のんびりぽつぽつ

日常のこと、本のこと、大好きなこと・・・
いろいろ、と。
のんびりと。

2021年1月の読書

2021年02月04日 16時02分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

読んだ本の数:5
読んだページ数:1450
ナイス数:364

雪の断章 (創元推理文庫)雪の断章 (創元推理文庫)感想
作家さんとの縁、があるのかな。佐々木丸美さんを知ったのは弟の本棚。高校の頃だったか?単行本の表紙の美しさと真剣に読む弟の表情を覚えいる。面白いよと勧められた。それから○十年。極たまに、不意に私の目に飛び込んでくる作家さん。読むと改めてその文章の美しさとことばに引き込まれる。このデビュー作は独特の雰囲気で孤児と彼女を育てる青年の十数年を描く。いろいろ引っかかるものもあるが「森は生きている」を織り交ぜ、強烈なスパイス(殺人)を投げ込みながら描かれる人々の模様は激しく冷たく頑なで、とても熱い。まるで雪の表情だ。
読了日:01月29日 著者:佐々木 丸美
みんなのナポリタン 食堂のおばちゃん(9) (ハルキ文庫)みんなのナポリタン 食堂のおばちゃん(9) (ハルキ文庫)感想
最新刊。本屋さんで偶然見つけてほぼ発売日に手にした。お話は変わらず美味しいお料理と人々の暮らし。癖のある人。困った人や楽しい人。受け入れ受け止めるはじめ食堂。うん。で。2020年暮れから2021年春まで描かれていて。一歩先の未来?読みながら何回も確認してしまった。気付いたらすぐそこの未来までを描いてるんだ。正直に書きます。そこが私には少々負担でした。前作から感染症に触れた上でのこの物語だから。異世界、パラレルワールドではないから。楽しいお話だからこそ参ったな、と心の切り替えが難しかった。楽しいお話なのに。
読了日:01月22日 著者:山口恵以子
居酒屋ぼったくり おかわり! (アルファポリス文庫)居酒屋ぼったくり おかわり! (アルファポリス文庫)感想
変わらぬ日常と変わらぬ町とぼったくり。そして激甘さが加速して止まらない新婚カップル(笑)どっちを向いても理想的すぎる。。と思いながらも楽しくここまで読んできました。終わった〜。この2人、とんでもなく最強に甘かったー。が素直な感想、です。
読了日:01月15日 著者:秋川 滝美
むすびつき (新潮文庫)むすびつき (新潮文庫)感想
2020年年末から2021年始まりの一冊。「縁」「前世」「生まれ変り」相変わらずなドタバタ騒動の中、今回は始めからどことなく寂しさが漂う。それは未来のどこかで辛抱強く若だんなをまつ妖たちの姿が重なったり、折々若だんなが人と妖の考え方の根本的な違いに哀しみを感じたりしていた為、だろう。このどこか足が地面にしっかりと立っていない感覚は、今のリアル現実とも重なって、このシリーズでは初めて、たまらない気分になった。それでも今ここにいる自らとそして周りにいる人や妖と生きる。明日へ行ける。終章のその言葉を頼みに→
読了日:01月07日 著者:畠中 恵
くれよんのくろくん (絵本・こどものひろば)くれよんのくろくん (絵本・こどものひろば)感想
2歳になったばかりのマゴくんにお年玉として絵本。トミカとプラレールに夢中な子だけれど、表紙を見たらすぐ、「くれよん、くれよんっ!」と反応してくれました。お膝の読み聞かせ、しっかり見てくれてよかった。たくさん絵本に触れて欲しい。ババの願いです。
読了日:01月03日 著者:なかや みわ


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2020年12月の読書 え?4冊だけ?

2021年01月11日 06時33分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

読むペースが極端におちてます。。。


12月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1347
ナイス数:371

未だ行ならず(下)-空也十番勝負 青春篇 (双葉文庫)未だ行ならず(下)-空也十番勝負 青春篇 (双葉文庫)感想
ここで終わり、なんですか。十番勝負を五番勝負で切る、ということは読む前から知らされていましたが、そのラストがここ、ですか。読み終えた直後の感覚としては「そんな殺生な」ですが、居眠り磐音シリーズからここまで読み続けてきた身からすると、これもありかな、と感じます。そしてだからこその江戸の面々のそれぞれの決着、遠い昔の謂れからの繰り返しでもあったのかなー。佐伯先生が続きの筆を取ってくださるかはあとがきを読むと分かりませんが、どちらでも受け入れられるな、と今は感じています。51冊プラス7冊。私もよく読んだ!
読了日:12月21日 著者:佐伯 泰英
未だ行ならず(上)-空也十番勝負 青春篇  (双葉文庫)未だ行ならず(上)-空也十番勝負 青春篇  (双葉文庫)感想
長期積読本)ああ、落ち着く。なんていうか帰ってきた感がとても強い。久しぶりの磐音さん、の先の空也くん。この空気感、というか立ち合い場面での空間作用の表現というか、これぞ長年馴染んできた世界っ!な王道。いろいろ引っかかっていたりやっぱり磐音さんが恋しかったりもしますが、楽しんで上巻を旅することができました。さてさてこの先、見えることも見えないこともありますが、下巻に進みます。
読了日:12月15日 著者:佐伯 泰英
突きの鬼一 (小学館文庫)突きの鬼一 (小学館文庫)感想
初作家さん)あっさりさらりと。さくさく読める時代物。長く積んでありまして、読み終えてみたらまさかのシリーズ物ですか!全然お話進まないなぁとは思ったのですが本当にまだ江戸にも辿り着かないのね。主人公のお殿様。出奔されたこの方は、かなり変わっておられます、ね?いやお殿様ならこんなものかしら?うーん。続きはどうしようかなぁ。
読了日:12月07日 著者:鈴木 英治
ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人 (角川文庫)ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人 (角川文庫)感想
これは重い。シリーズで一番、苦しかった。安楽死。死を選ぶ権利。言葉の上ではありだと思っても、実際に直面した時どうするのか。ドクター・デスとのやり取り、依頼した家族の思い、願い。実際に死を望んで叶えられた当人の気持ち。どう受け取ればいいのだろう。図らずも作者はその判断を犬養隼人にも求める。読みながらどうしようどうしようどうしたら、それは本当?頭の中がいっぱいいっぱいになる。答えは、、出せない。
読了日:12月04日 著者:中山 七里


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2020年11月の読書 

2020年12月14日 09時08分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

中山七里さん初めて。

本屋さんで映画化を知って、へー綾野剛さんじゃん?MIUで惚れ直したのよね、と、ヒサビサのヨコシマなキモチで手に取りました、とさっ!(笑) んで、帯がシリーズ1巻だけ古そう(よね?)なのが微妙に残念だっ!という~~~(いや改めて買いはしないよ〜)

なんて戯れ言は置いといて。このシリーズはなかなか、とても重いものですね。文庫化されている作品を通して読んで、ちょっとしんどいです。


11月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2241
ナイス数:406

ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人 (角川文庫)ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人 (角川文庫)感想
徹底的に子宮頸癌ワクチンを否定する見方から作られた話。始めから若干警戒して読んで、ラストの大どんでん返しもあまり驚かずに読めたのは私、エライっ!いつもこういうお話で解決以前にわかる事、ないからね(笑)それにしても。なかなか怖い作品だった。どうしても現実の社会と重ねてしまうから闇の部分などかなり複雑な思いもあり、苦しくもなり。事件そのものよりも現実の社会に重ねて考えさせられる。ワクチンはどんなものでも副反応はなくならない。そこで私はどちらを選ぶんだろう。打つかやめるか。難しすぎるね。
読了日:11月27日 著者:中山 七里
七色の毒 刑事犬養隼人 (角川文庫)七色の毒 刑事犬養隼人 (角川文庫)感想
長編と思い込んで読み始めたら、七つの色を絡めた7編の短編集でした。そしてその一つひとつが社会の中の矛盾や闇、目の前に、隣にある悪意をテーマにしていてそれぞれズシンズシンと心に楔を打ち込まれる作品群。淡々と事件を描き関係者を描きどんでん返しの解決に犬養隼人という刑事の力を見る。更にそこに犬養本人の変わっていく姿も重なる。巧みです。見事です。なんか、完全にこの作風に掴まれたかもしれない、そんな一冊でした。娘との交流。この先も変わっていかれるかな。病が心配ですが。
読了日:11月23日 著者:中山 七里
陰陽師 天鼓ノ巻 (文春文庫)陰陽師 天鼓ノ巻 (文春文庫)感想
再読)今回は蝉丸法師に会いたくて手に取る。そしてそこに流れるゆったりとした時の流れにほぅぅ、と息を吐く。このゆるりとゆらりと流れる時の流れが疲れているこころを和らげてくれる。蝉丸法師の盲目となった謂れ、妻の存在は法師が死出の旅路につくまでこのままなのかなぁ。琵琶の音は生で聴いたことがないのだが、聴いてみたいものだと思いつつ音色の世界にゆったりとひたった。
読了日:11月21日 著者:夢枕 獏
切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人 (角川文庫)切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人 (角川文庫)感想
初作家さん)久しぶりに寝る間を惜しんで、先が知りたくてうずうず、という状態。グロテスクで背筋の凍る事件。ジャックを名乗る犯人の犯行声明から臓器移植という医療分野が絡みだし、そして。犯人に少しでも近づき止めようとする二人の刑事のやり取り、推理や言動に惹かれ、どきどきしながらページを捲り続けた。ドナーとレシピエント。コーディネーターと医師。iPS細胞。推進派と慎重派。その先に人の死があるということ。人の善意という形の凶器。さまざまな問題を提示しながら事件はラスト思わぬ形で終わる。人ってわからない。→
読了日:11月17日 著者:中山 七里
霊視刑事夕雨子1 誰かがそこにいる (講談社文庫)霊視刑事夕雨子1 誰かがそこにいる (講談社文庫)感想
ある意味で基本に則って道を外れない刑事もの。そこにちょこっと刺激として霊視が出来てしまう新米刑事さんを入れた感じ。途中のなぞなぞから爆弾を見つける事件に青柳さんっぽいものを感じ、この事件は楽しみました。ただ、本庁と所轄のゴテゴテの対立とかセクハラとか諸々、もう少し何とかならないかなぁ。新米刑事さんのどうにも察しの悪いのもイヤコレスグワカル…(以下自粛)などなど、色々観たり読んだりしている身には困った感じのお話でした。タイトル通りシリーズ物なのね。次巻ではもうちょっと変わっていると良いなぁ、と辛口感想です。
読了日:11月14日 著者:青柳 碧人
つくもがみ笑います (角川文庫)つくもがみ笑います (角川文庫)感想
ふうっと力が抜けた。百年君。そうか。そういうことか。今回は何やら剣呑な始まり方でそこから春夜という十夜の歳は一つ下の男子とその義父阿久徳屋と繋がり、果ては武家とも繋がっての大騒動。付喪神という存在がかなり広く知られて巻き込まれてすったもんだ。その大元が百年君で、そう。そのラストがなんだかとても怖く、でも背筋の伸びる見事な景色を思い浮かべて、そしてほうぅっと力が抜けたのだ。畠中ワールド全開でさらにそれがパワーアップしたみたい。とても面白かった。
読了日:11月07日 著者:畠中 恵
つくもがみ、遊ぼうよ (角川文庫)つくもがみ、遊ぼうよ (角川文庫)感想
読み始めてびっくり。前作よりもおよそ十四五年?経っていて、清次お紅夫婦の子十夜、佐太郎の子市助、鶴屋の子こゆりが中心のお話だった。付喪神たちは子どもの威力に遂に直接会話をするようになり、そして新たに加わった双六の付喪神たちと子ども等で双六勝負をしながら各章が進む。さらに大久屋という札差の大店の子探しが関わり、物語が膨らんでいく。付喪神たちはすっかり子ども等と対等に喋り遊び喧嘩をし。そう。力一杯今を遊んで時に危うい橋も渡り、親子の関係や世間の厳しさまで描かれて、とても魅力あるお話だった。あとがきがまた秀逸。
読了日:11月02日 著者:畠中 恵


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2020年10月の読書 シリーズ物の新刊が主だね

2020年11月22日 12時38分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

恩田さん、常野シリーズ(現時点の)ラスト、「エンド・ゲーム」これを理解する事ってできる人いるのかな。読むたびに違和感を感じ、不安を感じ、混乱する。道標が欲しくなる。

それにしても読めなくなったな。一月で10冊に届かないのが定番になってしまった。集中力が出かけて行ったきり帰ってこないんだよねぇ


10月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2072
ナイス数:557

つくもがみ貸します (角川文庫)つくもがみ貸します (角川文庫)感想
再読)いや、もうほぼ話の流れは忘れてましたので、初読といってもいいかも?古道具屋兼損料屋の出雲屋を営む清次とお紅。そして出雲屋にいる付喪神の面々が織りなす物語。人と妖たちとの距離がきっちりと線引きされていてでもなんだかんだ手を貸し手を借り知恵を出し。謎解きやら物探しやら人探し。問題解決の日常を生きる風景が心地よい。語り手が付喪神の面々なのも面白く、これは初めからホントに気持ちよくこころ楽しいお話だな、と、某若だんなを思い浮かべつつ感じる(なにさま!笑)あと2冊続きがある事を嬉しく思いつつ、次へ。
読了日:10月23日 著者:畠中 恵
マスカレード・ナイト (集英社文庫)マスカレード・ナイト (集英社文庫)感想
最後に鮮やかに謎が解かれていく様が心地よい。珍しく「騙されないぞ?」と思った対象が見事に別件方面の事で、やっぱり騙されました(笑)でもなんとなくこのシリーズのパターンかな?と思ったことは間違いじゃなかったかな?刑事の立場。ホテルマンの立場。要所要所でお互いの立場から交わされる言葉や衝突は毎回肯ける。豪華ホテルのカウントダウンに仮面舞踏会というとても華やかな世界の数日間。楽しませて頂きました。続きってあるのかな?刑事コンビも刑事×コンシェルジュコンビも魅力大なんだけどな。
読了日:10月19日 著者:東野 圭吾
あなたとオムライス 食堂のおばちゃん(8) (ハルキ文庫)あなたとオムライス 食堂のおばちゃん(8) (ハルキ文庫)感想
最後の最後にガツンと…。そこでの一子さんの「後藤さんは良い人生でした」と娘さんを慰めることばが心に染み込んだ。一人暮らしだからと、一人で亡くなったからと、すぐに孤独死とか可哀想とか決めつけちゃいけない。一子さんの語る言葉は後藤さんの姿を映して中身が詰まっていて本当に何というか、とても哀しいがあたたかく心に届く。今回はここに尽きる。そう、思う。リアルな感染症の現実を避けては通れないのは仕方ないの、か、と若干微妙な気分で読んでいたので。
読了日:10月14日 著者:山口恵以子
神話の密室 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫)神話の密室 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫)感想
今回は2つ。初めのお話の異食症って前にもあったなと思いつつ、その衝動を抑えられない対象にギョっとする。アルコール依存でなくてよかった。そしてもう一つのお話。その事件の姿は途中で(手段は分からないけど)もしや?と気が付いた。が、鷹央ちゃんの小鳥に対する態度が今までと違って。彼の能力、というか成長をきちんと認めている?オチがあるわけではないストレートな褒め言葉って初めてのような気がする。この主従…いや、師匠と弟子の関係はまた少し変化したのかな?切なく哀しい出来事の先にまた酔いつぶされるのは定番、ですが(笑)
読了日:10月09日 著者:知念 実希人
居酒屋ぼったくり (11) (アルファポリス文庫)居酒屋ぼったくり (11) (アルファポリス文庫)感想
丸ごと、、、「はいはい。ごちそうさまでした。」な、締めの一冊。分かってはいたけど予想以上に甘かったなぁ。2人の姿は言うに及ばず、その周りの人々も全方向的に。。酒蔵巡りの車で行く新婚旅行っていうのは驚きました。ひねくれ者な私には甘すぎ幸せすぎというラストでしたが、努力の先に幸せはある、という言葉は心に留まります。おふたりさん、お幸せに!そして美味しいごはんを続けて下さいね。
読了日:10月05日 著者:秋川 滝美
エンド・ゲーム 常野物語 (集英社文庫)エンド・ゲーム 常野物語 (集英社文庫)感想
再読)後半、ほぼ終わりになるところまでは「よし、今回はわかって読んでいる」と思うのに、ラストの「終わりの始まりの雨」であっという間に煙に巻かれる。そんなお話。「常野」ではあるのだけれど前2作品とは全く違いうのははっきりと「敵」とみなされる存在があるからか。何とも言えない読後感なのは毎回同じなのだけれど、はっきりと戦うということを描いているからこその、3作目の違和感、なのかと今回思う。ここと、そして前2作品と、それを合わせて絡めて「黒い塔」の先はどうなるのかな。今回のお話は繰り返し読み、印象が変わると実感。
読了日:10月04日 著者:恩田 陸


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2020年9月の読書 

2020年10月15日 15時45分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

友人の感想に触発されて、久しぶりに『常野』の世界へ。改めて、この先を知りたい、と思う。黒い塔の先とか。書いてください恩田さん!(祈)3作目は月をまたいでしまった。

三島屋シリーズを読み返していたものだから、テレビの「未解決の女」がどんどん録画たまってしまった。のは、以前、おちかを波留さんでドラマ化された事があったからby NHK(笑)またやらないかな?珍しくお気に入り原作→ドラマで映像を好きになったんだったのだ。おちかの嫁入りは長く作品を追って来て何というか感慨深いものでした。

未解決の女season2、やっと見終わりましたの本日10月15日〜面白かった!(余談)


9月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2372
ナイス数:533

光の帝国 常野物語 (集英社文庫)光の帝国 常野物語 (集英社文庫)感想
再読)何度も読んでいるが、やはりこの一冊が好きだ。作者あとがきで語られている通りの総力戦。さまざまな形の力が、それぞれどこか穏やかな日常の中に語られる。その先は厳しかったり悲しみに沈んで辛すぎたり怒りに全身が震えるものだったりするのだけれど。「歴史の勉強」で春田記実子が語る言葉「いつも一定数いたのよ。あの人形たちは。別に特殊なものでもなんでもない…ひっそりと当たり前にいたの」が印象に残る。そして集まり始める彼らのお話が、とても、読みたいと、また、願う。いつか書いてくださるのかなぁ。
読了日:09月29日 著者:恩田 陸
蒲公英草紙 常野物語 (集英社文庫)蒲公英草紙 常野物語 (集英社文庫)感想
再読)常野の物語に初めて触れた友人の感想に触発されて、また、ここに、来る。そして今までと同じようにまた、峰子の目を通した槙村の人々の世界にゆったりと浸り笑い穏やかに優しく時を過ごす。その、先の世界を、しばし忘れて。そこに静かに寄り添い通りすぎていく常野の春田家の彼らに思いを寄せ、はるか未来、にゅうせんちゅりぃにそれでもどこかに光はないのか、と苦味を感じながら。願いながら。→
読了日:09月21日 著者:恩田 陸
あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 (角川文庫)あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 (角川文庫)感想
再読)シリーズ1作目から通して読んだら初読と印象が変わる。残念だ。おちかの婚礼自体は本当に嬉しく、瓢箪古堂さんも大好きだからそこはいいの。だけどね。聞き役が変わることが寂しい。最後の1章はその先がけで、やはり今までの空気とは違う物を感じて。兄弟での語りだということもあるが。決して富次郎を拒むわけではなく、おちかの後継として大歓迎しているし今後を楽しみにしている。だけどね。キッパリ離れてしまうのかな?あ、でも勘一さんと連れそうということはつまり不思議を共に背負うことでもあるよね?などと、うだうだ考えている。
読了日:09月17日 著者:宮部 みゆき
夏と言えばBBQ。そして……夏と言えばBBQ。そして……感想
読友さんのレビューにひかれて来てみたら。こういう形での読み物初めて!あっという間に読み終えて、でもガッツリ強く印象づけられた。巧いっ!!隠し方、謎解き、なるほどぉ〜。楽しめた。
読了日:09月17日 著者:ヒデキング
三鬼 三島屋変調百物語四之続 (角川文庫)三鬼 三島屋変調百物語四之続 (角川文庫)感想
再読)次、を知った上で読んだ今回は、「おくらさま」はしみじみと感慨深い。1人が去り1人が加わり、お梅さんの言葉を受け取ったおちかの心がはっきりと動きだしたのはここだったのか。「迷いの旅籠」は私はとにかく苦手で恐ろしく、読む手が止まりそうになりながら何とか乗り越えた。ひだる神さんはくろすけに通じる可愛らしさと切なさがあり、とても好き。そして三鬼。過酷で厳しい「生きる」ということを改めて考える。単純に酷いもと言えず、目を背け見ないフリのなかで重なっていった思いが凝る姿。何と表現するか、言葉を見つけられない。
読了日:09月09日 著者:宮部 みゆき
泣き童子 三島屋変調百物語参之続 (角川文庫)泣き童子 三島屋変調百物語参之続 (角川文庫)感想
再読)おちかが一歩ずつ強くしなやかに変わっていくのが感じられる一冊。表題の物語はとても恐ろしいと同時に、この童子が哀れでならない。また北の山の中の国の話もまた結局は人の思いが凝った形であるのかと思うとゾッとすると同時に、そこを分かった上で立ち向かう村人たちの心のありかに少し救われる。なんだろう。三途の川の彼方と此方を行き来るす彼も含めて、人が望むこと、願うこと、感じることが一つ何かを掛け違うとこんなお話になっていくのかな。こんな登場人物もいたんだっけ、と一読では覚えていない自分の頭にも苦笑しつつ次へ。
読了日:09月03日 著者:宮部 みゆき


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2020年8月の読書 読む順番で変わるもの

2020年09月10日 08時31分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

何がどう、とことばで表現出来ないのだが。

長年、何度も繰り返し読んできた、『いつか猫になる日まで』と『グリーン・レクイエム』『緑幻想』。一冊になったことから初めて続けて読んだ、その読後感が新鮮で、いままでとは違う何かを確かに感じられて驚いた。作品を読む順番から来る違いって、これだけ繰り返し読んでいる作品たちでも起こることなんだ!と、新たなスイッチを手に入れられたのは嬉しい発見でした。

まだ2.3巻読んでないんだよな。いつ読めるかな〜


8月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:3004
ナイス数:506

あんじゅう (新人物ノベルス)あんじゅう (新人物ノベルス)感想
再読)表題でもある「暗獣」にこれまで強く引っ張られて他のお話にあまり目が行っていなかったんだな。今回ももちろんくろすけが愛らしくそして好きでも相容れないお互いの存在、孤独であっても独りではない、という物語はとても切なかったけれど、他の3編の人の業、欲、の恐ろしさに身が竦む。というか、かなり忘れていて我ながら情けない。ラストの偽坊主さんなんてこんなに強烈なのに忘れてたなんて。しかもそうでした。この後、盗賊騒ぎもあったではないか!やはりこの世で1番怖いのは人間、だよ。といつもの如く納得して次に進む。
読了日:08月31日 著者:宮部 みゆき
おそろし (新人物ノベルス)おそろし (新人物ノベルス)感想
再読)第一部完結で振り返り。基本のき。当たり前なんだけれど、おちかと松太郎。要するにここが1番の根っこなんだと再確認。私はどうしても丸千の両親や兄、そして良助も好きになれず、そして三島屋の人々の言動や行動に頷き学び、納得してしまう。何度読んでもそこは変わらないのは融通のなさ、か。 家守の彼との因縁。変わり百物語はここから始まってそしておちかを強くしていく。何度読んでも前のめりで寝不足必須も変わらない。さあ次へ!
読了日:08月26日 著者:宮部 みゆき
いらいら ばいばい (3歳からの感情マネジメント絵本)いらいら ばいばい (3歳からの感情マネジメント絵本)感想
つむぱぱさんのインスタで知って手にする。アンガーマネジメント、コントロール?は言葉は知っていて気にもなっていたけれど、この一冊でなるほど!と私自身も心掛ける事とわかる。絵本はとてもわかりやすく優しいつむぱぱリズムで描かれていて子どもにも読みやすいかな、と。そして監修された専門家の方の最後に纏められた一文は大人が読んで目からウロコ。ああ、おこるってそういうことか!と。子ども時代に知っていたかったな、と思います。娘に渡す一冊。だけど手元に置きたいな(笑)
読了日:08月24日 著者:つむぱぱ
あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 (角川文庫)あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 (角川文庫)感想
しみじみ…本当によかったと感涙幸せに浸った後に登場する、すっかり忘れていた「彼」の登場にに背筋に冷たい汗が流れる。でも言祝ぎを貰えた、そう考えていいんですね?第1話からかなり本格的に怖いお話で、第3話のお話ではついに悪夢を見ちゃうハメに。でも、第二話には切なく哀しいけれども心がふんわりあたたかくもなり、そして後半。おちかさんが決意し覚悟を決めた成り行きは、とても不安になりながらも本当によかったと思いました。彼女が幸せになって欲しい、は読者の私の願いでもあったから。第一期完結。始めから読み直さねば!ですね。
読了日:08月23日 著者:宮部 みゆき
ずかん・じどうしゃ (幼児絵本シリーズ)ずかん・じどうしゃ (幼児絵本シリーズ)感想
だーさんが極ちびくんが来た時のためにと買ってきた(笑)形がきちんと本物に近く描かれてる、図鑑のような絵本。男の子って本当に車というか乗り物が好きなんですね。極ちびくんは喜んでくれるかな?(昨日帰ったばっかりだから今度はいつ会えるかわかんないんですけどー!)
読了日:08月16日 著者:山本 忠敬
営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)感想
図書館本にて既読、再読)単行本で借りて読み、手元に置きたくて文庫発売を待った一冊。怖いんです。小野不由美さん、だし。怖いんだけれどあったかいんです。泣ける、のです。「家」に纏わる怪異。けれどその全てを否定というか祓うのではなく、そこを受け止め引き受けつつ共に生きる、そんな選択肢も提示される物語。こういう形もあるのだと改めて感じいる、そんな一冊。あくまでも営繕屋である尾端の読み解きかたが好きで、そしてその周りの隈田さん、堂原、秦、各氏がまたよい。続編も読みたいが文庫化まで待っているいま、です。
読了日:08月16日 著者:小野 不由美
新井素子SF&ファンタジーコレクション1 いつか猫になる日まで グリーン・レクイエム新井素子SF&ファンタジーコレクション1 いつか猫になる日まで グリーン・レクイエム感想
絶猫からのいつ猫。で、手にしたのはこの本。となると。はい。グリーン・レクイエムも緑幻想も続いて読むことになり、更にそれぞれのあとがき全集とこの本のあとがきと、日下さんのコレクション…。がっつり読んだ!!って感じ。今回のいつ猫は何だか苦しくて困った。なぜだろう。この作品は読むたびに受ける感覚が変わる。それも、極端に。そこから続けてグリーン・レクイエム2作品、は初体験。そしてこちらは逆にとても染み込んでくるものが今までと違う深さで驚いた。いつ猫で何かスイッチが入ってそのまま読んだら何かが変わった、そんな感じ?
読了日:08月10日 著者:新井 素子
絶対猫から動かない絶対猫から動かない感想
帯の一言。「新井素子を好きでいて、よかった。」結局これに尽きるのかも。50代の「いつ猫」だから「絶猫」なんだという素子さんの言葉に頷きながら、それぞれの背負う背景には息が詰まるし反発もしたし涙もする。と、同時に。20代の新米先生ややんちゃな看護師の姿を微笑ましく見つめ、叱咤激励してしまう。そんな風に読みながら、その後ろに今までの素子さんの作品群が見え隠れ。こんな事は初めてなのだがなんて言えばいい?今までの作品群のあれこれを思い浮かべつつ、でもきちんと絶猫の世界を進む。そして三春ちゃん。彼女(よね?)には→
読了日:08月04日 著者:新井 素子

読書メーター


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2020年7月の読書

2020年08月12日 09時49分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

宮部みゆきさんの「魔術はささやく」こんなお話だったっけ?「この世の春」宮部さんの時代物も久しぶり。のめり込んだ。

持っているのにまた買ってしまった!をひさびさにやらかした似鳥さん。だけど、本屋さん話、好きだ。続編出ないかなぁ?とちょこっと思う。難事件〜は改題再販で、あーこれも2冊買い…。続きがでたからまぁ、よし。にしとく、けど?


読んだ本の数:7
読んだページ数:2590
ナイス数:676

ひとめぼれ (文春文庫)ひとめぼれ (文春文庫)感想
紙の本ですよ!)久しぶりのシリーズ最新作で過去の細かいことを忘れてしまっておりまして。ごめんなさい。最初のお話はとにかく???の連続。前作までを読み直さないとダメかなぁ、な気分です。今回全てが誰かしらの婚礼に関わるお話で、そこに絡む謎と謎に伴う婚礼、だったけどこういう作品でしたっけ?やっぱり前の細々を読み直す必要があるのかなぁ。お寿ずと赤子の衝撃からこっち、そこに引きずられていてどうも私はお話全体を完全には受け入れられていなかったみたいです。それにしても吉五郎。なんとも苦いですね。どうなるのかな?うーん。
読了日:07月23日 著者:畠中 恵
難事件カフェ2 焙煎推理 (光文社文庫)難事件カフェ2 焙煎推理 (光文社文庫)感想
各章の前に挿入される人物から見た喫茶プリエールの風景、その人の心情がかなり苦手でイヤだなぁ、と思っていたら、最後の章でなーるほどね、となりました。直ちゃんが持ち込んで兄弟を巻き込んで難事件を解決するスタイルはそのまんま、それぞれ苦いし怖いし面白かった。でも今回1番のポイントは弟であり優秀で将来を期待されたキャリア組の警部であった智がなぜ警察を辞めたのかが分かったこと。そういうことか、と思ったと同時に某走れない泥棒さんを思い出してしまった(素子さん〜)圧力とかじゃなくて良くないけど良かった。続編希望
読了日:07月18日 著者:似鳥 鶏
難事件カフェ (光文社文庫 に 22-4)難事件カフェ (光文社文庫 に 22-4)感想
再読)旧装版?で読んでいる。似鳥作品初の新装版なのだそう。ならば引っかかっても仕方ないか(^^;)という訳で思いがけず再読コースですが、素直に面白い。父を継いで喫茶店を営む兄の所に警官だった弟が突然警察を辞めて帰ってきて兄弟営業になる喫茶プリエール。そこに弟の後輩警官、直ちゃんがあれこれ難事件を持ち込んでくることで転がる物語。短編連作で読んでいき最後に「ええ!?」となる。なんでこうなってしまうかなぁ、、と悲しくて悔しい。続きはないのかな?と初読時に思っていたから、今回続編が発売されていてそこは嬉しい。
読了日:07月15日 著者:似鳥 鶏
レジまでの推理: 本屋さんの名探偵 (光文社文庫)レジまでの推理: 本屋さんの名探偵 (光文社文庫)感想
再読)そういえば私は本屋さんはおろか図書館の司書さんにも本の質問が出来ない臆病者、です。なんて出だしはどーかな?似鳥さんのあとがきを読んですぐ感想を書こうとするとこういうことになります(影響受け過ぎ!)仕掛けが分かっている上で(読みながら思い出しました)読んでも楽しくて元気を貰えてもっと本屋さんが好きになって、そしてとても悲しくて苦い思いをする作品。本は大好き。だけど本屋さんも大好き。そういう一ノ瀬さんの言葉に激しく頷く。飽きずに何時間も本屋さんに居られる。そして目にした一冊から新たな世界を開く。そんな→
読了日:07月11日 著者:似鳥 鶏
魔術はささやく (新潮文庫)魔術はささやく (新潮文庫)感想
再読)初読はいつだったのか。読メがまだない頃ですね。少なくとも参加はしていなかった。私の宮部作品の最初が「模倣犯」だったらしいことも今回過去をひっくり返していて知りました(笑)始めからある意味仕掛けは分かる。時代的なものもあるから今初めて読むと古い、と感じる人もいるかな。でも。とにかく巧みでそして最後まで気を抜けず、しかもラストはそこに落とすんですか…と、何ともやり切れない、割り切れない、単純に良くはない締め方に、宮部みゆきの現代物だ、という感想を強く抱く。守の周りの人たちが家族含めて好きです。
読了日:07月09日 著者:宮部 みゆき
この世の春(下) (新潮文庫)この世の春(下) (新潮文庫)感想
なんてことだ。最後まで気を抜けず、そして人の業に背筋がゾッとして打ちのめされる。藩主の座というのはそこまで手を汚し魂を汚しても望みたいものであるのか。蓋をされ先を明るく照らさねばならぬ、それはわかるけど分からない。半十郎の悔しさに心が沿う。考えてみれば全体を通して根底に残酷で暗く冷たく恐ろしいものがある。これ程の、時として嫌悪感に逃げ出したくなるような流れの中、それでもこの世に春は来るのだ。鹿が、生き物が帰ってくるのだ。多重人格という病を時代小説に組み込んで、単純なお家騒動ではなく謎解きに絡め、更に→
読了日:07月06日 著者:宮部 みゆき
この世の春(中) (新潮文庫)この世の春(中) (新潮文庫)感想
何というか、息継ぎする場所が見当たらない怒涛の勢い。この病をこの時代に持ってきたことで上巻はとても驚いたのだけれど、更にこの時代ならではのことごとが絡み合い畳み掛けるように起こって翻弄される。押込の元藩主、重興の中にある真実を明らかにし彼を守り救う為に、それぞれの立場から人々が動き出す。それが、血で血を洗うことになるのか?なんだか上手く言葉にできない。今はただ、先を知りたい。この物語の末を見届けたい。その思いが強烈過ぎる。下巻へ!
読了日:07月01日 著者:宮部 みゆき


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2020年6月の読書

2020年07月06日 15時21分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

あれま。最近にしては冊数よくいきました。ぶたぶたさんのおかげかな。

再読コースを突き進んだあとは、シリーズ物の新刊コースを進み、そして長く積んであった宮部みゆきさんの時代物へ。上巻は単純な驚きの連続で駆け抜けていて勿体ない気も。(←読み終えている今の感覚)


6月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3584
ナイス数:649

この世の春(上) (新潮文庫)この世の春(上) (新潮文庫)感想
始めはお家騒動のお話、と思い、読み進むうちにあちら側の世界が絡む方向なんだ、ほぉ〜、となり、それがガラリと変わる後半最後に驚く。上巻の章題はなんとも不穏なものばかりでありながら、でもそこに生きる一人一人が魅力的で惹きつけられる人たちばかりで堪らなく面白い。主役脇役変わりなくこの先が気になって止まらない。謎の大元はもうこれだけ?あっちは?こちらは?その裏側は一体どうなって何が見えてくるの?予想できない展開で完全に翻弄させている。中巻に急ぐ!!
読了日:06月28日 著者:宮部 みゆき
居酒屋ぼったくり (10) (アルファポリス文庫)居酒屋ぼったくり (10) (アルファポリス文庫)感想
一気読み。白滝と牛肉、並べて入れたらお肉が硬くなる、は誤解だったんですか!?←そこ?/笑。甘々カップルはようやく具体的に結婚に向かい話が進み、ぼったくりは2ヶ月の休業へ。この巻でゴールインかと思ったらまだでした。ぼったくりの建物を作った大工さんのお話にはじんわりと胸を打たれます。ラストの馨ちゃんの自転車騒動はひとりになる、ということを実感すると同時に寂しさを胸に秘める姉妹がとてもステキに思う。そいえば私も割下というものを知ったのは大人になってから。焼かないけれど母はお砂糖、お酒、お醤油だけのすき焼きです。
読了日:06月23日 著者:秋川滝美
居酒屋ぼったくり〈9〉 (アルファポリス文庫)居酒屋ぼったくり〈9〉 (アルファポリス文庫)感想
初めの頃よりも美味しいお料理という存在感が薄くなってきてると感じる。その分、ぼったくり姉妹と訪れる人々の中に深く入っていく、ということか。「お助け栗きんとん」は切なかった。その前のお話からの流れも含めて。しっかり者のお兄ちゃんとお母さんの関係は我が身を振り返ってイタイ。そして甘々ラブストーリー方面はアキさんとリョウくんのお話のウメさんグッジョブ!です(笑)あっちもこっちも幸せ、ですね。
読了日:06月21日 著者:秋川 滝美
出張料理人ぶたぶた (光文社文庫)出張料理人ぶたぶた (光文社文庫)感想
なんだか、今までぶたぶたさんがやってきたお仕事の集大成というかそれを合わせたような感じだな、と思ったら。そーか。あとがきで理解。うんうん。ベビーシッターもハウスキーパーも。そしてお料理は間違いなく万国博覧会で何でもOK!嬉しくなってしまった。そして。誰かにねだって作ってもらう。誰かにきれいにしてもらう。そういう事。確かにもう永らくないなぁ。嬉しいだろうなぁ。とも気付いてしまった。今のこの現実と対しながら編み出された一冊。これはまさしくぶたぶたさんで、そして私の望むものでした。感謝!!
読了日:06月18日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたさん (光文社文庫)ぶたぶたさん (光文社文庫)感想
再読)山崎ぶたぶた。桜色のバレーボール大のぬいぐるみ。素敵な奥様とかわいい娘が2人。ショートショートともとれる作品が連なる一冊のラストのお話にハッとする。そうか。東日本大震災の年に発売されたものだったんだ。初読では気付かなかった。「僕を憶えてくれる人のことは、忘れません」僕は本当は、忘れられやすい存在だから。それは、みんなおなじ。。。キツいよ。直接ズシンと心に来る。祈りにもつながる言葉。でもあくまでもエンタメ。あの時も今も。1番欲しいエンターテインメント。短編集であることにも意味を感じる。考え過ぎてる?
読了日:06月17日 著者:矢崎 存美
キッチンぶたぶた (光文社文庫)キッチンぶたぶた (光文社文庫)感想
再読)これは3回目。前回は「プリンのキゲン」の朗読会の話題から読んだんだな。ぶたぶたさんの洋食屋さんは定番のように思っていたけれど、意外にもここで初めて書かれたんですね。「初めてのお一人様」は何だかみらいへの希望が見えてとても好き。「鼻が臭い」はタイトルがあまりにも衝撃的で!「プリンのキゲン」そういえば朗読会は発音どうしたんだろう?「初めてのバイト」はぶたぶたさんの奥さまが会話に登場する貴重なお話?そういえば確実にお料理は美味しい描写なのに飯テロ本の印象がないのは不思議だな。他のテーマが気になるから、か。
読了日:06月16日 著者:矢崎 存美
再びのぶたぶた (光文社文庫)再びのぶたぶた (光文社文庫)感想
再読)なによりも「桜色七日」その先を知っている上で、その七日間を改めて描いてもらうと、信江さんの心情が身にしみて。優しく美しく、そしてとても哀しくもあるぶたぶたさん独特の世界が広がる。改めて胸を打たれた。「再開の夏」も「隣の女」もとっても楽しい。さらに「小さなストーカー」はなんかもうっ!!かわいいっ!!ってぶたぶたさんではなくて次女ちゃんが。なんだか健気だしでも子どもらしいし。抱きしめたくなりました(父親含めて…笑)
読了日:06月14日 著者:矢崎 存美
訪問者ぶたぶた (光文社文庫)訪問者ぶたぶた (光文社文庫)感想
再読)ぐるりっと一周回ってああ。東京で勤めていた頃の話もするのかな?なんて思ったり。それぞれのお話は独立していて、そして時間軸も違っているなかで、こっそりこんな仕掛けもある一冊になってたんだなぁ。楽しい。とにかくぶたぶたさんの世界にいるときはイライラも負の方向のドキドキも感じずにいられる。精神のメンテナンスに最適な世界。会いたいなぁ、ぶたぶたさん!
読了日:06月13日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたと秘密のアップルパイ (光文社文庫)ぶたぶたと秘密のアップルパイ (光文社文庫)感想
再読)会員制の喫茶店にいるぶたぶたさん。訪れる人たちはオーナーの謎かけも一因なのか、人に言えない秘密を持つ。秘密は抱え込む時間が長いほど本人を苦しめる。苦しく人生を狂わせてしまうような秘密から、青春の1ページのような秘密まで、ぶたぶたさんは知らないうちに受け止めて次に一歩進む手掛かりを授ける役回りになるんだな。この一冊は根底がかなり重い。重いけれど甘い。苦いけれどサクッと口当たりよくほどけていく。それぞれがそれぞれの場所で元気でいられるように。そしてぶたぶたさんも元気でいられるように。そんなことを思う。
読了日:06月11日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたのいる場所 (光文社文庫)ぶたぶたのいる場所 (光文社文庫)感想
再読)この頃のぶたぶたさんは再読していないんだな。覚えているけどうろ覚えで新鮮に世界に入り込める。ホテルのバトラーなぶたぶたさん。お客様はもちろんスタッフも公には「居ない人」として対応してるのがちょっと寂しい。が、通したテーマである舞台オセロー。ラストのお話ではそれまでの登場人物たちが出てくるのも楽しいし、そして何よりも。いま、観劇が出来ない状況の中でぶたぶた@イアーゴーの前振りから客席を舞台上の世界に引き込んでいく、引き込まれていくあの感覚を味わうことができて凄く嬉しかった。またあの感覚を味わえるのは→
読了日:06月09日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたの食卓 (光文社文庫)ぶたぶたの食卓 (光文社文庫)感想
再読)前回同様、ぶたぶたさんの「ぼくは変わらないままにしておく」が心にズシン、と響く。そして今回はラストのお話「最後の夏休み」これが衝撃だった。ああ、ここで山崎家のことが一度、こんなにはっきりと語られていたんだ。最新作のシェアハウスはそこに更に大人の視線が加わっているのだ、と確認し、一筋縄では行かない生き方を山崎家は家族ぐるみでしてきているのだな、と改めて考える。もっと読み込めば更に深く思うところがあると感じる、他のぶたぶたさんシリーズとは少しだけ違う感触を得ていま再読したことを良かったと思う。また読む。
読了日:06月07日 著者:矢崎 存美
461個の弁当は、親父と息子の男の約束。 (マガジンハウス文庫 わ 3-1)461個の弁当は、親父と息子の男の約束。 (マガジンハウス文庫 わ 3-1)感想
ぶわぁ〜〜っと一気読み。シングルファザーである作者と息子さんの男の約束、がステキだな、と思う。初期の失敗やどんどん腕の上がるおかず内容、詰め方は男の人ならではの凝り性も含めて楽しい。もう20年以上お弁当作ってる私には惰性マンネリ気分に耳にイタイこともあるな。刺激にはとてもなりました。そしてこれは主婦業初心者の娘に渡すのが一番だな、と。だんなさんにお弁当使ってるし。ところで曲げわっぱのお弁当箱。手入れが大変そうで手が出ないんですけどどうなんだろう?
読了日:06月02日 著者:渡辺俊美
黒猫の小夜曲 (光文社文庫)黒猫の小夜曲 (光文社文庫)感想
再読)クロがレオのように「人間」を理解して受け入れてていく様子。絡まり合う謎と残酷な現実。優しい気持ちとぞっとする事件と。このシリーズはなんだか面白い構図だな、と今回感じる。お互いを思いやる心。それが中心に揺るがずに座っているからか、残酷さに顔を背けつつもとても穏やかに読める。ラストの別れは初めから絶対のもので、けれどもこれからもきっとつながっていられる、と信じられるのも嬉しい。レオとの友情もこれからまた深まるかな。
読了日:06月01日 著者:知念 実希人

読書メーター

コメント (2)
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2020年5月の読書

2020年06月14日 08時57分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

サイン本は書店さんの買い取りだと聞いたのはいつだっけ?

その後、思いがけず近所の書店で目にした知念さんの新刊サイン本。

普段は文庫になるまで待つところを勢いで購入して暫く積んであって、、自粛期間で外では読む機会ないな、と開いたら。初版ではなく第9刷!!!

人気作家さんって凄いな。高速サインはSNSで拝見してたけど、まさかこんなに刷を重ねてもサイン本作られるのですね。


5月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2505
ナイス数:724

優しい死神の飼い方 (光文社文庫)優しい死神の飼い方 (光文社文庫)感想
再読)今回はラストの文章が心に残る。「『死』を意識せず、ただ漫然と与えられた時間を消費し続けてきた者達…」死神と名乗り人間の激しい未練を断ち切るために犬として降りてきたレオ。1人ずつの未練を解決しながら大きな一つの事件も解決し、魂を天に送る。今回の再読は今この世界の状況が重なって、最後の一文がいつもよりも実感を伴って身にしみた。いま、死、は、思いのほか、身近にある。年齢に関わらず。だから、だろう。だからこそのレオの言葉。が、日頃意識せずに生きるのも、人、だよな。支離滅裂。優しい気持ちは変わらず持つ。
読了日:05月25日 著者:知念 実希人
ムゲンのi(下)ムゲンのi(下)感想
上巻で感じた居心地の悪さや違和感が下巻に更に加速していく。登場人物たちの主人公からの目線、会話内容、イロイロなんだかんだがズレていき、ん?と気がついた所から畳み掛けるように謎解きからラストに突入。一気に駆け上がって光の中へ。現実の酷い事件と夢の中のそれと。解決策はなかなかファンタジーで美しく、そこを受け入れるか否かで印象は変わるだろうなぁ。そうか、これはレオくんの世界と共通するんだ、と気付いたのは後半になってからでした。胸の中にほっこりとあたたかさの広がるラスト。私は結構受け容れられた。
読了日:05月21日 著者:知念 実希人
ムゲンのi(上)ムゲンのi(上)感想
「イレス」「ユタ」「ククル」いつもの知念先生ワールドと思って読み始め、予想外の展開になって、その進行にかなり戸惑う。医療ミステリーというよりも力一杯ファンタジーワールドな展開?なんだこれ?第一章はそんなこんなで戸惑いだらけだったのだが、その終盤から、あれ?現実の事件が過去も現在も共に絡みだして。なんだか初めて読むミステリーの形?第二章は進み方に馴染んで一気に読んだ。残酷でもあり背筋が寒くなるけれど何となくこの先が見えてきた?引っかかることが多すぎる。気になる。すぐに下巻へ!
読了日:05月19日 著者:知念 実希人
浪漫ティック・雪 水樹和佳子ベスト自選傑作集 (ビームコミックス)浪漫ティック・雪 水樹和佳子ベスト自選傑作集 (ビームコミックス)感想
今はお花屋さんであることを偶然SNSで知ったのはいつだったっけ。水樹和佳せんせらしいなぁ、と恐れ多くも思ったんだけど、この一冊はそんな訳で先生のつぶやきで知りました。それから積んで何年(^^;)「樹魔」「伝説」一番惹きつけられるのはコミックス版も大切に持っているこの上記2作品。辛いんだなぁ。切ないんだなぁ。確実に、涙。そして表題作含め初読の作品は、そういえば私は水樹せんせのストレートなラブストーリーって読んだ記憶があまりないな、でも好きだけじゃない何か、自然の中に描かれる世界がとても好きだな、でした→
読了日:05月16日 著者:水樹 和佳子
100億人のヨリコさん (光文社文庫)100億人のヨリコさん (光文社文庫)感想
なんて言ったらいいのかなぁ。初めはホラー?スプラッタ!?選本間違えた!?と半泣き。が、進むにつれてゲテモノ混乱混沌破茶滅茶支離滅裂スッタモンダの果てに悟り大団円、、です、か?単純にいうと、、よく、わかんない…世界でした。今の現実での状況に全く似てないし違うんだけれど一瞬重なるような気分になる事もあってうーむ。よくわかんないです。
読了日:05月14日 著者:似鳥 鶏
不穏な眠り (文春文庫)不穏な眠り (文春文庫)感想
今回は短編4つ。であることにまずはほっとする。始めは簡単な依頼のはずが、気付けば病院のベッドと警察署に身を置く安定の(!?)パターン。あ、そうじゃない時は本屋さん店長の私事に振り回されるのもまたすっかりお約束。今回はその店長さん絡みのものも。すっきりしない、どんより気分、悲しい、痛い、理不尽…。更にまた一つ、ご縁が切れる。この切れてしまうのも辛い。何だけれども面白くもある。なんというかシリーズを全て一気に読み通すのは、私にはなかなかハードでありました。それでも読んだ。葉村晶。この探偵さんの魅力は魔力ですね
読了日:05月07日 著者:若竹 七海
錆びた滑車 (文春文庫)錆びた滑車 (文春文庫)感想
タイトルの意味に気がついた時、それまでの諸々の不幸に覆いかぶさるように哀しくなった。葉村晶の周りは本人も含めてなんでこんなに辛い境遇が重なるんだ?加えて狂気。読み進めつつ途中何度もやりきれなくなり、晶のたまに聞こえて来る心の声にクスリっと笑わせられる以外は今回あまりほっと出来るキャラクターも見当たらず、息が詰まり苦しかった。なんだか縁というものも悉く切れていくんだなぁ。キツい、です。事務所に転がり込んでこの先。知りたいような知りたくないような複雑な気持ち。
読了日:05月03日 著者:若竹 七海

読書メーター


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2020年4月の読書

2020年05月06日 16時34分30秒 | ★★★毎月の読書まとめ

おうちで過ごそう月間。

20日間休みになって、月初めに娘家族が引越して、自分時間はたっぷりとあったはずなのに、読めなかったなぁ。


4月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2552
ナイス数:695

静かな炎天 (文春文庫)静かな炎天 (文春文庫)感想
今回は短編。表題作はテレビで映像先行で知っているものでした。が、文章だと違う意味でドキドキして面白かった。体力ないし身体ボロボロだし、な葉村晶だけど、なんだかんだ、ほんっと優秀な探偵さん。今回が一番すんなりと世界に入れて楽しめたのはおそらく「毒」ハードな場面が今までで一番控えめだったからかな。文句なく面白い!さりげなく繋がる部分も好き。たくみだなぁ、とも思う。このシリーズで初めて素直に気に入った一冊、です。
読了日:04月28日 著者:若竹 七海
さよならの手口 (文春文庫)さよならの手口 (文春文庫)感想
あとがきで知ったが、前作から13年も経って出た新作、だったのですね。その間に葉村晶の周りも激変したようで。。我ながら結構ショックなのは長谷川探偵調査所が閉じてしまっていたこと。そして晶の周りに友人がいないこと。(みのりさんはどうしているのかなぁ?)そんな中であのうさぎのライトが健在だったことと光浦功がまだ繋がっていたことが妙にほっとして嬉しい。探偵業の方は相変わらずの満身創痍と気持ちの沈む酷い事件で後味は苦い。複数の事件が絡まるのもなかなか読み手も疲れる。これが葉村晶シリーズなのかな?ファイト!さぁ次へ。
読了日:04月24日 著者:若竹 七海
悪いうさぎ (文春文庫)悪いうさぎ (文春文庫)感想
なんて後味の悪い…。読み進むにつれてその先にあるものが見えてきて胸が悪くなる。そんなこと、、、間違いであって欲しかった。ましてその中の1人は。地獄。今回は長編。このシリーズでは初ってことでいいのかな?なんだか家庭に闇を抱える人が多いな、と感じつつ、葉村晶の様々抱え込み過ぎな日々にこちらまでめまいがする。ラスト。わずかな光さえあれば、わたしは生きていける。その言葉が辛かった。みのりが迷いの森(!)から帰って来たことはほっとする。
読了日:04月18日 著者:若竹 七海
NHKテキストきょうの料理 2020年 04 月号 [雑誌]NHKテキストきょうの料理 2020年 04 月号 [雑誌]感想
下の子家族が独立するにあたって、1番の心配が毎日のごはん。極ちびくんのもの以外、ほぼ私が作ってしまっていたから娘は1歳児の母親なのに料理初心者…。で、遠い昔私がずっと買っていたこの1冊を年間購読することにしました。ついでに2人暮らし忘れきってる私も一緒に。今日5月号が届いて4月号を開くという始末ですが、隙間コラムも含めて読み物としても楽しい。初心に帰れるというか?栗原さんのプリンをこの土日で作ろうかな?なんて思います←お菓子かぃ!!キャベツ料理も楽しそう。
読了日:04月17日 著者:
ダ・ヴィンチ 2020年5月号ダ・ヴィンチ 2020年5月号感想
新井素子インタビュー目当て。ほんと!これはとても良い記事です。実はまだ「絶ねこ」読んでない。二段組みなのもSNSで知った。手元にはあるけど開いてもいないんです。気持ちが折れてたんで。でもでも。この記事で元気出た!!本当に「いつ猫」の50代版。物凄く楽しみです。依頼してくださった編集者さんに感謝。受けて楽しんで書いてくれる素子さんにも大感謝!いつかまたサイン会に出かけられることを糧におうち生活を楽しもう、と思います。
読了日:04月13日 著者:
ぼくらの七日間戦争 「ぼくら」シリーズ (角川文庫)ぼくらの七日間戦争 「ぼくら」シリーズ (角川文庫)感想
初作家さん)んー。なんでしょうね。なかなかキビシイ読書になりました。こんな時代のお話だったのか!ってところから始まって親たちの言動、学校側の態度…諸々つまるところ大人たちの言い分に引っかかって気分悪くなって。かといって子供達の言葉にも引っかからない訳でもない。というか。でも子どもの言い分はよくわかるんだけれども。ラストは気持ちいいですね。夏の始めの打ち上げ花火。ぱぁ〜〜っと散って何かをそれぞれの心に残す。うん。それでいいのかもしれないですね。
読了日:04月13日 著者:宗田 理
いまさら翼といわれても (角川文庫)いまさら翼といわれても (角川文庫)感想
そうでした。米澤さんの文体はこんな感じでしたっけ。古典部のメンバーはこんな人たちでしたね。思い出しながら読む久しぶりの古典部シリーズ。シリーズ1冊目から読むのが私的には正解だったかなぁ?と思いつつ読み進めるとそこはそこ。薄い記憶でもきっちり楽しめました。表題作のラストが沁みる。千反田さんの今までの生き方。この先。ホータローの彼女への思い。高校生だなぁと感じながら同時に懐かしくなりました。他の章も4人の個性が発揮されて楽しい。で、ホータローのお姉さま。今回も鋭く的確でほんっとほんの少しの登場なのに好きです。
読了日:04月11日 著者:米澤 穂信
NO.6 beyond〔ナンバーシックス・ビヨンド〕 (講談社文庫)NO.6 beyond〔ナンバーシックス・ビヨンド〕 (講談社文庫)感想
図書館本)ちょっと待った!最後にあるのは希望ではなかったの?読み終わってとんでも無く過酷なお話である事に完全に呑まれる。イヌカシのお話はほのぼの笑えたのに。紫苑とネズミは……。不穏。不安。過酷。最後の章「ネズミの日々」のラスト。もしかしてこいつが彼の父親?(認めたくないなぁ)な男が残した一言。「人間は変わるよ。…中略…国家の中枢に立てば、人は必ず変わるのだ。……」この言葉があさのさんの別のシリーズに重なって鋭く突き刺さってきた。紫苑とネズミ。そう、なるの?なってしまうの?辛すぎる気持ちのまま本を閉じる。
読了日:04月05日 著者:あさの あつこ
NO.6〔ナンバーシックス〕♯9 (講談社文庫)NO.6〔ナンバーシックス〕♯9 (講談社文庫)感想
図書館本)矯正施設から脱出した紫苑とネズミ、それを手助けしたイヌカシと力河は重症のネズミを救う為に塀の内側に入る。そこからの流れはあっという間で、No.6はあれよあれよと言う間に崩壊していった感が強い。作り物の平和は無理があり過ぎていたのか。一連の騒動はほんのきっかけに過ぎなかったのだろうな。結局私は最後まで紫苑がよく分からなかった。ネズミの「怖い」という言葉通り、巻を重ねる毎に分からなくなっていったように思う。そういう点ではイヌカシは好きだな。そのストレートな反応がとても可愛い(なんて言ったら殺されそ→
読了日:04月01日 著者:あさの あつこ

読書メーター


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2020年3月の読書 No.6の世界に引き込まれつつ

2020年04月05日 20時05分49秒 | ★★★毎月の読書まとめ

あさのあつこさんの世界の容赦なさに振り回され引き込まれつつ、

久しぶりのシリーズ物を楽しむ。

そして、芦田愛菜ちゃんの読書量と読書力に感服した一ヶ月。

ネット予約ならば図書館本を利用出来たことに感謝する。

 

3月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:2656
ナイス数:642

NO.6〔ナンバーシックス〕♯8 (講談社文庫)NO.6〔ナンバーシックス〕♯8 (講談社文庫)感想
図書館本)怒涛の如く動き出す世界。沙布との永遠の別れ、ネズミとの葛藤。イヌカシと力河の状況。崩壊していく矯正施設の中で強さを示すのは塀の外の彼ら。そして塀の中、市民たちもまた揺さぶられて激流にのみこまれていく。もうとにかく次に進まないといられない。こちらも激流に身を任せて巻き込まれずに見極められるか?いや、見届けたい。ただそれだけだ。いまは。
読了日:03月29日 著者:あさの あつこ
NO.6〔ナンバーシックス〕♯7 (講談社文庫)NO.6〔ナンバーシックス〕♯7 (講談社文庫)感想
図書館本)矯正施設の最上階を目指して文字通り突き進む紫苑とネズミ。そして塀の外側から手を貸すイヌカシと力河。愛らしい莉莉のお父さんが意外な所でこの企てに関わる人であったのが悲しい。そしてNo.6の人々に襲いかかる恐怖は今の現実と重ね合わせられてちょっと動揺。命があっという間に散っていく。この先に何が待つ?ラストの扉の向こう側は予想通りだったけれど、とにかく今は知る人々の全てのこの先がねずみ達も含めて心配で、不安。紫苑はもしかしてもしかするのか?そこも、不安。
読了日:03月27日 著者:あさの あつこ
まなの本棚まなの本棚感想
図書館本)目次を見た瞬間から「芦田愛菜只者ではない!」と思ったんですが内容が。本読みあるあるな親近感をもつ事柄からこちらが全く感じもしない深い読み込み、さらに古典は日本書紀や古事記、そして現代の人気作家作品までジャンルを問わず読破し、それをきちんと自らの言葉で紹介、感想を表せる語彙力に脱帽。日本語が好きと言い切る彼女のあの演技力の裏側にある厚みを垣間見た感じです。いや、とにかくこれで中学生?参りました。そして日本文学作品、改めて読まないといけないな、とも思わせられました。
読了日:03月23日 著者:芦田 愛菜
NO.6〔ナンバーシックス〕#6 (講談社文庫)NO.6〔ナンバーシックス〕#6 (講談社文庫)感想
図書館本)矯正施設に囚われることで潜り込んだ紫苑とネズミ。過酷という言葉を軽過ぎると感じてしまう程の状態を乗り越えた先に開いた扉は、ネズミの出生の由来とNo.6という都市の成り立ち、隠されてきた暗部を明らかにして紫苑を根っこの先まで揺るがす。前巻で紫苑が何者か戸惑って掴めないと思ったのだけれど、今巻で更にそう感じ、けれども目指す未来と姿をおぼろげに見せてくれた気がした。ネズミに対して決して嘘をつかない。それはイコール自らに、ということでこれを貫いた先に何が待っているのだろう。続きに急ぎたい。
読了日:03月21日 著者:あさの あつこ
NO.6〔ナンバーシックス〕#5 (講談社文庫)NO.6〔ナンバーシックス〕#5 (講談社文庫)感想
図書館本)この世の地獄。それを作り出すのは人間…。裏表紙に書かれたあらすじにビクビクしながら開いた世界はまさしく地獄で、そしてなんだか普通の(?)地獄の方がまだマシな気がするものだった。そして。紫苑とは何者?ラストの心の変容が半端なくそれも一瞬で別人のように変わるのが恐ろしくネズミの怖れを初めて実感を伴って理解できる気がする。壁の内と外。それぞれの人たちの想いを胸に次へ!
読了日:03月19日 著者:あさの あつこ
うちのカレー 食堂のおばちゃん(7) (ハルキ文庫)うちのカレー 食堂のおばちゃん(7) (ハルキ文庫)感想
相変わらず美味しくてあったかいはじめ食堂。すっかり料理人が板についた万里くんの調理師免許試験があったりおふくろの味談義があったり。世事も折り込みつつ重くならずでもきっちりと心に収まるエピソードが綴られる。メイさんと中条先生の和解が心に残ります。また自動車免許問題もその答えにうなずくものでした。そういえば、ドライカレー。私は子どもの頃からひき肉を炒めて作るのがドライカレーでした。学生時代ご飯と炒めたカレー味のチャーハンの形で出てきたときには驚きましたっけ。それぞれの家庭の味。母の味で私もいま作っています。
読了日:03月17日 著者:山口恵以子
こすずめとゆきこすずめとゆき感想
図書館本)読友さんの感想に惹かれて。深夜、不思議な音で目を覚まして初めて見る雪に新鮮な驚きを示すこすずめ。疲れていながらも温かく我が子を包み話を聞くおかあさん。翌日を思って大変だと考える大人と素直に楽しみだと思う子どもを優しく語る作品。 黒井健さんは昔から大好き!今回もその持ち味が更にこのお話をふんわりと包み込んでいた。とても素敵な一冊。手元に置いてもいいなぁ。雪のしんしんと降るあの音を思い浮かべながら。
読了日:03月14日 著者:黒井 健
NO.6[ナンバーシックス]#4 (講談社文庫)NO.6[ナンバーシックス]#4 (講談社文庫)感想
図書館本)りっぱに生きた。そう言い切れる生き方って何だろう。物語は激しく厳しく動き出す。でもまだ、ほんの入口。紫苑とはいったい何者なのか。ネズミとは何者なのか。分からないことが解かれることを怖く感じつつ、一方ではそんなことはどうでもよくて、この子たちをどうか無事生き延びさせて。そう祈りながら読んでいる。生と死の物語。甘いものはどこにもなく、その描写に胸が悪くなりそうになりながら。生きるって事はこういう事だ、と突きつけられつつ。それを真正面から受け止めてその先を見せてほしい。更に先に希望があることを祈って。
読了日:03月13日 著者:あさの あつこ
PRAY FOR JAPAN ‐3.11世界中が祈りはじめた日‐PRAY FOR JAPAN ‐3.11世界中が祈りはじめた日‐感想
再読)今日、という日に。今年は特に改めて強く響く言葉がある。思い出そうよこの時を。泣きながら。でもつながったこの瞬間を。辛い過去がけれども今を見つめている。今のこの世の中を。なんだかそんな気分になった今年のこの、数珠つなぎのことばたち、でした。祈りと共に。
読了日:03月11日 著者:
NO.6 [ナンバーシックス] ♯3 (講談社文庫)NO.6 [ナンバーシックス] ♯3 (講談社文庫)感想
図書館本)徐々に剥がされるNo.6という都市の裏側。一枚剥がれる毎に不安感、恐怖心が募る。沙布はいったいどうなってしまった?嫌な想像しか出来なくて息苦しくなってくる。まさか、まさか、、ね?中途半端とはいえこういう世界を色々読んできた身としてはたまらない。あさのさん…そんなことする?まさか。ね?はずれて欲しい。このとても嫌な想像……。そして動きだした紫苑とネズミ、西ブロックの面々はどうなるのか。No.6の彼らは?心情を深く描くために足を止めた形のこの一冊。次に進む。すぐ、進む。図書館本、届いていてよかった!
読了日:03月10日 著者:あさの あつこ
NO.6  〔ナンバーシックス〕  ♯2 (講談社文庫)NO.6 〔ナンバーシックス〕 ♯2 (講談社文庫)感想
図書館本)壁の内と外。愛と憎しみ。敵と味方。紫苑とネズミの関係が少しずつ変わる。その変化が今後どんな影響を2人にもたらすのだろう。第3の道を2人は見つけ出すことは出来るのだろうか。登場人物が少しずつ増え、No.6の実情、裏側もほんの少し現れだし、この先に不安を抱えながら次に進む。希望…は、あるのか?
読了日:03月08日 著者:あさの あつこ
七丁目まで空が象色 (文春文庫)七丁目まで空が象色 (文春文庫)感想
久しぶりのシリーズ新刊。5作目。待っていたので嬉しい。楓ヶ丘動物園の面々は相変わらずの行動力と破壊力+推理力と情報収集能力?でお見事!象さんどうなるか!!と思いましたがラストはほっとできてよかったです。にしても。中国マフィアまで絡む事件に遭遇するってほんと、ハンパないトラブルメーカー集団(笑)いつでもどこでも動物第一で行動する彼らをますます好きになりました。これも始めから読み直さないとなぁ。今回まさかの2号くんとか事件の確信部分の彼女(彼?)など新キャラも登場してますから続きをとっても希望です
読了日:03月05日 著者:似鳥 鶏
巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)感想
11年ぶりの新刊、とのことで。待ったなぁ〜〜!「冬」はタイトルには無いけれど季節はちゃんと冬でした。雰囲気が優しくなっていると思ったのは気のせい?それとも主人公2人が着実に小市民に向けて進んでいるってことでしょうか。身近な生活の中の謎。スウィーツを絡めて進むお話は今までになくホッとして美味しそうで。で、やっぱりシリーズ最初から読み直さないと忘れてることも多そうだなと所々気付かされつつ読み終えました。揚げパンエピソードが一番好き。小山内さんが可愛くて小鳩くんの対応や、よし。あ、こんな所も小市民に近づいたかな
読了日:03月02日 著者:米澤 穂信

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2020年2月の読書

2020年03月13日 15時04分48秒 | ★★★毎月の読書まとめ
シリーズ物の最新刊が多かったかな。
初作家さんも衝撃を受ける作品だった。
 
生きる、ということ。
どんな時も前を向く、ということ。
今年になってそんな作品との出会いが多い気もする。
 
 
読んだ本の数:10
読んだページ数:2268
ナイス数:699

東京お遍路ゆる散歩東京お遍路ゆる散歩感想
図書館本)以前読友さんにご府内八十八ヶ所巡りがあると教わって。とても素敵なイラストと共に全てのお寺さんの御朱印も載った一冊。これは。手元におきたい本ですね。図書館に返却したら巡るガイド本の役にならない〜(笑)ということで、細やか夢である「ゆるゆるできる時」を楽しみに購入しようと思っています。
読了日:02月27日 著者:松尾 たいこ
ゆうじょこうゆうじょこう感想
図書館本/初作家さん)この世界を描く物語は「花宵道中」以来。読友さんの感想に惹かれて手にしてみた。主人公であるイチの真っ直ぐな考え方とたどたどしくも素朴で正直な日記に惹かれる。東雲さんの花魁としての矜恃、冷たさと温かさにも惹かれる。鐡子さんの教える立場となった中で遊女の立場にきっちり寄り添う姿にも。読み進むと思いがけない方向に物語は展開するが、この時代の残酷さが身にしみ、同時に福澤諭吉の言葉に衝撃と幻滅を感じてしまった。この先も決して楽な筈はない。が、自ら選んだ道をイチは真っ直ぐに進むのだろう。幸あれ。
読了日:02月25日 著者:村田 喜代子
木の実とふねのものがたり―The story of the seed and木の実とふねのものがたり―The story of the seed and感想
絵本の原画展に遭遇して思わず購入。ちょっと不思議でどこかで出会ったこともあるような世界のお話。絵が優しい。そして英文も載っていてラストには楽譜もついていた。歌があるみたい?です。極ちびくんにはちょっと早いかな。いつか一緒に読めたらいいね。ということでママに渡します。
読了日:02月24日 著者:小林由季
雲の果 (光文社時代小説文庫)雲の果 (光文社時代小説文庫)感想
弥勒シリーズ8作目)はぁぁぁぁ。深い深い感慨を伴って息を吐く。今回は中心の3人の背景やこの先、というよりは今この時に起こった事件をストレートに追うお話。冒頭で遠野屋の番頭喜之助が逝っていたことが「弥勒の月」からの時の流れを強く感じさせる。この番頭さんの来し方が明かされつつ事件が解かれていくのもまた何か感慨深い。なんだろう。凄くシリーズの初めからもう一度読みたくなった。遠野屋清之介も木暮信次郎もそして伊佐治もそれぞれが「そのもの」であったため?解説で次作はまた何やら清之介の過去が絡みそう。緊張しつつ文庫→
読了日:02月22日 著者:あさの あつこ
とるとだす (新潮文庫)とるとだす (新潮文庫)感想
シリーズ16作目だそうで。通し番号付けてください、はこの所毎回思う記憶力減退期(^-^;今回はなんと長崎屋の主人藤兵衛さんが息子を思うあまり、薬の飲み過ぎなんていうとんでもないことで倒れてしまい、父親を救おうと奮闘する若だんなのお話。短編としても楽しめつつ通して藤兵衛さんを助けるお話なのだけれど、その短編の重なりでなんだかラストにしんみりしみじみとした感情に包まれる不思議な一冊でした。人の裏の裏の汚さ、身勝手さをこの長崎屋の(寛朝さま曰く)お気楽で気の抜けた面々が独特に描きだすからこそのラストかな。安定→
読了日:02月20日 著者:畠中 恵
おそろしいよる (ひまわりえほんシリーズ)おそろしいよる (ひまわりえほんシリーズ)感想
図書館本)ホントかと思ったら絵本の中の出来事。かと思ったら見ていた夢。かと思ったら……誰でも一度は想像してしまう夢の中の夢の中のそのまた夢、のようなこわい、絵本。切り絵のような絵が味があっていいな。
読了日:02月16日 著者:きむら ゆういち
NO.6♯1 (講談社文庫)NO.6♯1 (講談社文庫)感想
図書館本)読み始めからSFという世界を知って馴染んでいった古き良き時代(!?)の空気感満載だと感じる。「地球へ…」を彷彿させる出だしに何とも言えない感情が込み上げてそのまま物語の中に入っていった。中身はなかなかハード。その景色を浮かべてしまうと真っ青になる。あさのさんの筆力で想像するな、は無理で何回か深呼吸。残酷さや醜さが見え隠れしてこの先がとても不安。でもあとがきに記されている「最後は希望に繋がる物語を描きたい」を信じて。図書館順番を待とう。紫苑とネズミ。どうなる?どう生きる?
読了日:02月16日 著者:あさの あつこ
依頼人は死んだ (文春文庫)依頼人は死んだ (文春文庫)感想
葉村の探偵業はなるほど契約探偵(?)という形で進むんですね。春夏秋冬を追って描くそれぞれのお話は人の裏側を容赦なく炙り出してとことんイヤな気持ちにもさせられるし悲しみの底に突き落とされもする。そしてこんな世界観なんだな〜と警戒する部分を分かった気がして油断した途端に最後に足をすくわれた?え?こういうお話なの?次に行かなくちゃ!と思ったら手元に続きがないー!シリーズ全部読むこと決定。人の汚さずるさにのたうちながら、葉村晶という人物を追う。「プレゼント」の意味に怖くなりながら。(中公文庫から読んで大正解だった
読了日:02月14日 著者:若竹 七海
プレゼント (中公文庫)プレゼント (中公文庫)感想
再読)小林警部補と葉村晶が交互に登場する短編集。図書館で借りて以前読んでいるにも関わらず、こんなに苦味の強いお話だったかな?もっとほんわりしてなかったっけ?と最初に戸惑う。が。とても面白い。今回は映像化と本屋さんで知って葉村晶シリーズまだ読んでない!と購入したけど、最後の(ある意味晶にとってひどく残酷な)一作で彼女を追いかけたくなった。なんか酷いよね?けれどなんだかどこかで長閑に感じたのはセーラームーンの子供自転車に乗る小林警部補のせい?それとも晶の感情を出さない性格の、せい?諦めきってる?彼女を知りたい
読了日:02月08日 著者:若竹 七海
野菜別 からだに効く  作りおき薬膳野菜別 からだに効く 作りおき薬膳感想
図書館)これはよい。借りたけれど手元に欲しい。初心者な娘にもマンネリな私にも参考になる一冊。
読了日:02月06日 著者:武 鈴子

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2020年1月の読書 

2020年02月20日 21時13分24秒 | ★★★毎月の読書まとめ

ちょっと色々あって新年早々しんどいのである。

が、真田三代もぶたぶたさんも、
とにかく本を読むことが救いになっていた。
そして吾妻さんにはエネルギーを貰えた。
人は、生きることができる。
そう。単純に一番根本にあるものを教えられた気がする。

 


読んだ本の数:8
読んだページ数:2389
ナイス数:448

ぶたぶたのシェアハウス (光文社文庫)ぶたぶたのシェアハウス (光文社文庫)感想
タイトルだけでなんとも楽しそうで美味しそうな雰囲気。けれど。今回はその住人たちが訳ありで、それもかなり重い。ぶたぶたさんだからただ重いままではなく、解決しないまでもその先にほんのりと灯りは灯るのだけど。ほんわりとした雰囲気は美味しくてあったかい。ほっとできるハウスがそこにあり読み手も含めて救われる。そしてなんとミケさんも登場。他作品とのリンクって今までなかったよね?それにしても。気になるのがぶたぶたさん一家。ほんの少し謎が解けたのか?いや更に深まったのか?本を閉じてもなんとも気になって仕方ない〜!
読了日:01月31日 著者:矢崎 存美
失踪日記2 アル中病棟失踪日記2 アル中病棟感想
図書館本)迫力満点。リアルをギャグに置き換えて、だからこその細部(深部)まで描かれるお酒との戦いに笑いながらも怖さを感じた。アルコール依存症が不治の病であることは知っていたけれど、本当にそこに至ってしまった後の戦いは過酷なのだなぁ。面白く楽しくケラケラ笑うこともできるこの一冊から学ぶことはとても多い。そして家族もまた一因になるって所がイタイ。様々なことを考えさせられる。ギャグ漫画家だからこその客観視。だからこそ。です。
読了日:01月28日 著者:吾妻 ひでお
繕い屋 月のチーズとお菓子の家 (講談社タイガ)繕い屋 月のチーズとお菓子の家 (講談社タイガ)感想
再読)シリーズ2作目を読んで振り返る。花の事情を知った上で読むと全く違った感覚になる。悪夢を「食べる」という行為に若干引いていた初読から方向転換。そして追い詰められた人たちと一緒に私も花に救われているように感じた。更にいとこの友が気になる。悪夢を見る。繰り返し見る夢はそれだけで悪夢と花は言う。でも、あとがきで作者さんも書いているけれども私も。今は何とか睡眠時間を確保することしか頭になく、夢というものを見たとしても覚えていないし気にする余裕もない。夢を見ること。気にしていた若い日を懐かしく思う。
読了日:01月26日 著者:矢崎 存美
繕い屋 金のうさぎと七色チョコレート (講談社タイガ)繕い屋 金のうさぎと七色チョコレート (講談社タイガ)感想
あ、あれ?あれれ?2年ぶりになる新刊ですがかなり一巻と趣きが違うような。SF寄りというか、なんだろ。ゾクっと背筋が寒くなる感覚とふんわりほっこりする感覚が同居して、でもとても不穏な空気を孕んでいて。読み終わった途端に次ー!と思う。傷というもの。怪物。繕うという事。父と母。花の過去。。え?ここで終わりーー!!?でも。このシリーズはゆっくりなのかな?気長にお待ちくださいませだそうで。気長に待つ前に一巻からもう一度読み直さないといけない。ちょっと先日読んだデビュー作を思い浮かべました。
読了日:01月22日 著者:矢崎 存美
おばあさんの飛行機 (日本の童話名作選シリーズ)おばあさんの飛行機 (日本の童話名作選シリーズ)感想
図書館本)読友さんの感想に懐かしくなって手に取った。編み物の大好きなおばあさん。山の中の町外れに一人で暮らし、大好きな編み物をして充実している日々。街に住む一人娘からは一緒に住うと言われているけれど…。編み物の達人でふわりと浮かぶ編み方を編み出し飛行機を作って空を飛ぶ。そんな大雑把なストーリーは覚えていて、なんだかワクワクした記憶があったのだけれど。今回読んだらそのワクワクの先にあったおばあさんの心持ちになんとも言えず切なくなり、また、ああ分かる、とも思った。この作品は絵本だけれど読む年齢で全く違う感想→
読了日:01月20日 著者:佐藤 さとる
失踪日記失踪日記感想
図書館本)今まで読んだ作品は「ひでおと素子の愛の交換日記」だけ。他作品を全く知らないまま訃報を耳にして更に素子さんの追悼文に触れ、ちゃんと読みたいと手にした。これは壮絶な自伝。でも最初に「人生をポジティブに見つめ、なるべくリアリズムを排除して描いています」とあり、実際笑いながら読める。なんていうか、あじま氏の生き方ももんのすごいのだけれど、それに付き添い寄り添ってきた奥様が。凄すぎる。ほんの少ししか触れられていないんだけれど、この人についていかれるエネルギーが、気構え?が、いま、私に欲しいなぁと思った→
読了日:01月19日 著者:吾妻 ひでお
真田三代 下 (文春文庫)真田三代 下 (文春文庫)感想
自らの意思、信念を貫き通す。父子で袂を別つことになってもそれぞれが真っ直ぐに。昔は単純に幸村が好きだった。巨大な敵に立ち向かう姿、何度折られてもへこたれない強さに憧れた。が最近は信幸(之)にも惹かれるものがある。父と弟と袂を分かち一人徳川の世で真田の家を守り抜く。作中にもあったけれどこちらの方が華々しく散る花よりもむしろ茨の道。生きることこそが苦行であることのほうが多いよね、と。静かな感動と哀しさを心に刻んで真田一族の物語を終える。で、いい加減「真田太平記」も読みたいなぁと思う。弟の本棚頼ろうかな。
読了日:01月18日 著者:火坂 雅志
真田三代 上 (文春文庫)真田三代 上 (文春文庫)感想
初作家さん)もともと好きです真田一族。出身地の影響大なことは自覚あり。が、振り返ると映像では子どもの頃の人形劇「真田十勇士」に始まり近年の大河ドラマ「真田丸」まで色々観てますが活字で読むのは今回が初めて、かも?かの時代の武士たちの動き、考え方と共に今回文字で読むとその地名や山の名前から景色が浮かび、更になんと我が実家のある山まで出てきて、いや本当に親しみ感じすぎて怖くなりました(笑)とても読みやすい文体で入り易く、まずは幸隆、昌幸親子の誇りと生き方を堪能させてもらってます。さあ上田城築城!その先へ…
読了日:01月10日 著者:火坂 雅志

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2019年12月の読書

2020年01月26日 09時30分01秒 | ★★★毎月の読書まとめ

読んだ本の数:8
読んだページ数:2149
ナイス数:594

上流階級 富久丸百貨店外商部 (2) (小学館文庫)上流階級 富久丸百貨店外商部 (2) (小学館文庫)感想
なんという骨太な物語。日々を自ら選び戦い挫け学び足掻き…生きる姿。「宝石箱」の中に職を持ち戦場のような日々を送る老舗百貨店の外商。まず一生縁は無いであろう世界を覗き見させてもらえる楽しさもたっぷりとありつつ、人として、何よりも「自分」として生きることをとことん追求する物語でもあるかと。ガツンと刺激も貰え、尚且つこんなに楽しいお話は。。続きありますか?高殿さんの紡ぐ世界はいつも最後はこんな衝動に駆られます。静緒、桝家、葉鳥さんはもちろんのこと彼らの周りの人々のこの先がとても気になります。
読了日:12月25日 著者:高殿 円
居酒屋ぼったくり〈8〉 (アルファポリス文庫)居酒屋ぼったくり〈8〉 (アルファポリス文庫)感想
美味しい料理と下町の人情話。そこに惹かれて読んでいるから、今回は若干困ったな、と思う場面もあったんだけれど。でもそうね。美音もきっちり女の人なんだよね。そしてきちんと賑やかだったりほっこりだったり、そしてとても美味しそうだったりする路線もそれてはいませんでした。文庫が近くの本屋さんに入らなくなっちゃった。ちゃんとラストまで文庫化、頑張ってください。。読みますから。
読了日:12月20日 著者:秋川 滝美
ぶたぶたの甘いもの (光文社文庫)ぶたぶたの甘いもの (光文社文庫)感想
再読)あれ?こんなとても不思議なお話も入っていたんだったっけ。親子の葛藤。あれは一体誰だったのだろう?ぶたぶたさんが日常に居るということは平常で、この一緒に飲んで自分の話をぶたぶたさんに覚えさせた男性が不思議。未来の本人が過去のぶたぶたさんに?とか読み終えてそこが妙に気になる再読であった(笑)お茶をきちんと点てて美味しい上生菓子を頂きたいなぁ。その後はお煎茶でお饅頭やお団子。そして焼きそばと…お好み焼き!あーぶたぶたさんの甘味処に恋い焦がれます。
読了日:12月17日 著者:矢崎 存美
泣くな研修医泣くな研修医感想
図書館本)読友さんのレビューに惹かれて。プロローグの「病」は今ならば私のようなど素人でも「ああこれはあれ、だな…」と分かるものだが、そう。それは30年前。その頃は今ほど世間に知られなかった。そのトラウマを抱えて研修医という過酷な日々に向かう主人公。ここまで真っ直ぐに研修医を描くものは初めてだったように思い、想像以上に気持ちの上でのストレスって強いのだな、と知る。先輩医師たちの一挙手一投足が刃になって襲ってくるが、それが命と向き合う現場。職業。救えた命と救えなかった命、そして兄の死に答えを見つけて彼は→
読了日:12月14日 著者:中山 祐次郎
ドクターぶたぶた (光文社文庫)ドクターぶたぶた (光文社文庫)感想
再読)お医者様。いいなぁ。内視鏡手術のプロフェッショナルで県内を駆け回りながら往診もこなす。ボランティアにも参加する。初読の時は「お医者さん」というカテゴリーの中でも切った張ったな分野であることにびっくりした方が強かったけれど、今回は案外これは食べ物系の次にぴったりなお仕事だな、と思ってしまった。特に訪問診療。ふっと現実に重ねたからだとわかってる。けど、落ち込む年寄りの実際の病と同時に心も元気にしてくれるというのが…本当にぶたぶた先生がいて下さったら、と願ってしまったのだった。
読了日:12月13日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたのティータイム (光文社文庫)ぶたぶたのティータイム (光文社文庫)感想
再読)それぞれのお話が穏やかに心に沁みる。コーディアルというお店と美味しいイギリス菓子と紅茶。そしてぶたぶたさん。この一冊は食べたくなるのはもちろんのこと、作る意欲も刺激してくれる一冊で、私ってこういう飾り気のない焼き菓子がホントに好きなんだよなぁ、なんて改めて確認する。平凡な日常の中にほんの少しのスパイス。ぶたぶたさんに会うのはそんな感じなんだな。読んでいる時は何もかも忘れて幸せになります。
読了日:12月10日 著者:矢崎 存美
NNNからの使者 猫は後悔しない (ハルキ文庫)NNNからの使者 猫は後悔しない (ハルキ文庫)感想
悪意がない、ということが逆に相手への鋭い刃になる…。それを自覚することが50代まで出来なかった女性の物語。N N Nネットワーク話ではあるけれど、人の長年重ねてきたものから変わることの難しさ、辛さ、苦しさを突きつけられて胸が詰まる。それは同年代だからかもしれないし我が身を振り返ってギクリ、とする面もあるからだろうか。ミドリを引き取って変わっていく彼女に未来は短い時間であったけれども、最期をほんのりと幸せな気持ちが包んでくれたのだろうと思えたことが救いになった。猫がミドリだけ、長編はシリーズ初かと。良かった
読了日:12月06日 著者:矢崎存美
居酒屋ぶたぶた (光文社文庫)居酒屋ぶたぶた (光文社文庫)感想
再読)重症度近年一番の「本の世界から抜けられぬ病」からのリハビリの為に選んだ一冊。ああ今回は近くにぶたぶたさんのおでん屋さんがほんっとうに欲しい〜〜!と思う。この相手との距離感、悩みの聞き方話し方。で、そこにはもちろん美味しいおでんとそれから出汁割り!出汁割り飲みたいなぁ。ラストのお話がホラーなことをすっかり忘れていてぞぉぉおぉ〜〜っとさせて頂きました。怖い!
読了日:12月04日 著者:矢崎 存美


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2019年11月の読書 十二国記に全てを持って行かれた。

2019年12月16日 15時26分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ
分かっていたよ。私がこんな状態になることは。
今までも再読するたびに次の本を手にするまでに迷いに迷ってきたんだもん。
だけどここまでとは…

辛くて切なくて哀しくて、、
ほの暗い気持ちの方が続きを読めた喜びよりも圧倒的に強い。
でも、それは物凄く嬉しいことに何の変わりもなく
物凄く幸せな事もまた心の底から確かで。

だけれどもどうしようもなく哀しいのだ。

4巻を閉じてからこっち、折に触れてどんなこともこの世界につなげてしまう。

散ってしまった命
決断し覚悟を決める人々
そして、王と麒麟
12の国に12人の王と12の麒麟
天と、そして黄海

胸を締め付けられる苦しさを味わいながら、同時に無類の喜びを感じてもいる。
世界の物語。
終わらない世界。

終わらないお話が好きだったよね、とは先日の素子さんと日下さんのトークショーでの一節だったな。どなたを指してだったっけ?
ああ。くるしい。


11月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2592
ナイス数:646

白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)感想
涙。涙。涙。正直、いまは上手く言葉にできない。光に向かってぐんぐんと進むんだと思っていた流れは思いがけない方向に突然溢れ、うねり、捩れ…。途中一時停止しないと次に進めない苦しさを味わいそして。何という重く厳しい物語、、世界だろう。消えてしまった命の数に震えその重さに息が詰まる。安易に喜ぶことが決して出来ないラスト。優しい風景の影に様々な心が潜みどうしてもホッとして本を閉じることができない。終わらない。当然だ。国は続くのだから。人は生きるのだから。様々押し寄せる感情に動揺してまだキチンと言葉にできない。
読了日:11月21日 著者:小野 不由美
白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)感想
麒麟という命。その存在する意味とそして出来る事、出来ないこと。泰麒の蓬莱で生きてきた時間はここに来てこんなにも意味を為すのか。それはこの世界にとって驚くべき、というか想像もつかない事。が、彼はそれを押し通す。乗り越える。踏み込む…。2つの世界で沢山の血が流れ命が消えた先に我が在り今があることを受け止めて覚悟して。そしてやっと驍宗様が。。漸く見えた細く小さく、しかし確実な光。白圭宮と文州、更に山の奥深く地の底が交わるのはいつか。一気に流れ始めた。願って望んでひたすら祈る人々と共に先に進む。4巻へ。
読了日:11月18日 著者:小野 不由美
おまめちゃん (ちいさなやさいえほん)おまめちゃん (ちいさなやさいえほん)感想
図書館)極ちびくん読み聞かせ)やさしくころころころころたっくさんのおまめちゃん。読み手は豆ごはんが食べたくなります(笑)絵柄がやさしくて、でも白地にまん丸緑色なのでくっきりしているからか極ちびくんも指差して楽しいみたいです。
読了日:11月17日 著者:ひろかわ さえこ
白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)感想
生半可な覚悟では乗り切れない。戴の荒廃、民の疲弊。織り込まれるそれぞれの場所で生きる姿の描写は、全くの暗闇。生きることそれ自体が…地獄の責苦のような…。天上でも天下でもそれは同じで一体何度立ち止まり涙したか。キツい。足が萎える。気持ちも萎える。前に進めない。どうすれば、いい?悪行で栄華を極める姿にも憤りすら感じられなかった。色々な意味で甘過ぎた、と自分を叱責中。それでも次に直ぐに進めることは有難い。3巻へ。
読了日:11月15日 著者:小野 不由美
白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)感想
…五里霧中…暗中模索…混沌。外からは全く見えなかった戴の国内の事情。それが彼の二人がかえることで何か見える物はあるだろうと思っていた。そしてひたすら阿選が暗闇を更に暗くしているのだろうと。けれど。だけど。一歩先が真っ暗闇なのか微かでも光なのかも分からない。ただ明確なのは民が苦しみながらも精一杯の知恵と心で踏みとどまっていることと恐ろしい冬がすぐそこまで迫っていること。何も見えない状況で、微かな王の軌跡を辿って2巻へ。
読了日:11月11日 著者:小野 不由美
黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)感想
確認の為の再読)友人と話して気になる人物がいたものだから、戴のその後に向かう前にもう一度読みたくなった。で、なるほどそーでした。この人、前回の再読で初めて「ん?あれ?」と心に止まった人だったんですが、冬官長でしたか。かなりきっぱりと厳しい言葉。さて? ってことで。慶と陽子のその先もやっぱり気になるなぁ、、と欲は果てなくありつつ、行きます最新刊。3,4巻発売を目前にここから私の新たな物語への旅がはじまります。が。もしかしてこの巻最後の一文に一つ「なぜ?」への答、ある?の??
読了日:11月07日 著者:小野 不由美
上流階級 富久丸百貨店外商部 (小学館文庫)上流階級 富久丸百貨店外商部 (小学館文庫)感想
言葉としてしか知らない有名デパートの外商という部署。戦う女子の話でもあり戦う男子の話でも、更に恋バナでも人生の重み、生き死にや病の物語でもある、ちょっと盛り込みすぎではないか?と思いきやこれが外商のお仕事だよ、と高殿さんの筆力で纏められるお仕事小説。主人公の葛藤や奮闘、前向きだったり膝を抱えて悩んだりする姿に共感し、お客様とのやり取りやアレコレが洗練されていてこちらまで背筋を伸ばして読んだ。とても魅力的で面白い。次巻も楽しみ。
読了日:11月04日 著者:高殿 円

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