その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

次を考えると…

2023-11-04 08:05:16 | 転職

「春の海 ひねもす のたり のたりかな」…

コヤツ(ニホンアマガエル)は、かなり大胆な性格のようである。「小春日和」というべきか、11月にしては暖かな日というべきか、茶色い枯れ枝の上で彼は『体色変化』もせずに日向ぼっこをしているようである。こうしてみると、葉っぱの上では緑色、土の上では茶色という単純な『体色変化』でもなさそうである。同じケージ内で飼育しても体色が違ったり、変化には30分程度の時間がかかるという説もあるようだから、もしかすると、その時の気分次第で身体の色を変えたりしてねぇ…(これは邪説^^;)
一般的には外敵から身を隠したり、エサとなる昆虫の目を欺くことが『体色変化』の目的とも思えるから、目立たぬように生きることが彼らにとっては長生きの秘訣なのかも知れない。そんなカエルも日向ぼっこをする陽気の日に、『おやじぃ』たちは「小正月」用のカヤ刈り作業を行いました。いわゆる「さいと焼き」の準備作業なのであるけれど、以前は育成会行事として行っていたものであり、農家戸数の減少とともに、いつの間にやら集落四役の役回りとなってしまいましたよ。いずれ四役も農家は居なくなるから、これまたいつまで続けられるかも定かではない…「子どもの数も減っているし、今年は刈るカヤの量を減らしてみますか?」との問い掛けに異論をはさむ役員はいない。伝統行事の継承も大切だとは思うのでありますが、次世代の役員のためには、取り組みやすい行事のスタイルに変えて行く…そんな『体色変化』も必要な時期なのかも知れないなぁ^^;


慰労は味噌ラーメンで満足…

さて、「春の海 ひねもす のたり のたりかな」という与謝蕪村の句がある。耳から入った音に、改めて「ひねもす」ってなんだなどと調べてみると「終日(ひねもす)」ということを知り、『昼寝しもうす』ということではないことを知る。日向ぼっこをするアマガエルを見て「昼寝」を決め込もうとする気持ちとこのままでは「雪囲い」が終わらないという気持ちのせめぎ合い…今日一日楽をすれば、また明日から苦労する。厳しい冬の季節を前に、アマガエルも『おやじぃ』も何かに追い立てられるように動かなければいけないのでありますよ^^;
はてさて、コロナ禍によって、「それまでやっていたことが出来なくなった。」から「やらなくても良くなった。」と気持ち自体に変化が生じ始めております。『葬式手伝いの簡素化』『集落行事の簡素化』etc.…担い手が少なくなっていくことで生じる『手抜き』と『簡素化』の間には大きな違いがあるような気がする。次の世代のことを考えると、「我々のときはこうだった。」などと語り始めるのも、いわゆる『老害』のひとつなのかも知れない。秋の恒例行事だった「芋煮会」を春の用水清掃時の「花見の会」にしてみたら?役員の手間を省きながらも「地域コミュニティ」を失わないための新しい提案だけはしてみることにする…枯れ枝の上のアマガエルだって、何かの理由があって『体色変化』をしなかったに違いない。重要なのは、『目的』を失わないことだと思うのだけれど…。

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