のんびりぽつぽつ

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のんびりと。

「青嵐吹く」 御算用日記

2009年01月22日 09時08分37秒 | ☆本☆
六道 慧 著 光文社文庫


このシリーズ。只今8冊でています。そして只今4冊目を読んでる所なのですが。
最初、本屋さんで「あれ?」と思ったのは、作者の名前。
六道 慧(りくどう けい)さんって・・・って・・・・
この人、確か伝奇小説書いてた人じゃなかったっけ???

むかーしむかし。
一時、栗本薫せんせがきっかけで伝奇小説に手を染めてた時があります。
映像はだめだけど本なら読める!
って訳のわからん理屈でね。(つまり想像力がないってことか?)
その頃、ちょこっと読んでた作家さんの1人がこの人だったような。。
そして、とっても怖くてすぐにやめたような。。。
そんな遠い記憶が蘇ってきました。
(話の内容は覚えてません。読んだのは「羅刹王」だった気がするけど怖かった!ってこと以外記憶が・・・・・・。)

これもご縁かな~(笑)と、ふらっと買ってみました。1冊。
(時代小説ってすぐ入れ替わっちゃうから、取り合えず一番新しそうでシリーズ揃ってそうなやつって思って、これ。表紙絵が「ぼんくら」と同じ人だったし。)

そして、がっつり捕まりました。

おもしろい。
ほんっとに、おもしろい。
元加賀藩士、生田数之進。
風采は冴えなくて人の中にすっぽり隠れてしまいそうな凡庸な、だが勘定方としては頭抜けた才覚を持つ青年。
3人の姉を持ちその下の2人の姉たち(冨美と三紗)が作った多額の借財のために、幕府御算用者とならざるを得なくなった苦労人である彼が主人公。

幕府御算用者というのは、幕府側の思惑では、両目付の指示のもと、よーするに諸藩に潜入して不正を暴きおとり潰しの証拠を押さえる仕事なんだけど。
彼と、彼を加賀藩から引き抜いた両目付(鳥海左門。これがまた味のある面白い人なんだ)は出来れば取り潰したくないものだから、何とかならないかと骨を折る。
その話の周りに、2人の厄介な姉達(着足りぬ姫と食い足りぬ姫/By数之進の友、早乙女一角命名)が持ち込む問題と、第一作目では大切な友、一角との出逢いを絡めて、ほんとうに上手に纏め上げていく。

一冊ずつ、御算用者としての潜入藩の話は読みきりで、姉達や一角、上司である左門と杢兵衛についてはそれぞれにだんだん話が膨らんでいく、なんというか味のある物語。
一冊読み終わると、次が気になってしまって・・・・

時代小説&推理物好きな人は、楽しめるんじゃないかなーって思う。
主要登場人物たちが、ほんとうに個性溢れる楽しい面々だし。
筋立てもしっかりしている。

さてさて、読みかけの4巻に戻りましょう。(ちょっと今までと違う雰囲気が数之進と一角の周りにあるんだよね。気になるー!)

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