のんびりぽつぽつ

日常のこと、本のこと、大好きなこと・・・
いろいろ、と。
のんびりと。

『ブレイブ・ストーリー』

2006年07月10日 00時03分58秒 | ★★宮部みゆき
宮部 みゆき 著 角川文庫。

昨日からでしたっけ?アニメ映画が公開されました、ブレイブ・ストーリー。
その原作小説のほうの感想ですが、ラストのネタバレが軽くあります。
読んで無い人は避けてくださいね。おもしろくなくなります。わかっちゃうと。。。!!!

私は、3冊組になった文庫版でお話を楽しみました。
最初に書かれたのは、スニーカー文庫みたいですね。そちらを見ていないんですけれど、この文庫版。装丁がかなり好みです




読みはじめは、「とまどい」
とにかく、これでもか?っていうくらい、宮部流の対人関係の描写が続き・・・それが、とても苦しい内容であったため、「これはホントにファンタジーなのか?」と戸惑いの方が先にたち、非常に憤りも感じてしまったりなどして、辛かった。
何しろ、私は10歳の亘と同じ年齢の子を持つ親なんだ。そこがどうしても先にたち、憤りを押さえきれずに苦しくて・・・・。
それが。
その、10歳の男の子には苛烈窮まる状況のなか、その「運命」を変えようと扉を開けてから先のストーリーは。
ほんとうに、一人の少年がほんの少し大人・・ではないな、自分の両足で立てるように成長する、純粋にそういうお話に激変。現世(うつしよ)から幻界(ヴィジョン)に入ってからの「ワタル」の頑張りは心に響いて、躓きは決して人にとってマイナスではない。ぶつかって、苦しんでも、必ずその先にその分の答えがあるって教えてくれる。
まさしくそのまんま、勇気の話になっている。

読み終わりは、衝撃と、苦い感動の涙。

それは決して、すっきりきっぱり、「主人公は幸せに暮らしました」ってものではなく、
たとえば、ミツルはどうなったのか。美鶴はどうなるのか?
ミツルとロンメル隊長が境界を作った(ってことだろうなあ?)この先1000年は・・・?
オンバさまが砕けて散った幻界は、この先?
こんな風に、気になる点、不明な点、はっきりしない点を残しての、、なのだけれど。

きっと、それもまた、人の生きるということ。

亘が、ワタルとして一歩成長したように、きっとどんな状況でも前を向いて進んでいかれる時はくる。
そんな希望をふっと胸に抱ける、、、やっぱりこれはファンタジーなんだろうな。

・ ・・映画。どうなんでしょうね。気にはなる。でも、、、ラウ導師様の絵がねぇ。。偶然土曜日に伊東四郎さん演じる導師様の絵をみたんだけど・・・・ありゃあ~~?呼ばれて飛び出てババババ~~ン・・・(!!)ですか?あはははは~~~TVになるまで待つかな。フジだしな。きっと、TV放映もそう遠くない時期にやってくれるよ、、ね?

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『十二国記』 | トップ | ほへと数秘占術 »

★★宮部みゆき」カテゴリの最新記事