昨日は、夢屋水田の舞台裏をご覧いただきましたが、我が在所を歩いていますと色々な光景に
出会います。昨年地元の子ども育成会事業で、ご一緒したT君。明るい農業青年でありますが、
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「今時、ピースサインで写るのもね…。」などと言いつつ、夢屋の暇つぶしに気さくに応えて
くれました。「T君ちは、特栽米?」×「特栽米と言うより無農薬米ですよ。」
「これが紙マルチ栽培かい?」×「結構前から普及している技術ですけれどね…。」
「投下費用的にはどうなんよ?」×「除草剤が反当り(10a当り)3,000円に対して、紙マルチ
栽培は15,000円位かなぁ~。」
「通常の5倍かぁ~。」×「費用もそうだけれども、植え付けがね…。通常、一日2町(2ha)田植え
するところを、この栽培は一日60aが精一杯ですよ…。」×「作業能率は、3分の1かぁ…(夢)」
「ところで、今日は何…?(T君)」×「ん~。仕事途中の暇つぶし(夢:失礼…^^;)」
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ロール状の紙マルチを水田面に敷き込むと同時に、その上から苗を貫通させて植え込んで行きます。
効果は、活着期の保温効果と初期雑草の発生防止。「ねっき当て」と言われる7月上旬の中干し作業
の頃には、紙マルチは溶けているそうで、初期雑草のヒエやホタルイの抑止には効果があるとのこと。
夏場からの雑草は、収穫上問題は無く、強いて上げればオモダカは抑えられないとのことでした。
「夏場、手押し除草機で田圃の中を搔いていられないよ…(T君)」と屈託のない笑顔で応えてくれ
ました。難点は、春先の強風と水管理。当然、区画整理地の水田だから出来る技術で、残念ながら
夢屋水田のような未整理地では、効率が悪くて、導入できる技術ではありません。
損益分岐となる費用対効果を考えると「無農薬米」というブランドを如何に評価していただき、消費
者が値段を付けていただけるかということになります。
消費者が「安全・安心」を求める中での選択肢のひとつであり、農家の生き残り戦略のひとつでも
あります。