火付と盗賊。2つを同時に行うっていう事を考えたことがなかったな。火付盗賊改方というのはその2つを取り締まる部署であることも今更ながら思い知った。そしてここに登場する長谷川平蔵は、かの鬼平さんの父上であることも解説でわかりました。前置長いね。 お話は非常に面白く残酷だが華のあるもので地に足のついた運びで進む。それぞれの個性が更に確立して、そしてまた1人、立ち直る人物が現れる。とことん目が離せないものになりました。で。深雪殿とそして新之助が好きだ〜。他の方々もなんとも愛すべき個性。たまんないですね。
読了日:05月19日 著者:今村翔吾
夜哭烏 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)夜哭烏 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
火事の際に鳴らす半鐘にこんな決まり事があったとは。一巻からあの闇は続いているのか、と思うと同時に、始まりよりも更に暗く汚れた闇に腹立たしい。孤軍奮闘に等しいようなぼろ鳶組の戦いに目を離せず夢中で読み、所々のほのぼのクスリっと笑える場面に一息つき、ラスト「府下の全ての火消しよ、立ち上がれ」に涙。 火喰鳥が父親になりこの先どうなっていくのか。闇はどう絡んでくるのか。気になりつつ先に進む。(新之助が某るろうにさんに重なって、深雪さんが素敵過ぎて、他の面々もそれぞれとても魅力的でやめられない。
読了日:05月04日 著者:今村翔吾

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年4月の読書 はい2冊っ!

2022年05月18日 19時19分45秒 | ★★★毎月の読書まとめ
ぼろ鳶組シリーズ。手を出しておもいっきり嵌りました♪
こういう世界での江戸は初めてです。
面白いしこれがデビュー作とは驚きです。

4月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:888
ナイス数:265

火喰鳥 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)火喰鳥 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
初作家さん)ずっと前から気になっていた作品。読友さんにもおすすめされつつなかなか読めずここまできて。読まなかったの勿体なさ過ぎでした。これがデビュー作!?火消しと言えば、某将軍さまの映像作品に登場する「め組」くらいしか知らなかったからその世界がとても新鮮で、楽しめた。武家火消し。心を折られたひとりの武家火消しが立ち直り前を向くまでの物語。ぼろ鳶組万歳!で。火付盗賊改方長谷川平蔵まで登場したのには驚いた。脳内変換はもちろんかの方。どこか懐かしさを込めてあちらも読みたく、そして観たくなる。
読了日:04月22日 著者:今村 翔吾
塩の街 (角川文庫)塩の街 (角川文庫)感想
再読)マンガになってるそうで。偶然知って読みたくなる。読むとハマる。何度でも、ハマる。世界を救うなんてことではない。たったひとり。大切な人の為にだけ命をかける。それだけ。活字を読む楽しさを感じさせ思い出させてくれる作品でもあるな、と確認する。
読了日:04月08日 著者:有川 浩


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新しいいのち

2022年04月15日 16時47分00秒 | ぽつぽつぽつ
この所、諸々追いつけず、本もなかなか読めない理由。

マゴ2号ちゃんが生まれました。
予定より1ヶ月以上早い誕生で諸々バタバタオロオロしましたが、幸い母子共に問題なく。。
現代の医療に心から感謝して、
少し長めの病院生活を経て小さな命を無事に迎えることができました。

今度は女の子。
格段に小さくて最近ようやく元気な泣き声になって、新米ママをオロオロさせています。
(あ、上の子の第一子なのです。)
まだまだ未熟な親子。
共に悩んで共に学んで、この先の未来を歩んでいくんですね。

今はとにかく健康に。
それだけを願うババ、です。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年3月の読書 とっても少なくなりまして。

2022年04月15日 16時22分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

3月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:959
ナイス数:249

ぶたぶたの甘いもの (光文社文庫)ぶたぶたの甘いもの (光文社文庫)感想
再読)なんでもない日常。ひとりひとり、それぞれの、その日常の中にひょいっと現れてそのままその一人の日常の中に馴染んでいく。そんなぶたぶたさんの世界がこの上なく好きだ。変わらない日々はない。変わっていくことについていくのがやっとの中で、力を抜いて甘いものでも食べようかな?と、柔らかく優しく包まれる。心の底からほっと、した。
読了日:03月27日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたのおかわり! (光文社文庫)ぶたぶたのおかわり! (光文社文庫)感想
再読)4回目。矢崎先生がひなまつりにちなんだ一冊ってつぶやかれていたことで、もー読みたくて読みたくて。読むともー3つのお店に行きたくて行きたくて!!笑。心がふんわりと浮かんで柔らかく包まれる感覚に、草臥れた現実が少し優しく変わる。もっとおかわりがほしいなぁ。そしてお寿司屋さんにも行ってみたい。さてこれは次もぶたぶたさん、かな。
読了日:03月12日 著者:矢崎 存美
レフトハンド・ブラザーフッド 下 (文春文庫 ち 11-2)レフトハンド・ブラザーフッド 下 (文春文庫 ち 11-2)感想
うーんうーーん。。私にはかなり物足りない。その先にあと2歩は踏み込んで欲しかった?どっちを向いても型通りで期待しすぎたかなぁ。帯の言葉に頭を傾げてしまう冷たいオンナ、です。スピード感は抜群でお話はとても読み易いから、こういう物語への入門には良い一冊かもしれない。主人公の性格、考えについていかれるなら、だけど。(私が入り込めなかった一番はこの主役くんに最初から最後までイライラさせられちゃったせい、です。お兄ちゃんはステキな人間…)知念さん作品でたまにある、私の感覚。
読了日:03月06日 著者:知念 実希人
レフトハンド・ブラザーフッド 上 (文春文庫 ち 11-1)レフトハンド・ブラザーフッド 上 (文春文庫 ち 11-1)感想
さらり、と読めるストーリー。知念さんで珍しくかなり危険な方向の主人公。それにしても本業のお医者さんが描くドラッグの描写は怖い。こうやってダメだと知っていてもはまり込んでいくのか、と。左手の兄との関係がどうなるのか。下巻に進む。
読了日:03月02日 著者:知念 実希人


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年2月の読書 大停滞中…

2022年03月01日 21時29分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ
2月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:870
ナイス数:190

乱鴉の島 (新潮文庫)乱鴉の島 (新潮文庫)感想
12年ぶりの再読)でしたか。なんかとてもイヤな感覚のみ覚えていたんだけれど、自分の初読感想に一部を除き頷く再読となりました。(人は死ななくていいよね(;_;)事件自体は実はとてもありふれている。けれどこの島に集まっていた目的というのがある意味とても難解で理解不能なもの。なんともいえない後味を残して読了しました。火村の追求の峻烈さは味わえるんですけどね。
読了日:02月21日 著者:有栖川 有栖
46番目の密室 (講談社文庫)46番目の密室 (講談社文庫)感想
再読)久々の、始めの一歩。雪の軽井沢は静けさの中にどろどろとした模様を描く。読む度にアリスの哀しさをおもう。そして天上の…46番目の密室は一体どんなものだったのだろう?と妙に気になる。あとがきで「火村とアリスに、どうかまた会ってやって下さい。」と結んでいる有栖川先生の言葉になんだかじんわりとあたたかくなった。そこから今まで。途中参戦だけれど追いかけられている幸せを感じる。いつでも何度でも。この先も会いたいです。そしてたまにまた、この密室に戻ってきたい。
読了日:02月09日 著者:有栖川 有栖

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年1月の読書 少ない少ないすくな〜いっ

2022年02月06日 21時02分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

絵本で「死」をテーマにすること。色々な考え方にふれて、その作品を読んで思う。

一児の母である娘の一言。

『「おばけになっちゃった」ってタイトルの時点で選ばないよ。』

これに尽きる。とやかく言うより、そこ。

幼い子たちにはそうしたい。



1月の読書メーター

読んだ本の数:5
読んだページ数:1181
ナイス数:309

またあおう (新潮文庫)またあおう (新潮文庫)感想
外伝2作目。若だんなの周りの妖や人々メインの短編集。それぞれの味わいを楽しみつつ、それでもやっぱり若だんなが恋しくなりつつ読み進む。中でもラストの「かたみわけ」これがしみじみ心に沁みた。あー、そうです。ね。人はいずれ向こう側に旅立つ。そのために残していく。出来うる限りの力と手立て。なんだかとても寂しくて、けれどもとても心強くて優しくて。妖たちの力添えも頼もしくて嬉しくて。最後に若だんなに報告しながらとても賑やかに過ごす風景が、幸せだなぁ、と心から感じた。いつまでもこのままで。。限りがあるからこその想い。
読了日:01月24日 著者:畠中 恵
このあと どうしちゃおうこのあと どうしちゃおう感想
図書館本)某もう一つの「死」をテーマにした絵本よりこちらを、とのコメントを目にして2冊図書館で借りる。なるほど、なんだかこっちはとても楽しい。ヨシタケさんの絵柄の力とことばの踊っている感じ。同時におじいちゃんの心を考えられる思いやり。素直にこのあとどうしたいかな?と考えて、死んだあとより今生きている時に沢山やりたいことあるね?と思う男の子の発想にも笑顔。優しい、楽しい、がある「死ぬこと」をテーマにした絵本だった。
読了日:01月16日 著者:ヨシタケ シンスケ
ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)感想
図書館本)うむ。。なるほど。これは大人が自分のために読むならいいかな。同時に柔らかな心を持つ子どもには、ただ辛い怖いだけになりかねない、かと。トラウマになった子の話にも頷ける。対象年齢を上げて欲しいという署名活動があるそうで、私はそっちに一票かな。「死」を目隠ししたくはない。でも強引な植え付けは望まない。そんな感じ。難しいけれど。特に幼い子にとってママはきっと特別な存在だから。
読了日:01月16日 著者:のぶみ
英国庭園の謎 (講談社文庫)英国庭園の謎 (講談社文庫)感想
再読)面白い。新作2作読む中でエラリー・クイーンが書かなかった英国タイトルのお話が触れられていてここに戻ったんだけれど、どの短編も楽しんだ。同時に、火村とアリスの関係というか2人の間の空気感がホームズとワトソンの空気感に重なってこれまたとても不思議な楽しさを覚えた。これは今BSで放送している「シャーロックホームズ」との比較なんだけど。クイーン、読みたいな。実家だな。裾野がどんどん広がる。次は何を読もう?(ロシア紅茶〜を読んでない気がする)
読了日:01月15日 著者:有栖川 有栖
狩人の悪夢 (角川文庫)狩人の悪夢 (角川文庫)感想
火村&アリスシリーズで悪夢というと、直ぐに思い浮かぶのは火村自身が長年見続けている悪夢。今回はその悪夢にアリスがちょっとした仕掛けをしてくれた。それは効くのかわからないけれど、少しでも火村の心が穏やかになる時間が増えればいいなぁ、と、願う。物語本編は悪夢を題材にしたホラー作で世界を魅了した作家の哀しい本当の姿と末路(端折りすぎ?)謎解きは火村の論理的思考。でも最終的に犯人を落としたのは有栖川有栖の作家としての感情だったのか、な。作品に罪はない。なんとか絶版にならず読み続けられますようにとラストで願う。
読了日:01月05日 著者:有栖川 有栖

読書メーター


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年12月の読書 火村&アリスシリーズに久々に踏み込む。最高!

2022年01月20日 09時28分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ
少ない。
どんどん読む量が減っている。
情けない〜

12月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1435
ナイス数:481

インド倶楽部の謎 (講談社文庫)インド倶楽部の謎 (講談社文庫)感想
前世を信じるインド倶楽部(アリス命名)のメンバー内に起こる殺人事件。なんとも突飛な出だしから始まる殺人と、それを紐解いていく火村と有栖、兵庫県警の刑事さんたち。有栖が気付いた「前世は昨日。来世は明日。そして現世は今日」火村の言った「現世での過ちは現世で質さなくてはいけない。来世に持ち越してはならない。」この事が深く強く印象に残った。それにしても倶楽部をある意味支配していた「彼女」が恐ろしい。こんなふうに洗脳することできるのか。そしてその支配下から抜けた後のこの倶楽部はどうなっていくのかな。
読了日:12月18日 著者:有栖川 有栖
えんとつ町のプペルえんとつ町のプペル感想
娘から贈られた本)一気に読む。話題になって絵に惚れて、でも内容は一切知らなかったこの作品。プペルってこの男の子じゃなくて隣にいるゴミ人間のことだったのか。お話はとてもシンプルで分かりやすい。でも、その読んだ(触れた)年齢できっと感じることが変わって、その時々で様々なことを発見したり見つけたり考えたり出来そう。かくいう私は。今回は文章に集中し、お話の先を思い途中から涙目。親ということ。子を思うこと。いろいろ考えつつ煙の向こうの光を見た時、胸がいっぱいになった。ゴミ人間に重なる想い。僕は何があっても君の味方。
読了日:12月11日 著者:にしの あきひろ
容疑者Xの献身 (文春文庫)容疑者Xの献身 (文春文庫)感想
再読)シリーズ最新作からここへ。ガリレオシリーズ長篇1作目。学友でもあった湯川と石神という2人の天才が、お互いの頭脳を使って相対する、実は世間的にはよくある事件とその複雑化された謎と解。2人の天才のやりとり、物理学者と数学者の考え方。湯川先生の友人への想いとその為に苦しむ姿。そして何よりもラストの石神の慟哭が強く心に打ちつけられる。でもこれは一方で本当に深く純粋な愛情のお話でもあるんだな、と今回の再読で気付いた。ガリレオシリーズの中でも好きな物語と改めて確認。でも再読初めてだった。映像は何度も観てるのに→
読了日:12月08日 著者:東野 圭吾
沈黙のパレード (文春文庫 ひ 13-13)沈黙のパレード (文春文庫 ひ 13-13)感想
読み進むうちにだんだん辛くなって先に進みたくなくなる。町の住人皆があったかく、優しい繋がりの中で支え合って生きていて、だから皆で悲しみ怒り苦しんできた、その先をこんな形にしてしまうのは…と。全てが終わった後、この町はどうなっちゃうんだろう、と。けれども、それをも包み込んで未来を見る。先に進める力をこの町は持っていたんだな。ラストまで来て漸くそう思えた。沈黙という名の罪。沈黙という形の約束。優しさ。ガリレオシリーズなんだけど、どこか加賀恭一郎を思い起こすそんな久しぶりの作品でした。
読了日:12月01日 著者:東野 圭吾


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年11月の読書

2021年12月27日 20時56分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

マゴくんに贈った絵本「うごきません」

これがなかなか味のある楽しい1冊なのです。


11月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:1909
ナイス数:475

あなたのための時空のはざま (ハルキ文庫 や 10-13)あなたのための時空のはざま (ハルキ文庫 や 10-13)感想
不思議なタイトルだな、と思いながらページを開く。時空のはざま。当事者だけがわかる数字の羅列。日にちと場所。ネットの海の中にあるその場所に気付いた人が、それぞれに対峙する過去の一時が未来を変える。読みながら頭の隅で自分にはそんな時あるかな?と考えていた。ぼんやり生きてきた私では一生かけて忘れられない瞬間や場所はないけど、なんとなく引っかかる思いが留まる時空(とき)はある気がした。過去と出会ったそれぞれの人のその後の温かい涙、やるせない心。気持ちを揺さぶられながら一気に読み終える。時空。時と空間の不思議。
読了日:11月22日 著者:矢崎 存美
華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 十二国記 7 (新潮文庫)華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 十二国記 7 (新潮文庫)感想
30周年再読)今回は「乗月」目当て。祥瓊のその後を、ということで。青将軍の月渓とかわす言葉の数々の中に、王へのそれぞれの感覚と重さを見て、この世界の有り様の複雑さを知る。「あなたの父上のものを盗む」何とか踏みとどまって欲しいと思うけど、自然の摂理には抗えない怖さ(芳の麒麟はどうなって…)戴国の幼い麒麟のひとときの優しい記憶、慶と雁の間を行き来する青い鳥が繋ぐお話、そして長寿な二つの国の抱える問題とそれに対処する姿、そこで長く生きる2人の思い。短編の中にもたくさんの世界を見て。小野主上。抜けられませぬ
読了日:11月20日 著者:小野 不由美
パパ、お月さまとって! (偕成社・ボードブック)パパ、お月さまとって! (偕成社・ボードブック)感想
マゴくんに)先日、サラメシで絵本の製本業の会社のお仕事を拝見し、この絵本の飛び出す部分は全て手折りしていることを知りました。言わずと知れたロングセラーの作品。普通の絵本も持っていますが孫くんにはまだ紙をめくるのがちょっと難しい。のでボード版を彼専用に。でも結局はお膝に乗って読んでもらって楽しんでました。久しぶりに読むとこんなに仕掛けがあったのか、とこちらも楽しみますね。
読了日:11月14日 著者:エリック カール
うごきません。うごきません。感想
マゴくんに)本屋さんで娘が一目惚れ。で、私も一目惚れ(笑)本当に動かないハシビロコウ。その周りをいろんな動物たちがびっくりする姿で行き交って、でも、動かない。絵柄も表情豊かで楽しい一冊。動かない彼(彼女?)が動く瞬間のインパクトも抜群です。
読了日:11月14日 著者:大塚 健太
風の万里 黎明の空 (下) 十二国記 4 (新潮文庫)風の万里 黎明の空 (下) 十二国記 4 (新潮文庫)感想
30周年再読)人と人が出会い絡み合い繋がっていくこの怒涛の流れ。息継ぎの間がないほどの勢いの先にある、慶国主上の姿。「終章」での陽子の姿を見たいがためにひたすら突き進むように読んでいる気がする。諸官を前にきっぱりと言い切る姿の爽快感。頭を上げ前を見て、これから慶の国の新たな歴史が始まる。その最初の一歩を見る。まだ道は長く険しい。けれどもこの女王らば。そう信じられるのが嬉しい。気持ちの良い終わり方。
読了日:11月12日 著者:小野 不由美
風の万里 黎明の空 (上) 十二国記 4 (新潮文庫)風の万里 黎明の空 (上) 十二国記 4 (新潮文庫)感想
30周年再読)陽子が。鈴が。祥瓊が。それぞれの世界、それぞれの立場、それぞれの心によって動き出す。今までで一番落ち着いて冷静に読んでいるけど、陽子の始めのもどかしさや苦しさ、自らへの評価に心がイタイ。そこから自分の力で踏み出せる彼女にこれまでの経験とそして強さを見るのだけど。他の2人も様々な出会いが凝り固まった考えをほぐしていく過程が好きだ。そして…だけど。。清秀。大切な命がたくさん。沢山散っていく…
読了日:11月10日 著者:小野 不由美
月の影 影の海 (下) 十二国記 1 (新潮文庫)月の影 影の海 (下) 十二国記 1 (新潮文庫)感想
30周年再読)下巻はいつでも一気読み。陽子が王としての覚悟を決めていく過程がいつも深い。自分の負の部分を見つめる事。忘れない事。その上で人々の上に立つ事。上に立つことは背負う事。さまざまな数知れない痛みと哀しみを背負って慶東国が始まる。気難しい麒麟と2人。本当にお似合いだな(は、先を知るものの勝手な目線)
読了日:11月05日 著者:小野 不由美
月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)感想
30周年再読)結局ここにも手を出してしまった。蒼猿の言葉が刺さる。どんどん過酷に追い詰められながら、それでも生きること、帰ることを手放さず頑なに進む陽子の姿に本来持っていたのであろう強さを見てなんだか安心する。それにしても巧王の酷い事。ここはどんなに読む回数が増えても嫌悪感だなぁ。
読了日:11月03日 著者:小野 不由美


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする